82 / 160
♡ さっきの手紙のご用事なあに?
81
しおりを挟む『うーん、ど~すっかな~』
一方こちらベイジル閣下の執務室から退出し、王宮図書館の貸し出しリストのチェックをするシルフィーの中で悩む脳内小人のオバちゃん。
オバちゃんのゲーム知識はものすごーくハンパなので、余りアテにはならないが、もう目前となった新入生歓迎パーティーなるモノは多分一波乱有るはずなのだ。
何らかの手を打ちたいところだが今シルフィー自身が舞い上がっているためあまり邪魔もしたくない。
先程のベイジルのプレゼントは何が良いか、という問いに対する答えが『ベイジル様とデートしたい』だったため、了承の意を示された彼女は今天にも昇る心地でありきっと何を伝えても上の空だ。
『ま、考えてもしゃーない寝るか』
オバちゃんは暫く押し黙ることにした。
『あんまり転ぶ前の手助けもやりすぎると仇になるからねえ~・・・あ、そうだわちょっとだけ小細工しとこ~!』
何やらオバちゃんがニヤつく気配がした・・・
×××
オバちゃんがシルフィーの意識の片隅で時限爆弾の様な小細工を頑張って仕掛けて始めた同時刻、1人テンパっている人物がいた。
そう。想像に違わず、このシルバニア王国の輝ける英雄とも名高い将軍閣下、ベイジル・S・フォーゼスト侯爵その人である・・・
『デート・・・デート? えデートって何だ? ひょっとして親しい男女が一緒に出かけたりするやつか?! えええええええぇ!!』
シルフィーが執務室から去って既に30分は経過しているのに、これだよオイ。
執事と従者の2人は、主が一切動かない理由を察して憐憫の眼差しを送ったのは言うまでもない・・・・
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
206
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる