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4.天使がいた夏
フルーツポンチ
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玄関ドアを開けると、今の今まで感じていた湿気は一切ない。こだわった内装のお陰で、この時期でも室内は快適でいられる。珪藻土クロス、無垢フローリングがちょうどいい湿度を保ってくれるから。
「ただいま」
リビングのドアを開ける。
「おかえり、また探検でもしてたの?」
「えっ?」
「あら? その顔は何かいいことでもあった?」
「……何もないよ」
なくはない。笹井くんとたまたま会って、話をしていただけで……それだけのこと。でも、ママはそのことが気になるのかなと思った。だから、さっきあったことを話してみた。
コンビニに行く途中、笹井くんが月曜と間違えて登校しようとしていたところに、ばったりと出くわしてしまった。勘違いしたまま家まで送ってくれて、そのときちょうどよく間ができたから、日曜日だよと教えてあげたと。
おひさま宿りのことは迷ったけれど言わなかった。ふたりの秘密だから。
「家まで来たの?」
「そうだよ」
「今度ちゃんと紹介してね。百彩の好きな人見てみたいし」
「えっ? 好きとかそんなんじゃないよ」
「へー、パパには秘密にしとくからね」
「うん」
好き……ってママは何を勘違いしているのかなと思った。わたしは恋のキューピッドだった。それなのに、好きになることなんてあるはずない。人として好きというのはわかるけれど、恋するなんて……。
「ママ、ロフトの掃除はした?」
「まだだけど」
「じゃあ、わたしやるね」
「勉強あるでしょ?」
「まだ朝だよ。大丈夫だよ」
「じゃあ、よろしく」
ロフトといってもロフト風の二階になっている。リビングからの吹き抜けを見下ろせるフリースペースに、奥はクローゼットとして使っている。階段手前がわたしの部屋。
建築士のパパの自信作らしく、引越し前には見学会やYouFilmに投稿していた。
* *
七月七日テスト最終日、無事にテストが終わり、ホームルーム後、いつものように少し教室で話したりしてからひとり昇降口へと向かった。
昨日までのテスト期間中は、笹井くん、福居くん、三咲さん、坂戸くん、新座さん、ほとんど毎日のように一緒に帰っていた。
靴箱から靴を取り出して、少し遠くに投げてみる。コンクリートに靴の落ちる音が響いた。みんながいたときは気づかなかった音、おもしろいなと思うところもあるけれど、今日はひとりなのかと寂しさに気づいてしまった。
「葵さん」
後ろから声がして振り向いた。
「道脇くん」
先に帰ったはずなのに、どうしたのかなと首を傾げた。
「あっ、俺、職員室に行ってたんだよね」
ハハハッとため息混じりの笑顔を見せた。
「職員室?」
「そう、生活指導ってやつ?」
「生活指導? ごはん食べてないの?」
生活指導がなんなのかよくわからなかった。生活が苦しくて食事をもらっているのかと思ってしまった。
「……えっ?」
こちらの意味が全くわかっていないかのように、目がハテナになっていた。
「生活が……」
「いやっ、違う違う。学校での態度が悪かったりで、先生に注意を受けるだけ」
「あっ、そうなんだ。ごめんなさい」
「別にいいよ。行く?」
道脇くんは外を指差した。
「うん」
昇降口を出て歩き出す。校門を過ぎた辺りで道脇くんが口を開いた。
「葵さんは部活やんないの?」
「部活?」
「うん。笹井とかと仲いいなら演劇部でも入ったら?」
「演劇部? わたしが?」
「うん。他にやりたい部活でもあるの?」
「特には……道脇くんは?」
「あー、俺はバイトしてるから」
「バイト?」
「あっ、内緒ね? 許可もらってないからさ」
「うん」
「じゃあ、俺バスだから」
「あっ、また明日」
道脇くんはポプラ並木を横切るように走って行った。わたしはいつも通りの道を歩いて行く。
ポプラの木漏れ日が光のシャワーのようで、曇りかけていた心を優しく洗われた気がした。
寂しい……だったらわたしが行動したらいいだけ。笹井くんのことも見ていられるし、一石二鳥になる。
わたしは早速、ROWをした。
話したいことがあるから
部活終わってから会えない?}
* *
「ただいま」
リビングのドアを開けた。
「返せた?」
「えっ?」
