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三章〈summer days〉~冷や汗は努力の雫~
三 拓視点
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夏休み中はアルバイトや夏期講習に行くヤツ、旅行に行くヤツだっているだろう。俺はどれも当てはまらず趣味の読書のために図書館に行く。
漫画や雑誌なんか新しい情報に触れるのも面白いけど、図書館には古い本や新聞なんかも沢山ある。色んな知識を身に付けられるし様々な物語もあって楽しい。読書しないヤツはもったいないなと思う。
今日はこの棚を見てみるか……
動物や生物学、ペット関連の本が置かれている棚。動物に触れないから写真を見るだけでも癒やされるかもしれない。
『犬の飼い方』『犬のキモチ』『犬との暮らし』……犬……ゴールデンレトリーバー……有馬……
「ふっ」
ちょっと笑える。あいつ犬っぽいからな。これ読んだら有馬の考えがわかるかもなんてバカだよな。最近はゴールデンレトリーバーよりチワワっぽいとか思うあたり、少しあいつの見え方が変わったかも
「きゃっ」
「っ!?」
「あ……すみません……」
「……いや、こちらこそ」
棚の端を見ていたら、曲がり角から急に出て来た女が肩にぶつかってきた。女は少し頭を下げて居心地悪そうな顔をして別の棚に行った。
……触れたのに思ったよりも平気……?
女は同じ年齢くらいだった。急に触れたのに大したことはない。有馬だと触るって分かってても身構えて変な気分になったのに。
これは……もしかして女は触れても大丈夫とか? お袋は家族だから大丈夫だと思ってたけど……それとも急に触ったからなのか?
✿✿✿✿✿
女は触れても大丈夫だと仮説を立てて、アナスタシアに電話し会えないか聞いてみた。そして数日後に会うことになった。待ち合わせは有馬と買い物したデパートで、その中のフードコートで適当に食べ物を買って食べながら話す。
「拓ちゃんから会いたい言ってくれた、セーニャが聞いたら嫉妬しちゃう」
「あー……それはあり得るかもな」
「じゃあコレ、ワタシたちの秘密?」
「いいや、別にやましいことなんかねぇし、秘密にしておく理由もねぇ。俺から有馬に言っとくよ」
そう伝えたらアナスタシアは目を丸くして、それから朗らかに笑った。
「拓ちゃん、ザミチャーチリヌイ!」
「へ? な、なんだ?」
「遠く離れた恋人、そういうの一番気にする。拓ちゃん気を遣えるから素晴らしい!」
「そういうもんなのか」
「そうよ。それで、お願いってなに?」
「あ、ああ……」
よくよく考えてみたらこれってかなり変な頼み事だよな……誤解させないような言い回しは……
「……理由を聞かないでほしい。それで俺に触ってほしいんだ」
「……触ってって……タッチする、で合ってる?」
「ああ、合ってる」
良い言い回しが思いつかなくてそのまま言っちまったけど、やっぱり変だと思うよな
「う~ん。本当にセーニャ嫉妬しちゃいそう」
「今日のことは全部話しておくから頼む! こんなこと頼めるのアナスタシアくらいしかいねぇんだ」
「うふっ。いいよ。ナマBLの邪魔したくないけど、こういうのも大事よね」
「どういう意味だ?」
「気にしないで。ただタッチすればいい?」
「おう」
「じゃあ……Hey!」
「へっ、へい……?」
パンッ
いわゆるハイタッチをした。結構力強い。
「他にある?」
「いや……ちょっと待ってくれ、考える」
結構思いっきり触れた。手のひらは平気だった。変な気分にはなってない。
「じゃあ……手のひら以外を触ってみてくれ」
「んー……じゃあここっ。あはっ、拓ちゃん髪かたーい」
「あ、頭はいい。腕とか……足とか」
「面倒くさいからこうしちゃう!」
「うぉっおおおい!?」
アナスタシアが席から立って俺の横に来ると抱きついてきた。こんな公衆の面前で恥ずかし過ぎる。こんな大胆なことをしてきてさすがは有馬の従姉。俺がこんなデパートで待ち合わせしたのも悪かったかもしれない。
女に抱きつかれるなんて初めてだった。有馬と違って華奢な体だ。
俺から触るわけにもいかなくて手を空中であたふた彷徨わせている内に、アナスタシアはこれを機に俺の脇をくすぐってきた。
「ふはっはあははっ! ちょ、ちょっ、も、もういいって!」
「拓ちゃんが触れって言ったんでしょー」
「もっもういい……」
アナスタシアの魔の手から逃れてゼーゼーと息を切らす。こんな短い時間ですごく疲れた。でも疲れただけだった。
やっぱり女に触られても平気みたいだ……!
