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庭の岩風呂
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週末はあっという間にやって来て、美咲さんの運転するポルシェであっという間に目的の温泉街に着いた。
「秘書課への異動のお祝い」としての週末一泊旅行。
出発前には、例えば美咲さんは過去にこの温泉街へ来た事があるのだろうか、などとあれこれ考えてばかりだったけれど、結局出発してしまうと、そんなもやもやとした考えは消え去ってしまっていた。
旅館のサービスに色浴衣のレンタルがあり、美咲さんと私とそれぞれ好みのものを選んで着替え、街を散策したりもした。
美咲さんはエンジ色に大きな花の模様が描かれた浴衣を選んだのだけど、すごく派手なのに似合っていて、目立って仕方なく一緒に歩くのは恥ずかしいぐらいだった。
けれど美咲さんに言わせればそういう訳…だけでもないらしい。
「冴子自身も視線を感じていたはずよ」とは美咲さんの談である。
「…それは普段程度には感じましたけど」
「ほら」
部屋での夕食、それも豪華だった。
二人で部屋食だと向かい合って食べるのが普通だと思っていたけれど、なぜか美咲さんは横並びでお膳をセットして欲しいとリクエストし、左に美咲さん、そして右に私という並びで夕食を摂っている。上下を意識すれば、背中側の床の間の前が美咲さんだろう、と思ったからなんとなく右に座っただけなのだけれど。
街歩きの時に私が選んだ色浴衣は淡いブルー系の、あまり柄のないシンプルなものだ。せっかくだしと思い髪をお団子にしていると、その様子を美咲さんにやたらと観察されたりもした。
「お土産屋で一人になった時」と美咲さんに振られて思い出す。
やっぱりあの時、誰かの視線を感じたけれど、その事に美咲さんも気付いていたのか、と。
たまたま商品を見るのに集中してしまい美咲さんと離れ離れになったのだけど、その時に誰かが私を見ていた事を美咲さんもわかっていて、それで慌てて割り込む位置に立ってくれたのか、とわかる。
「あんな恰好で不用意にうなじを出すと、ああいう事になるんだから気が抜けないわ」
「そうですか…」
あの時美咲さんはさりげなく私の手を握ってくれたんだっけ。
そうやって、ごくごく小さな不安も察知してケアしてくれるのはさすがだと思う。
夕食のお膳は山の幸を中心としたメニューだったけど、単に豪華なばかりでなくヘルシーな気使いにも溢れており、美咲さんがここを選んだ意図がよく理解できた。特に山菜やイワナの刺身が美味しい。
「ところで、なんで横並びにされたんですか?」
「…え?」
わからないの?とでも言いたげに美咲さんに驚かれて思わず焦る。
「いえ、なんとなくはわかるんですけど、合ってるかどうか自信はないです」
「ふーん、じゃそれ言ってみて」
横からまじまじと顔を見られるとこちらも緊張する。
色浴衣は既に返却しているから、私たちは旅館備え付けの浴衣に着替えて夕食を摂っている。
「…向き合ってだと…遠いから、ですか」
実はその程度の理由だけで横並びにまでするのかと、正直自信がないけど、私にはそれぐらいしか思い浮かばなかった。
「だいたい合ってる」
「そうですか」
少しほっとしたけど、完全に合ってるわけじゃないのか、と「やっぱり」というような気持になる。
「…本当は、『あーん』とかやれそうかなとも考えて並びにしたけど、いざできる状況になると、なんだか微妙な気がしてきた」
「…?」
よく考えてみれば、いつだって甘い雰囲気は美咲さんが積極的に作ってくれている。だから珍しくコテコテの雰囲気作りを「微妙」などと口にされて私も戸惑った。
…まあ、美咲さんは大人の女性だし、そう考えるのがむしろ普通なのかもしれない。
だから私は黙って美咲さんが諦めかけている願望をそのまま実践した。右手に箸を構えたまま身体を寄せて「どれが良いですか?」と尋ねる。美咲さんはそれに対して遠慮はせず素直に「あれ」と指差した。
お膳の一番奥にある小鍋で作る豚しゃぶ。これまた食べさせるのがめちゃくちゃ難しいものをリクエストされたものだ、と思うが、どこかで見た誰かの作法を思い出して手を動かした。
「失礼します」
お膳に浴衣の袖が振れないように注意しつつ薄い肉をつまんで、湯の中で振る。美咲さんが私の手の動きをじっと観察していて、変に緊張した。
肉を用意されたつけだれに浸して美咲さんの口元に持っていくと、美咲さんは笑顔で口を開いた。
