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二章〈fireworks〉〜儚いひと夏の花〜
ニ
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花火大会は毎年日曜日に行われる。夏休みの期間で大人から子供まで集まる。学生は受験勉強や夏期講習なんてものがあるが、ひと夏の一大イベントで息抜きをしようと考える人が多く、今年もきっと大賑わいになる。
俺はそれを毎年家のテレビ中継で観ている。
「はあ……たまには行ってみてぇよなぁ……」
毎年毎年、花火大会の中継を観ては同じことを呟いている。祭などの人が集まるイベントは参加出来ない。参加するとしても遠くから見ているくらいで近くへは行けない。だからイベントというものに憧れがある。
「今頃有馬たちはコレを近くで観てんのか」
有馬からアナスタシアと花火大会に行くことを聞いて、二重の意味で羨ましいと思った。一つは一緒にイベントに参加出来ること。もう一つは、二人がお似合いだと思ったこと。
悔しいが二人とも美形で、花火大会なんて夏のデートにぴったりだ。傍から見れば正に美男美女カップル。対して俺たちは男同士。二人並んだところでムサイだけ。
男二人で出掛けることなんてありふれたことで違和感があるわけじゃないが、俺たちは一応恋人同士の気持ちでいるわけだ。もしも行けたとしても、定番デートなのに大して見て回れず楽しくない思いをさせそうだなと、自分が一緒に行ったところで不安に駆られてデートが台無しになりそうな気しかしない。どんなに妄想していても、結局この身体では行けそうにない無駄な足掻きだ。
「拓もちっちゃい時に一回だけ行ったことがあるのよ、花火大会」
今日は仕事が休みのお袋は、夕飯の食器を洗いながらテレビの音だけ聞いている。
「全然覚えてねぇ」
「そうよね……まだ二歳とか三歳だったから」
食器洗いが終わったお袋は隣のテーブル席に腰掛けた。薄っすらとできたクマが疲労を思わせる。肌はくすんでいて小シワも目立つ。四十前半だが五十代と言われてもおかしくはない。
「そんな身体に産んでごめんなさいね」
「謝ることじゃねぇよ。生まれつきってわけでもねぇし」
二人共張りの無い声で、ぽつりぽつりと呟いた。
「早く……治るといいんだけれど。そしたらこういうお祭りにも、もっと連れてってあげられるのに……。まだ身体の方は、その……悪いままなんでしょ?」
「そうだな……」
有馬との練習でかなりましにはなった。とはいえ大勢の前に出られる程の身体ではない。
「……いつか……、いつか治ったら、たくさん遊んでいいんだからね。その日の為に、お母さん頑張るから」
「…………無理、すんなよな」
「自分の為でもあるのよ。だから大丈夫。拓も無理はしないで、自分のことを考えて。進路のこととかね」
「ああ、わかった」
俺が幼い頃に親父が家を出ていった。それ以来お袋が一人で俺を育ててくれた。
高校生になって俺もアルバイトをして稼ごうと考えたが、身体のことがあって中々条件の良いアルバイトが見つからず、お袋には経済的に困ってるわけではないからという理由でやんわりと止められた。
お袋の疲労は身体的というよりも精神的なように思える。離婚したことや、子供の身体を気遣う毎日に疲れているんだと思う。仕事も順調なのかはわからない。
進路、か……俺には一体何が出来るんだろうな
花火大会のテレビ中継はまだ続いているが、観るのを止めて自室へ戻り、ベッドに仰向けで寝転がり目を瞑った。
去年までは憧れがあるものの体質のせいで諦めがついていた。しかし今年は去年までとは違う。恋人が出来た。そして体質も少しはマシになった。だからもしかしたら行けるかもしれないという期待があった。行きたいと強い想いが芽生えていた。けれどそう簡単にはいかない。今の身体では無謀で、それがとても悔しい。
ピロリン
「なんだ?」
通知音が鳴ってメールボックスの画面を開くが定期的に届くDMだった。今の虚しい気持ちをぶつけるみたく、画面を閉じて叩きつけるようにして置きベッドに八つ当たりをした。
「あー……こんな浮かれてられんのも今のうちだよな。夏休み……どうすっかな」
お袋に言われたからではなく、前から進路で悩んでいた。前に就職すると伝えた。けれど本当にそれで良いのか未だに決着がついていない。
ピロリン。ピロリン。ピロリン
「っんだよ、うるせぇな!」
続く通知音が煩わしくて切ろうとすると、有馬からのメールで動揺してしまう。
「はっ、え、な、なんでだ? まだ花火やってるよな? 終わった……のか?」
メールを開いてみると画像が添付されていた。
『キレイだよ』
簡潔な本文。画像をダウンロードしてみたら花火の写真と有馬、アナスタシアの写真だった。別のメールには動画が添付されている。動画は花火の映像に有馬とアナスタシアの声が入っていた。他にも周りの人の声や花火の打ち上げられる音が聞こえてくる。
『チョコにお裾わけだよ。暗いから見えにくいかもしれないけど楽しんでもらえたらいいな』
『こんな綺麗なのに一緒に来られなくて残念。拓ちゃん、今度暇が出来たら遊びに行きましょう』
動画の再生が終わる。数秒の動画だったが、不覚にも目頭が熱くなってくる。見飽きたテレビ中継の花火と比べると粗くて見えづらかったが、二人の言葉や気持ちが嬉しくて心が打たれた。
「っ……あー……くそっ……」
初めて会った時や有馬に紹介された時も悪い態度をとったのに、アナスタシアは友好的に接してくれる。邪険にしていた自分が恥ずかしい。
「身体早く治らねぇかな……」
有馬やアナスタシア、母親、誰かと一緒に出掛ける為に。自分の将来の為に。俺は強く願った。
願うだけじゃ叶わねぇよな……!