俺はそう確信した。先生が脇は他の人も敏感なところだって言ってた。それなのに変な気分というよりただくすぐったいと思っただけ。明らかに反応が違う。
「ねぇ、どうしてこんなことお願いしたの?」
「……最初に理由は聞かないでくれって言っただろ」
「そうだった。無条件でお願い聞いたの拓ちゃんの目覚めが悪いから、ワタシのお願いも聞いて」
「それ普通俺から言うことだけどな。まぁ……言われてみたらそうだし、俺に出来ることならいいけど」
アナスタシアはまた向かいの席に座り直して意気揚々と言った。
「今すぐ終わること! 拓ちゃんはセーニャのどこ好き?」
「は!? お願いじゃねぇのかよ?」
「気持ち聞きたいってお願い」
有馬の婚約者に有馬の好きなところを伝えるというのはある意味宣戦布告じゃないか。それを婚約者が聞いてくるというのは意味がわからない。
有馬本人に好きなところを伝えるのは恥ずかしいし癪だが、他人に言うならまだマシな気もしてくる。これが理由を聞かないことの条件ならその『お願い』を聞くしかない。
……あいつの好きなところ……。……好きなところ?
「考えてみたけど……どこが好きかはよくわからない」
ひたすら向こうから全力でアプローチされたから? 本気で好きと伝えてくるから?
「あいついつも全力だし強引だし、直球でぶつかってくるし……流されてるだけかもって思ってたこともある。だけど、天然なところとか意外と繊細なところとか……あいつといると楽しいし、あーー……よくわからねぇ。これで『お願い』答えたことになるか?」
「うんっ、ナマBLの惚気最高!」
その言葉の意味がやっぱりわからねぇけど生ビールって聞こえてきた……
「拓ちゃんに対してはセーニャってそんなに積極的なのね。ワタシには一歩引いてる所あるから」
ニコニコ笑ってたのに後半少し翳りが見えたような気がする。アナスタシアは愛想笑いをしてる。だから俺は直感した。
「あいつのこと好きなのか?」
「好き。婚約者になった時、嬉しかった。学校卒業したら結婚する、思ってた」
そう話すアナスタシアは大人びた笑みを浮かべている。外国人だから余計にそう思うのか、無邪気な笑顔とは全然違う、年上の女の人を思わせる微笑。
「セーニャにも同じ質問した。拓ちゃんのどこ好き? って。そしたら熱弁してた」
なんか想像つく……
「紹介される前、婚約者を奪った人なら嫌いになる思ってた。でも会ったらとてもいい子なんだもの。嫌いになれなかった」
「……俺、そんないいヤツじゃねぇよ。お前が学校に来た時、スゴくモヤモヤしたし、ここで会った時もお前が家について来るって言って、それでイラッとして逃げだしたしさ」
「ワオッ、嫉妬したのね! うふっ、安心して。ワタシ応援することにしたの。好きな人に幸せになってほしいから」
「……ごめん」
「どうして謝るの?」
「だって婚約してたんだろ。卒業したら結婚するって、俺がいなければーー」
「ストップ。拓ちゃん」
ずいっと顔の前に人差し指を向けられる。眉間に当たるか当たらないかくらいの距離で、きっと俺は寄り目になってる。その人差し指に意識が向いてて喋るのを止めていた。
「婚約してても結婚は確定じゃない。もしセーニャが拓ちゃんを好きになってなくても、結婚してたかはわからない。こういうのは運命なの。セーニャと拓ちゃん出会った。好きになった。だからワタシ応援する。謝るじゃなくて、感謝してほしい」
「…………そうか、こういう時は感謝すればいいのか」
そんなに人と関わったことのない俺は、どういう時に謝ってどんな時に感謝すればいいのかタイミングがわからない。ましてや恋愛のことになったら尚更。教わって初めて気付く。
「……ありがとう」
こうやって素直に言葉にするのって、くすぐったいようで、少し清々しいって。
漫画や雑誌なんか新しい情報に触れるのも面白いけど、図書館には古い本や新聞なんかも沢山ある。色んな知識を身に付けられるし様々な物語もあって楽しい。読書しないヤツはもったいないなと思う。
今日はこの棚を見てみるか……
動物や生物学、ペット関連の本が置かれている棚。動物に触れないから写真を見るだけでも癒やされるかもしれない。
『犬の飼い方』『犬のキモチ』『犬との暮らし』……犬……ゴールデンレトリーバー……有馬……
「ふっ」
ちょっと笑える。あいつ犬っぽいからな。これ読んだら有馬の考えがわかるかもなんてバカだよな。最近はゴールデンレトリーバーよりチワワっぽいとか思うあたり、少しあいつの見え方が変わったかも
「きゃっ」
「っ!?」
「あ……すみません……」
「……いや、こちらこそ」
棚の端を見ていたら、曲がり角から急に出て来た女が肩にぶつかってきた。女は少し頭を下げて居心地悪そうな顔をして別の棚に行った。
……触れたのに思ったよりも平気……?