「……ノート。テストのノート借りてたの返しに行ったんでしょ? あの……ねっ?」
「……うん、返せたよ」
ママは絽薫くんに会いに行っていたことを、パパに悟られないように即興でごまかしてくれた。
「ご近所さん? そんな友達できたなんてパパ知らなかったな」
「えっと……そうなんだよね? 最近かな?」
寂しいのか、勘がいいのか、きっとどちらもなんだと思う。子どものように口を尖らせて、駄々を捏ねるような雰囲気でこちらを見ている。
「パパったら百彩だってもう高二なんだから、いろいろあるものでしょ? ねえ?」
「うん、内緒」
「パパは寂しいなー」
「さあ、ロフトで映画見るんでしょ? 行きましょ」
「わたし、お菓子持ってくね。パパ、ほら上行くよ」
ロフトのフリースペースはラグが敷いてあり、クッション、ローソファーがある。壁側には備え付けでベンチがあり、椅子としても机としても使うことができ、とてもおしゃれな空間になっている。もちろん、ここも木の香りがふんわりと包み込み心地いい。
家族団欒の時間、映画を見ながら横を見ると、くっつき合い笑顔を向け合うふたりがいる。なんて仲のいい夫婦なんだと心がほっこりしたし、羨ましいとも思った。
————。
羨ましい? わたしは一体何を思ったんだろう。
身体の揺れと、遠くで名前を呼ぶ声がして目が覚めた。見るとママが顔を覗かせていた。
「ママ?」
「あっ、やっと起きた。気がついたらいなくて。慌てて起こしにきたの」
「えっ?」
「もう七時だよ」
「嘘っ、ありがと」
急いで起きた。いつもより三十分も遅い。遅刻するわけではないけれど、慌ててしまう。昨日の夜は演劇部に入りたい、といつ言ったらいいのか少し考えていた。朝なのか、お昼なのか、放課後なのか、どんな風にどんなタイミングで言えばいいのか迷っていた。そのまま眠ってしまいアラームをセットするのを忘れていた。
朝の準備を倍速で進め、ママの用意してくれたナッツやドライフルーツのグラノーラとはちみつ入りのミルクセーキを味わうことなく口に運んだ。
間に合うとわかっていても、いつもよりも遅いことに落ち着かない。
玄関鏡の前でビジュを確認して「いってきまーす」とそそくさとドアを開けて外に出た。
雨予報が嘘のように、柔らかくて暖かな日差しが窓からカーテンを透けてくる。カーテンと共に揺らぐ光が、行ったり来たりと海辺の波を思わせる。
終業のチャイムが鳴り、ホームルームも終わった。お昼休憩のときに絽薫くんに放課後に言うから待っててと言ってしまった。
後ろから視線を感じ振り向くと、絽薫くんが小さくガッツポーズをして頑張れと口パクをしている。うんと、頷いた。
勢いをつけられると緊張してしまう。
教室からみんなが出て行く中、凛花と坂戸くんも「またねー」とドアへと向かった。今しかないと、勢いよく立ち上がった。
「あの!」
急に室温が上がったような感覚がした。
「絽薫くんと福居くんに話したいことがあるの」
下を向いていた顔を上げた。視線を感じドアの方を見ると凛花と坂戸くんが後ろを指差していた。振り向くと、絽薫くんは待ってましたと言わんばかりのにっこりとした笑顔を向けて、福居くんはわたしと絽薫くんを見返してだんだんと変顔になっていく。
「せめてここじゃなくてよくない? ここで告るとかある?」
「んなはずねーだろ」
福居くんの喋っている間に、坂戸くんは瞬時に後ろまで回ってきた。何をするのかと思っていたら、絽薫くんのように福居くんの脇腹を突っついた。
うおんっと声を出して力が抜けるように膝をついた。
「サッカード、強ない?」
「漢は強くてなんぼだろ?」
「ぐふっ、俺としたことが取り乱してしまったようだ。ふー、で、姫何だい?」
「ふふふっ」
堪えようと思ったけれど、福居くんの顔がおかしくて笑いが堪えきれなかった。
「あっ、ごめんなさい。えっと、わたし、演劇部に入りたい。ダメ……かな?」
「姫……」
福居くんが何かを言おうとしたけれど、「やったー!」と後ろのドアから新座さんが勢いよく入ってきた。
あまりの勢いに驚いてしまったのか、なぜか水の滴る音だけが響くように、静けさが教室を包み込んだ。
「あれっ? 違った?」
何も反応のないみんなに、キョロキョロと顔を左右に振った。
「違くないよ。あたしたちは部活行くから、もっちゃん頑張って」
「ありがとう」
無事に言えたことに安心して全身の力が抜けた。椅子によろめくように座り、ふー、と息を吐いた。
