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メイク×コスメ
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まなか…泣かないで私が魔法をかけてあげる。きっと楽しくなるから』もしもまた、あのお姉さんに会えたなら、私はお礼を言いてぇ。私にメイクを教えてくれたことを…今日は待ちに待った修学旅行です「まなかちゃん、あごひーて上目遣いって…こう?」「OK♪OK♪」ぎゅ「まつげを根本からしっかり立ち上げたらマスカラをぬって、ダマとって♪ぱっちりお目々の出来上がり♪」「すっごーい!憧れのまつげバリバリ~!ありがとーまなかちん♪」「なんのなんの!どーいたしまして!こーゆーことなら未来のメイクアップアーティストまなかにどーんとお任せよ!」「次♪私にチーク塗って欲しい!」「あっ…ズルい~!」「いーよー順番順番♪」「バッカみてー人の顔塗って何が面白いんだろーね?」「女子って分からないよな~」「…むぅ!よーし!それじゃ特別に教えてあげよっ!」「へ!?」パッパッパ…「こ…これが私…!?」「日焼けを生かしてコギャル風に仕上げてみました♪」「なんてゆーわけないだろ!」「あはは♪」「まなかちーん!アホな男子はほっとこーよ」「そーそー続き続き♪」「はーい!まなかはメイクして喜んで貰えれば幸せなのさ!んじゃね!」「このメーク落としてけよ!」「いーじゃん!今日1日そのままで!」「…」「あれ…まなかちん!薬指の可愛いね!四つ葉のクローバー?」「…うん!ちょっとね旅行だし、ネールアートでハッピーになるおまじない♪」良いことがあるよーに!「さて…ここが今日から3日間お世話になるホテルマーメイドだ!」「おぉーっ!!」「スゴー!学校の旅行でこんなトコに泊まれるなんて!」「ラッキー!!」「まなかのクローバーパワー炸裂じゃん!」「女子~!そっちは違うぞ!」どんより…「俺達が泊まるのはこっちの旧館マーメイドさんだ!なんとここは100年以上昔からある由緒正しい旅館なんだぞ!新館やテニスコートには一般のお客さんがいるのでむやみに入らないよーに!いーかーっ」「…はーい…」(なんか出そう…)「効かねーなそのマジナイ…」「うるさいな~!旅はこれからが本番なのッ!」どん!「ドージ」「あッ!ごっ…ごめんなさ…!?」「いえ…平気…」『泣かないでまなか』(お姉さん!?)「お姉さん…あの時のお姉さん!?嘘みたい!私、9年前にお姉さんにメイクしてもらったまなかです!ずっと会いたかった!ち…!?ちょっと…何かの人違いじゃ!?私そんなの知らないわよ…」「おい海実…何やってんだよ!?君…は?」「…」「何ボーッとしてんだよ」「あ…私朝比奈高校2年の小松まなかと言う…昔、私にメイクを教えてくれた人にそっくりなんです。朝比奈町に行ったことありませんか?」「朝比奈…高2!?」「ぷっ。くく…」「お兄ちゃん!」「???」「いやだってお前!い…いや、ごめんごめん!でもそりゃ絶対人違いだよ!こー見えてもこいつ…海実も高2なんだよ!」「えっ?!」「こー見えてもってどーいう意味よ!」「お…同い年ィ!?」「どー見ても大学生だろ!?」「いやあのスタイル&見た目で高校って反則っしょ!」「あの美人が体操服履いてるわけか!?」「…不愉快だわ!私、部屋に戻る!」「あっ!待ってお姉…海実ちゃんっ!!」「…あと1つ、そのお姉さんとやらと私が違うところをおしえてあげましょーか?」「へ?」「私、メイクなんか大嫌い!!」(そんなぁー!)(あ…フリーズした)カポーン「あわあわ♪あわあわ♪」「ねっこの耳♪」「おやじヒゲ♪」「まなかは知りませんわず…自分の好きなものを否定されると人はブルーになるんだね」「あーまださっきの気にしてんだ」「だってさ~!」「気にすんなよ…あいつ、きっとメイクしたことないんだよ!ありゃ、食わず嫌いみたいなもんだね!1度メイクする楽しさを知ったら、まずやめらんないって」「…そっか!じゃっ、それを踏まえて、もう一回アタックしてみよう♪」「えー!?懲りない奴…」海実ちゃん、あんなにあの時のお姉さんに似てるんだもん!このままさよならしたくないよ…「…」「昨日はどーも!デリバリーメイクサロンまなかでッス!メイクしませんか!?」「間に合ってるわ!」「待って待って!私はただ海実ちゃんにメイクの楽しさを知ってもらいてぇのです!」「そんなの教えてどーしよってのよ!このおせっかい!」「だって…海実ちゃんと友達になりてぇから…!!ああっ!言っちゃったあッ!」「分かったわ…入んなさいよ…」(やった!)ガチャガチャ…「…いく」どんな色にしよっかな?海実ちゃんに一番似合う、一番綺麗になる色はお姉さんがあの時、私にしてくれたように…綺麗になれ綺麗になれ!目を開けた時に新しい自分に出会えるように…「へぇ…」リアルにお姉さんそっくりだ「ど…どうかな海実ちゃん?」「…!」「いやいやお前!なかなかの美人じゃないか!これなら俺の姉貴でも通用するな!」「ごめん…やっぱあたしダメだ」「そ…そっか!じゃ…じゃ!次!次ねっ!今度は緑をベースにメイクしてみるね!きっと気に入るメイクが見つかるから」「…しつこい!!メイクなんて楽しくないって言ってんのよ!!2度と来ないで!!」「はぁ…何だか余計海実ちゃんに嫌われちゃったみたい…」『まなか…泣かないで私が魔法をかけてあげるから』「…」「リップ…どーして塗らないの?」「…お兄さん?私、お姉さんにメイクしてもらった時…私、リアルに嬉しくて…だから海実ちゃんにもその気持ち分かってもらえると思ったんです…だけど今はなんか分からなくなっちゃって…だからメイク出来ない…!」「泣かなくていい…君が信じてぇものを信じればいい」(え…?)手のひらから優しい気持ちが広がってくる。私を包み込んでいく…そうだこの感じ…お姉さんのあの時と同じ…(あざおお兄さん!私、やっぱり諦めないで頑張ってみるよ!)「だけど…海実ちゃんにメイクを楽しんでもらうにはどーしたらいーのかな!?」「…」『きっと気に入るメイクが見つかるから』「ふん!…そーいう問題じゃないのよ」カチッ…「お兄ちゃん!今、ドアが開く音しなかった!?ちゃんとカギ閉めたよねぇ!!は…」「うらめしや~!」「きゃーっ!いやーん!こわたん!来ないで…なんてゆーわけないでしょマヌケ面!分かってんのよ!あんたまなかねッ!」ばっ!「あっ…」どーん「!!ふははは…なーによその顔!バカみたーい!全然怖くなーい!」「ふふふ…ははは♪やっと海実ちゃんが草生やした!ねっ?メイクって色々出来て面白いでしょ?ねっ!たのぴよ!?」「あっ…いやっ!楽しいっ…たのしーからそのメイク落として~!」「あーさっぱりした!海実ちゃんタオルありがとね♪」ぺかーっ「…何?このすごい量のコスメ…」「私のコレクションの一部よ」「ふーん…え!?」「私…実は最近までバリバリメイク派だったの!!」「えっ!?」「何しろその美貌でしょ?リップもアイシャドウもマスカラもチークもグリッターもとにかく似合ってしまうのよ…そんな感じでメイクがいつも通り超イケていてヘソを出してたある日憧れの彼に…」『お前、化粧してっと老けて見えるぞ』「…つって!ラブレター突き返されたのよ!分かる!?この屈辱!!この美少女に向かって!!てゆーわけでメイクを目の仇にしてたんだけどあんたのアホメイクで目が覚めたわ!!楽しいものをより美しくて何が悪い!?メイクサイコー!」「イエース!!」「あんな一言の為にメイクを1月しなかったなんて大損害だったわ!」「まぁまぁ!これからはうんとすればいーじゃん!さっ!まなかのメイクサロンへよーこそ!本日はいかがなさいましょーか!?」「そんじゃーね!うっへぇ参った!ってくらいかっこよくしてねっ!」「了解♪」お姉さん、私にメイクを教えてくれてあざお!新しい友達といい思い出が出来た!「ちなお姉さんの正体は俺でーす!」「ええ!?」「台無しっ!!」
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