Golden Spice

朝陽ヨル

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気持ちを自覚してから

繁栄の刺激 四(R18)

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 邪魔になるからとバスローブを脱がせる。アレッシュも下着を脱ぎ捨て、避妊具を装着し、ラーの希望通り後背位で後孔に十分勃起した性器を宛てがう。そして尻肉を押し上げながら挿入していく。早く挿れたくて仕方がないが、自分のモノが大きいことがわかっている為、無理に急ぐわけにもいかない。先端を何度も擦り付け、徐々に飲み込まれていく感覚になる。

「ふぅっ……入るようになってきた」
「んっ……んぅ……入って、くる……」
「さっき咥えてたやつが入ってるんだぜ」

 ぎゅううと締め付けや押し出される感覚が強い。それでも尚、引いたり入れたりと浅い場所で抽挿を繰り返せば、どんどん奥に飲まれていく。

「ああ……もうすっかり俺の形を覚えたみてえだ」
「奥、まで……マラが……?」
「そうだ。ほら、わかるだろ?」
「ふ、ん……んんッ……」

 入り口付近まで引いて、ゆっくりと中へ押し込む。まだキツく締め付けてくるが、動くには十分慣らした。最奥をぐりぐりと擦ってやると、一層締め付けが強くなる。
 シーツを掴みながら堪える姿はいじらしい。無防備な背中は汗がじんわりと滲んできており、動けば動く程びくびくと震える。

「マニス。ちょっと身体起こせるか」
「……あ? ……なっ!」

 ラーは頭を伏せていつも呼吸を忘れがちだ。上体を起こしてもらい、両肘を掴み支える。そして膝立ちになってもらうと律動を再開させた。

「なにっ、ふあっ、……あっ、……んっんっ」
「これも、結構気持ちいいだろ?」

 両腕を拘束しており、胸を大きく開かせて快感をダイレクトに伝えられる。難点なのは、背面座位に似ており激しくは出来ないこと。激しくされたくないラーにとっては最適だろう。ラーが動けば動く程、アレッシュの性器を擦ることになるのだ。

 ーーこの香りのせいなのか、マジで気分が高まる……

「マニス……」
「……ふっ……」

 名前を呼び、振り向いたラーに顔を寄せてキスする。キスに慣れてきて何度か口付けてやると、中がキュンキュンと締め付けられる。

「はぁ……すげ……締まる……。それにこっちも完勃ちだ」
「そこは……んっ」

 どうせまたするな、触るなと言われるのだ。言われる前に口を塞いでやり、その間に性器を扱いてやる。
 片腕が自由になったラーは抵抗を試みるが、それよりも我慢が利かなかったようだ。とぷんと少量の白濁が溢れた。半イキといった所だろう。達し切れずに辛そうだが、バランスが崩れて寝バックの状態になった。

「悪い。ちょっと強めにやるぞ」
「は……はぁ、あンっ、はっ、はァッ激しいっ」

 アレッシュもさすがに何度も締め付けられ辛くなってきた。腰をパンパンと打ち付け最奥を突く。強めの攻めにラーの身体は大きく跳ねる。それだけ強い快感で中の締め付けも強くなり中で達した。引き抜くとゴムが破れており、中から精液が溢れてくる。

「っは……はぁ、はぁー……はは、ヤベ~」

 ゴムが破れたことや中出ししたこともそうだが、射精したというのに全然萎えていないことに笑ってしまう。隣に寝転がりラーを抱きしめた。
 ラーも嫌がることなく、だだ苦し気に呼吸を整えようと肩で息をしている。
 抱きしめていると安心感がある。ラーの元々の体臭、ボディソープや汗、香の匂いが鼻をくすぐり、口の中は舐めた精液の臭いも相まって抱きたい気持ちにさせる。

「マニス、まだいいか?」
「……休んでからなら」

 うなじや首筋に口付けて汗を舐めとる。そのしょっぱい味と香の甘さが癖になる。ラーを抱きしめたまま横から仰向けになった。仰向けのまま乗られることはあまり無いが、触れていると裸のぬくもりが落ち着く。

「あーあったけえ~」
「休ませる気が無いだろう」
「ん~? 俺も休んで補充してんだよ」
「ッ……」

 耳たぶを食みながら、乳輪をくるくると指でなぞる。そして時々、立っている乳首をつつく。無防備な胸はつい触りたくなってしまう。

「可愛い反応ばっかするから勃起治まらねえ」
「そんなもの知るか……」 
「マニスもさっきちゃんとイけてないだろ? ほらこれ」
「っ、触るなっ」

 勃起しているラーの性器に触れるが、ベシッと音が鳴る程の力で手を叩かれた。

「何がそんなに嫌なんだか」
「射精すると疲れる」
「それはわかるけど、そのままも辛いだろ」
「今はいい」
「そうかよ」

 また横に戻ってラーを下ろし、アレッシュは起き上がってラーを開脚させた。

「それはそうと、中に出したの掻き出さねえとな」

 許可を得ることなく指を後孔に挿れる。さっきまで何倍も太い性器を受け入れていたそこは、ひくつきながらすんなりと入ってしまう。

「……っ……」
「指だけでいいのか?」

 指一本を抜き差ししたり、前立腺の出っ張りを優しく擦ったり軽く叩く。
 そうすればラーも焦らされて、硬くなった性器は揺れ、後孔が吸い付いてくる。

「……挿れたいのは、お前の方、だろうっ」
「確かにそうだ。でも、アンタだってそうだろ」

 指を回して拡げてみたりもした。終いには動かさず待ってみる。それでもラーは答えない。そこで股関周りに口付けてみた。この辺りなら痕を付けても誰にも見られることはないだろう。

