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親も頑固だから私も頑固になるんですよ
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今世で八回目の誕生日が過ぎたころの今、私は父様と母様と大喧嘩した。
きっかけはローゼルク国立学園からの一通の手紙。
『アリュール公爵家 様
平素は本校の教育活動、および魔術指導にご理解ご協力いただきましてありがとうございます。
保護者参観のご案内でございます。
ローゼルク国立学園』
これを見て、すぐに飛びついた。学校見学行きたい!と言ったが、
「「ユーク(ちゃん)はだめ(よ)」」
と反対されてしまった。
それでも今回ばかりは引き下がらない。
最近外出てないから行きたいもん!
なのに怒られてしまった。理不尽だ。
だから家出してきた。
ちなみに私は今アリュール領の下町に来ております、はい。
あ、お金は持ってるよ!ちゃんとスリに遭わないように防御の魔法もかけておいた!
スリという概念があるかわからないけど。
そして昔兄様にかけてもらったものと同じ、髪色が変わる魔術もかけておいた。
「うう…お腹空いた…」
昨日喧嘩して、今日の朝一番に家を出てきたから朝ごはん食べてない…どこで食べよう…
「ん?お嬢ちゃん!大丈夫かい?」
「え?」
後ろから声をかけられた。え?だれ?
「ああ、よかった。いやぁね、お嬢ちゃんが朝からうずくまっちゃってるから気分でも悪いのかと思っちゃってねえ~。」
「あ、ありがとうございます!」
なんて優しいお姉さんなんだろう。なんだかお姉さんというより姐さんみたいな感じだけど。
カッコイイ!
『くきゅるるる~』
…………恥ずかしい!!
お腹なっちゃった!絶対にお姉さんにも聞こえたよね?
「あっはっは!!お腹減ったのかい!おいで、私はミーナ。あそこの店を経営…店の主人だよ!定食屋だ。何か美味しいもの、食べさせてやるよ!」
そう言うとお姉さん、ミーナさんはお店へ案内してくれた。
「お嬢ちゃん、名前は?」
「え、えっと、ユース!」
これは本名言っちゃあダメなやつじゃない?
いや、ミーナさんが怖い人かもしれないっていうのではなくて、公爵家だし。今変装してるし…
心苦しいけど、偽名を使わしてもらおう。
「ここだ、私の店は。味は保証するよ!」
「え、じゃあ…この、揚げ物を…」
「承り!揚げ物定食一丁!」
そういえば、揚げ物食べてなかったなー。
最近。うん、たまにだからいいよね?
「はい、うちの自慢の揚げ物定食だよ!あとは、お肉の出汁のスープだ。熱いうちに召し上がれ。」
「いただきます!」
まずはこの小さいカツみたいなものを…ん、衣がサクサクしてる…。
これはレンコンとミンチのカツかな?
こっちの串に刺さっているものは、じゃがいものカツだ!私の大好物!!
じゃがいもが何だか、もちもちしてる~。それに衣は他のと比べて歯ごたえがある!
ソースもつけて…ううーん、じゅわる~!
そしてスープ!なにこれすっごく美味しい!!
これ、煮詰めて調味料にしてチャーハンに入れてもいいかも!
ふぁ~、満足満足~。するとミーナさんが横に来た。
「ご馳走様でした。お代は…」
「いいのいいのー、私が勝手にご馳走しただけだからー。」
「だけど…」
「うーん、じゃあ教えて欲しいことがあるんだよね~。」
教えて欲しいこと?なんだろう?すると
「アリュール家の令嬢について。」
え?
きっかけはローゼルク国立学園からの一通の手紙。
『アリュール公爵家 様
平素は本校の教育活動、および魔術指導にご理解ご協力いただきましてありがとうございます。
保護者参観のご案内でございます。
ローゼルク国立学園』
これを見て、すぐに飛びついた。学校見学行きたい!と言ったが、
「「ユーク(ちゃん)はだめ(よ)」」
と反対されてしまった。
それでも今回ばかりは引き下がらない。
最近外出てないから行きたいもん!
なのに怒られてしまった。理不尽だ。
だから家出してきた。
ちなみに私は今アリュール領の下町に来ております、はい。
あ、お金は持ってるよ!ちゃんとスリに遭わないように防御の魔法もかけておいた!
スリという概念があるかわからないけど。
そして昔兄様にかけてもらったものと同じ、髪色が変わる魔術もかけておいた。
「うう…お腹空いた…」
昨日喧嘩して、今日の朝一番に家を出てきたから朝ごはん食べてない…どこで食べよう…
「ん?お嬢ちゃん!大丈夫かい?」
「え?」
後ろから声をかけられた。え?だれ?
「ああ、よかった。いやぁね、お嬢ちゃんが朝からうずくまっちゃってるから気分でも悪いのかと思っちゃってねえ~。」
「あ、ありがとうございます!」
なんて優しいお姉さんなんだろう。なんだかお姉さんというより姐さんみたいな感じだけど。
カッコイイ!
『くきゅるるる~』
…………恥ずかしい!!
お腹なっちゃった!絶対にお姉さんにも聞こえたよね?
「あっはっは!!お腹減ったのかい!おいで、私はミーナ。あそこの店を経営…店の主人だよ!定食屋だ。何か美味しいもの、食べさせてやるよ!」
そう言うとお姉さん、ミーナさんはお店へ案内してくれた。
「お嬢ちゃん、名前は?」
「え、えっと、ユース!」
これは本名言っちゃあダメなやつじゃない?
いや、ミーナさんが怖い人かもしれないっていうのではなくて、公爵家だし。今変装してるし…
心苦しいけど、偽名を使わしてもらおう。
「ここだ、私の店は。味は保証するよ!」
「え、じゃあ…この、揚げ物を…」
「承り!揚げ物定食一丁!」
そういえば、揚げ物食べてなかったなー。
最近。うん、たまにだからいいよね?
「はい、うちの自慢の揚げ物定食だよ!あとは、お肉の出汁のスープだ。熱いうちに召し上がれ。」
「いただきます!」
まずはこの小さいカツみたいなものを…ん、衣がサクサクしてる…。
これはレンコンとミンチのカツかな?
こっちの串に刺さっているものは、じゃがいものカツだ!私の大好物!!
じゃがいもが何だか、もちもちしてる~。それに衣は他のと比べて歯ごたえがある!
ソースもつけて…ううーん、じゅわる~!
そしてスープ!なにこれすっごく美味しい!!
これ、煮詰めて調味料にしてチャーハンに入れてもいいかも!
ふぁ~、満足満足~。するとミーナさんが横に来た。
「ご馳走様でした。お代は…」
「いいのいいのー、私が勝手にご馳走しただけだからー。」
「だけど…」
「うーん、じゃあ教えて欲しいことがあるんだよね~。」
教えて欲しいこと?なんだろう?すると
「アリュール家の令嬢について。」
え?
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