女は同じ年齢くらいだった。急に触れたのに大したことはない。有馬だと触るって分かってても身構えて変な気分になったのに。
これは……もしかして女は触れても大丈夫とか? お袋は家族だから大丈夫だと思ってたけど……それとも急に触ったからなのか?
✿✿✿✿✿
女は触れても大丈夫だと仮説を立てて、アナスタシアに電話し会えないか聞いてみた。そして数日後に会うことになった。待ち合わせは有馬と買い物したデパートで、その中のフードコートで適当に食べ物を買って食べながら話す。
「拓ちゃんから会いたい言ってくれた、セーニャが聞いたら嫉妬しちゃう」
「あー……それはあり得るかもな」
「じゃあコレ、ワタシたちの秘密?」
「いいや、別にやましいことなんかねぇし、秘密にしておく理由もねぇ。俺から有馬に言っとくよ」
そう伝えたらアナスタシアは目を丸くして、それから朗らかに笑った。
「拓ちゃん、ザミチャーチリヌイ!」
「へ? な、なんだ?」
「遠く離れた恋人、そういうの一番気にする。拓ちゃん気を遣えるから素晴らしい!」
「そういうもんなのか」
「そうよ。それで、お願いってなに?」
「あ、ああ……」
よくよく考えてみたらこれってかなり変な頼み事だよな……誤解させないような言い回しは……
「……理由を聞かないでほしい。それで俺に触ってほしいんだ」
「……触ってって……タッチする、で合ってる?」
「ああ、合ってる」
良い言い回しが思いつかなくてそのまま言っちまったけど、やっぱり変だと思うよな
「う~ん。本当にセーニャ嫉妬しちゃいそう」
「今日のことは全部話しておくから頼む! こんなこと頼めるのアナスタシアくらいしかいねぇんだ」
「うふっ。いいよ。ナマBLの邪魔したくないけど、こういうのも大事よね」
「どういう意味だ?」
「気にしないで。ただタッチすればいい?」
「おう」
「じゃあ……Hey!」
「へっ、へい……?」
パンッ
いわゆるハイタッチをした。結構力強い。
「他にある?」
「いや……ちょっと待ってくれ、考える」
結構思いっきり触れた。手のひらは平気だった。変な気分にはなってない。
「じゃあ……手のひら以外を触ってみてくれ」
「んー……じゃあここっ。あはっ、拓ちゃん髪かたーい」
「あ、頭はいい。腕とか……足とか」
「面倒くさいからこうしちゃう!」
「うぉっおおおい!?」
アナスタシアが席から立って俺の横に来ると抱きついてきた。こんな公衆の面前で恥ずかし過ぎる。こんな大胆なことをしてきてさすがは有馬の従姉。俺がこんなデパートで待ち合わせしたのも悪かったかもしれない。
女に抱きつかれるなんて初めてだった。有馬と違って華奢な体だ。
俺から触るわけにもいかなくて手を空中であたふた彷徨わせている内に、アナスタシアはこれを機に俺の脇をくすぐってきた。
「ふはっはあははっ! ちょ、ちょっ、も、もういいって!」
「拓ちゃんが触れって言ったんでしょー」
「もっもういい……」
アナスタシアの魔の手から逃れてゼーゼーと息を切らす。こんな短い時間ですごく疲れた。でも疲れただけだった。
やっぱり女に触られても平気みたいだ……!
俺はそう確信した。先生が脇は他の人も敏感なところだって言ってた。それなのに変な気分というよりただくすぐったいと思っただけ。明らかに反応が違う。
「ねぇ、どうしてこんなことお願いしたの?」
「……最初に理由は聞かないでくれって言っただろ」
「そうだった。無条件でお願い聞いたの拓ちゃんの目覚めが悪いから、ワタシのお願いも聞いて」
「それ普通俺から言うことだけどな。まぁ……言われてみたらそうだし、俺に出来ることならいいけど」
アナスタシアはまた向かいの席に座り直して意気揚々と言った。
「今すぐ終わること! 拓ちゃんはセーニャのどこ好き?」
「は!? お願いじゃねぇのかよ?」
「気持ち聞きたいってお願い」
有馬の婚約者に有馬の好きなところを伝えるというのはある意味宣戦布告じゃないか。それを婚約者が聞いてくるというのは意味がわからない。
有馬本人に好きなところを伝えるのは恥ずかしいし癪だが、他人に言うならまだマシな気もしてくる。これが理由を聞かないことの条件ならその『お願い』を聞くしかない。
……あいつの好きなところ……。……好きなところ?
「考えてみたけど……どこが好きかはよくわからない」
ひたすら向こうから全力でアプローチされたから? 本気で好きと伝えてくるから?
「あいついつも全力だし強引だし、直球でぶつかってくるし……流されてるだけかもって思ってたこともある。だけど、天然なところとか意外と繊細なところとか……あいつといると楽しいし、あーー……よくわからねぇ。これで『お願い』答えたことになるか?」
「うんっ、ナマBLの惚気最高!」
その言葉の意味がやっぱりわからねぇけど生ビールって聞こえてきた……
「拓ちゃんに対してはセーニャってそんなに積極的なのね。ワタシには一歩引いてる所あるから」
ニコニコ笑ってたのに後半少し翳りが見えたような気がする。アナスタシアは愛想笑いをしてる。だから俺は直感した。
「あいつのこと好きなのか?」
「好き。婚約者になった時、嬉しかった。学校卒業したら結婚する、思ってた」
そう話すアナスタシアは大人びた笑みを浮かべている。外国人だから余計にそう思うのか、無邪気な笑顔とは全然違う、年上の女の人を思わせる微笑。
「セーニャにも同じ質問した。拓ちゃんのどこ好き? って。そしたら熱弁してた」
なんか想像つく……
「紹介される前、婚約者を奪った人なら嫌いになる思ってた。でも会ったらとてもいい子なんだもの。嫌いになれなかった」
「……俺、そんないいヤツじゃねぇよ。お前が学校に来た時、スゴくモヤモヤしたし、ここで会った時もお前が家について来るって言って、それでイラッとして逃げだしたしさ」
「ワオッ、嫉妬したのね! うふっ、安心して。ワタシ応援することにしたの。好きな人に幸せになってほしいから」
「……ごめん」
「どうして謝るの?」
「だって婚約してたんだろ。卒業したら結婚するって、俺がいなければーー」
「ストップ。拓ちゃん」
ずいっと顔の前に人差し指を向けられる。眉間に当たるか当たらないかくらいの距離で、きっと俺は寄り目になってる。その人差し指に意識が向いてて喋るのを止めていた。
「婚約してても結婚は確定じゃない。もしセーニャが拓ちゃんを好きになってなくても、結婚してたかはわからない。こういうのは運命なの。セーニャと拓ちゃん出会った。好きになった。だからワタシ応援する。謝るじゃなくて、感謝してほしい」
「…………そうか、こういう時は感謝すればいいのか」
そんなに人と関わったことのない俺は、どういう時に謝ってどんな時に感謝すればいいのかタイミングがわからない。ましてや恋愛のことになったら尚更。教わって初めて気付く。
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