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1章 1節 仲間と成長の時間 《ディスペア編》
第6話 自己紹介そして注目、落胆
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「まずここでは班行動厳守だ」
僕はディスペアで訓練生として生活上でのことをキーパーさんから説明して貰っていたが、
開口1番不安になることを言われる。
「班ですか?」
「ああ、ここでは4人か5人の班で行動して貰っているんだ。」
他の人との交流はあるとは思っていたけど、
班行動…班メンバーとうまくやらないといけないから少し心配だな…
「訓練期限は3年間、でも君の場合は2ヶ月遅れの特別だから処遇はちょっと待って欲しいんだ、
そして訓練期間が終わるまでは特別な理由が無い限り、
訓練時以外施設外に出ることを禁ずる。
脱走すればそれ相応の罰を受ける、いいね?」
「はいそれはお父さんから聞いてました……
友人に手紙などで連絡をするのは大丈夫ですか?」
「ああ職員に渡してくれれば届けよう」
(色々あってあのアイーシャ以外の2人には伝えてなかったから、多分アイーシャから伝わってるとは思うけど、こういうのは手紙だろうと直接伝えた方がいいって、
昔お父さんから聞いた事があるような気がする…伝える手段があるのは良かった)
シュケル居る友人を頭の中で想像する、
勇敢で冒険とか探検とかそういったことが好きな僕たちの兄貴分のニール。
僕と同じで臆病だけど、その分準備をしっかりし、慎重に行動するメルク。
何か連絡しなければ心配するだろう。
「その他に…」
しばらく訓練所内でのルールについて聞いていると
コンコンコンと扉が叩かれる
「キーパーさんそろそろ朝礼の時間です」
1人の職員が入ってきてキーパーに伝える。
「もうそんな時間か…今行く。じゃあ残りは班のメンバーから聞いてくれ仲良くなる為にもね」
「わかりました」
「それじゃあ付いてきて」
向かう途中で僕はキーパーさんからこれから始まる朝礼の説明を受けていた。
「まず君はそこの柱の影で前で待っていてくれるかな?
暫くしたら呼ぶからそしたら出てきて貰ってもいいかな?」
「は、はいっ!」
壁を1つ挟んだ外の広い空間には、大勢のここで訓練をしているであろう訓練生が居る、
その存在を感じ取りながら、
声が少し裏返りながらも元気よく返事を返す。
「緊張しなくても大丈夫だよ、自分のタイミングでね、
後何か一言しゃべってもらうから考えておいてくれると嬉しいな」
と言いながらキーパーさんは行ってしまった。
(キーパーさん、ひとことって緊張するじゃないですか……
僕は大勢の前で話すの苦手です、
何を緊張しているんだハイル!僕はやればできる!)
と自分に言い聞かせながらキーパーの朝礼を聞いていた。
「……それじゃあ、今日から新しく訓練生としてここに来た子を紹介しよう」
エッ、アタラシイコ!? オンナカオトコカ ツヨイノカ?
訓練生がザワザワと沸き立つ。
「それじゃあこっちに来て!」
キーパーさんに呼ばれ扉を開け入ると、
大勢の訓練生の視線が僕に集まる。
朝礼台の上キーパーの横に向かい、
背中の骨が離れてしまう程背筋を真っ直ぐに伸ばし、正面に向き直る、
数十人の訓練生が少年へ視線を向けていた。
アイツガアタラシイヤツカ ナンダアノチビ アイツオトコカ エッオンナジャナイ?カ オトコダロ オンナノコダッテバ
好奇、期待、品定めするような目線でジロジロと視線が集まる。
そんな中聞こえて来たひとつの声に少年は、少し落ち込む。
(やっぱり女の子に見えるんだね、たしかにお母さんの血を多く引いてるらしいから、
女の子と間違えられることが多いけどわからないほどじゃないと思うんだけどな?