思い立ったらすぐに携帯電話を握りしめてメールの画面を開いて本文を打ち出した。
メールを打ち終わって送信ボタンを押すと、緊張していた肩から力がすっと抜けていった。結構な時間考え倦ねいていたらしい。本文を打ち始めてから二時間は経っている。
「あー考え過ぎて頭痛ぇ……風呂でも入ったらサッパリすっかな」
プルルルルッ
「ッッ!」
気を抜いた途端に着信音が鳴り、驚いて身体が反射的に跳ねた。
「で、電話!?」
恐る恐る画面を見ると有馬からだった。メールを送った相手と違って少しホッとして通話ボタンを押して耳に押し当てる。
「……なんだよ」
『やあやあ。今大丈夫かな?』
「俺は大丈夫だけど、お前こそ大丈夫なのかよ。花火大会は?」
『終わったよ。家に着いたから電話したんだ。チョコの声が聞きたくてね』
「……そうかよ」
電話越しでもわかる嬉しそうな声に素っ気なく返す。本当は自分だって嬉しい。
『やっぱり人が多くて動くのも大変だったよ』
「動画にも周りの人の声混じってたしな」
『あれでも少し離れて撮ったんだよ』
それだけ人が多くいたということだろう。テレビ中継で見ていても人が多いのはわかった。
「学校のヤツとかいたか?」
『いや、会わなかったな』
「まあいたとしても、そんだけ人がいたら気づかないか」
『そうそう。見慣れたヤツらでもあれだけ人がいたら気づかないもんさ』
見かけたとしても、アナスタシアと一緒にいる有馬に声を掛けるとは考えにくい。
「アナスタシアは今いるのか?」
『いないよ。ゲストハウスに泊まってるから。何かアーシャに用事あった?』
「別に何もねぇけど」
『チョコまでアーシャのことが気になってるなんて困るよ。アーシャもチョコを気にしてるみたいなんだ』
「はあ、そうなのか」
『花火一緒に見たかったーとか、俺とチョコの出逢いはどうだったのとか、なんでチョコって呼んでるのかとかね。俺の知らないところで二人が仲良くなっていたら妬いてしまうよ』
俺のことが気になっているというより、有馬に関連しているから知りたがってるように聞こえる。知らないところで仲良くなんて有り得ない。それなら有馬の方こそ可能性がある。
あれ? 仲良くしてると妬く? それって……俺は妬いてたってことなのか?
