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宮川さんとの学校での日常

Vtuberは名前が大事

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これはとなりの宮川さんが人気Vtuberになるための会話の特訓をする話。


無口な宮川さんと話せる時間。それは朝の教室で二人きりのときだけ。僕は今日も宮川さんと話すために早めに家をでる。


教室につくといつものように宮川さんは本を読んでいる。「おはよう」そう挨拶するがいつものように彼女から返事はない。。


僕が小説を読んでいると。彼女が話しかけてきた。


「Vtuberって名前が個性的な人が多いわよね」

「そうだね。自分のキャラに合った名前を付ける人がいるよね。」

「ああー。兎山 亀太郎さんとかね」

「その人全然知らないよ!それにキャラがよく分からないよ!」

「ごめんなさい。とにかく私もVtuber名をもっといい感じにしたいのよ」

「そういえば宮川さんのキャラにはきつねの耳がついてるんだったね。きつねが人間に化けたっていう設定なの?」

「違うわ。おじいちゃんがとってきた本物のきつねの耳をつけているっていう設定よ」

「設定が怖いよ!動物愛護団体からのクレームも怖いよ!」

「リアリティーがあったほうがいいと思って」

「いらないよ!そもそもVtuberがリアリティーから最もかけ離れた存在だよ!」

「とにかく名前よ。何かいい案はない?」

「そういえば。なんできつねにしたの?ねことかうさぎでもいいとおもうけど」

「かわいいからよ」

「思ったより浅い理由だったよ!子供用プールみたいだよ!」

「そんなことより名前よ。ほら何か考えて」

「うーん。「狐山 コン子」 とかどうかな」

「・・・普通ね」

「分かってるよ!我ながら普通だと思ったよ!」

「でももっと名前にインパクトがあったほうがいいと思うのよ。」

「たしかにそうだね。インパクトがあると早く覚えてもらえるよ。」

「「狐山 ビックバン ハリケーン コン子」 みたいな」

「そんなイナズマ〇レブンの必殺技みたいな名前恥ずかしいよ!センスが中学生だよ!」

「いいじゃない。インパクトがあって。すぐ覚えてもらえそうだわ」

「だめだよ!そのうちコン子としか呼ばれなくなるのが目に見えてるよ!」

「結局名前どうするのよ」

「うーん。結局「狐山 コン子」が一番いいと思うよ。普通がいちばんだよ!」

「まあそうね。私、北斗〇拳ではケンシ・ロウが一番好きだし」

「例えが絶妙にわかりにくいよ!」

「人気Vtuberの「狐山 コン子」意外といいわね」

「だよね!いいと思うよ!」

「語尾は「やま」で決まりね」

「狐要素を無くして山の方を取ったよ!普通は「コン」とかだよ!」

「分かったつね」

「いいかげんにしてよ!」


宮川さんとの特訓は続く




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