Golden Spice

朝陽ヨル

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関係を持ち始めてから

再会 七(R18)

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 一旦扱くのを止めると、ラーはアレッシュの膝に跨がり互いの性器をくっつけた。

「こうした方が気持ちいい」
「……っ……っ!」

 視覚の暴力とでも言うべきか。勃起している二本の性器を扱きつつ腰を前後に揺らしている。その姿は艶かしく淫靡に映る。それに加えて性器の脈打ちやラーの重ささえ刺激に感じる。

 ――ああ~ヤッベ~暴発しそう

 張りつめたアレッシュのモノから先走りが溢れ絡めながら扱き続ける。
 
「……っはあ、……気持ちいい」
「……そのようだな」
「けど少し滑りが足りねーよな。俺の鞄取ってくれ」

 アレッシュは頼みながらシャツを脱ぎ床へ適当に放った。すると鍛え上げられた肉体が現れる。それからラーから鞄を受け取り、中からローションの入ったボトルを取り出した。適量を手に注ぎ自らも扱く。

「準備万端だな」
「こういうことするかもと思って持ってきといて正解だった」

 滑りが良くなれば扱くスピードは速くなり、ヌチュヌチュと粘着質な音が静かな部屋に響く。重ねて扱いたり擦り合わせたり、二本の間に指を入れて個別に扱く。互いの性器を扱いて見せたりもしてそれぞれ昂っていく。

「あ~スゲー……俺のもアンタのもガチガチ」
「ああ……いい……っ」

 口数か減り、呼吸が荒くなっていて余裕が無くなってきていることが分かる。
 それはアレッシュも同じことなのだが、今だからこそ様々な現実の情報が頭を過ってきてしまった。快感を中心に隅の方で焦りが燻っている。

「なあ、…………明日帰国するんだよな?」

 ラーは国賓として仕事の国際交流の為に来訪してきた。そしてその役目は滞りなく済み、明日には帰国予定となっている。

「寂しいか?」
「……」

 からかうような口調のラーにアレッシュは返事をせず、扱く手を緩めるとラーを抱き締めた。『寂しいか』と聞かれてと感じた。
 ここ数ヶ月前までは頻度は少なくとも親交証のお蔭で難なく会えていた。帰国してからも偶然会い、こうして同じ部屋にいて触れ合えている。しかし明日になればラーは自国へ帰る。入国したとしても簡単には会えない。新たに親交証を発行してもらうことも難しいだろう。一国の王と一般人が会うのは容易ではない。
 予想していない行動だったがラーは驚かず、ただ抱き締め返してやった。
 
「んなっ!?」

 抱き締めた途端、急に傾いたと思えば身体が浮き、これには驚いて声が漏れる。
 アレッシュが抱えて立ち上がったのだ。

「少し痩せたか?」
「……それはわからん。いちいち体重など量らない。それよりどこへ行く」
「シャワー」

 洗面所に着いてラーを下ろすとさっさと下衣を脱ぐ。
 ラーも察してバスローブを脱ぎ捨てる。そしてバスルームに入ると再び抱き合った。
 アレッシュの手はラーの臀部を揉み、指に付いたローションを後孔に塗り込み拡げるようにして触れていく。

「っ……!」
「どれだけ振りか知らねえけど意外とココ入ってくな」
「はぁ……っ……なにを言っている……」
「男を試したんだろ?」
「ああ、そうだな」
「途中でやめたって、どこまでヤッたんだよ?」

 今までならこんなことを気にすることはなかった。しかし好意を自覚してからは無性に腹立だしく感じる。女性ならまだしも、相手がということが余計に。

「……別に。途中は途中だ。そんなことは今どうだっていい」
「俺にとっちゃ大事なことなんだよ」
「ッ! ……んぅ……っ」

 後孔に挿れた指の動きが速くなり徐々に柔らかく拡がっていく。十分解すとラーを壁に向かわせ手をつかせると、勃起している性器をぐいぐいと割れ目に押し付ける。

「じゃあせめてイイ思い出をくれよ」

 性器を後孔へ宛がう。
 すると、後ろに回したラーの手がアレッシュの性器を強く握り後孔からずらした。

「痛って!!」
「私の存在を過去にしてやるつもりは毛頭ない」

 苛立ちが伝わり移ったのか、ラーの語調もやや強めに変わる。

「それに勘違いしているようだが、相手したのは私が挿れる側だぞ。尻を触らせてはいない」
「あ、そうなのか……?」
「必要を感じなかったから言わなかったが、お前が来る前にシャワーを浴びて解しておいた。だからすぐに挿入できたのだろう」
「あ、ああ……成る程」
「納得したか」
「した」
「フンッ」

 酔っている割には滑舌良く説明している。もしかすると酔いが覚めてきたのかもしれない。向かい合わせになって話を続ける。

「私が受ける側はお前だけだと言っておいたハズだが忘れたのか」
「いやだって、試したとか言うから」
「言い訳はみっともないぞ」
「……悪かったよ」
「それに思い出がどうのとまるでこれが最後だと言わんばかりだな」
「そうじゃねえ。ただもう当分会えなくなるだろ」
「だろうな。そもそも今日も偶然であり、会うのは数年無いと思っていた」
「だろ? だから偶然をチャンスにしたいって考えるのは普通のことだ」
「一理あるが、お前は言葉選びが悪い。情緒を考えろ」
「セックスに情緒もクソもあるかよ」
「恋愛下手だな。本当に今まで何人も相手してきているのか?」
「ロマンチックな雰囲気に愛を囁けってか?」
「必ずではない。時にはそういうことも必要だということだ」

 前戯中とは思えない喧嘩腰の会話が続いているが、そろそろ終止符が打たれようとしている。

「……で、尻以外はどこ触られたんだ?」
「まだそれを話すか。私が束縛嫌いだということを知っているだろう。いちいち事細かに聞かないと気が済まないのか」
「いや分かってる。分かってるが……ああ~~……自分でもみっともねえって分かってるけど、アンタのことだからちゃんと知っておきたいって思うんだよ。そう思うのは悪いことか?」

 互いにじっと見つめあい、先に呆れたように目を逸らしたのはラーの方だった。

「ハァ……絆されているな。そういう顔をあまりするな」
「そういう顔って」
「そこの鏡を見てみろ。弱った子犬のような目をしている」
「アンタ結構動物好きだよな」
「動物は良い。それより試した内容を聞きたいのだろう。ただ身体を触り合ったり、フェラさせたくらいの短時間だ。だがお前の身体つきやフェラの巧さを比べて気分が乗らなかった。ただそれだけの話だ。これで満足か?」
「…………ん」

 今度はアレッシュが顔ごと逸らしている。分かりやすく照れてニヤニヤしている。

「……こう……ストレートに褒められるとやっぱり嬉しいもんだな。一瞬萎えたのにまた勃った」
「私は萎えた。どうしてくれる」

 先程はどちらとも勃起していたが、今はラーのモノは下を向いている。不満そうな表情でじっと睨み付けていると、アレッシュは考えを巡らせて思い出したように提案する。
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