「なあ、どうなんだ」
「くっ……」

 恥骨筋に沿って舐め、柔らかな太ももを撫でながら強めに吸い付く。すると赤く鮮やかな痕が残った。それを見たらもっと痕を付けてやりたくなり、数センチずらしては吸い付き、股関周りはキスマークだらけになっていた。

 ーーマニスの身体に俺の痕が……もっとしてやりたい、俺のだって印をもっと残したい

「い、いつまで、そうしている気だ」
「さあな。マニスが欲しいって言うまでじゃねえか」
「お前が挿れたいと思うなら挿れればいい」
「それじゃ俺の独り善がりだろ。……んおっ!?」

 ラーが上体を起こしてきて顔が一気に近づいてくる。そして手首を掴まれると途端に引っ張られ寝転んだ。手首から手の平にラーの手が重なり、指を絡めて恋人繋ぎになる。

「私が気持ち良くなる為にセックスするわけではない。お前を中に挿れることでお前を愛してやれる。これが最善の方法だからだ。お前を受け入れてやる。早く挿れろ」
「~~~~ッ……欲しいって言われるまで我慢しようと思ってたのに、アンタな……」
「何を言っている。私はずっと身体で訴えているだろう? お前が言っていたように、行動で示している」
「ああもう……っ」

 我慢の限界だった。アレッシュは即座にラーへ挿入する。抑えることなく一気に奥まで貫いた。

「んあぁッ……一気に……!」
「クソッ……激しくするなとか、もう言うなよっ……無理に、決まってんだろ!」
「加減はしろと、言ったんだ……!」

 絡む指に力が入る。強く握ればラーも強く握り返して、それが嬉しくて、中の性器がより膨張して律動する速さも強さも増していく。

「あ、アルの……マラが、先程よりも、硬いっ……!」
「めちゃくちゃ興奮してるからな」
「はぁっ……はぁっ……んぅうっ」

 口を開けてそこからちらちら覗く舌。ラーがそれをいつも欲しているのなら与えるなら今だ。あんなにも拒否していたキスを今だけは躊躇わずに出来る。舌を吸い、絡めて、口を離せば唾液が糸を引いて伝う。
 ラーが言った『身体で訴えている』とはこのことだ。普段見せない切なげで恍惚とした表情、生理的に溢れる涙、汗で張り付く黒髪、口端から垂れる唾液。顔だけでも十分な色気を放っているが、それだけではない。さほど感じないと言っていた乳首は赤く色づき立っていて、恋人繋ぎをして指を強く握ってきて、足はしっかりと腰に回してホールドされている。そして気持ちがいいと主張している性器。加えて香と精液と汗が混ざる臭い、吐息や嬌声、口に広がる精液と唾液の味、五感がラーの全てで誘われ刺激されている。

「どこがイイんだ、入り口か、それとも奥か」
「ふぅー、ふぅっ、ふぅぁっあっどっちもイイッ」
「欲張りなマニスはっ、どっちも欲しいか。じゃあ、どっちもくれてやるっ」

 えもいわれぬ快感の波が押し寄せてきて、我慢や恥じらいなど二人の理性はとっくに焼き切れていた。
 長く太く硬い性器を引き抜きすぐに奥まで挿入する。そんな深く激しい律動をして、ローションと中出しした精液が混ざって泡立ち溢れている。それが滑りを助けて動きが止まらない。

「はあっ、はあっ……、マニスッ、……マニスッ」
「んはっ、ぁあっ……アッあアッ……アルッ、ぅんっンンッ……も……イッ……、イクッ」
「ん、ぐっ……俺も……ッ」

 ラーは声が漏れることも忘れて喘ぎ、全身が跳ね、堪らず絶頂を迎えた。先程は半イキだったからか量が多く、腹やへそ周りに白濁溜まりが出来る。
 そしてアレッシュは引き抜き、性器を握って何回かに分けて白濁を放った。凄まじい勢いで、ラーの顔や胸にまで飛び散っている。

 ーースッゲー出た。うわ、これは……今までで一番の絶景……全身汗と精液まみれのマニス、激エロ過ぎる……

「……はぁ……はぁ……こんなに……多く、お前の精液が……中なら確実に孕んでいるな」
「はぁははは……その冗談は笑えるな……」

 そんなことを言われるだけあって多量の射精だったことは否定出来ない。

「……アル」

 利き手だけはずって繋いだままだった。その手にラーは顔を寄せて軽く頬擦りする。そして流し目に。

「愛してるぞ」
「~~~~っ」

 語尾にハートが付きそうな甘い声、流し目の色気と微笑。セックスの後に愛の言葉を伝えるのは常套手段と言えるだろう。不意打ちとは言い難い。しかし淫らな姿のラーが言うとこんなにも魅惑的になるのは狡い。

「……お……、俺も………………愛してる」

 アレッシュも物凄く照れながら応答した。精一杯の努力である。

「ふふ、やはりこういうのは言葉にするといいものだ」
「そうかよ……」
「さて……、身体がベトベトする。それにあちこち疲労を感じる」
「とりあえず拭くか! その後また風呂だな!?」

 照れている場合ではない。事が済んだのだから後処理をしなくてはいけない。持ってきていたボディシートで拭いてタオルで二度拭きし、それから風呂に直行した。その時アレッシュは召し使いのようにこき使われた。身体を洗ったり流したり運んだり拭いたり……けれどそれが嫌なわけではなかった。
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