14 / 17
1-14
しおりを挟む
「執事の佐藤。 宮田が言うのは無理ない。 長年尽くしてきていて、やるわけがない。 そうも考えるだろう。 だがな、彼だけ着けているものがある。」
「着けているものといえば、手袋だ。」
「正解だ。 佐藤はあるミスを犯した。 ゆみと春人の証言だ。 分かるか?」
「死体に何が刺さっているか覚えていないと。 なら、2人が共犯の可能性があるだろう。」
「いや、ないだろう。 共犯ならバレる可能性はある。 どこかぎこちなさが出るが、それはなかった。 よって、その説はなしだ。 佐藤は唯一、力があり誘導ができるポジションでもあった。 佐藤は警察に通報しないと最初に発言した人物だ。 1人だけ把握をしていた。 後はみんなを集めてからだ。」
「死体がどこにあるか言っていないぞ。」
「死体か。 隠し部屋だよ。」
「隠し部屋なんてどこにもないじゃないか。」
「全く、君は」 木村はため息をつく。
「本館を見ろ。 何か違和感はないか?」
宮田は本館を見た。
何かがおかしい。 横幅が部屋の大きさが合っていない。
1部屋くらいのスペースが無駄にある。
客間兼リビングと哲人の部屋の横にある。
「気づいたようだな。 使われていない煙突がそう見せている。 一見、自然にみえるが違うんだ。 よく見ないと分からないだろう。 おそらく、気づいているのは佐藤だけだ。 普段、生活していて案外気づかないものだからな。 これは哲人は部屋に入って確信に変わる。 本棚と本棚は間にほこりがたまるはずが、たまっていない。 不自然さを生んだんだ。 後は佐藤を先に隠し部屋に入れてみんなの前で謎解きというわけだ。」
「抵抗しないだろうか?」
「抵抗はしないだろう。 本人もいつかばれると気づいているはずだ。」
宮田はどこか不安に感じずにはいられなかった。 殺人犯がやけになる可能性だってあるはずだ。
「着けているものといえば、手袋だ。」
「正解だ。 佐藤はあるミスを犯した。 ゆみと春人の証言だ。 分かるか?」
「死体に何が刺さっているか覚えていないと。 なら、2人が共犯の可能性があるだろう。」
「いや、ないだろう。 共犯ならバレる可能性はある。 どこかぎこちなさが出るが、それはなかった。 よって、その説はなしだ。 佐藤は唯一、力があり誘導ができるポジションでもあった。 佐藤は警察に通報しないと最初に発言した人物だ。 1人だけ把握をしていた。 後はみんなを集めてからだ。」
「死体がどこにあるか言っていないぞ。」
「死体か。 隠し部屋だよ。」
「隠し部屋なんてどこにもないじゃないか。」
「全く、君は」 木村はため息をつく。
「本館を見ろ。 何か違和感はないか?」
宮田は本館を見た。
何かがおかしい。 横幅が部屋の大きさが合っていない。
1部屋くらいのスペースが無駄にある。
客間兼リビングと哲人の部屋の横にある。
「気づいたようだな。 使われていない煙突がそう見せている。 一見、自然にみえるが違うんだ。 よく見ないと分からないだろう。 おそらく、気づいているのは佐藤だけだ。 普段、生活していて案外気づかないものだからな。 これは哲人は部屋に入って確信に変わる。 本棚と本棚は間にほこりがたまるはずが、たまっていない。 不自然さを生んだんだ。 後は佐藤を先に隠し部屋に入れてみんなの前で謎解きというわけだ。」
「抵抗しないだろうか?」
「抵抗はしないだろう。 本人もいつかばれると気づいているはずだ。」
宮田はどこか不安に感じずにはいられなかった。 殺人犯がやけになる可能性だってあるはずだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
化粧品会社開発サポート部社員の忙しない日常
たぬきち25番
ミステリー
【第6回ホラー・ミステリー小説大賞、奨励賞受賞作品!!】
化粧品会社の開発サポート部の伊月宗近は、鳴滝グループ会長の息子であり、会社の心臓部門である商品開発部の天才にして変人の鳴滝巧に振り回される社畜である。そうしてとうとう伊月は、鳴滝に連れて行かれた場所で、殺人事件に巻き込まれることになってしまったのだった。
※※このお話はフィクションです。実在の人物、団体などとは、一切関係ありません※※
※殺人現場の描写や、若干の官能(?)表現(本当に少しですので、その辺りは期待されませんように……)がありますので……保険でR15です。全年齢でもいいかもしれませんが……念のため。
タイトル変更しました~
旧タイトル:とばっちり社畜探偵 伊月さん
幻影のアリア
葉羽
ミステリー
天才高校生探偵の神藤葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、とある古時計のある屋敷を訪れる。その屋敷では、不可解な事件が頻発しており、葉羽は事件の真相を解き明かすべく、推理を開始する。しかし、屋敷には奇妙な力が渦巻いており、葉羽は次第に現実と幻想の境目が曖昧になっていく。果たして、葉羽は事件の謎を解き明かし、屋敷から無事に脱出できるのか?
グレイマンションの謎
葉羽
ミステリー
東京の郊外にひっそりと佇む古びた洋館「グレイマンション」。その家には、何代にもわたる名家の歴史と共に、数々の怪奇現象が語り継がれてきた。主人公の神藤葉羽(しんどう はね)は、推理小説を愛する高校生。彼は、ある夏の日、幼馴染の望月彩由美(もちづき あゆみ)と共に、その洋館を訪れることになる。
二人は、グレイマンションにまつわる伝説や噂を確かめるために、館内を探索する。しかし、次第に彼らは奇妙な現象や不気味な出来事に巻き込まれていく。失踪した家族の影がちらつく中、葉羽は自らの推理力を駆使して真相に迫る。果たして、彼らはこの洋館の秘密を解き明かすことができるのか?
そして503号室だけになった
夜乃 凛
ミステリー
『白き城と黒き砦を血濡れに』。
謎のメッセージが、対を成すホテルである、
『ホテル・ホワイトホテル』と『ホテル・ブラックホテル』に同時に届いた。
メッセージを反映するかのように、ホワイトホテルと、ブラックホテルにて、
殺人事件が発生する。対を成すような、二つの死体。
二つの死体は、同時に発見されたと証言された。
何のために?何故同時に?関係は?
難事件に、二人の探偵が挑む。
アナグラム
七海美桜
ミステリー
26歳で警視になった一条櫻子は、大阪の曽根崎警察署に新たに設立された「特別心理犯罪課」の課長として警視庁から転属してくる。彼女の目的は、関西に秘かに収監されている犯罪者「桐生蒼馬」に会う為だった。櫻子と蒼馬に隠された秘密、彼の助言により難解な事件を解決する。櫻子を助ける蒼馬の狙いとは?
※この作品はフィクションであり、登場する地名や団体や組織、全て事実とは異なる事をご理解よろしくお願いします。また、犯罪の内容がショッキングな場合があります。セルフレイティングに気を付けて下さい。
イラスト:カリカリ様
背景:由羅様(pixiv)
一話完結のミステリー短編集
緑川 つきあかり
ミステリー
全て一話完結です。
黒猫と白猫と?神の願い
あらすじ
不変なき日常を生きる三つの存在。
白猫と黒猫と?神だけが在る空間。
其々の持つ願望が世界を変える。
岐天駅
あらすじ
人はその選択に後悔する
その駅に辿り着いた者は皆、絶望する。
どんな道を選んだとしても、正解は無いのだから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる