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2021年10月

読後感の悪い話を書いてみることにした話

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 思えば、読後感は納得してもらいたい、そこは意識してきて、お話を書いてきた。
 
 そのお話がハッピーエンドのこともあれば、そうでないこともあるけれど、「読んで損した」とならないで欲しいとはずっと思っていて。
 でも、ふと。読後感の悪い小説はたくさんある(自分が読んだ中ではアガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」が断トツ)し、特にミステリーでは「イヤミス」という言葉もある。
 読後感が悪いことは、「読んで損した」とイコールではないのだと今更、気が付いた。
 
 ネタがない、ネタがないと言う割には、読後感が悪そうな話を書いてみよう思ったことがなかった。
 今の時代、特にweb小説はハピエン確定でないと読まれないという風潮もある。
 だからといって書いて駄目なわけではないよね、書きたい話を書くだけならば、風潮など関係なく書けばいいだけの話である。

 というわけで、「誰にも感情移入できない」で話が終わる、読後感の悪いお話を意識して書きだしているんだけども。
 書いていると、書いている登場人物に感情移入しちゃうのだ。書いてる自分が感情移入すれば当然、それが文章にも漂い始める。誰にも感情移入できない設定が、怪しくなってきている。ヤバイ。
 中途半端な話は避けたい。ここまで書いて、中途半端な話をあえて意識するのもありかも、と最初の目的を見失いそうになってきた。更にヤバイ。

 なんとか「誰にも感情移入できない」話を、「中途半端な」話にはせずに、「読後感が悪くなる」ように書き切りたいな(つまり、まだ書き切ってないということだ)。
 
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