三人に連れられて部室に挨拶に行った。
絽薫くんを見守るためと思っているけれど、心がフルーツポンチのように弾けそうに、ときめいていた。
「ただいま」
リビングのドアを開ける。
「おかえり、また探検でもしてたの?」
「えっ?」
「あら? その顔は何かいいことでもあった?」
「……何もないよ」
なくはない。笹井くんとたまたま会って、話をしていただけで……それだけのこと。でも、ママはそのことが気になるのかなと思った。だから、さっきあったことを話してみた。
コンビニに行く途中、笹井くんが月曜と間違えて登校しようとしていたところに、ばったりと出くわしてしまった。勘違いしたまま家まで送ってくれて、そのときちょうどよく間ができたから、日曜日だよと教えてあげたと。
おひさま宿りのことは迷ったけれど言わなかった。ふたりの秘密だから。
「家まで来たの?」
「そうだよ」
「今度ちゃんと紹介してね。百彩の好きな人見てみたいし」
「えっ? 好きとかそんなんじゃないよ」
「へー、パパには秘密にしとくからね」
「うん」
好き……ってママは何を勘違いしているのかなと思った。わたしは恋のキューピッドだった。それなのに、好きになることなんてあるはずない。人として好きというのはわかるけれど、恋するなんて……。
「ママ、ロフトの掃除はした?」
「まだだけど」
「じゃあ、わたしやるね」
「勉強あるでしょ?」
「まだ朝だよ。大丈夫だよ」
「じゃあ、よろしく」
ロフトといってもロフト風の二階になっている。リビングからの吹き抜けを見下ろせるフリースペースに、奥はクローゼットとして使っている。階段手前がわたしの部屋。
建築士のパパの自信作らしく、引越し前には見学会やYouFilmに投稿していた。
* *
七月七日テスト最終日、無事にテストが終わり、ホームルーム後、いつものように少し教室で話したりしてからひとり昇降口へと向かった。
昨日までのテスト期間中は、笹井くん、福居くん、三咲さん、坂戸くん、新座さん、ほとんど毎日のように一緒に帰っていた。
靴箱から靴を取り出して、少し遠くに投げてみる。コンクリートに靴の落ちる音が響いた。みんながいたときは気づかなかった音、おもしろいなと思うところもあるけれど、今日はひとりなのかと寂しさに気づいてしまった。
「葵さん」
後ろから声がして振り向いた。
「道脇くん」
先に帰ったはずなのに、どうしたのかなと首を傾げた。
「あっ、俺、職員室に行ってたんだよね」
ハハハッとため息混じりの笑顔を見せた。
「職員室?」
「そう、生活指導ってやつ?」
「生活指導? ごはん食べてないの?」
生活指導がなんなのかよくわからなかった。生活が苦しくて食事をもらっているのかと思ってしまった。
「……えっ?」
こちらの意味が全くわかっていないかのように、目がハテナになっていた。
「生活が……」
「いやっ、違う違う。学校での態度が悪かったりで、先生に注意を受けるだけ」
「あっ、そうなんだ。ごめんなさい」
「別にいいよ。行く?」
道脇くんは外を指差した。
「うん」
昇降口を出て歩き出す。校門を過ぎた辺りで道脇くんが口を開いた。
「葵さんは部活やんないの?」
「部活?」
「うん。笹井とかと仲いいなら演劇部でも入ったら?」
「演劇部? わたしが?」
「うん。他にやりたい部活でもあるの?」
「特には……道脇くんは?」
「あー、俺はバイトしてるから」
「バイト?」
「あっ、内緒ね? 許可もらってないからさ」
「うん」
「じゃあ、俺バスだから」
「あっ、また明日」
道脇くんはポプラ並木を横切るように走って行った。わたしはいつも通りの道を歩いて行く。
ポプラの木漏れ日が光のシャワーのようで、曇りかけていた心を優しく洗われた気がした。
寂しい……だったらわたしが行動したらいいだけ。笹井くんのことも見ていられるし、一石二鳥になる。
わたしは早速、ROWをした。
話したいことがあるから
部活終わってから会えない?}
* *
「ただいま」
リビングのドアを開けた。
「返せた?」
「えっ?」
「……ノート。テストのノート借りてたの返しに行ったんでしょ? あの……ねっ?」
「……うん、返せたよ」
ママは絽薫くんに会いに行っていたことを、パパに悟られないように即興でごまかしてくれた。
「ご近所さん? そんな友達できたなんてパパ知らなかったな」
