僕の恋、兄の愛。3

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市井弟の成功談

①ディナー翌日。ツッコミ不在で(以下略)。

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はい、集合~♪
皆さんにご報告があります~♪

一昨日の昼ドラの続きを早く聞かせろ?
違うよう!

聞いてよ聞いてよ~♪

ふふふふふ、へへへへへ~♪

僕、市井健介は、ついに!
ついに兄ちゃんからプロポーズされました~♪

パチパチ~!

ホラ見て!指輪!指輪だぞ!
ペアリングだぞ~♪

プロポーズどんなだった?って・・・ええとねぇ♪

兄ちゃんのプロポーズはね~♪
んふふふふ♪
とっても、とっても、と~っても特別で素敵で豪華でロイヤルだったよ!

え?よく分からない?

も~仕方ないなぁ♪
皆だから教えてあげるんだからね!

あのね。

ホテルの豪華なお部屋(レストランだけど)。

王子様な兄ちゃん。

特別なディナー。

特別なケーキ。

素敵な夜景。

素敵なバックミュージック。

でっかい美術品。←?

ご飯のお兄ウェイターさんの手品。←?

もうすっごく凄かったんだから!

ええ?全然伝わらない?
何で?
つまり、兄ちゃんのプロポーズが最高だったって事じゃん~♪

えええ?意味不明?
もう、今からちゃんと言うから!

それでは、オホン、始まり始まり~♪
あのね~♪プロポーズん時はね~!
僕ソファーに座っててね~♪

え?ディナー途中でモブフラッシュからのプロポーズだったんだろ?
ん~ん?プロポーズはご飯の後だったよ?
ディナーとは違う部屋で夜景が超綺麗だった。

あ、ホテルディナー?
もちろん凄く美味しかったよ♪
フレンチのフルコースだってご飯のお兄ウェイターさん言ってた。
フォアグラ?ううんと、あったのかなぁ?

分かんな・・・ご飯の内容は別にいいんだってば!

そんでね、夜景がきれいな豪華なお部屋でね~♪
ソファーに座った王子様兄ちゃんが目配せすると執事さんが指輪をリングピローに入れて持ってきてくれてね~。

んえ?
執事って誰?って、そりゃ・・・そういや知らない人だったな。

だって~、王子様が居るなら執事さんも当然いるもんだと思ってたから不思議に思わなかったんだよ。

王子様兄ちゃんも普通に話してたし、兄ちゃんのお知り合いさんかな?って思ってた。
渋格好いいおじさんだったよ。
え?怪しい?怪しくないよ!

いいじゃん!執事さんだってば!

それでね、その時リングピローに乗って来たのが、じゃーん!
再びのご登場のコレ!
このエンゲージリングなんだ~♪
僕らの誕生石がシークレットストーンになってるんだぞ~♪
サイズピッタリ~♪

あのね~♪
そんでね~♪
執事さんから指輪を受け取った王子様兄ちゃんは、僕の前で跪いたんだ。

ふぇ?エンゲージって事は婚約じゃんって?
エンゲージリングは、結婚を申し込む時にプロポーズの言葉に添える物なの!
だからこれで正解なの!

もう!いちいちチャチャ入れないで!

それでね、ええと、僕どこまで言った?

そう!兄ちゃんが僕の前で跪いたの。
それで僕の手を取って、薬指に指輪にはめながら囁いたの。

「私があなたを愛するように、あなたも私を愛するならば、私達二人を引き裂くものは死よりほかには何もありません。
健、私の生涯の伴侶になって下さい。」って!

兄ちゃんが!
「私の生涯の伴侶になって下さい。」って!!

僕に!生涯の伴侶になってください、だって!!!

キャ~♪

飛び上がってダイブハグしなかった僕、超偉くない?!
踏みとどまったんだ、一昨日の経験から学んだんだぞ!
それに、お姫様はそんな事しないでしょ~♪

キャ~♪♪








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