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〈Another Story〉story of duke and wife
41 朝
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叫ぶボーフォートの口を慌てて諜報部員達が塞ぐ。
「お嬢ッ! やり過ぎですってば。残ってる奴らがもしいたら気が付かれちゃいますよ~」
いつもの青年が呆れ顔で振り返る横で、足元に転がるランタンをヒューイが拾い麻酔をかがされて気を失ったサンドロの顔を覗き込んだ。
「へーぇ、コイツ結構男前じゃん」
「興味無いわね。ワイアットは?」
「終了です」
諜報員が気を失ったワイアットをヨイショと担ぎ上げた。
×××
待機する騎馬隊の元に戻り気絶した二人を念入りに縛り上げ猿轡をはめる。
「全騎、撤収ッ!」
オフィーリアの掛け声の元、騎馬隊は国境を目指して走り出す。
ワイアットのテント以外にいた兵達は、ヒューイの最新式『麻酔爆弾』で眠らされていた為オフィーリア達の侵入どころか軍馬達の移動すら気が付かない。
「麻酔爆弾、便利だわ~」
「うん。同時に仕掛けるのが面倒だったけど、上手くいって良かったよ。但し爆破音がねえ・・・ 改善しなくちゃ。無音爆破かぁ・・・」
馬上で頭を捻るヒューイ。
それを見ながら、
――まだ気に入らないんかいッ?!
と言いたいのを我慢するオフィーリアであった。
×××
翌朝早く、アンドリュー王子が休んでいる部屋をノックするオフィーリアの姿があった。
「アンディ? 起きてる?」
「うん。おはよう」
そう返事をしながら自らドアを開けるアンドリュー王子。
「傷はどう?」
「ん~~、それなりに痛いよ」
眉を下げる婚約者の頬に手を添えるオフィーリア。――勿論傷ついていない方である。
「心配したわ」
「僕もだよ?」
「え?」
ニコリと笑うアンドリュー。
「急に髪の毛を送って来られたら何事かと思うじゃない!? しかも急に戦場に現れるし!」
「あ~・・・ ごめんね。脅かして」
「アレどういう意味だったのか教えてくれる?」
若干笑顔が怖いアンドリューを見上げウフフと笑うオフィーリア。
「何笑ってるのさ?」
ちょっと拗ねた顔になる2歳年上の婚約者。
「ううん。元気そうで良かったと思って。長く会えてなかったから」
「・・・もう~~ホントに君ってば・・・」
額に手を当てて天井を仰ぎ見るアンドリュー王子。
「君ってば?」
ゆっくり首を傾げるオフィーリアは口角を上げて目を細めると、彼の胴に腕を回す。
それに答えるように、彼女の背中にそっと両手を回すアンドリュー。
「会いたかったよ」
そう言って。
彼はオフィーリアの頬にキスを落とした。
「お嬢ッ! やり過ぎですってば。残ってる奴らがもしいたら気が付かれちゃいますよ~」
いつもの青年が呆れ顔で振り返る横で、足元に転がるランタンをヒューイが拾い麻酔をかがされて気を失ったサンドロの顔を覗き込んだ。
「へーぇ、コイツ結構男前じゃん」
「興味無いわね。ワイアットは?」
「終了です」
諜報員が気を失ったワイアットをヨイショと担ぎ上げた。
×××
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「全騎、撤収ッ!」
オフィーリアの掛け声の元、騎馬隊は国境を目指して走り出す。
ワイアットのテント以外にいた兵達は、ヒューイの最新式『麻酔爆弾』で眠らされていた為オフィーリア達の侵入どころか軍馬達の移動すら気が付かない。
「麻酔爆弾、便利だわ~」
「うん。同時に仕掛けるのが面倒だったけど、上手くいって良かったよ。但し爆破音がねえ・・・ 改善しなくちゃ。無音爆破かぁ・・・」
馬上で頭を捻るヒューイ。
それを見ながら、
――まだ気に入らないんかいッ?!
と言いたいのを我慢するオフィーリアであった。
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「アンディ? 起きてる?」
「うん。おはよう」
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「傷はどう?」
「ん~~、それなりに痛いよ」
眉を下げる婚約者の頬に手を添えるオフィーリア。――勿論傷ついていない方である。
「心配したわ」
「僕もだよ?」
「え?」
ニコリと笑うアンドリュー。
「急に髪の毛を送って来られたら何事かと思うじゃない!? しかも急に戦場に現れるし!」
「あ~・・・ ごめんね。脅かして」
「アレどういう意味だったのか教えてくれる?」
若干笑顔が怖いアンドリューを見上げウフフと笑うオフィーリア。
「何笑ってるのさ?」
ちょっと拗ねた顔になる2歳年上の婚約者。
「ううん。元気そうで良かったと思って。長く会えてなかったから」
「・・・もう~~ホントに君ってば・・・」
額に手を当てて天井を仰ぎ見るアンドリュー王子。
「君ってば?」
ゆっくり首を傾げるオフィーリアは口角を上げて目を細めると、彼の胴に腕を回す。
それに答えるように、彼女の背中にそっと両手を回すアンドリュー。
「会いたかったよ」
そう言って。
彼はオフィーリアの頬にキスを落とした。
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