学校帰りにアナスタシアと会っていたことや、花火大会に二人きりで行ったこと。従姉弟同士だと知る前も後も、気持ちはモヤモヤとしていた。この気持ちは嫉妬だったのか。
『そこで提案なんだけど、今度ウチに来て一緒に花火をやろうよ。それならアーシャも喜ぶし、俺もチョコと花火が見たいしね』
「……いいのか?」
『いいとも。花火大会みたいな派手な打ち上げ花火は出来ないけどね』
「そうか……わかった。じゃあその日になったら花火買ってくわ」
『うん。アーシャにも伝えておくから、空いてる日がわかったらまた連絡するな』
「おう」
『おやすみ、チョコ』
「あ、おう……おやすみ」
数秒空けて通話を切る。有馬の声が名残惜しい。まだ話したい気持ちはあった。話しておきたいこともあった。けれど話題を広げたり振ったりするのは苦手だ。
花火の約束は嬉しかった。家族以外とする花火は初めてで、そういった遊びは何年振りだろうか。
有馬と関わってから様々な感情が湧いてくる。寂しい。嬉しい。そして、好きだと想うことも。
俺はそれを毎年家のテレビ中継で観ている。
「はあ……たまには行ってみてぇよなぁ……」
毎年毎年、花火大会の中継を観ては同じことを呟いている。祭などの人が集まるイベントは参加出来ない。参加するとしても遠くから見ているくらいで近くへは行けない。だからイベントというものに憧れがある。
「今頃有馬たちはコレを近くで観てんのか」
有馬からアナスタシアと花火大会に行くことを聞いて、二重の意味で羨ましいと思った。一つは一緒にイベントに参加出来ること。もう一つは、二人がお似合いだと思ったこと。
悔しいが二人とも美形で、花火大会なんて夏のデートにぴったりだ。傍から見れば正に美男美女カップル。対して俺たちは男同士。二人並んだところでムサイだけ。
男二人で出掛けることなんてありふれたことで違和感があるわけじゃないが、俺たちは一応恋人同士の気持ちでいるわけだ。もしも行けたとしても、定番デートなのに大して見て回れず楽しくない思いをさせそうだなと、自分が一緒に行ったところで不安に駆られてデートが台無しになりそうな気しかしない。どんなに妄想していても、結局この身体では行けそうにない無駄な足掻きだ。
「拓もちっちゃい時に一回だけ行ったことがあるのよ、花火大会」
今日は仕事が休みのお袋は、夕飯の食器を洗いながらテレビの音だけ聞いている。
「全然覚えてねぇ」
「そうよね……まだ二歳とか三歳だったから」
食器洗いが終わったお袋は隣のテーブル席に腰掛けた。薄っすらとできたクマが疲労を思わせる。肌はくすんでいて小シワも目立つ。四十前半だが五十代と言われてもおかしくはない。
「そんな身体に産んでごめんなさいね」
「謝ることじゃねぇよ。生まれつきってわけでもねぇし」
二人共張りの無い声で、ぽつりぽつりと呟いた。
「早く……治るといいんだけれど。そしたらこういうお祭りにも、もっと連れてってあげられるのに……。まだ身体の方は、その……悪いままなんでしょ?」
「そうだな……」
有馬との練習でかなりましにはなった。とはいえ大勢の前に出られる程の身体ではない。
「……いつか……、いつか治ったら、たくさん遊んでいいんだからね。その日の為に、お母さん頑張るから」
「…………無理、すんなよな」
「自分の為でもあるのよ。だから大丈夫。拓も無理はしないで、自分のことを考えて。進路のこととかね」
「ああ、わかった」
俺が幼い頃に親父が家を出ていった。それ以来お袋が一人で俺を育ててくれた。
高校生になって俺もアルバイトをして稼ごうと考えたが、身体のことがあって中々条件の良いアルバイトが見つからず、お袋には経済的に困ってるわけではないからという理由でやんわりと止められた。
お袋の疲労は身体的というよりも精神的なように思える。離婚したことや、子供の身体を気遣う毎日に疲れているんだと思う。仕事も順調なのかはわからない。
進路、か……俺には一体何が出来るんだろうな
花火大会のテレビ中継はまだ続いているが、観るのを止めて自室へ戻り、ベッドに仰向けで寝転がり目を瞑った。
去年までは憧れがあるものの体質のせいで諦めがついていた。しかし今年は去年までとは違う。恋人が出来た。そして体質も少しはマシになった。だからもしかしたら行けるかもしれないという期待があった。行きたいと強い想いが芽生えていた。けれどそう簡単にはいかない。今の身体では無謀で、それがとても悔しい。
ピロリン
「なんだ?」
通知音が鳴ってメールボックスの画面を開くが定期的に届くDMだった。今の虚しい気持ちをぶつけるみたく、画面を閉じて叩きつけるようにして置きベッドに八つ当たりをした。
「あー……こんな浮かれてられんのも今のうちだよな。夏休み……どうすっかな」
お袋に言われたからではなく、前から進路で悩んでいた。前に就職すると伝えた。けれど本当にそれで良いのか未だに決着がついていない。
ピロリン。ピロリン。ピロリン
「っんだよ、うるせぇな!」
続く通知音が煩わしくて切ろうとすると、有馬からのメールで動揺してしまう。
「はっ、え、な、なんでだ? まだ花火やってるよな? 終わった……のか?」
メールを開いてみると画像が添付されていた。
『キレイだよ』
簡潔な本文。画像をダウンロードしてみたら花火の写真と有馬、アナスタシアの写真だった。別のメールには動画が添付されている。動画は花火の映像に有馬とアナスタシアの声が入っていた。他にも周りの人の声や花火の打ち上げられる音が聞こえてくる。
『チョコにお裾わけだよ。暗いから見えにくいかもしれないけど楽しんでもらえたらいいな』
『こんな綺麗なのに一緒に来られなくて残念。拓ちゃん、今度暇が出来たら遊びに行きましょう』
動画の再生が終わる。数秒の動画だったが、不覚にも目頭が熱くなってくる。見飽きたテレビ中継の花火と比べると粗くて見えづらかったが、二人の言葉や気持ちが嬉しくて心が打たれた。
「っ……あー……くそっ……」
初めて会った時や有馬に紹介された時も悪い態度をとったのに、アナスタシアは友好的に接してくれる。邪険にしていた自分が恥ずかしい。
「身体早く治らねぇかな……」
有馬やアナスタシア、母親、誰かと一緒に出掛ける為に。自分の将来の為に。俺は強く願った。
願うだけじゃ叶わねぇよな……!