「えっと……そうなんだよね? 最近かな?」
寂しいのか、勘がいいのか、きっとどちらもなんだと思う。子どものように口を尖らせて、駄々を捏ねるような雰囲気でこちらを見ている。
「パパったら百彩だってもう高二なんだから、いろいろあるものでしょ? ねえ?」
「うん、内緒」
「パパは寂しいなー」
「さあ、ロフトで映画見るんでしょ? 行きましょ」
「わたし、お菓子持ってくね。パパ、ほら上行くよ」
ロフトのフリースペースはラグが敷いてあり、クッション、ローソファーがある。壁側には備え付けでベンチがあり、椅子としても机としても使うことができ、とてもおしゃれな空間になっている。もちろん、ここも木の香りがふんわりと包み込み心地いい。
家族団欒の時間、映画を見ながら横を見ると、くっつき合い笑顔を向け合うふたりがいる。なんて仲のいい夫婦なんだと心がほっこりしたし、羨ましいとも思った。
————。
羨ましい? わたしは一体何を思ったんだろう。
身体の揺れと、遠くで名前を呼ぶ声がして目が覚めた。見るとママが顔を覗かせていた。
「ママ?」
「あっ、やっと起きた。気がついたらいなくて。慌てて起こしにきたの」
「えっ?」
「もう七時だよ」
「嘘っ、ありがと」
急いで起きた。いつもより三十分も遅い。遅刻するわけではないけれど、慌ててしまう。昨日の夜は演劇部に入りたい、といつ言ったらいいのか少し考えていた。朝なのか、お昼なのか、放課後なのか、どんな風にどんなタイミングで言えばいいのか迷っていた。そのまま眠ってしまいアラームをセットするのを忘れていた。
朝の準備を倍速で進め、ママの用意してくれたナッツやドライフルーツのグラノーラとはちみつ入りのミルクセーキを味わうことなく口に運んだ。
間に合うとわかっていても、いつもよりも遅いことに落ち着かない。
玄関鏡の前でビジュを確認して「いってきまーす」とそそくさとドアを開けて外に出た。
雨予報が嘘のように、柔らかくて暖かな日差しが窓からカーテンを透けてくる。カーテンと共に揺らぐ光が、行ったり来たりと海辺の波を思わせる。
終業のチャイムが鳴り、ホームルームも終わった。お昼休憩のときに絽薫くんに放課後に言うから待っててと言ってしまった。
後ろから視線を感じ振り向くと、絽薫くんが小さくガッツポーズをして頑張れと口パクをしている。うんと、頷いた。
勢いをつけられると緊張してしまう。
教室からみんなが出て行く中、凛花と坂戸くんも「またねー」とドアへと向かった。今しかないと、勢いよく立ち上がった。
「あの!」
急に室温が上がったような感覚がした。
「絽薫くんと福居くんに話したいことがあるの」
下を向いていた顔を上げた。視線を感じドアの方を見ると凛花と坂戸くんが後ろを指差していた。振り向くと、絽薫くんは待ってましたと言わんばかりのにっこりとした笑顔を向けて、福居くんはわたしと絽薫くんを見返してだんだんと変顔になっていく。
「せめてここじゃなくてよくない? ここで告るとかある?」
「んなはずねーだろ」
福居くんの喋っている間に、坂戸くんは瞬時に後ろまで回ってきた。何をするのかと思っていたら、絽薫くんのように福居くんの脇腹を突っついた。
うおんっと声を出して力が抜けるように膝をついた。
「サッカード、強ない?」
「漢は強くてなんぼだろ?」
「ぐふっ、俺としたことが取り乱してしまったようだ。ふー、で、姫何だい?」
「ふふふっ」
堪えようと思ったけれど、福居くんの顔がおかしくて笑いが堪えきれなかった。
「あっ、ごめんなさい。えっと、わたし、演劇部に入りたい。ダメ……かな?」
「姫……」
福居くんが何かを言おうとしたけれど、「やったー!」と後ろのドアから新座さんが勢いよく入ってきた。
あまりの勢いに驚いてしまったのか、なぜか水の滴る音だけが響くように、静けさが教室を包み込んだ。
「あれっ? 違った?」
何も反応のないみんなに、キョロキョロと顔を左右に振った。
「違くないよ。あたしたちは部活行くから、もっちゃん頑張って」
「ありがとう」
無事に言えたことに安心して全身の力が抜けた。椅子によろめくように座り、ふー、と息を吐いた。
三人に連れられて部室に挨拶に行った。
絽薫くんを見守るためと思っているけれど、心がフルーツポンチのように弾けそうに、ときめいていた。
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