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60 溺愛? そうですがナニか?
しおりを挟む「「「きゃあああぁ~♡」」」
そのセリフを耳にして、キアンの周りで黄色い悲鳴が上がる・・・
「な、な、ナニおぅふ・・・」
いつまでも席を立たないアリアを待つのが面倒になったのか、キアンはひょいと彼女を抱き上げウェイターに向かって泊まっている部屋に支払いを付けておくように言伝ると、彼女をお姫様抱っこのままスタスタと歩き出した。
きゃあああぁ~、という黄色い悲鳴をバックミュージックの様に受け流しながら平然とした顔で泊まっている部屋へとさっさと戻って行くキアン。
「ちょっと! キアン」
「どうしたアリア」
「まだ昼間!」
「部屋なら良いって言ったのはオマエだよ」
滅茶苦茶色っぽい流し目を喰らってグッと詰まるアリアは結局この顔に弱いのだ。
「外は嫌だって言っただけでしょ!」
「俺は青空の下の森ん中とか野原が良いんだけどなぁ」
「ダメダメダメ! 青缶絶対反対! 人に見られたらどうすんのよっ!!」
「動物しか見てないぞ?」
「それもいやああああぁぁ!」
「他の人族の男に見せるのは俺も許せねえからちゃんと確認してからヤッてる・・・」
「黙ってええええぇ!!」
ジタバタと腕の中で暴れるアリアの額にリップ音のするキスをすると廊下を行き交う人々が顔を赤くしながら、妻を抱いて歩いていくキアンを2度見する。
「ああ。可愛いなぁ。照れちゃって。待ってろ直ぐにベッドに連れてってやるからな。あ、それともソファー? 俺はテラスでも良いぞ」
「こらあああぁ!!」
20歳を待つどころか、夜会の直後、王都にいる間がチャンスとばかり速攻で婚姻届を王国に提出したキアン。
その時にねぎらいの言葉を与えようとやってきた王妃に2人はいたく気に入られた。
『素敵! ラブロマンスの主人公ね~♡ フィリップよりずっとお似合いじゃない』
という、有り難いお言葉を賜ったのだ。
それ以来王妃はまるで2人のお友達である・・・
王都に来る時だって、王妃様のご招待で王家の馬車での送迎付きだ。
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