Golden Spice

朝陽ヨル

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関係を持ち始めてから

再会 十(R18)

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 アレッシュはラーの身を案じているだけでシたくないわけではない。今はラーのやりたいようにやらせてただ触れられる感覚を享受する。

「そりゃあ我慢もするさ」
「相手を思いやること。これも愛する内だ。お前も少しは分かってきたじゃないか」
「……それは、どうだかな」

 ラーは太股から撫で上げていき腹を撫で、胸を揉み、手のひらで乳輪を回し撫でる。更に密着しながら利き手でアレッシュの性器を下着越しに揉みしだく。それと同時に鎖骨を舐め、甘噛む。

「……っ……」

 鎖骨を噛んでいたかと思えば、少し下に移動すると強く吸い付いた。白い肌に小さく赤く色付く。そのキスマークを分からせるみたく舌先でちろちろと舐めている。

「マニ、ス……っ」
「気持ちいいか」
「っ……ああ……」

 下着をずらして勃起した性器を持ち上げる。
 そうすればアレッシュも堪らなくなり呼吸を荒げながら下着を脱いで放り、ラーの身体を撫で始めた。
 ラーは頭を掴み、逃がさないように固定させながらアレッシュの耳の中へ舌を忍ばせた。クチュリと唾液の音が余計に鼓膜を震わせる。

「アル……私を抱け」

 湿った耳の中、吐息と低く艶やかでストレートな睦言が響き渡る。
 それ以上は言うまでもない。解放された本能が剥き出しになる。キスマークを付けられた箇所と同じ所、鎖骨の中央下辺りに痕を残さないように吸い付く。それから様々な箇所へ顔を移動させながら舐めたり吸ったりを繰り返している。

「後ろ向けよ……もう我慢とかしてられるか」
「ああ……それでいい」

 ラーは嬉しそうに微笑み、何をしたいのか察して後ろを向き尻を突き上げた。
 すかさずアレッシュはラーの尻を掴みながら後孔へ舌を這わせる。周りを舐め回し、焦らすことなく舌を挿入する。

「……ふっ……っ……」

 尻の穴を舐められる衝撃は興奮を誘い、ラーの性器も完勃ちとなり、期待で先走りが滲んでいる。
 舌を抜いたかと思えば、昨夜置いて忘れていたローションが目に留まり、それをたっぷりとラーの後孔へ注ぐ。そして一気に指三本を挿入して拡げていく。

「んくっ……うっ……!」

 決して乱暴ではない。だが性急に指を出し入れさせており、後孔はヒクつきながら指に吸い付いている。ローションをたっぷりと手に取り、自身の性器を扱きながら濡らしていく。そしてとうとうその硬く張りつめた性器を宛がった。

「しっかり息しとけよ。俺ももう加減とかしてられねえから」
「ああ……来い。……ッ!」

 チュプゥと空洞に空気が押し込まれた音と粘着性の音が聞こえてくる。亀頭だけを押し込んで更に拡げている。それはまるで形を覚えさせるように、何度も抽挿を繰り返す。

「コレッ……好きだろ?」
「知るか……っ」
「わかってるくせに。アンタの身体のことなら俺、結構知ってるんだぜ」
「……偉そうに、言う……なっ……っ……ぅっ」

 一気に挿入せず、ゆっくりと突き進んで前立腺をぐりぐりと刺激する。
 上下に動かしたり引いてみたりすると、離さないと言わんばかりに吸い付いている。

「ここもイイだろ。すげえビクついてる」
「おまえ、が……うごく、から……っ」
「ああ、そうだな。ならもっと動かさねえと」
「は……っ、……ッ!」

 何度も何度も腸壁を擦り、容易く性器を受け入れ形を拡げていく。
 ラーはシーツを思い切り掴んでしわを作り、肩を震わせながら異物感に耐えていた。
 挿入したままの状態で呼吸を整わせようとアレッシュは一旦止まりラーの尻を撫でている。

「だからちゃんと呼吸しろって。息止める癖直さねえと後が保たないぜ?」
「はッ……ぁ……はぁー……、受け手を……したことが無いから、そんなことが言える……」
「悪ィ。それは確かにそうだ。だがもっと声出すとか我慢しなくていいんだぜ?」
「別に……我慢などしていない」
「はぁ……。実は今までアンタに言ってなかったんだけど……コレ、まだ半分くらいだぞ」
「なんだと!?」
「太い所は入ってるが……もっと奥に挿れたらどうなるんだろうな」

 それを聞いてラーの興味が増す。元々性欲もセックスに対しての関心も高い。気持ち良さは半年間の数回とは比にならないだろう。
 そしてそれはアレッシュにも言える。遅漏だなんだと言われてきたが、己の全てが挿入出来たなら快感は別格となる。

「今まで何度も突いてきたが、アンタの中狭くて中々開いてくれねえんだよ。けどこうしてると……」
「……っ!?」
「案外奥まで許してくれる」

 話して身体が弛緩していたからなのか、トントンと軽く動かすと更に奥へゆっくりと引き込まれるように進んでいく。どれ程違うのか比較する為、一旦腰を引き、今までの箇所まで挿入する。

「ふっ……」
「もう……いいよな?」
「んっ、ん……ぁ、ああっ! ああぁっ!?」

 出入り口から奥まで挿入し、一気に引き抜いた。
 すると腰が砕け、頭を下げて必死に強い快感を逃がそうとシーツを掴む手を強めている。身震いしているが尻は上げたまま堪えている。後孔はクパクパと蠢き挿入を待っているようだ。
 その期待を受けて再び挿入する。もう待つことなど出来ない。腰を支えて待ち望んだ快感と熱をただぶつけるだけ。

「ん……んっ、……ふぅ、んっ、んぅ……っふ、……はぁっ、は、あ……っ」

 口を結んでいようと呼吸をしようとすれば声が漏れる。その色っぽさが堪らない。
 抽挿を繰り返して断続的な快感を与えればその声も大きく比例していく。

「奥の方、もっと擦ってみるか」
「なっに……ん、ぅ……は、はぁっ……! な、何か、なにかっ、クル……まて、とまれッ……!」

 待てと言われて止まるわけもなく、最奥の壁を集中して突く。
 するとラーの全身がびくんと大きく震えた。

「ハハッ、中イキでもしたか?」
「……中、イキ……?」
射精してないだろ? だったら中イキしたってことなんじゃねえかな。って……おお? 射精したみてえになってる」

 背中に覆い被さり体重をかけながらラーの性器を後ろから触る。先走りが溢れてとっぷりと性器を濡らしている。シーツにはその先走りで小さな水溜まりを作っていた。

「コレ一回出すか? 辛いだろ」
「は、はぁ……、まだ、いい……。それより……もっとお前を感じたい」
「OK。俺も、もっとアンタを気持ちよくさせたい」

 背中に一回キスを落としてから抽挿を再開させた。それから後背位の他に休憩として後背側位を挟み、フィニッシュは正常位で高め合った。
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