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謝罪の理由

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…晴香ちゃんと私と、そして美咲さんとでこの部屋に入るのは大いに違和感がある。
そもそも私だって居候の身なんだけど。

むしろ初めて来るはずの晴香ちゃんの方が堂々としているように見えるのは気の所為だろうか。

「まあ、どうぞ」
「失礼します」

スムーズに会話する二人を見て私は戸惑った。
もしかして、晴香ちゃんが開発者権限を使って『WS』アプリの美咲さんのメッセージボックスに連絡でもしたのだろうか。
…だがそれは禁じられているはずだ。

「…若いのに、肝が据わってるのね」
「そんな事ないです、ずっと震えてます」

晴香ちゃんにソファを勧めてから、美咲さん自身はその隣に座った。
…私の座るスペースは、ソファにはない感じ。
とりあえず私はダイニングセットの椅子に腰を下ろした。

…私だけが事情を理解できていない。
私は美咲さんの「言った事」を必死で思い出そうとした。

時間はかかったけど、確か美咲さんは私の欲望の矛先となった人、出来事全てを包み隠さず話すようにと言っていた気がする。
それで、それより濃い交わりで記憶を打ち消してやるというような事を言っていたような。

ただ、それに際して晴香ちゃん本人は特に関係ないように思うのだが。

「……」

私がダイニングテーブルの表面ばかり見つめて考えていると、ふいに晴香ちゃんが言葉を発した。

「覚悟はできてます」

だからそれは何を指しているのか。

「…そこまで堂々とされると何かやりにくいんだけど」

美咲さんもそう応じるが、だから何をやろうとしているんだろう、わからない。

「冴子」

ふいに美咲さんに呼ばれてそちらを見ると、「この娘の方がわかってる感じだけど…理解できてる?」と尋ねられた。
私は今一つはっきりわからなかったから、首を左右に振る。

「あれを、ここでやるんです」

晴香ちゃんがきっぱりと言う。
「あれ」とは何だ。

「冴子さんに送った、あれをここでやるんです…よね?」
「まあ、そうね」
「?!」

この二人は何を言っているのかよくわからなかった。
美咲さんの「まあ」ってのも気になるけど、要はそういう事か。
今この場で晴香ちゃんは自慰するという事らしい。

「あとアレでしょ?…見せつけられる事も覚悟して来たって事だよね」
「はい」

美咲さんの言ってる内容も、それに応じている晴香ちゃんも、どうも何について話しているのかよくわからない。

「冴子、愛されてるじゃない?…たとえ見てるだけでもこの娘は冴子が乱れる所に立ち会いたいのよ」

晴香ちゃんは黙って頷いている。
こちらは説明を受けているのに、どんどんついていけなくなる。
…いや、何しに来てんのよと言いたいけど、私にはそんな事を言う資格はない気もしてしまって、何も言えなかった。

「まあ悪いようにはしないから」

と、晴香ちゃんに語り掛ける美咲さん。
それの意味も正直よくわからない。
晴香ちゃんも「はい」と頷いているけれども、どうも私だけが置いていかれた状況でソファにて語らう二人の様子に、どういうわけか嫉妬心が芽生え始めていた。

…その瞬間に思った。
あるいは、晴香ちゃんではなく私が「見てるだけ」の役をさせられるのかもしれないと。
受ける罰としては最上級に痛い気がする。

…そんなの、私には到底覚悟する用意などなかったのに、それでもこれは受け止めるしかない事のようでもあって、胸が痛くなった。

…何なのよ、それ。
と言うか美咲さんはどうしてそんな仕打ちを普通に思いついて、あっさりと晴香ちゃんと共有できているのか。
…それともやっぱり、私だけが何か間違った認識なのだろうか。

「冴子さんがなんでそんな顔してるんですか」
「あ、いやその…」
「冴子さんは主役なんですから、何も考えなくていいんですよ」

そして何故私は晴香ちゃんに慰められているのやら。
え、ひょっとして二人は既に3人でするのに慣れていたりするの?
…考えてみればそういう経験の有無について、二人には聞いた事がなかった。

私は、その人が目の前に居る時間の事、実際にはそれにしか興味がないのだと思う。
相手が目の前に居る今だけ独占できればそれでいいと、実は一番冷淡で割り切った考えだったからこそ、美咲さんのもとへ飛び込んでしまう事ができたのに。

晴香ちゃんからはそういう経験自体がないと軽く聞いた記憶があるけど、美咲さんの過去の性体験についてなど、聞きたいと思った事さえなかった。
比較されるのが嫌だったからだ。

でも話を聞こうが聞くまいが、比較する人はするししない人はしないのだろう。

「なんか難しく考えてない?」

美咲さんが心配そうに尋ねてくる。

「……そりゃ混乱はしてますけど」
「何、わからないの?…冴子、貴女はこの娘ともセックスしたい、私ともセックスしたいんでしょ?」
「……え、あの」
「だから両方とさせてあげようって言う事よ」
「は?」

いつから美咲さんはこういうのがアリという趣向になったのだろうか。
と言うか私が知らなかっただけで、それについては元から対応可能という事なのか。
…愕然とする。それにこそこそしていた自分がけっこう恥ずかしい。

「そう、冴子本人がこういうのダメって事だと思ったのよ」
「ダメと言うか何と言うかですね」
「けど、この娘は…名前何だっけ?」

「佐藤晴香です」
「そう、晴香さんは腹をくくって来てるって事なわけよ、まあ一切接触できないよりはましだという判断からの事かもしれないけど」
「……」

晴香ちゃんは速くも顔を赤らめてもじもじしている。
いや、ちょっと待って欲しい。

「と言うかお姉さ…あ」

晴香ちゃんがいるのにその呼び方になり慌てて止めるが、「いいわよ」という言葉が返って来る。

「その、こういうの…元々できるって事だったんですか」
「いや、最近できるようになった」
「……え」

あの数日間のうちにという事か。
つまりあの、美咲さんが誰かと交わったと思われる気配の実態は、三人で交わった、という事なのだろう。

「だからむしろ今日謝罪に来てくれて良かったわ」

何が良かったのだ。
とにかく私は狼狽するばかりである。

「一つ言っておくけど、冴子は間違いなく好きなはずよ」
「そう言われましても」
「私もそう思います」
「なんで晴香ちゃんが断言するのっ」

「…そういう所だよね」

美咲さんのいつもの口癖が飛んで来た。

「あるくせに、ないって言い張るのはむしろ問題よ?」
「だから何がですか」
「願望」
「……」

「あの、もう宜しいでしょうか」

晴香ちゃんは我慢できないといった風情で小さく訴えてくる。
軽く美咲さんの袖を引っ張る仕草が何とも言えず私の心をざわつかせた。

「あーうん、始めて」
「…ここで、良いですか?」
「うん、どこででも」

こんな心持でどう三人で楽しめると言うのか、私はわからなかった。
晴香ちゃんは少しずつソファに上半身をもたれさせ、徐に膝丈のスカートの中に手を差し込んでいく。

「なんか、異常な状況過ぎて、興奮しちゃってるかもしれません」
「いいわよ、それで」
「……ん」

自慰をカメラの前でするのと、本当に人前でするのとでは、全く別次元の事なのではないか。
晴香ちゃんにとっては、美咲さんがいようといまいと、私に直接見られながら自慰できる事に対して無条件に興奮しているのだろうか。

その推測が当たっていると言うかのように、晴香ちゃんのとろんとした眼差しが私の方に向けられる。

……それだけで世界が反転するかのように、晴香ちゃんの行為から目が離せなくなった。
美咲さんの存在は勿論感じている。
だけど、私だって目の前で可愛い女の子の自慰を見せつけられて反応しないはずはなかった。

「…で、仲間はずれが出ないようにこうするわけよ」

私は美咲さんに手を引かれて、床に敷かれたラグの上に座らされる。
ソファに座りショーツの上から自身の秘部を撫でている晴香ちゃんの指が、目の高さにあった。
それに気を取られていると、背後から美咲さんの気配がして、床に体育座りをしている私の股間へと指を這わせて来る。

驚いて美咲さんの顔を振り返るが、「ちゃんと見てあげなさい」と言われて私はまた前を向いた。
前を向けばそこには晴香ちゃんのショーツが、少ししみができているのも含めとても良く見えてしまう。

「冴子さん…のも、見えてますよ?」

あっと思うが美咲さんの手に阻まれて脚は閉じられない。
早くも美咲さんの指先は、ショーツの布の脇から中へと滑り込んでいて、直接私の花弁を弄っていた。

「すっごく、いやらしい…です」

そう言ってる晴香ちゃんこそめちゃくちゃいやらしいではないか。
晴香ちゃんはまるで、美咲さんの指の動きを真似るようにして自身の指をショーツのクロッチ脇から差し入れて、直接自分を慰め始める。

「あ…はぁ…ん」

私は知っている、でも美咲さんはよく知らないはずの晴香ちゃんの喘ぎ声が、けっこうなボリュームで室内に響いた。

「冴子さんが…見てる…本当に」

はぁっと大きく息を吐きながら、晴香ちゃんは身体をよじって本格的に自慰にふけり始めた。

「もっと、見て…くださいっ…んふ…」

晴香ちゃんの白いショーツのしみは広がる一方で、もはや指を差し込んでいる隙間からきらきらと蜜が漏れてさえいるように見える。

…それと連動するように、許された気がして私の内側から急にどろっとした蜜が溢れる感じがした。

「あ…」
「やっぱりね」

美咲さんはそう短く言ってから、しっかりと音が立つように指を伸ばして花弁の中央をえぐってくる。
そんなに大きくストロークされると、脱いでいないのにショーツの布が浮いて、晴香ちゃんから秘部が見えてしまいそうだ。

「…何がですか」
「こんなに濡らしておいてまだ、否定するの?…」
「……っあん」
「だから、ちゃんと見てあげないと」
「はい……」

自分の快楽のみに夢中になる事は許されず、かと言って晴香ちゃんを見ているとただ煽られるだけになる。

「ごめんなさい、私もう…いっちゃいそうです」

晴香ちゃんは緊張からか昂ぶりのペースが速い。

「…いいですか?いっちゃっても…」

晴香ちゃんが美咲さんを見ながら許可を求めている。
私は、なぜか二人の視線が絡むごとに身体の中にもやつく熱のようなものを感じた。

「許可なんて求める必要ないわ」
「……っあ、ん…冴子さんっ、いっちゃう」

晴香ちゃんの四肢が小刻みに震えた。
それと同時にはっきりと、ショーツと指の隙間からぬめった蜜がこぼれ落ちる。
かろうじて、ソファは汚さないよう掌でそれを受け止めながら、晴香ちゃんはハァハァと肩で息をしていた。

「見てますから、私…冴子さんの事」

ほんとに初めて経験しているのか疑わしくなるぐらいに、晴香ちゃんは私を煽る事に余念がない。
動画で見せていたように、晴香ちゃんは自分の蜜で汚れた指を舐めながら私をじっと観察している。
時折赤い舌が覗いて、その他の皮膚の色が白いだけにやたらと艶めかしく見えた。

「そんな…されると…っん……」

こちらも声が抑えきれなくなってくる。
美咲さんの指による愛撫は的確で激しい。

「ここでしょ?」
「やめ…っ……あはぁ…ん」

私が本気で感じ始めると、晴香ちゃんはソファから降りて間近で私の秘部を観察し始めた。
しゃがみ込んで覗かれているから、こちらからも晴香ちゃんの股間がかえってよく見えてしまう。

…そうだった、この娘はモデルなのだ。
自分の見せ方を、普通の人以上に心得ている。
わざと達したばかりの股間を、ショーツ越しにとは言え見せつけながら私を視線で辱めてくる。
そんな芸当はむしろ晴香ちゃんにとって得意ジャンルかもしれない。

「ここ、触ってもいいですか?」

私の脚に触れる前に、晴香ちゃんは美咲さんに許可を求めた。
美咲さんが頷いたのか、晴香ちゃんは嬉しそうに私のふくらはぎにそっと手を添えながら、唇を這わせてくる。
膝の裏あたりをチロチロと舐められて、私の身体はびくっと痙攣した。

「気持ちいいの?冴子…」

耳元には例の、こういう時にだけ聞かせてくれる美咲さんの甘い声が響く。

「あ、あ…く…っ」
「良かったわね」
「なんで…」

恨めしい気持ちで美咲さんの顔を見ようとするが、不意打ちで晴香ちゃんの舌が反対側の膝裏をくすぐってきたので私は「ひゃ」と悲鳴を上げてしまった。

「冴子さん、こういう時も…敬語なんですね」

自分もそうではないか、と言い返す余裕はない。
晴香ちゃんがふっと鼻息で舐め跡を冷やしてきて、また私はびくりとした。
…狙ってしているわけではないだろうけど、いちいち気持ちいい。

「あ、気付いちゃったか」

美咲さんはいつもの声色に戻ってそんな事を言う。
おそらくは私の膝裏の事を言っているのだろう。

「そこだったら噛んでも構わないわよ」
「え…」

美咲さんの言葉に、晴香ちゃんは戸惑って顔を上げた。
晴香ちゃんが問いかけるように私を見てくるので、いたたまれなくなる。

「……」

もういっそ、躊躇などせずやってくれという気になってしまう。

「いいから、もう…好きにして…っんぅ」

私が観念してそう言うと、美咲さんは「案外もたなかったわね」とこぼした。
今日はこういうモードに入れているという事なのだろうが、突き放されると演技とわかっていても悲しくなる。

「そんな顔しないでください」

晴香ちゃんが困ったように私を見つめてくる。
それからゆっくりと、私の膝裏に唇を重ねて軽い力で皮膚を甘噛みされた。

「…それダメ……っあん…」

美咲さんの指は狙ったように、同じタイミングで私の一番感じるポイントを擦り立てた。
私は一瞬にしてどこかに飛ばされるかのように達してしまう。

「いやぁっ…ん……もぅ…」
「何?イヤなの?」

またこれか。
耳に流し込まれる美咲さんのあの声。
正直になるまで許さないというプレッシャーを感じる。
私は泣きそうになりながら「いやじゃない…いいの…」と訴えた。

「良かった」と晴香ちゃんが安堵したように呟く。

「冴子のここ、舐めたくない?」
「…それは、はい」

私を無視してやり取りしないで欲しいのだが、さくっと話がついてしまうので入り込む余地がない。
今度は二人に引きずられる形で私はベッドへ連行され、晴香ちゃんのぎこちない手つきでスカートとショーツを下ろされてしまった。

「…冴子さん」

晴香ちゃんにとっては待ちわびた瞬間なのだろう。
これだけで感動しているかのように瞳をうるうると輝かせている。
…私の秘部なんて、感動とかの対象になるような代物ではないのに。

「冴子さんが気持ち良くなれるように頑張ります」

そういう宣言もいちいちしなくて良いのに、謎の律儀さが発揮され、晴香ちゃんは拝むような顔をしてからゆっくりと私の花弁を口に含んだ。
あまりにも柔らかな刺激に、私はもどかしくなり腰をくねらせてしまう。

「冴子の方がはやってるんじゃないの」
「違…」

言いかけるがまだ素直ではないと叱られる気がして、私は言葉を切った。
晴香ちゃんは時折可愛らしい吐息を漏らしながら、味わうように私の花弁を丁寧に嘗め回していく。

「それ…っ…あぁ…んっ」

美咲さんの方は「どうしようかな」と呟いて、はじめのうちは背後から私の胸を揉んでいたけど、何を思いついたのか急に移動して私から離れていった。
ほどなくして晴香ちゃんの表情が歪み、どうにか状況を確かめようと上半身をめいっぱい起こしてみると、四つん這いになっている晴香ちゃんの更に後ろに美咲さんがいて、晴香ちゃんのスカートをめくり上げてショーツを膝のあたりまで下ろし、割れ目を舐めているようだった。

美咲さんは手加減しているだろうが、晴香ちゃんの穏やかだった口淫は急にたどたどしいものになってしまう。
余裕が出た私は、手を伸ばして晴香ちゃんの髪を撫でたり胸の先端をかすめる程度にだが指で往復したりなどした。

「舐められなくなっちゃいますっ…ん」

言葉の終わりは半ば私の秘部に埋もれるように消えた。
がたがたと震える身体で、一生懸命に私の花弁の内側を舐め回す晴香ちゃんが、たまらなく可愛らしく見えた。

「…じゃ辞めていいのかな?」

美咲さんが意地悪っぽく晴香ちゃんに問いかけると、晴香ちゃんは切なそうな顔をして軽く後ろを振り返った。
やめないで欲しいのだろうが、それを言うべき立場にないからこらえているのだとわかる。

「じゃ冴子に舐めてもらおうか」
「えっ…」

何故だろう。
美咲さんの目を見ただけで、私がどうするべきなのか、なんとなく理解できてしまった。

私はそのまま身体の位置を下げていく。
四つん這いになった晴香ちゃんの股間の位置まで、真下に下がりつつ脚に残っていたショーツを完全に脱がせた。
美咲さんが「落ちる」と言うので、晴香ちゃんの脚を掴んで前に進ませると、そのうちに晴香ちゃんの顔がちょうど枕に埋もれるぐらいの位置で止まった。

「やっぱり、すごい順応力」
「……」

美咲さんにそんな事を言われても、あまり褒められている気がしない。

「晴香ちゃん、もっと腰を落として」
「冴子さん、でも…」
「早く」

私はもたもたしている晴香ちゃんのお尻を強引に掴んで、自分の口元に引き寄せた。
「あぁん」という晴香ちゃんの甲高い鳴き声がしたかと思うと、それは絶え間ない喘ぎ声へと変わっていく。

私は私で、留守になった股間を美咲さんによっていいように嬲られる。
でもそれは、よく知っている、安心できるような快感だった。
たまに不意打ちで口淫に切り替えられたりしたけど、不思議と私はその快感の中にあってもしっかりと晴香ちゃんへの口淫を継続できた。
…その事には自分でも驚いてしまったけど。

「あぁっ、冴子さんっ…そこは…」

卑猥な音を立てて晴香ちゃんの蜜をずるずるとすする。
だが同じようなタイミングで自分の股間からもずるずるという水音が聞こえてきて、それは晴香ちゃんの耳にも届いているはずだった。

「い、いやらしい…です…こんなの」

晴香ちゃんは「覚悟して来た」はずなのだが、思わぬ気持よさと倒錯した快感に飲み込まれそうになり戸惑っているようだった。
私はと言えば、当初こそ恥ずかしくて緊張していたのに、何だか知らないうちにこういうものとして夢中で没頭してしまっている。

「そうね、しかも私からもおまんこ丸見えよ」
「や…っ」

美咲さんも晴香ちゃんを煽るから、羞恥の量は倍増するだろう。
実際に攻められているのは私も同じだが、やはり経験の浅い晴香ちゃんが一人戸惑う展開になるのは必然かもしれなかった。

晴香ちゃんが膝を折り曲げて足先を持ちあげるようにもじもじと悶えた時、その足のどこかが私の乳首をかすめて、私は思わず晴香ちゃんの小さな花弁を噛みそうになってしまった。
…危ない。あまり余裕ぶってもいられなかった。

私の下半身はと言えば、気が付くと美咲さんに乗っかられて美咲さんの秘部ごとゆるく擦りつけられている。
どうやってそうしているのかわからないが、とにかくめいっぱいに脚を開かされていて恥ずかしかった。

「あん、冴子さん…またいっちゃうっ」
「…うん」

聞き取れているのかどうかわからないが、一応返事をしてそれに備えた。
私はわざと、機械の動きのように舌を上下にひたすら動かして、晴香ちゃんの花弁の間を素早く上下に舐め続ける。
素早い動作でしているから、刺激は強く感じられるはずだ。

特に上下の動きの端っこで、きちんと萌芽の先端も舌先で弾いているから、まんべんなく気持ち良くなれるはず、という確証がある。
私の口淫は、晴香ちゃんをイカせるための動きにシフトしていった。

「はぁん、あ…あ…そんなにしたら…っ」

でも実際の所は、私もギリギリだった。
口の動きを維持するために全神経を使っているけど、その分秘部への意識は薄れているから、どれだけだらしなく蜜をこぼして、花弁を開かせながら萌芽を露出させているか、わからない。
…もしかするともたないかもしれない、と思った。

晴香ちゃんが一度身体を丸めたかと思うと背中を反らして、いきなり私の顔面に股間全体を押し付けてくる。

「あ…っ…」

息ができない状態が数秒続いた所為か、私の身体全体の感度も急上昇して血液が勢いよく流れていくのを感じる。
それらは下半身に集中し、美咲さんによって施されるねちっこい愛撫に応えていた。

「あ、で…出そう…」

思わず私もそんな言葉を吐いていた。
晴香ちゃんの痙攣と、絶頂の証である大量の蜜を受け止めながら、自分も潮をかなりまき散らして絶頂する。
その感覚は何とも表現しようのない、不思議なものだった。

私がイかせている娘と、私をイかせている人が別人なのだから。

「今度は…これかな」

私には見えないのだが、美咲さんがちらつかせた物をちらりと振り返り、晴香ちゃんは固まっていた。

「だって、それは…」
「冴子には言ってあるから」
「……」
「その気になれないなら私が使うけど?」
「…いえ」

そこまで話をしてからようやく晴香ちゃんが私の顔から降りる。
なんとなく想像はできていたが、美咲さんは偽竿の事を言っていたのだとわかった。

「ほら」
「……」

晴香ちゃんは顔を真っ赤にして、美咲さんから差し出された「あれ」を受け取った。
装着する所を見られるのはかなり恥ずかしいみたいだけど、何かをふっ切るように晴香ちゃんは残りの衣服を全部脱ぎ捨てて、「あれ」を元気良く装着した。
…何か無理してないだろうか。心配になってくる。

「冴子はこっち」

美咲さんにまた引きずられるようにして、私はベッドに仰向けに寝かされる。
寝かされついでにいきなり濃厚なキスをされて上半身の服と下着を外された。

よく見ると、美咲さんももう全裸になっている。
多分、私が晴香ちゃんに口淫している間に、脱いでしまったのだろう。

「…あの、できました」

ぼそぼそと言う晴香ちゃんの声に反応して美咲さんが顔を上げる。

「凄い…めちゃくちゃ肌が綺麗、乳首もピンクだし、作り物なのかと思っちゃう」
「そんな、言わないで下さい」

直接的に晴香ちゃんの身体を言葉で褒める美咲さん。

「冴子はこんな娘に本気で誘惑されちゃったわけね」

何とも返答できない。いや、答えとしては「そうです」なのだけど。

「して欲しい事があるの」と美咲さんが切り出した。
そしてすっと私の身体から離れていく。

「…どんな風に、したの?」

あくまでも優しい口調だけど。
それは懺悔を要求するような言葉だ。晴香ちゃんの精神には相当なダメージとなりはしないだろうか。

「…もう、あまり覚えてないです」
晴香ちゃんはそう答えた。嘘かもしれないと私は思う。

「でも冴子に触れたかったから、こういう事がしたいからあんなの送って来たのよね」
「そでは、そうです」

すっと美咲さんの手が伸びて、「あれ」を握り軽く前後に揺らすように動かした。
晴香ちゃんの秘部にも「あれ」を支えるための小さな偽竿が刺さっているから、それが動いて晴香ちゃんはよろよろと身体を前後に揺らして緩く快感を味わっている。

…あんまり晴香ちゃんを追い詰めてしまっては可愛そうな気がしてきて、割って入ろうかと思ったけれど、晴香ちゃんの精神は私が思う以上にたくましかった。

「入れていいんですよね?」

ほんの一瞬だが晴香ちゃんは挑むような瞳で美咲さんを見る。

「勿論よ」
「いいんですね、本当に」

今度は答える代わりに美咲さんは偽竿から手を離して、私と晴香ちゃんの傍からも距離を取った。

「邪魔にならない程度に混ぜてもらうけど、入れるのは貴女に譲る」
「…わかりました」

急になんでこんなに二人はバチバチしてるんだろう。
と言うか、私がその間に居るんだけど、何だか不在扱いをされている気がしてならない。私の意志は尊重されないと言うのか。
…まあ、それもそうか。

「じゃ行きますよ、冴子さん」
「え…」

全く心の準備ができていなかったのに、いきなり最奥まで一気に貫かれた。
一瞬意識が途切れそうになる。

え…なんで、美咲さんは見てるだけなの…?
こんな事されてるのに、何もしてくれないの…?

「なんか、変な感じ…アダルト動画でも見てるみたい」

私は救いを求めるように美咲さんの方を見ようとしたが、また勢いよく内側を擦り上げられ、奥深く貫かれたままで腰を回されたので、吐き気にも近いものがこみ上げてくるぐらいにお腹が苦しくなった。

「あぁっ……」
「冴子さん、こっち見てください」
「うん……あくっ…っ」

「貴女に彼女でも居れば、連れて来れば良かったのに」
美咲さんは何を言っているんだろうか。

「……」
晴香ちゃんは、顔は私の方を向いたままで、美咲さんの言葉に聞き耳を立てているようだった。

「知ってます…それ、スワッピングってやつですよね」
「…そうそれ」

いや、こんな状況でなんで晴香ちゃんは息一つ乱す事なく美咲さんと会話できてるのだろうか。
上半身と下半身が別人なんじゃないのと思えるぐらいに、その口調は落ち着いている。
でも間違いなく身体を揺らしているのは晴香ちゃんなのだ。

…ああ、思い出した、この感じ。
怖いとさえ思った、晴香ちゃんの超絶ピストンだ。

「だ、だめまだ……」
「どうしましたか?」

晴香ちゃんは調子が出てきたらしく口調が冷たいものに変わっていく。
…本気のどSモードが炸裂するのだろうか。それだけは勘弁して欲しい。

知らないうちにすぐ傍に美咲さんの気配があった。私の横に寝そべって、感じている私の顔を横からじっくり観察している。

「うつ伏せになってください」

またしても、どこにそんな力があるのかと思えるほど勢いよく私の身体は裏返しにされる。
そして思いっきりお尻をつかんで引っ張られるまま、私の背中が反っていった。

はっきり言って晴香ちゃんは人の身体の扱いが上手い方ではない。
どちらかと言えば未熟なはずなのに、このどSモードではその荒っぽい動作がはまってそれなりに成り立ってしまうから恐ろしいのだ。

今度は何の前触れもなくいきなり後ろから偽竿を突っ込まれた。
身体の扱いが上手くないはずなのに、なんで手探りしないでいきなり偽竿はドンピシャで挿入できるのか、そこは謎過ぎる。

「きゃぁ…っ、あ、あぁ…っ」

片方の手首を晴香ちゃんに捕まれたまま、またしても超絶ピストンが繰り出されて私はただ喘ぐだけになった。
身体が横を向いて美咲さんと向き合うみたいになって、どうしようもなく恥ずかしいのに、声も、感じてしまう身体も止められない。

「…冴子ってバックでされてる時そういう顔してるのね」
「……」

嫌だ、見られたくない。
だけど身体は動かせない。
…違うのか、嫌ではない?…だって明らかにあの時より私は興奮してる。
いつもよりもずっと、高みへ近づく時間は短い。

「冴子、恥ずかしいの?」

私は、何に対してなのかわからないまま、ただ左右に首を振るしかなかった。
このまま達してしまうのは恥ずかし過ぎる。
美咲さんに間近で観察されながら、晴香ちゃんの偽竿でイかされるなんて。

けれど、私のそういう混乱や羞恥の態度こそが、晴香ちゃんの興奮の起爆剤となり、美咲さんの引き出しを開けさせてしまう。
ただ一つ思うのは、このままイってしまったら、何かが終わってしまう気がして怖い、それだけだった。
でも、もう多分私はこのままイカされてしまう。

「ご…ごめんなさい…」

ふいに口からそんな言葉が出た。
晴香ちゃんの動きが一瞬硬さを失い少し緩慢になる。
…自分でも、何に対して謝っているのかよくわからなかった。

「何?…どうしたの、冴子」
「わかりません…」

美咲さんが何か示唆したのか、晴香ちゃんは超絶ピストンの動きを緩めて私の手首を離す。
私は反動だけで枕に顔を突っ込みそうになった。

これ以上は無理…?そんなはずはない。
いや、どうしてこの二人は大丈夫なんだろうか。
こんなみっともない私を見て、どうして興奮できるのだろうか。

もし晴香ちゃんと二人きりだったら、こんな事は我慢しただろう。
とんだエゴマゾぶりを発揮しまくっているのだから。

…そうだ、プレイの流れを止めるなんて、自分の美学に反する。
それの何が美学なのかと言われるかもしれないが、こういう事が好きな女の端くれとしてはそれなりのポリシーがあるのだ。

「ううん、続けて…お願い…」
「大丈夫なんですか」
「本当は大丈夫、身体は超気持ちいい」

と、「身体は」という枕を付けてしまってから、じゃあ心は違うのかと自分に問うてしまった。

「やるなら…二人で攻めて欲しい、それでわからなくなるぐらい感じるなら、いいから」
私はそんな事を口に出していた。

「そう、大丈夫なのね」
「はい」

シチュエーションだけを考えれば、憧れの女性と、とんでもない美少女モデルから執拗に求められている、夢のような状況なのだ。
だからやめたくはない、それも本音だ。
どうせなら、ワケがわからなくなるまでめちゃくちゃにされて、ボロ雑巾みたいに打ち捨てられるぐらいで構わないと思ったし、それを望む所だった。

ぼんやりしているとまた身体を仰向けに返される。

「冴子さん辛そうですけど…そういう姿がまたものすごくそそるんですよ、自覚してないでしょうけど」
「え……」

「突く度にもそうだし、今みたいに身体の向きを変えただけで、胸がぷるんって揺れて…すっごく欲しがってるように、見えますよ」
「言わないでよ…そんな事」

胸が揺れるのは私の所為ではない。
いや私の所為だけど、意識とは関係ない事だ。

「冴子さんが上に乗ってください、後ろ向きで」
「……」

私は言われるまま、晴香ちゃんの顔の方にお尻を向ける態勢で腰を重ねた。
さっきと同じ偽竿のはずなのに、向きが変わっただけで別物のように思えるのは何故なんだろうか、いつも不思議に思う。

「……っ」
「入っていくの、見えますよ」

晴香ちゃんの可動域が狭くなるから、あの超絶ピストンをもろにくらう事はなくなるが、何だか心配だ。
どんな言葉で攻められるか、わかったものではない。

偽竿を納める事に集中していた所為で美咲さんの動きを見失っていたが、いつの間にか私の前に回り込んでいて、徐に私の萌芽を前からつまんで来た。

「な……っ」
「この方が、濡れやすいでしょ」
「いや別にそれは…っ…」

身体のコントロールがきかなくなり、私は腰を一気に落としてしまった。
それと同時にまた、あの奥深くまで一気に貫かれる感覚に襲われて頭の中がスパークするかのように弾ける。

「っ……」
「しっかり見せてね」

美咲さんがそう優しく語り掛けてきた。
私は夢中で美咲さんの唇をねだり、美咲さんもそれに応えてくれる。
腰の下では、またしても謎の力強さで晴香ちゃんの腰がゆるゆると動き始めた。

「んっ、ん……」
晴香ちゃんの腰はだんだんと激しく上下するようになる。
そうしながら「揺れてますよね?おっぱい」なんて言ってきた。

「そうね」と美咲さんが答えながら私の胸に手を添えてきた。
私一人ががたがたと身体を振るわせているのが、また強烈に恥ずかしい。
すがる物もなく、ただ頼りない感じで私は晴香ちゃんの身体の上で自身を上下に揺らしていた。
美咲さんは、キスはしてくれるけど晴香ちゃんの動きを邪魔しない為なのか、抱き締めてはくれない。

代わりに、指先を使って私の乳首をつねったり、萌芽を弄ったりしてきた。

…またイってしまうんだろうか。あまりにそうなるまでが早すぎて、自分の感覚がついていかない。
なんでだろう、やってる事は何も特別ではないのに。される相手が一人から二人になっただけなのに。

「……あぁっ…んはぁ」

そうか、だから私は二人に謝ったのか。
あまりにあっさりと、達してしまうから。それを詫びたくなったのだ。

「ごめんなさい、また…すぐにいっちゃうの…けど止めないで」
「わかりました」
「うん、やめないで…もっと…ん、あ、あ、…っ!」

身体が一際大きく痙攣しながら、一瞬硬直する。
それでも、達してもなお私の身体は貪欲に快感を拾い続けた。

「あ…また…っ、んはぁ…」

どうしてそうなってしまうのかは自分でもわからない。
もはや二人を置き去りにして、一人で絶頂を迎えては戻り、また絶頂してというのを繰り返している。
…だけどもう、気にしてはいられなかった。

どうせ二人ともそれで構わないんでしょ、と思っていた。
私が恥ずかしいと思う事を二人は喜んでいるのだから。何回イったって平気だと思った。

「まだ…もっとだよ、晴香ちゃん」

私は絶頂しながらもなお行為の継続を要求する。
晴香ちゃんへの言葉が済んだら今度は美咲さんの唇に吸い付いた。

…全体的にどうでも良くなっていた。扉を開けたのは彼女たちなのだから、後の事は知らない。

それから何度私は達したんだろうか。
晴香ちゃんにひとしきり貫かれた後、美咲さんにも同じようにされた気がする。
文字通りボロボロになるまで二人に攻めまくられた。
そしてそうなる事を私は求めて二人に言葉で要求さえしていたと思う。

「……」

途中からはあまり記憶がない。
気が付くと朝になっていて、私は眠ってしまっていた。

見回すと、近くには誰も居ない。
夜中ならものすごく不安になったろうけど、朝の光のおかげでその寂しさは感じなかった。

時計を見るとまだ5時半くらいで、どうにかシャワーを浴びて身支度をする時間は取れそうだった。

ベッドから身体を起こすと、ソファで眠る美咲さんの姿が目に入る。
…なんで、ベッドで寝てないんだろう。
理由を考えても、何しろ記憶が途切れているのでわからない。

…晴香ちゃんは帰ったという事か。
思い出してスマホを確認すると、無事に帰宅したという旨のメッセージが晴香ちゃんから届いていた。
ついでに、経済力もたくましい晴香ちゃんは、実は一人暮らしを始めているのだという事も書き添えられていて、遅い帰りでも家族からとやかく言われてはいないという事にほっとする。

ただ、メッセージのタイムスタンプは今日の2時となっていた。
つい3時間ちょっと前ではないか。
どこに住んでいるのか聞きそびれたが、それでもタクシーで1時間はかからない所だろうから、晴香ちゃんがここを去ったのは夜中の1時頃という事になるのか。

「……」

これは美咲さんを起こすべきではないと思って、私はできる限り静かにバスルームへと向かった。
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