思い立ったらすぐに携帯電話を握りしめてメールの画面を開いて本文を打ち出した。
メールを打ち終わって送信ボタンを押すと、緊張していた肩から力がすっと抜けていった。結構な時間考え倦ねいていたらしい。本文を打ち始めてから二時間は経っている。
「あー考え過ぎて頭痛ぇ……風呂でも入ったらサッパリすっかな」
プルルルルッ
「ッッ!」
気を抜いた途端に着信音が鳴り、驚いて身体が反射的に跳ねた。
「で、電話!?」
恐る恐る画面を見ると有馬からだった。メールを送った相手と違って少しホッとして通話ボタンを押して耳に押し当てる。
「……なんだよ」
『やあやあ。今大丈夫かな?』
「俺は大丈夫だけど、お前こそ大丈夫なのかよ。花火大会は?」
『終わったよ。家に着いたから電話したんだ。チョコの声が聞きたくてね』
「……そうかよ」
電話越しでもわかる嬉しそうな声に素っ気なく返す。本当は自分だって嬉しい。
『やっぱり人が多くて動くのも大変だったよ』
「動画にも周りの人の声混じってたしな」
『あれでも少し離れて撮ったんだよ』
それだけ人が多くいたということだろう。テレビ中継で見ていても人が多いのはわかった。
「学校のヤツとかいたか?」
『いや、会わなかったな』
「まあいたとしても、そんだけ人がいたら気づかないか」
『そうそう。見慣れたヤツらでもあれだけ人がいたら気づかないもんさ』
見かけたとしても、アナスタシアと一緒にいる有馬に声を掛けるとは考えにくい。
「アナスタシアは今いるのか?」
『いないよ。ゲストハウスに泊まってるから。何かアーシャに用事あった?』
「別に何もねぇけど」
『チョコまでアーシャのことが気になってるなんて困るよ。アーシャもチョコを気にしてるみたいなんだ』
「はあ、そうなのか」
『花火一緒に見たかったーとか、俺とチョコの出逢いはどうだったのとか、なんでチョコって呼んでるのかとかね。俺の知らないところで二人が仲良くなっていたら妬いてしまうよ』
俺のことが気になっているというより、有馬に関連しているから知りたがってるように聞こえる。知らないところで仲良くなんて有り得ない。それなら有馬の方こそ可能性がある。
あれ? 仲良くしてると妬く? それって……俺は妬いてたってことなのか?
学校帰りにアナスタシアと会っていたことや、花火大会に二人きりで行ったこと。従姉弟同士だと知る前も後も、気持ちはモヤモヤとしていた。この気持ちは嫉妬だったのか。
『そこで提案なんだけど、今度ウチに来て一緒に花火をやろうよ。それならアーシャも喜ぶし、俺もチョコと花火が見たいしね』
「……いいのか?」
『いいとも。花火大会みたいな派手な打ち上げ花火は出来ないけどね』
「そうか……わかった。じゃあその日になったら花火買ってくわ」
『うん。アーシャにも伝えておくから、空いてる日がわかったらまた連絡するな』
「おう」
『おやすみ、チョコ』
「あ、おう……おやすみ」
数秒空けて通話を切る。有馬の声が名残惜しい。まだ話したい気持ちはあった。話しておきたいこともあった。けれど話題を広げたり振ったりするのは苦手だ。
花火の約束は嬉しかった。家族以外とする花火は初めてで、そういった遊びは何年振りだろうか。
有馬と関わってから様々な感情が湧いてくる。寂しい。嬉しい。そして、好きだと想うことも。
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