ほんの数十秒前「微妙」と言っていたのと同一人物とは思えないぐらい嬉々としている。
「おいしい」
食べさせる行為自体には何の抵抗もないのだけど、こういうちゃんとした旅館で慣れない料理を食べさせる、という状況に私は異常に緊張しており、美咲さんの言葉を受けてほっと溜め息を吐いてしまった。
「やっぱり、疲れるよね」
「…何言ってるんですか」
「今日はずっと、出会って間もない頃の冴子に戻っちゃった感じだから」
「……」
美咲さんは、私が萎縮している事を指して「微妙」と言っていたのか。
私は確かに嬉しいのに、美咲さんからそう見られているという事は、無意識のうちにどこか萎縮してしまっているというのが客観的事実なのだろう。
全く考えもしない事を指摘されたから、私は何も返せない。
「…自分では全くそんなつもりなかったです」
「そう?…」
でもまあ、座敷の上下を気にしたり、二人きりなのに食事を食べさせる行為にやたら緊張しているというのは、そういう事なのだろう。
「ま、お楽しみはこれからだからね」
美咲さんは私に日本酒を勧めてくれた。ありがたくいただく事にする。
勧めている当の美咲さんは、確かほとんど手をつけていなかったのではないだろうか。
美咲さんに指摘されたから、というのもあるけど、私はアルコールの力を借りてでも緊張をほぐしたい気持ちだった。だから勧められるままにまあまあ飲んだと思う。
「お風呂、見てみたら?」
「はい」
お膳に載っていた、かなりの量の食事もあらかたたいらげてしまい、アルコールも程よく入った状態で私は庭へ続く扉を開ける。
手前には、ガラスで仕切られている檜の内風呂、そして更に外へ出ると庭園の中に岩の露天風呂が設えられていた。
「…凄い」
それぞれ湯船も広いし、内風呂にはきちんと洗い場もある。小さな旅館ならこの程度のお風呂を共用で使うぐらいの広さだ。
「じゃ入ろうか」
背後から美咲さんに声をかけられ、その声が意外に近いのでびっくりした。
「はい」
促されるままに浴衣を脱いでまずは内風呂の洗い場に向かう。
まだ酔いは残っているけど、ここの泉質は柔らかい方だしお湯もほとんど匂わないから、抵抗なく浸かる事ができそうだ。
「行きたい方に行っていいよ」
私が身体を洗い終わった事に気付いてか、美咲さんはそんな事を言う。
「一緒がいいです」
私は何の気負いもなく美咲さんの背中を流してあげたくなったから、美咲さんの持つタオルを貸してもらい背中を流した。
普段のお風呂ではあまりしないけど、こういう時はなぜか豪快にごしごししたくなる。美咲さんに力加減を確かめながら背中を擦っていると、美咲さんは「やばいおじさんみたいにうなっちゃいそう」と笑いながらこぼしていた。
「いいじゃないですか」
これまた勢いよく手桶のお湯を美咲さんの背中にかけてやると、美咲さんは「あ~」と気持ち良さそうな声をあげていた。
「…ダメよ、エロい雰囲気じゃなくなるわ」
そんな美咲さんの言葉に二人して思わず笑ってしまった。
「やる気なんですね」
「そりゃ勿論、外でやるわよ」
誰の目もないから、開放的な気分ではある。
だけどここは仕切られているとは言え、部屋が隣接しているのだ。
「それに確かめたい事もあるしね」
「…?」
そして二人で一緒に少しだけ内風呂に浸かってから、待望の露天風呂へと向かった。
庭には灯篭を模した明かりが小さく灯っていて、夜でもうっすらと辺りを見渡す事ができる。
「わー、凄い」
二人で入るには本当に勿体ないぐらいの大きな湯船に浸かり、思い切り手足を伸ばす。
湯船には、竹筒からちょろちょろと、温かいお湯が常に注がれている。
美咲さんも湯船に浸かったまま、身体を動かして外に立っている「泉質・効能」の看板に目をやっていた。そういえば美咲さんは身体を洗った後また眼鏡をかけている。
「自律神経が整うんだって」
「…はい」
美咲さんは湯船の離れた所で私に背中を向けて外を見ているので、私は美咲さんの後頭部に向けて声を出している感じだ。
「リラックスするって事ですよね?」
「そうそう、ちょうど冴子の緊張もほぐれていい感じになるんじゃないのかな」
美咲さんが振り返って笑顔でそんな事を言うけれど、なんだか意味深な響きを含んでいるようでむしろ緊張した。
「隣の部屋には、お客さんいるのかな」
美咲さんは、今度は身体を90度回転させて庭の仕切りとなっている竹製の壁を見やった。
今日は春休みの土曜日で、どの部屋にも宿泊客がいるように思う。
ただ、子供連れがほとんどいないのか、宿そのものは実に静かだった。チェックインの時に見かけたのは、中年や初老の夫婦だったり、若い人でも少なくとも年収が高そうな人たちだった。
「…そりゃ、やっぱりいるんじゃないですか、ほとんど気配は感じませんけど」
部屋も庭も広い。だから物音がダイレクトに聞こえてはこないけど、遠くで酒宴の笑い声など、微かに聞こえてはくる。
「…それでも、冴子だってやる気でしょ、どうせ」
「…はい」
「よしよし」
私は美咲さんにくっつきたくなって自分からそちらの方向へと身体を動かした。美咲さんの真横へ移動するとすぐに腕が伸びてきて、ぐいっと身体を引き寄せられる。
「…っ」
できるだけ静かに、と思うのだけど、唇を重ねているだけでも息苦しくなってくるのは、酔いと温泉の所為だろうか。
「…ん……っあ」
美咲さんの指が動いて、お湯に浮きそうになっている私の胸元をくすぐった。そのまま軽く乳首をつまんで引っ張られると、わずかな痛みと、なんとも言えない緩やかな快感が全身に走る。
「冴子、おっぱいは大きいのに乳首は小っちゃくて、ほんと可愛いのよね」
美咲さんが耳元でそんな事を囁く。私と違って落ち着いているようで、なぜか安心して乱れる事ができそうだ、などと考えてしまった。
「…お姉さま」
「あんまりでっかい声出しちゃダメだからね」
「はい…」
美咲さんの声の大きさは一貫して小さく、私にだけきちんと届く大きさを保っている。
私はと言えば、不安げな目で美咲さんを見つめる事しかできなかった。
「浸かったままで平気?」
「はい」
答え終わらないうちに再び私の唇は塞がれ、その間に美咲さんの指は私の秘部へと伸びてきていた。そのまま花弁から入口に軽く指先が挿入されると、私の身体は羞恥の色に染まっていく。目を閉じていてもそれは自覚できるほどだった。
なぜ恥ずかしいのか、それは簡単な事で、私は既にかなり濡らしていたから。
「冴子……ヌルヌルだよ?ここ」
「は、い……」
二本の指先で入口の浅い部分をばらばらに掻き回されると、身体の中からますます何かが染み出していく感覚にとらわれた。
「お姉さま、何か……出ちゃうかも…しれないです」
「…そうなの?」
美咲さんはとぼけた口調でそう返しながら無造作にその二本の指を深く突き入れてくる。
「やめ、…あっ……」
ぐっと声を押し殺すが、身体は震えてしまう。
二本の指は、入り口でしていたのと同じように、私の身体の内側をばらばらに動いて擦り立てていく。
「だめ、お姉さま…いっちゃいますっ……」
思わず、正面を向いていられなくなり私の顔が横を向いてしまう。
「冴子」
名前を呼ばれて反射的に前を向くと、もう一度美咲さんが唇を重ねてきた。
声を漏らさないためにはこれにすがるしかない。私はそれだけを思って夢中で美咲さんの唇に吸い付いた。
「……っ…ふ…」
しかし唇からも快感を与えられて私は勢いよく高みへと昇らされていく。
あっさりと、自分でも驚くぐらいの短時間で軽く果ててしまった。
だらしなく広げている私の両脚の間には、まだ美咲さんの指が埋まっている。
「…やっぱりね」
美咲さんはそう言いながらも指を抜かずに、再度秘部の浅い部分、花弁を弄るように小刻みに動かしていた。
「…何が、ですか」
ほんの少し呼吸が整った所で私が聞き返すと、美咲さんはまた「わからないの?」という表情を向けてきた。
「…じゃ冴子がもっと興奮するように教えてあげる」
「……はい」
相変わらず指先では私の秘部を軽くかき混ぜながら、美咲さんはこう囁いてきた。
「…冴子が露出で感じちゃうって事」
「……!」
「ね?…今日までこういう事してこなかったでしょ」
これを、例の艶めかしい声色で浴びせられて、誰が平常心でいられるものか。
私の身体はぐっと前傾するように縮こまってしまいそうになる。
「何?おっぱい舐めて欲しいの?」
「ち、違います」
「じゃ指抜いちゃっていいのかな」
美咲さんは絶対、わざと意地悪を言っている。こんな場所で、わざと私の口からいやらしいおねだりを引き出そうとしているのだ。
「いや…ん…、…抜かないで…ください」
「じゃこっち来て」
私は美咲さんの両脚をまたぐように正面に身体を向けられ、中腰を保つよう命じられた。湯船の中だから楽に取れる態勢だけど、なんだか中途半端にしゃがんだ姿勢は、動物的ではしたなく見えてしまわないか、それが気になった。ちょうど、美咲さんの膝をまたいで和式トイレで用を足す感じに近い。
そのまま美咲さんの指先が真下から突き入れられ、私の腰は浮き上がりそうになった。
そして気が付くと、より深く浅く指を差し込んでもらえるようにと自分の腰が上下に動いてしまっており、その一部始終を美咲さんに見られている事の羞恥も相まって、また私は一気に果てへと接近していく。
「あぅ…ん…っ、くぅ……」
庭の露天風呂に、お湯の注がれる小さな水音と自分のいやらしい喘ぎ声だけが響いているような気がする。美咲さんも、それをわからせるためか何も言葉を発しない。
それが余計息苦しさを増していき、私は自分の手で口を押えながら快感に耐えた。
「…おっぱいが上下に揺れて、いやらしいわね」
美咲さんがぼそりとそう呟く。私は「言わないで」と口にするより先にまた達してしまった。
身体を支えていられなくなり、私は美咲さんにしがみつくように前に倒れる。
美咲さんは、びっくりするほど優しく私の身体を包んでくれた。
「…お姉さま」
甘えた声でキスをねだると美咲さんは応えてくれる。
今度は私が攻めたくなって積極的に美咲さんの唇や舌を吸ったり舐めたりした。
「上せちゃいそう」と美咲さんが言うので、美咲さんには岩風呂を縁取る岩の平らな所に座ってもらい、思い切り両脚を開かせて私はいつものように美咲さんの股間に顔を埋めた。
ちょろちょろと流れるお湯の音に紛れて、私は美咲さんの秘部をかなり激しく嘗め回した。
美咲さんはかすれた声で「はぁ、はぁ」と吐息を漏らしている。
その様子と言い、うっすらとした明かりに照らされながらいやらしく脚を開いて座っている様子と言い、何もかもが妖艶に見えて私の頭はぐらぐらした。
もっと、美咲さんがいやらしく乱れる所を見たいけれど、今こうしている時間さえも、永遠に続いてくれないだろうかと思う自分がいる。
高まって欲しいという欲望と、そうなって果てに向かってしまったらこの時間が終わりそうで嫌だという我儘が同居するのだが、私はいつだって前者を選んでしまうのだ。
「…冴子、あっ…ん…」
美咲さんのか細い声が小さく聞こえてくる。
その声だって、もっと大きくはしたないものに変え手しまいたい欲望と、このまま密やかにそれを聞き続ける事の選択となれば本当に悩ましい。
お互いに、本当の本番は部屋の中でと思っているはずだから、私は今は美咲さんに少しだけ達してもらう事を選択する。
中の深い所までは犯さない。舌の届く範囲で無理なく触れていける所までをくまなく、様々な力加減で愛撫する。
「あ、…あぁっ……」
美咲さんの声がちょっと大きくなった。隣の露天風呂に誰かが入っていれば間違いなく聞こえてしまうぐらいに声は大きかった気がする。
ひやりとしながら一瞬だけ、私は動きを止めたけど、こういう、「聞かれるかもしれない」場面でも喘いでしまう美咲さんの姿には堪らないものがある。
…だから美咲さんも、私のそういう所を見たくてあんな事をしたのか、と理解できた。
私は、美咲さんの萌芽をめちゃくちゃに舐めしゃぶる。
「はぁ、あ……く…冴子っ」
美咲さんの身体が大きく仰け反り、萌芽の下にある割れ目からはどっと蜜が湧きだしてきた。
それを優しく舐め取りながら、達したであろう美咲さんの息が整うのを待つ。
「…お姉さま、もう一回…したいです」
美咲さんの身体を湯船に浸からせて、今度はお互いの秘部にそれぞれ指を挿入した。
キスもしないでお互いの顔をじっと見つめながら、指先だけはいやらしく激しく互いの内側を擦っていく。
下半身の、身体の内側で行われている事がどんなものなのか、それを教えてくれるのは互いの表情だ。
いやらしい事をされていてすごく感じている、という事が表情に現れてくると、指の動きは加速していく。それを促すように、お湯の中でも明らかに異質なぬめりが秘部からどんどん溢れてくるのだ。
「あ、…ふぅん……っ」
美咲さんの喘ぎ声は、時として強烈に相手を誘っているかのように聞こえる事がある。実際そうなのか、違うのかはわからないけど、だから時々「あれ」でめちゃくちゃに突きまくっても足りないぐらいに壊してしまいたくなるような、そういう衝動を刺激されるのだ。
私がそんな考えにとらわれている事を察知してか、美咲さんは私の脳内に「ここは屋外」である事を認識させるべく、荒い息遣いながらも私に小さく語り掛けてくる。
「ねぇ、聞こえちゃうよ?…私たちの声」
「…はい、は、あ…っ」
現実に置かれた状況を再び脳が認識するやいなや、私は身体が冷えそうになるぐらいに身震いしてしまう。
庭の露天風呂、大好きな人と二人でお湯に浸かりながらお互いのいやらしい部分に指を突っ込んで声をあげている。
「…お姉さま、もっと、…してください」
もっと羞恥が欲しくなるあまりに私は懇願していた。素直に達する事さえ拒みたくなるぐらい。
美咲さんは「そうなのね」と声には出さず頷くと、秘部のみならず私の背中に回していたはずの手を胸の所に移動させ、私の胸を鷲掴みした。
強く胸を掴まれた瞬間に私は自分でも抑制が効かなくなり「あっ」と一際大きな声をあげて達してしまった。
「秘書課への異動のお祝い」としての週末一泊旅行。
出発前には、例えば美咲さんは過去にこの温泉街へ来た事があるのだろうか、などとあれこれ考えてばかりだったけれど、結局出発してしまうと、そんなもやもやとした考えは消え去ってしまっていた。
旅館のサービスに色浴衣のレンタルがあり、美咲さんと私とそれぞれ好みのものを選んで着替え、街を散策したりもした。
美咲さんはエンジ色に大きな花の模様が描かれた浴衣を選んだのだけど、すごく派手なのに似合っていて、目立って仕方なく一緒に歩くのは恥ずかしいぐらいだった。
けれど美咲さんに言わせればそういう訳…だけでもないらしい。
「冴子自身も視線を感じていたはずよ」とは美咲さんの談である。
「…それは普段程度には感じましたけど」
「ほら」
部屋での夕食、それも豪華だった。
二人で部屋食だと向かい合って食べるのが普通だと思っていたけれど、なぜか美咲さんは横並びでお膳をセットして欲しいとリクエストし、左に美咲さん、そして右に私という並びで夕食を摂っている。上下を意識すれば、背中側の床の間の前が美咲さんだろう、と思ったからなんとなく右に座っただけなのだけれど。
街歩きの時に私が選んだ色浴衣は淡いブルー系の、あまり柄のないシンプルなものだ。せっかくだしと思い髪をお団子にしていると、その様子を美咲さんにやたらと観察されたりもした。
「お土産屋で一人になった時」と美咲さんに振られて思い出す。
やっぱりあの時、誰かの視線を感じたけれど、その事に美咲さんも気付いていたのか、と。
たまたま商品を見るのに集中してしまい美咲さんと離れ離れになったのだけど、その時に誰かが私を見ていた事を美咲さんもわかっていて、それで慌てて割り込む位置に立ってくれたのか、とわかる。
「あんな恰好で不用意にうなじを出すと、ああいう事になるんだから気が抜けないわ」
「そうですか…」
あの時美咲さんはさりげなく私の手を握ってくれたんだっけ。
そうやって、ごくごく小さな不安も察知してケアしてくれるのはさすがだと思う。
夕食のお膳は山の幸を中心としたメニューだったけど、単に豪華なばかりでなくヘルシーな気使いにも溢れており、美咲さんがここを選んだ意図がよく理解できた。特に山菜やイワナの刺身が美味しい。
「ところで、なんで横並びにされたんですか?」
「…え?」
わからないの?とでも言いたげに美咲さんに驚かれて思わず焦る。
「いえ、なんとなくはわかるんですけど、合ってるかどうか自信はないです」
「ふーん、じゃそれ言ってみて」
横からまじまじと顔を見られるとこちらも緊張する。
色浴衣は既に返却しているから、私たちは旅館備え付けの浴衣に着替えて夕食を摂っている。
「…向き合ってだと…遠いから、ですか」
実はその程度の理由だけで横並びにまでするのかと、正直自信がないけど、私にはそれぐらいしか思い浮かばなかった。
「だいたい合ってる」
「そうですか」
少しほっとしたけど、完全に合ってるわけじゃないのか、と「やっぱり」というような気持になる。
「…本当は、『あーん』とかやれそうかなとも考えて並びにしたけど、いざできる状況になると、なんだか微妙な気がしてきた」
「…?」
よく考えてみれば、いつだって甘い雰囲気は美咲さんが積極的に作ってくれている。だから珍しくコテコテの雰囲気作りを「微妙」などと口にされて私も戸惑った。
…まあ、美咲さんは大人の女性だし、そう考えるのがむしろ普通なのかもしれない。
だから私は黙って美咲さんが諦めかけている願望をそのまま実践した。右手に箸を構えたまま身体を寄せて「どれが良いですか?」と尋ねる。美咲さんはそれに対して遠慮はせず素直に「あれ」と指差した。
お膳の一番奥にある小鍋で作る豚しゃぶ。これまた食べさせるのがめちゃくちゃ難しいものをリクエストされたものだ、と思うが、どこかで見た誰かの作法を思い出して手を動かした。
「失礼します」
お膳に浴衣の袖が振れないように注意しつつ薄い肉をつまんで、湯の中で振る。美咲さんが私の手の動きをじっと観察していて、変に緊張した。
肉を用意されたつけだれに浸して美咲さんの口元に持っていくと、美咲さんは笑顔で口を開いた。
ほんの数十秒前「微妙」と言っていたのと同一人物とは思えないぐらい嬉々としている。
「おいしい」
食べさせる行為自体には何の抵抗もないのだけど、こういうちゃんとした旅館で慣れない料理を食べさせる、という状況に私は異常に緊張しており、美咲さんの言葉を受けてほっと溜め息を吐いてしまった。
「やっぱり、疲れるよね」
「…何言ってるんですか」
「今日はずっと、出会って間もない頃の冴子に戻っちゃった感じだから」
「……」
美咲さんは、私が萎縮している事を指して「微妙」と言っていたのか。
私は確かに嬉しいのに、美咲さんからそう見られているという事は、無意識のうちにどこか萎縮してしまっているというのが客観的事実なのだろう。
全く考えもしない事を指摘されたから、私は何も返せない。
「…自分では全くそんなつもりなかったです」
「そう?…」
でもまあ、座敷の上下を気にしたり、二人きりなのに食事を食べさせる行為にやたら緊張しているというのは、そういう事なのだろう。
「ま、お楽しみはこれからだからね」
美咲さんは私に日本酒を勧めてくれた。ありがたくいただく事にする。
勧めている当の美咲さんは、確かほとんど手をつけていなかったのではないだろうか。
美咲さんに指摘されたから、というのもあるけど、私はアルコールの力を借りてでも緊張をほぐしたい気持ちだった。だから勧められるままにまあまあ飲んだと思う。
「お風呂、見てみたら?」
「はい」
お膳に載っていた、かなりの量の食事もあらかたたいらげてしまい、アルコールも程よく入った状態で私は庭へ続く扉を開ける。
手前には、ガラスで仕切られている檜の内風呂、そして更に外へ出ると庭園の中に岩の露天風呂が設えられていた。
「…凄い」
それぞれ湯船も広いし、内風呂にはきちんと洗い場もある。小さな旅館ならこの程度のお風呂を共用で使うぐらいの広さだ。
「じゃ入ろうか」
背後から美咲さんに声をかけられ、その声が意外に近いのでびっくりした。
「はい」
促されるままに浴衣を脱いでまずは内風呂の洗い場に向かう。
まだ酔いは残っているけど、ここの泉質は柔らかい方だしお湯もほとんど匂わないから、抵抗なく浸かる事ができそうだ。
「行きたい方に行っていいよ」
私が身体を洗い終わった事に気付いてか、美咲さんはそんな事を言う。
「一緒がいいです」
私は何の気負いもなく美咲さんの背中を流してあげたくなったから、美咲さんの持つタオルを貸してもらい背中を流した。
普段のお風呂ではあまりしないけど、こういう時はなぜか豪快にごしごししたくなる。美咲さんに力加減を確かめながら背中を擦っていると、美咲さんは「やばいおじさんみたいにうなっちゃいそう」と笑いながらこぼしていた。
「いいじゃないですか」
これまた勢いよく手桶のお湯を美咲さんの背中にかけてやると、美咲さんは「あ~」と気持ち良さそうな声をあげていた。
「…ダメよ、エロい雰囲気じゃなくなるわ」
そんな美咲さんの言葉に二人して思わず笑ってしまった。
「やる気なんですね」
「そりゃ勿論、外でやるわよ」
誰の目もないから、開放的な気分ではある。
だけどここは仕切られているとは言え、部屋が隣接しているのだ。
「それに確かめたい事もあるしね」
「…?」
そして二人で一緒に少しだけ内風呂に浸かってから、待望の露天風呂へと向かった。
庭には灯篭を模した明かりが小さく灯っていて、夜でもうっすらと辺りを見渡す事ができる。
「わー、凄い」
二人で入るには本当に勿体ないぐらいの大きな湯船に浸かり、思い切り手足を伸ばす。
湯船には、竹筒からちょろちょろと、温かいお湯が常に注がれている。
美咲さんも湯船に浸かったまま、身体を動かして外に立っている「泉質・効能」の看板に目をやっていた。そういえば美咲さんは身体を洗った後また眼鏡をかけている。
「自律神経が整うんだって」
「…はい」
美咲さんは湯船の離れた所で私に背中を向けて外を見ているので、私は美咲さんの後頭部に向けて声を出している感じだ。
「リラックスするって事ですよね?」
「そうそう、ちょうど冴子の緊張もほぐれていい感じになるんじゃないのかな」
美咲さんが振り返って笑顔でそんな事を言うけれど、なんだか意味深な響きを含んでいるようでむしろ緊張した。
「隣の部屋には、お客さんいるのかな」
美咲さんは、今度は身体を90度回転させて庭の仕切りとなっている竹製の壁を見やった。
今日は春休みの土曜日で、どの部屋にも宿泊客がいるように思う。
ただ、子供連れがほとんどいないのか、宿そのものは実に静かだった。チェックインの時に見かけたのは、中年や初老の夫婦だったり、若い人でも少なくとも年収が高そうな人たちだった。
「…そりゃ、やっぱりいるんじゃないですか、ほとんど気配は感じませんけど」
部屋も庭も広い。だから物音がダイレクトに聞こえてはこないけど、遠くで酒宴の笑い声など、微かに聞こえてはくる。
「…それでも、冴子だってやる気でしょ、どうせ」
「…はい」
「よしよし」
私は美咲さんにくっつきたくなって自分からそちらの方向へと身体を動かした。美咲さんの真横へ移動するとすぐに腕が伸びてきて、ぐいっと身体を引き寄せられる。
「…っ」
できるだけ静かに、と思うのだけど、唇を重ねているだけでも息苦しくなってくるのは、酔いと温泉の所為だろうか。
「…ん……っあ」
美咲さんの指が動いて、お湯に浮きそうになっている私の胸元をくすぐった。そのまま軽く乳首をつまんで引っ張られると、わずかな痛みと、なんとも言えない緩やかな快感が全身に走る。
「冴子、おっぱいは大きいのに乳首は小っちゃくて、ほんと可愛いのよね」
美咲さんが耳元でそんな事を囁く。私と違って落ち着いているようで、なぜか安心して乱れる事ができそうだ、などと考えてしまった。
「…お姉さま」
「あんまりでっかい声出しちゃダメだからね」
「はい…」
美咲さんの声の大きさは一貫して小さく、私にだけきちんと届く大きさを保っている。
私はと言えば、不安げな目で美咲さんを見つめる事しかできなかった。
「浸かったままで平気?」
「はい」
答え終わらないうちに再び私の唇は塞がれ、その間に美咲さんの指は私の秘部へと伸びてきていた。そのまま花弁から入口に軽く指先が挿入されると、私の身体は羞恥の色に染まっていく。目を閉じていてもそれは自覚できるほどだった。
なぜ恥ずかしいのか、それは簡単な事で、私は既にかなり濡らしていたから。
「冴子……ヌルヌルだよ?ここ」
「は、い……」
二本の指先で入口の浅い部分をばらばらに掻き回されると、身体の中からますます何かが染み出していく感覚にとらわれた。
「お姉さま、何か……出ちゃうかも…しれないです」
「…そうなの?」
美咲さんはとぼけた口調でそう返しながら無造作にその二本の指を深く突き入れてくる。
「やめ、…あっ……」
ぐっと声を押し殺すが、身体は震えてしまう。
二本の指は、入り口でしていたのと同じように、私の身体の内側をばらばらに動いて擦り立てていく。
「だめ、お姉さま…いっちゃいますっ……」
思わず、正面を向いていられなくなり私の顔が横を向いてしまう。
「冴子」
名前を呼ばれて反射的に前を向くと、もう一度美咲さんが唇を重ねてきた。
声を漏らさないためにはこれにすがるしかない。私はそれだけを思って夢中で美咲さんの唇に吸い付いた。
「……っ…ふ…」
しかし唇からも快感を与えられて私は勢いよく高みへと昇らされていく。
あっさりと、自分でも驚くぐらいの短時間で軽く果ててしまった。
だらしなく広げている私の両脚の間には、まだ美咲さんの指が埋まっている。
「…やっぱりね」
美咲さんはそう言いながらも指を抜かずに、再度秘部の浅い部分、花弁を弄るように小刻みに動かしていた。
「…何が、ですか」
ほんの少し呼吸が整った所で私が聞き返すと、美咲さんはまた「わからないの?」という表情を向けてきた。
「…じゃ冴子がもっと興奮するように教えてあげる」
「……はい」
相変わらず指先では私の秘部を軽くかき混ぜながら、美咲さんはこう囁いてきた。
「…冴子が露出で感じちゃうって事」
「……!」
「ね?…今日までこういう事してこなかったでしょ」
これを、例の艶めかしい声色で浴びせられて、誰が平常心でいられるものか。
私の身体はぐっと前傾するように縮こまってしまいそうになる。
「何?おっぱい舐めて欲しいの?」
「ち、違います」
「じゃ指抜いちゃっていいのかな」
美咲さんは絶対、わざと意地悪を言っている。こんな場所で、わざと私の口からいやらしいおねだりを引き出そうとしているのだ。
「いや…ん…、…抜かないで…ください」
「じゃこっち来て」
私は美咲さんの両脚をまたぐように正面に身体を向けられ、中腰を保つよう命じられた。湯船の中だから楽に取れる態勢だけど、なんだか中途半端にしゃがんだ姿勢は、動物的ではしたなく見えてしまわないか、それが気になった。ちょうど、美咲さんの膝をまたいで和式トイレで用を足す感じに近い。
そのまま美咲さんの指先が真下から突き入れられ、私の腰は浮き上がりそうになった。
そして気が付くと、より深く浅く指を差し込んでもらえるようにと自分の腰が上下に動いてしまっており、その一部始終を美咲さんに見られている事の羞恥も相まって、また私は一気に果てへと接近していく。
「あぅ…ん…っ、くぅ……」
庭の露天風呂に、お湯の注がれる小さな水音と自分のいやらしい喘ぎ声だけが響いているような気がする。美咲さんも、それをわからせるためか何も言葉を発しない。
