もう一度……〜女神の依頼を受けて召喚された世界で俺の人生が変わりました〜

ソラ

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第1章

32 決意新たに

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リーファの帝王切開での出産は予定通り終了した。
歴戦の……とまでは言わないが、特に問題もなくスムーズに練習通り終了した。

術中感動したのはヒースさんの治癒魔法だ!

閉創前のガーゼカウントを済ませ、「閉創を」と声をかけるとヒースさんがヒールを唱えた。その直後、子袋から閉創……あれは治癒だな……していき、腹壁、最後は皮膚まで治癒していた。
縫合による閉創より早く、傷も残らない。
魔法の凄さを見た!

俺も治癒魔法使えるだろうか?
女神に聞いてみるか。
帰還したら使えなくなるだろうができるなら習得したい!


術後、リーファをベッドへ移し、同室にもう1台ベッドを用意しそこで夫が様子を観るようにした。
これもアンジェリークならではだな。

出産後は褥夫の世話を夫がするのだという。

術中の出血量も少なかったし、傷も治癒している。麻酔アネスシージアが切れるのを2時間に調整した(もしもを考えて)ので下肢の感覚が戻るまでは雑談をしながら様子を観たが特に何事もなく経過した。
痛みに関しても治癒魔法で傷が治癒している為訴えることはなかった。

赤ちゃん用のベッドも用意したが、リーファの世話をする時以外は旦那さんがずっと抱っこしている。
リーファは無意識か  、時々お腹を撫でている。痛みはないと言っていたが……


「セイゴ様。ありがとうございます。出産がこんなに安心して迎えられて、びっくりするほど楽だったにはセイゴ様のおかげです」

リーファの言葉に彼の夫も頭を下げる。

「リーファが頑張ったからだよ。初めての……今までこの世界で誰も経験したことの無いこと。不安もあっただろうし、受け入れる覚悟も必要だっただろう。ましてや信用できるかどうかも分からないヤツの言うことだ。随分悩んだだろう。それでも、それらを受け入れ乗り越える勇気がリーファにあったからこそだよ。俺を受け入れてくれてありがとう。これから子育て大変だろうけど幸せもいっぱいあるからね。出産お疲れ様。出産おめでとう」

感謝と労いと祝いの言葉を送る。
出産はめでたいことだと言っていたのは看護師だったか?助産師だったか?

「出産……おめでとう……」

リーファはゆっくりと繰り返し幸せを噛み締めているようだった。

「出産を祝う言葉は初めて聞いたな」

ヒースさんがニシシと笑う。

「出産はめでたいことだよ。子供の誕生だからな!これから広めていこう!!」
「そうだな!」

ヒースさんと肩を叩き合いこれから明るいだろう未来を想像する。

帝王切開での出産はまだまだこれからだ。
今日の出産はアンジェリークでの第1歩でしかない。これからヒースさんの弟子たちに技術を身につけてもらい、先ずは大きな街でなら帝王切開での出産が安全に行えるようにしていかなければならない。

まだまだこれからだ。
俺がアンジェリークにいる間にできることは全てやる。
医者として、人としてできることは限られているだろうが……

チラリとアルフィーノを見る。
扉の前で皆の様子を見ている彼が、弟のように可愛いアルフィーノが幸せであるように。彼の伴侶が安心して子供を望めるように。

この世界で多くの人が笑って暮らせるように。
限られた時間でどれだけのことができるだろうか。納得ができるまでは難しいだろう。

俺は残り時間を思い、何を成すのか、何を優先するのかを考え始める。





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お読みいただきありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

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