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三つ巴(美咲SIDE)

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私と怜奈は目的地のホテル近くにある書店で、もうひとりのキャストと合流する。

「はじめまして、本日は宜しくお願いします!」

怜奈に続きこの娘も、実に丁寧に挨拶してくる。
書店にて女三人、しかもこの入りでこの後そういう事をするのかと思うと、不思議な感じだった。

「ルミと申します、一応怜奈ちゃんとは面識も、プレイ経験もありますので、ご安心ください」

広いフロアで周囲に人が居ないとは言え、ルミと名乗るその娘は声をひそめてそんな事を言ってきた。
ルミの見た目は小柄で、一言で言えばお人形のような可愛らしい娘である。
染めてはいないようだが長い髪は細か目に巻かれており、ロリータ系の服装に身を包んでいるが、違和感はなくよく似合うと思った。

三人で書店を出て、歩きながらルミが簡単に自己紹介する。
年齢は23歳で、大学院生なのだそうだ。
女性との交わりは高校時代の先輩とのそれがきっかけだったと言う。
複数人でのプレイも経験ありとの事だった。

…この三人の中で唯一私だけが複数人プレイ経験なし、本日がデビュー戦となる。
年齢的にはダントツに私が上なのに、経験値で言うと全く逆の構造というのも不思議な取り合わせだと思った。

*-*-*-*-*-

冴子と行ったあの時を除けば、軽く十数年ぶりにいわゆるブティックホテルという所に入る気がする。
その事自体が新鮮な感じと、ちょっとした緊張を運んできた。

怜奈とルミは手馴れた様子で部屋を選び、三人で一緒にエレベーターに乗る。
そのままやっぱり三人一緒に部屋に入って、怜奈とルミは風呂の支度に取りかかった。

その間、私は二人に断りを入れてから部屋の備品や設備をチェックさせてもらう。
これは個人的興味であって単に見るだけなんだけど。

今日のオーダーの内容としては、私自身がされるだけの感じ…と言うか、自分が主導権を持たず、ただ二人の手に委ねて気持ち良さに身を任せたいという事にした。
何も考えず、二人のリードに任せるつもりでいる。

あっという間に怜奈の手によって泡ぶろが作られ、それを軽く楽しんでからシャワーを浴びた。

「緊張してたりしませんか?」
シャワーを浴びながら、ルミがそんな風に尋ねてくる。

「緊張…してるのかな、慣れない状況だから落ち着かないのは事実だけど」
「ですよねー」

するとその会話を洗面所で聞いていた怜奈が言う。
「せっかくですからマッサージから始めましょうか、少し身体をほぐすとリラックスできると思いますし」
「…じゃあ、お願いしようかな、眠ったらゴメンだけど」

すると今度は傍でシャワーを浴びているルミが言葉を添えた。
「大丈夫ですよ、眠っちゃってもちゃんと気持ち良くして差し上げますから」
「それは頼もしい」
「もちろんです」

そんな訳で異様に広い浴室を出た後には、怜奈のオイルマッサージを受ける事となった。
背中にオイルを塗られて身体をほぐしてもらうのは、心底気持ち良い。

私は一糸纏わずの状態でうつ伏せにベッドに寝ているのだが、怜奈の手があまりにも自然に内腿へと伸びてきて、私はそれが始まった事には当初気付かないほどだった。
さりげなく、怜奈の指がマッサージでは本来振れない場所をかすめ始めた頃、ソファで寛ぎつつ私たちの様子を観察しているルミが言葉を発する。

「いい香りだね、こっちまで癒される~」

今マッサージに使用しているオイルは怜奈の自家製のものらしい。
ご丁寧に二種類の異なる香りのものを用意していて、私好みのものでマッサージをしてくれている。
私が選んだのはリラックスの効果が高そうな、グリーン系のものだ。

「本当?嬉しい」
怜奈は声だけでルミに応じる。
私は見るともなくルミの方に顔を向けていたが、ルミはぱっとソファから立ち上がってバスローブをはだけさせながらベッドによじ登って来た。

「…怜奈ちゃんこっそり触ってるでしょ?ミサキさんの大事な所」
「…触ってないわよ?邪魔しないでっ」

あくまでも、うるさくならない程度にだが二人はそんな軽口を叩いている。
ルミは私のすぐ隣に、私と同じようにうつ伏せに寝そべった。
顔はこちらを向いてにこにこしている。

「この距離だと、息遣いまで聞こえてきちゃいますね」
ルミは軽く煽ってくる。
主導権はこの娘が握る展開になるのだろうか。

ルミと言葉を交わした直後、あるいはその途中からかもしれないが、怜奈の指はいよいよといった感じで私のお尻からその中心にある場所へと進み、指による軽いマッサージが開始された。

「……はぁ」
思わず溜め息が漏れてしまう。
するとルミは驚いたように目を見開いた。

「ミサキさん、普段のお声も素敵ですけど…エッチな声は特別ですね」
「あ…そう?」

すると背後から怜奈の同意の声も聞こえてくる。
「あれ、気付いていらっしゃらない?…訳ないですよね?」
「まあ…特技?なのかなあ」

答えるとそれを聞いたルミが「凄い、そんな武器までお持ちだなんて」と感嘆する。
「もっと、聞きたくなっちゃう」とも付け加えていた。

「…まあ出ちゃうものはしょうがないし…たくさんお聞かせする事になると思いますよ」
あえて敬語で応じると、ルミの笑顔にはっきりと、性的な期待が高まる空気が濃く現れた。

「仰向けになりましょうか」
怜奈が声をかけてきて私は身体を裏返す。
その後も怜奈は私の足元からお腹にかけての下半身にずっと指を這わせていた。

ほどなくルミが「借りるね」と怜奈持参のマッサージ用オイルを手に取り、それを私の胸に塗り広げてくる。
下半身を怜奈に、胸をルミにマッサージされ、初めての感覚に私の身体は戸惑った。

「…如何ですか?」
ルミはルミで、それ用の声色を作り身体を屈めて私の耳元に囁き尋ねてくる。

「気持ち…いい…」
「良かったです」

ルミが再び身体を起こして胸への愛撫に集中する。
仰向けになると、私の身体を愛撫する二人の姿が同時に目に入って、それはそれで緊張した。
怜奈もルミも、バスローブをはだけさせつつ私にマッサージを施しているのだが、見え隠れする胸が、彼女らの身体の動きに応じて揺れる様に目が行って仕方なかった。

「こういうのは、どうですか?」
ルミが私の乳首を優しく擦ったり、つまんで転がすように触れてくる。
私は言葉ではなく吐息と喘ぎ声で答えた。

「あ…はぁ……」
「ふふ」
余裕ありげに笑うルミ。
怜奈の方は、私の秘部からどっと蜜が溢れてきたのを既に確認できているだろう。
「脚、開きましょうか」と声をかけ私の両膝を立てさせた。
それから手早く秘部周辺についたオイルを拭き取り、改めて純粋に私のこぼした蜜を塗り広げて、秘部の周りをマッサージしていく。

「あ、ん……」
本当に単純な二点攻めなのだけれど、二人の穏やかな愛撫に、私はすっかりリラックスしてしまい素直に快感に身を任せる事ができた。

怜奈は、それまでごく軽く秘部やその周辺を撫でているだけだったが、ほどなく私の秘部に唇を寄せてきて、控えめな音を立てながらそこに繰り返しキスしてくる。
徐々にその音が粘着質なものに変化し、接触も深くなっていった。
その合間に怜奈の甘い吐息が漏れて、あ…この子も興奮してるんだ、というのがよくわかった。

「私もキスしたい」
ルミも影響されて、オイルのたっぷりと付いた手を私の首にかけながら唇を重ねてくる。

「ん…む……」

ルミも怜奈に負け字と、私の唾液を誘発させるように舌で口内をくすぐりながら、わざとらしく音を立てて唇を食んできた。
やはり時折ルミの息遣いが聞こえてきて、こちらも煽られてしまう。
唇の感覚に気を取られていると、油断していた胸にいきなりルミの手が振れて、胸を鷲掴みにされた。

「……っく…ふ」

自分の身体が小さく震える。
華奢なルミの手が力強く胸を揉みながら、唇と舌ではどんどん私の口内を犯していく。
荒々しいぐらいのその行為に、私は意識を失いそうになった。
勿論それの要因として、絶え間なく怜奈によって施されている口淫も大いに影響している。

「あ、はぁ…」

私は苦しくなってルミの激しいキスから逃れるように顔を横に向けた。
一瞬、逃がしてもらえないかというほど追いかけてこられたけど、察したのかルミは少し唇を浮かせて私に喋る隙を与えてくれる。

「もう…ダメかも」
「?」

私の小さな訴えを、ルミはほんの一瞬だけ不思議そうな表情をしただけで受け流してしまう。
私は、全身に注がれる快感によって引き出された涙をこらえつつ、そうかと納得した。

「いや…もっと…して欲しい」

私は訂正するようにルミに語り掛ける。
「わかりました」とルミは応じてまた私の唇にかぶりついた。

「んく…ふ……」

勢い良くかぶりつかれて、思わず変な声が出てしまうが、ルミは気にせず首を捻るように動かしながら私の口内の感触を堪能しているようだった。

視認する事はできないが、下半身の方は知らないうちに怜奈の口淫に加えて、時折指も挿入され始めていた。
挿入されている指は多分一本だろうけど、怜奈は余った指をそっとお尻の穴付近に沿わせて、そちらも甘く刺激してくる。

こんな技術も持ち合わせているのか、などと感嘆する余裕は私には残っていない。
どこもかしこも女の子の指と口で触れられて、絶え間なく快感を注がれているのだから。

そのうちに怜奈の指がある一点を突き止めて、集中的に擦り立ててくるようになった。
達するまでもう長くないと思いながら、私は何とはなく手を伸ばして空中を掴もうとする。
怜奈なのか、ルミなのかわからないオイルまみれの手がそれを握り返してくれた。
命綱のようにその手を強く掴み、私は快感の果てに飛ばされる準備を整える。

ルミが薄く唇を浮かせて「…いっちゃうの?」と実にいやらしい声音で尋ねてくる。
私は、いつか冴子がしていたように瞳を瞬いて、そうだと答えた。

*-*-*-*-*-

…多分、何か色々出てしまったのだと思う。
あるいは怜奈の顔面に潮でも浴びせたのではないかと心配になったのは、意識が飛ばされてからどの程度後の事なのだろうか。

「わぁ、ぐしょぐしょ」

怜奈が嬉しそうに声を上げる。
「いっちゃいました?」とルミが間近で尋ねてきたので私は「うん」と頷いた。
「凄く、可愛くって素敵です」とルミが笑顔になったかと思うと再びキスされてびっくりする。

「じゃ、今度は私にもミサキさんのおまんこ、舐めさせて?」

どうするのだろう、と思っていると今度はルミが仰向けに横たわった。
「私の顔、またいでください」とルミが言うのでその通りにする。
怜奈の方は、ルミと貝合わせするような態勢を取りつつ私の顔も引き寄せて、唇を重ねてきた。

「もっと、しっかり下ろして大丈夫ですよ」
下からルミの声がする。
ルミは私のお尻を押さえるように手を添えてきて、その隙間で呼吸はできるのだと察した私は言われるままにかなり体重をかけてしまった。

「あはぁ…」というくぐもったルミの声が秘部にダイレクトに響いたかと思うと、いきなり激しい口淫が始まり私は腰を躍らせた。

「すっごくエッチですよ、ミサキさん」
私を視姦しながら怜奈はそんな言葉をかけてくる。
強烈に恥ずかしくなるが、どうにもならない。
ルミの指がお尻の肉にむにむにと食い込んでくるように動くのだが、それは同時に私の腰を浮かせない働きもしていた。

「やだ…また…」

言い終わらないうちに怜奈が唇を貪ってくる。
ルミの唇や舌には厚みがあり柔らかく包むような感触だったが、怜奈のそこは肉が薄く、その分巧みかつ繊細に動いて的確に私の口内を刺激してきた。

「はん、あふ…っ…」

無意識のうちに自分から怜奈の舌を求めて、顔を押し付けてしまう。
怜奈は柔らかくその動きを受け止め、自然なのに私を満たすような動きで舌を絡めてきた。
そうしている間にもルミの口淫は激しく続き、蜜をすする水音も派手になっていく。

息継ぎしているのか、時折ルミが「はぁはぁ」と喘ぐように呼吸すると、ちょうど私の膝の間にあるルミの胸郭が動くのが感じ取れた。
機械や道具ではない、私は人間の女の子を下敷きにして、別の女の子といやらしいキスを交わしているのだという倒錯した感覚に溺れてしまいそうになった。

突然、私は自分だけが素っ裸であるのが不公平だと気付き、ほとんど裸に近い怜奈のバスローブに手をかけそれを脱がせる。
それは何の抵抗もなく傍らに落ちていき、怜奈の肩や腰のラインがよく見えて、良い景色だった。

更には貝合わせをしている怜奈とルミの股間もよく見えるようになった気がして、私は怜奈にもわかるようにその場所を見下ろす。
視線に反応して怜奈の動きは鈍くなった半面、羞恥で体温が上がったのか、肌がそれまで以上に赤く染まったような気がした。

見下ろしたその場所からは、秘部同士が擦れた時にだけ出る、粘り気の強い水音がくちゃくちゃといやらしく響いている。
私は思い立って、一瞬だけ怜奈に許可を求めるような視線を送りながら、それでも躊躇なくその二つの秘部の間に指を割り込ませた。

不意打ちで異質なものの介入に見舞われたルミの身体が痙攣し、「ひゃぁ」という声が股間の下から響く。
怜奈の方は私の手の動きが見えていたから、多少の心構えはできていたようだが、やはり異物による新たな刺激に顔を歪めるようにして耐えていた。

「…ダメ?」

ほんの少し不安になって伺うように怜奈の顔を見ると、怜奈は「そんな事ない」と言うように、ゆっくりと首を左右に振った。

私は安心して、今度は明確に狙いを定めて二人の秘部の間を探る。
狙うのはルミのクリトリスだ。

うまく探し出して指先でわずかに挟むようにつまんでやると、ルミの口淫は一旦止まりかける。
その事は私とルミの間でのみわかっている事だが、私は声だけでルミに「…できなくなっちゃう?」と問いかけた。
るみはそれだけは絶対あるものか、という勢いで再び雑に私の秘部を舐めてくるものの、その動きは明らかに繊細さを欠いて、必死そのものだった。

仏心が働き、私はルミのクリトリスをつまんだ指からわずかに力を抜く。
そうすると見事にルミの舌使いは意志を伴い器用なものに戻った。

その仕組みが面白いので、私は何度かルミのクリトリスをつまむ力を強めたり弱めたりして楽しんだ。
けれどこれでは自分自身を焦らしている事にも繋がるので、再度の絶頂が欲しくなり、私は掌を裏返して次は怜奈のクリトリスを探り当てこね回した。

「あ…あぁ…ん」

怜奈の泣き声をようやく間近で聞けた悦びに、私は気を良くして更に怜奈のクリトリスを愛撫していく。
怜奈自身は強めの刺激が好みなのか、私がクリトリスを抓るようにつまむと高く悦びの声を上げた。

「んあっ、あ…あぅ…」

怜奈の腰が揺れて止まらなくなり、秘部を重ねている相手である所のルミにもそれは少なからず影響しているようだった。
「怜奈ちゃん、そんなに動くと…あはぁん…」というルミの声が、それを物語っている。

私は空いている方の手で怜奈の顔を引き寄せ、唇で怜奈の口をふさいだ。
ついでにこれで腰の動きも多少マイルドになるだろう。

全員が全員の口を、互いの秘部ないし唇でふさぎ合っている。
何かを舐めてすする音、こもった喘ぎ声と呼吸音、そしてそれに似つかわしくないようなぴちゃぴちゃ、クチュクチュという水音が同時に響いて私たちの思考を奪っていった。

…もはや自分自身の中で沸き起こっているはずの、絶頂の予感すら感じ取れないぐらいにあちこちが忙しい。
それでも怜奈とルミは、先頭を切って達するべきは私であるという認識を捨て去る事なく、頑張ってくれているようだった。

「…ごめん、イったかも…どっちだかわかんない」
「……」

私の申告なのか何なのかわからない言葉に対して、ルミはにわかには動きを止めずしばらくの間私の秘部をずるずるとすすっていた。

怜奈の方は打ち上げられた魚のように、自身の後ろに手をついてどうにか身体を支えながら荒い呼吸を繰り返している。
私は転がるようにルミの身体から降りその隣に仰臥した。
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