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★番外編01 運命の番 side 千早

運命の番24★

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 何度も身体を重ねた俺の部屋のベッドの上。
 俺の下で、琳太郎が恥ずかしげに顔を背けている。
 まるで初めてのように、琳太郎は手で顔を覆い、こちらを見ようとしなかった。

「琳」

 名を呼びそして、俺は琳太郎の手を顔からそっと外し口づけた。
 琳太郎から舌を出してきて、絡まりあう唾液が音を立てる。
 深く口づけてそして、口を離したとき、琳太郎はうっとりとした顔をして俺を見つめた。
 
「千早……」
 
「琳」
 
 俺は琳太郎の耳に唇を寄せて囁く。
 
「愛してる」

 この数か月の間余り口にしてこなかった言葉だ。すると、琳太郎は俺の背に腕をまわしそして、恥ずかしそうに呟く。

「俺も……好きだ」
 
 互いにこの言葉を言いあったことは余りない。
 琳太郎の意識がはっきりしない時にしか言ったことがないように思う。
 その言葉を聞き俺の心は満たされるような感じがして、そのまま琳太郎の耳を舐め、耳たぶを軽く噛んだ。そして首筋を舐めて口づけを落とし、手で琳太郎のの身体を撫でていく。
 すると琳太郎の呼吸は徐々に早くなり、喘ぎ声を漏らした。

「んン……」

 琳太郎の胸を撫で、乳首を弾くとびくん、と背を反らす。
 
「ああン……ち、はや……」
 
「久しぶりなのに、随分と敏感だな」

 意地悪に呟くと、琳太郎は首を振り言った。
 
「ひ、久しぶりだから……あぁ!」
 
 指で乳輪をなぞり、乳首を指先で抓るとまた、琳太郎は敏感に反応する。
 首から胸を舐めていき、もう片方の胸に口づけを落とし、乳首を口に含み吸い上げた。

「う、あぁ……胸、ばっか、やだぁ……」
 
「俺としては、もっとかわいく啼くところを見ていたいんだけどな」

 できればもっと喘ぎ声を聞いていたいのに。
 手をおろし、ペニスへと触れるとそれはもう、硬さをまし先走りを溢れさせていた。

「すごいな、これ。すぐにイくんじゃねえの?」
 
 言いながら俺は、指でペニスの先端をはじく。
 すると、琳太郎は腰を跳ねさせ声を上げた。

「千早……早く、欲しい」

 ねだられてばっかだな、今日は。
 そう思いながら俺は、
 
「今日は、俺としてはもっと優しくしたいんだけど」
 
 と呟き、腹に口づけた。強く、痕が付くように。

「千早……お願いっ」

 鼻にかかる甘い声は、正直腰に来る。やばいな、これ。
 俺は身体を起こしそして、琳太郎の足を抱え上げ尻を撫でた。
 後孔は硬く口を閉じているようだ。それもそうか、久しぶりだからな。と言う事は、あいつとは何もなかったのだろうか?
 
