むだな話

酔生虫

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視聴者

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一人でいることが多かった時期によくやっていたことがあって、自分を励ましたり褒めたりする技なんだけど、タイトルをつけるなら「脳内ユーチューバーごっこ」又は「人生の視聴者」かな。

とりあえず、私の脳内では、365日24時間、私の生活が生配信されてる。それを見てくれている、視聴者(信者)は、私の行動をなんでも肯定してくれる。褒めてくれる。
365日24時間配信してるから、勿論かっこいいシーンよりも、ダサいシーンが圧倒的に多い。
忘れ物、無くし物、言い間違い、言い忘れ、すべる、こける、ぶつける、めくれる、回る、見えてる、など。
こんなのが二十年間ずっと続いてるから、もうこれは遺伝子に刻まれているどうしようもない部分ということ。
だから、いちいち自分に腹が立ったり、悲しくなったりするなんて勿体ないけど、でもどうしても気分が落ちてしまう。
そんなとき、私の頭の中の視聴者たちはすごくやさしい。
忘れ物をしたら、「おっちょこちょいだなあ」と笑ってくれるし、ベッドの角に指をぶつける度、「大丈夫?」と本気で心配してくれる、下着が見えていた時、「きゃーみえてるよ!セクシー!」って誤魔化してくれるし、大事なのは思い込むこと。この人たちがチャットに文字を打ちこむ姿を想像しながら私は日々の失敗を乗り越えていってます。

あまりにも気持ち悪い内容なので、とても清潔な言い方に変えると「想像力って最強だよね」です。
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