それにオドオドしてるから間違われるんだ、
もっと胸を張って、キビキビと歩く。
そしてチビって言った君の顔は覚えておくことにしよう、
同年代の子達と比べたら低いって気にしてるんだから)
と自分に言い聞かせる少年だがガッチガチに緊張しているのがひと目で分かってしまう。
「静かに!それでは自己紹介をしてもらおう」
キーパーさんをちらりと見ると軽く頷く。
「僕はハイルです、魔界の南にあるシュケルという小さな村から来ました。
少しズレた時期から入らせて頂きましたが、
皆さんに追い付けるように頑張りますので、
これからよろしくおねがいします」
最後にはにかみながら笑い一礼すると軽い拍手が鳴る。
カワイイ!! アンタホモナノ!?デモワカルワ!! ヨロシクナー ドコノハンニハイルノカナハイルダケニ ウワツマンナイ
「静かに、ハイル君だ仲良くしてやってくれ 、
それじゃあ解散!!!各自訓練時間まで朝食と自由時間だ。
…それとハイルくんは第十七班所属になる十七班の訓練生は残ってくれ。」
チッアイツザコハンノトコロカ カワイソウ クイーンサマドウナサイマシタ?イヤナンデモナイ
集まった訓練生は数人を残し別の場所へと去っていく。
風に乗り聞こえる言葉は小さくあまり聞き取れなかったが、
少年がその班に所属するの歓迎はしてくれていない存在がいるのが微かに聞こえた。
(一体これからどうなるの…)
僕はディスペアで訓練生として生活上でのことをキーパーさんから説明して貰っていたが、
開口1番不安になることを言われる。
「班ですか?」
「ああ、ここでは4人か5人の班で行動して貰っているんだ。」
他の人との交流はあるとは思っていたけど、
班行動…班メンバーとうまくやらないといけないから少し心配だな…
「訓練期限は3年間、でも君の場合は2ヶ月遅れの特別だから処遇はちょっと待って欲しいんだ、
そして訓練期間が終わるまでは特別な理由が無い限り、
訓練時以外施設外に出ることを禁ずる。
脱走すればそれ相応の罰を受ける、いいね?」
「はいそれはお父さんから聞いてました……
友人に手紙などで連絡をするのは大丈夫ですか?」
「ああ職員に渡してくれれば届けよう」
(色々あってあのアイーシャ以外の2人には伝えてなかったから、多分アイーシャから伝わってるとは思うけど、こういうのは手紙だろうと直接伝えた方がいいって、
昔お父さんから聞いた事があるような気がする…伝える手段があるのは良かった)
シュケル居る友人を頭の中で想像する、
勇敢で冒険とか探検とかそういったことが好きな僕たちの兄貴分のニール。
僕と同じで臆病だけど、その分準備をしっかりし、慎重に行動するメルク。
何か連絡しなければ心配するだろう。
「その他に…」
しばらく訓練所内でのルールについて聞いていると
コンコンコンと扉が叩かれる
「キーパーさんそろそろ朝礼の時間です」
1人の職員が入ってきてキーパーに伝える。
「もうそんな時間か…今行く。じゃあ残りは班のメンバーから聞いてくれ仲良くなる為にもね」
「わかりました」
「それじゃあ付いてきて」
向かう途中で僕はキーパーさんからこれから始まる朝礼の説明を受けていた。
「まず君はそこの柱の影で前で待っていてくれるかな?
暫くしたら呼ぶからそしたら出てきて貰ってもいいかな?」
「は、はいっ!」
壁を1つ挟んだ外の広い空間には、大勢のここで訓練をしているであろう訓練生が居る、
その存在を感じ取りながら、
声が少し裏返りながらも元気よく返事を返す。
「緊張しなくても大丈夫だよ、自分のタイミングでね、
後何か一言しゃべってもらうから考えておいてくれると嬉しいな」
と言いながらキーパーさんは行ってしまった。
(キーパーさん、ひとことって緊張するじゃないですか……
僕は大勢の前で話すの苦手です、
何を緊張しているんだハイル!僕はやればできる!)
と自分に言い聞かせながらキーパーの朝礼を聞いていた。
「……それじゃあ、今日から新しく訓練生としてここに来た子を紹介しよう」
エッ、アタラシイコ!? オンナカオトコカ ツヨイノカ?
訓練生がザワザワと沸き立つ。
「それじゃあこっちに来て!」
キーパーさんに呼ばれ扉を開け入ると、
大勢の訓練生の視線が僕に集まる。
朝礼台の上キーパーの横に向かい、
背中の骨が離れてしまう程背筋を真っ直ぐに伸ばし、正面に向き直る、
数十人の訓練生が少年へ視線を向けていた。
アイツガアタラシイヤツカ ナンダアノチビ アイツオトコカ エッオンナジャナイ?カ オトコダロ オンナノコダッテバ
好奇、期待、品定めするような目線でジロジロと視線が集まる。
そんな中聞こえて来たひとつの声に少年は、少し落ち込む。
(やっぱり女の子に見えるんだね、たしかにお母さんの血を多く引いてるらしいから、
女の子と間違えられることが多いけどわからないほどじゃないと思うんだけどな?
それにオドオドしてるから間違われるんだ、
もっと胸を張って、キビキビと歩く。
そしてチビって言った君の顔は覚えておくことにしよう、
同年代の子達と比べたら低いって気にしてるんだから)
と自分に言い聞かせる少年だがガッチガチに緊張しているのがひと目で分かってしまう。
「静かに!それでは自己紹介をしてもらおう」
キーパーさんをちらりと見ると軽く頷く。
「僕はハイルです、魔界の南にあるシュケルという小さな村から来ました。
少しズレた時期から入らせて頂きましたが、
皆さんに追い付けるように頑張りますので、
これからよろしくおねがいします」
最後にはにかみながら笑い一礼すると軽い拍手が鳴る。
カワイイ!! アンタホモナノ!?デモワカルワ!! ヨロシクナー ドコノハンニハイルノカナハイルダケニ ウワツマンナイ
「静かに、ハイル君だ仲良くしてやってくれ 、
それじゃあ解散!!!各自訓練時間まで朝食と自由時間だ。
…それとハイルくんは第十七班所属になる十七班の訓練生は残ってくれ。」
チッアイツザコハンノトコロカ カワイソウ クイーンサマドウナサイマシタ?イヤナンデモナイ
集まった訓練生は数人を残し別の場所へと去っていく。
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