99%興味【改訂版】

朝陽ヨル

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一章〈home visit〉~お宅訪問は興奮材料~

一 有馬視点

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「んふっ。んふふふふふ」

 どうもこんにちは、今波に乗ってる藍庭有馬です。晴れてチョコとお付き合いすることが出来ました。お付き合いが始まって二週間が経ちます。これからウキウキ、時にはワクドキな展開になること請け合いだよ

「なにニヤニヤしてんだ藍庭」
「委員長のソレはいつもの発作でーす」
「そうか、いつもの発作か」

 ホームルーム中に幸せに浸っているところを邪魔せず許容する担任教師もクラスメートも物分りがいい。俺は集中してチョコとこれからの幸せライフを想像出来る。今日はチョコの家にお邪魔することにしているんだ。どうしてかって? それはチョコがこう呟いていたからさ

『今日は家で一人か。……寂しい』

 ってね! もうチョコのかわいさ溢れてお兄さんその気に当てられちゃったよ!

「勝手に捏造してんじゃねぇよ」

 いつの間にやらホームルームが終わっていたらしく、不機嫌そうな本物のチョコが目の前にいる。どうやら思ったことをそのまま口に出していたようだ。

 ああ……! 短い眉を吊り上げて怒った顔もかわいい……

「やあ、チョコじゃないか。ということでお家お邪魔するよ」
「ということって何だ。何勝手に決めてんだよ。んなことさせるか」
「まったく恥ずかしがりだなチョコは。家の中を見せること、即ち自分の裸を見せることと変わらないんだよ?」
「……またワケわかんねぇこと言いやがって。余計に恥ずかしいことじゃねぇか」
「まあまあ、そう気にせずドドンと構えてくれてていいんだよ。お家だけじゃなくていずれはチョコの裸も見せて」
「あぁーッ! ア゛ーッ! そういうこと言ってんじゃねぇバカッ!」

 俺の言葉を遮るようにチョコの手が伸びてきて俺の口を押さえつけてくる。自分からは触れられることが分かったチョコの動きは容赦がなく結構痛い。でもチョコから触れてくれるのは嬉しい。

 ああ……チョコの手……この手で俺はイかされたのかあ……
 思い出すと顔が綻んでしまう。すんすんと鼻を動かしてチョコの手のニオイを嗅ぐ。

「うわっ嗅ぐな気色悪ぃ!」

 チョコが手を離した。
 そのタイミングを見計らって手首を掴みその手背に口づけた。

「チョコが可愛過ぎるから無理だよ」
「っ……マジ、何だよお前っ……調子乗るなって言ったよな」

 怒ったり照れたりするその表情が堪らなく好きだ。あと、今の手に軽くキスしただけで敏感に反応するのがまたまた可愛い。
  マズイ、俺の下半身も疼いてきた。教室で発情してるなんてチョコに知られたらもう練習もさせてくれないかもしれない!

「……ということでちょっと行ってくるね」
「何がということなんだよ」

 怒ってるチョコに手を振って俺はそそくさと教室をあとにした。
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