それが余計息苦しさを増していき、私は自分の手で口を押えながら快感に耐えた。
「…おっぱいが上下に揺れて、いやらしいわね」
美咲さんがぼそりとそう呟く。私は「言わないで」と口にするより先にまた達してしまった。
身体を支えていられなくなり、私は美咲さんにしがみつくように前に倒れる。
美咲さんは、びっくりするほど優しく私の身体を包んでくれた。
「…お姉さま」
甘えた声でキスをねだると美咲さんは応えてくれる。
今度は私が攻めたくなって積極的に美咲さんの唇や舌を吸ったり舐めたりした。
「上せちゃいそう」と美咲さんが言うので、美咲さんには岩風呂を縁取る岩の平らな所に座ってもらい、思い切り両脚を開かせて私はいつものように美咲さんの股間に顔を埋めた。
ちょろちょろと流れるお湯の音に紛れて、私は美咲さんの秘部をかなり激しく嘗め回した。
美咲さんはかすれた声で「はぁ、はぁ」と吐息を漏らしている。
その様子と言い、うっすらとした明かりに照らされながらいやらしく脚を開いて座っている様子と言い、何もかもが妖艶に見えて私の頭はぐらぐらした。
もっと、美咲さんがいやらしく乱れる所を見たいけれど、今こうしている時間さえも、永遠に続いてくれないだろうかと思う自分がいる。
高まって欲しいという欲望と、そうなって果てに向かってしまったらこの時間が終わりそうで嫌だという我儘が同居するのだが、私はいつだって前者を選んでしまうのだ。
「…冴子、あっ…ん…」
美咲さんのか細い声が小さく聞こえてくる。
その声だって、もっと大きくはしたないものに変え手しまいたい欲望と、このまま密やかにそれを聞き続ける事の選択となれば本当に悩ましい。
お互いに、本当の本番は部屋の中でと思っているはずだから、私は今は美咲さんに少しだけ達してもらう事を選択する。
中の深い所までは犯さない。舌の届く範囲で無理なく触れていける所までをくまなく、様々な力加減で愛撫する。
「あ、…あぁっ……」
美咲さんの声がちょっと大きくなった。隣の露天風呂に誰かが入っていれば間違いなく聞こえてしまうぐらいに声は大きかった気がする。
ひやりとしながら一瞬だけ、私は動きを止めたけど、こういう、「聞かれるかもしれない」場面でも喘いでしまう美咲さんの姿には堪らないものがある。
…だから美咲さんも、私のそういう所を見たくてあんな事をしたのか、と理解できた。
私は、美咲さんの萌芽をめちゃくちゃに舐めしゃぶる。
「はぁ、あ……く…冴子っ」
美咲さんの身体が大きく仰け反り、萌芽の下にある割れ目からはどっと蜜が湧きだしてきた。
それを優しく舐め取りながら、達したであろう美咲さんの息が整うのを待つ。
「…お姉さま、もう一回…したいです」
美咲さんの身体を湯船に浸からせて、今度はお互いの秘部にそれぞれ指を挿入した。
キスもしないでお互いの顔をじっと見つめながら、指先だけはいやらしく激しく互いの内側を擦っていく。
下半身の、身体の内側で行われている事がどんなものなのか、それを教えてくれるのは互いの表情だ。
いやらしい事をされていてすごく感じている、という事が表情に現れてくると、指の動きは加速していく。それを促すように、お湯の中でも明らかに異質なぬめりが秘部からどんどん溢れてくるのだ。
「あ、…ふぅん……っ」
美咲さんの喘ぎ声は、時として強烈に相手を誘っているかのように聞こえる事がある。実際そうなのか、違うのかはわからないけど、だから時々「あれ」でめちゃくちゃに突きまくっても足りないぐらいに壊してしまいたくなるような、そういう衝動を刺激されるのだ。
私がそんな考えにとらわれている事を察知してか、美咲さんは私の脳内に「ここは屋外」である事を認識させるべく、荒い息遣いながらも私に小さく語り掛けてくる。
「ねぇ、聞こえちゃうよ?…私たちの声」
「…はい、は、あ…っ」
現実に置かれた状況を再び脳が認識するやいなや、私は身体が冷えそうになるぐらいに身震いしてしまう。
庭の露天風呂、大好きな人と二人でお湯に浸かりながらお互いのいやらしい部分に指を突っ込んで声をあげている。
「…お姉さま、もっと、…してください」
もっと羞恥が欲しくなるあまりに私は懇願していた。素直に達する事さえ拒みたくなるぐらい。
美咲さんは「そうなのね」と声には出さず頷くと、秘部のみならず私の背中に回していたはずの手を胸の所に移動させ、私の胸を鷲掴みした。
強く胸を掴まれた瞬間に私は自分でも抑制が効かなくなり「あっ」と一際大きな声をあげて達してしまった。
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