「さすがに狭そうだな、ここ」
 
 言いながら俺は、ローションを指に絡ませ、穴をつつく。
 
「ん……」
 
 そしてゆっくりと、指を差し込み根元まで入れるとすぐに指を引き抜いた。
 
「あン……」

 甘い声で、琳太郎が喘ぐ。
 俺はローションを足し、琳太郎の中に指を挿れゆっくりと時間を掛けて中を拡げていった。

「てっきり、あいつとヤッたのかと思っていたけど、違うみたいだな」

 思わず嫉妬を口にすると、琳太郎は必死に首を横に振る。
 その様子を見ながら俺は、二本の指で前立腺を押しつぶした。
 
「う、あ……そん、なの……してな……あぁ!」
 
 してない、のか。本当にそうなのか、確認しないと気が済まない。
 琳太郎は手を伸ばしてきて、涙目で訴える。
 
「ね、え……中、欲しい。千早ので、俺の中、ぐちゃぐちゃに、して?」
 
 その顔はまるで欲情したオメガのようで、俺は思わず息を飲んだ。
 そんな顔でねだられたら我慢できるわけがない。
 
「そんなに煽られたら俺、お前の事抱き潰すかもしれない」
 
 余裕のない声で呟きそして、俺は琳太郎の後孔に硬くなったペニスの先端を宛がった。
 琳太郎の後孔は思ったよりもすんなりと俺のペニスを飲み込み、奥へと導いていく。
 
「あぁー!」
 
 挿れただけで琳太郎は声を上げ、背を反らし射精してしまう。
 これでは俺がイくまで何回も出しそうだな。

「挿れただけでイくとか、琳太郎、可愛いな。あと、少しだ、琳」

 俺は収縮する中を容赦なく腰を進めていき、そして最奥へと押し込んだ。

「中、熱いな」
 
「ち、はや……」

 あいつと何もなかったのは本当なんだろう。
 中は狭い。けれどすぐに俺のモノになじみ、絡みついてくる。
 俺が腰を揺らすとそれに合わせて琳太郎は声を上げた。
 
「あぁ、あ……それ、変になる、からぁ……!」
 
「変になれよ、琳。俺の事だけ見て、俺の事だけ考えて」
 
「ち、はや……!」

 琳太郎の開いたままの口からは唾液が流れ、喘ぎ声が止まらない。

「奥、出すからな、琳」

 そう呟き俺は、琳太郎の中に熱い迸りを放った。

「あぁ……」

 嬉しそうに声を漏らす琳太郎が愛おしい。
 俺は動きを止め、息を切らせてそのまま身体を折り、琳太郎に口づける。
 そして、目を見つめて俺はうっとりと呟く。
 
「愛してる」

 すると琳太郎は俺の首に腕を絡めそして、
 
「千早……俺も……」

 と言い、口づけた。
 その後、俺は一度引き抜き、今度は琳太郎をうつ伏せにさせてその身体を貫いた。
 まだ萎えない。まだ足りない。会えなかった時間はそれだけ想いを溜めこんだ。
 琳太郎は膝をがくがくと震わせて、喘ぎ続けている。

「ち、はや……それ、だめぇ……」
 
「本当に、誰ともヤってないんだな?」
 
 意地悪に尋ねると、琳太郎は首を振る。
 
「して、ない、からぁ……ひ……あぁ……!」
 
 俺は確かめようと、中に挿れたまま首に口づける。たしかにうなじには新しい傷はない。俺が付けた噛み痕は、だいぶ薄くなっていた。
 あいつなら、もしあいつが琳太郎を抱いていたなら噛み付かない、なんてことはないだろう。
 あいつもアルファだ。執着心は人一倍強いのだから。
 俺は琳太郎のうなじを舐めそして、そこにがぶり、と噛み付いた。
 
「ひっ……」

 そこで一度唇を離しそして、噛み痕を確認して俺は呟く。
 
「お前は、俺の物だ」
 
 そしてもう一度同じ場所に噛み付いた。何度噛んでも足りない。決して消えないようにしなければ。
 これは、俺のものだから。
 
「ちは、や……」

 琳太郎は苦しげに呟きそして、荒い息を繰り返す。

「い、あ……」
 
 俺は口を離しそして、その噛み痕を舐めてから言った。
 
「俺の噛み痕しかないな」
 
「あたり、まえ……だろ? 俺は、お前しか……あぁ!」

 俺は身体を起こし、抽挿を再開した。
 琳太郎は嬉しそうに自分からも腰を振り、喘ぎ、俺の名前を繰り返す。
 
「千早……ちは……」
 
「お前の中、気持ちいい……また、中に出そう」
 
 そう呟くと、琳太郎は振り返りながら呟いた。
 
「奥、ちょうだい……ちは、や……あぁ……っ!」

 甘く耳に絡みつく声で願われて俺は、腰を止め奥に欲望を吐きだした。
 今までの時間を埋めるように、琳太郎の中を俺の劣情で満たしていく。
 大きく息を吐き、そして俺は萎えたペニスを引き抜くと琳太郎はそのままその場に倒れこんでしまった。
 やり過ぎただろうか。
 琳太郎は激しく息を繰り返し、後孔からは俺が出した精液が溢れていくのが見て取れる。その姿にまた、俺は欲情してしまう。もっと欲しい、もっと抱きたい。壊れるまで、琳太郎を俺で満たしたい。 
 
「琳」

 その感情を押さえつつ、俺は琳太郎の名を呼び、彼に覆いかぶさり首の噛み痕を舐めた。

「もう絶対に離さない」

 抱けないなら言葉で何度も繰り返す。俺の想いで、言葉でその身を縛り付けるように。
 すると琳太郎は俺の方を振り返り首に絡みつきそして、甘く呟いた。
 
「愛してる」
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