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第二章:俺の存在と護衛人

千華姉さん!!!!!!

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**********

俺と霧子さんが乗っていた車は普通車だったが、合計して5人+結構な荷物を買う可能性があるとのことなので、
間宮さん家の車のミニバンに変更して、彼女たちが待っているバス停へ向かった

椿つばきさんや竜胆りんどうさんには伝えたんですか?」

「うん 2人にはさっき連絡したよ  速攻で『待ってる!!!』って返ってきた」

「ちなみに、俺が今この格好なのって二人には...」

「伝えてないよ 事前に知らせとくより、何も知らせないで見た時が一番ビックリするでしょ?」

気持ちはわかる
分かるんだけど...もはや完全にエンタメの塊になってるな、俺

「んーー......」

「ど、どうしました?ちーさん」

「ねーお母さん ゆぅくんってスカートも似合うんじゃないかな」

「ちょっっっっと待ってください!?!?流石にそれは俺の男としてのプライドが粉々になる気が
するんですけど!?!?」

「えー?可愛いなら良いじゃないのよー」

「そうねぇ 3着くらい買っておいても良いかもしれないわね」

「霧子さん!! さん!!」

「まぁまぁ、そう怒らないでくださいよ 優心さんのその姿があまりにも美しいんで
スカートを着ても似合うっていうのは本心なんですから」

「ったくもう......」

2人にばかり任せてたら、メンズよりレディースの方が増えそうだ
ちゃんとメンズの服もセレクトして買わないと、大変なことになる.....

ん?

「あれ?ちーさん?? どうかしました?」

「うぇっ?? い...いや???なんでも..ないよ????」

....?
なーんか顔が赤いなぁ 目の焦点も合ってない様子だし

まぁ、いっか 何でもないって言ってるんだし


*********

~下校時~

今日は朝から凄かったなぁ...
まさか、竜胆りんどうが何気なくした洗濯物の中にし..下着が入ってたなんて.....
それが少しだけ、ほんの少しだけ羨ましかったの秘密なんだけど.......

「ちょっと、今日はどうしたのー いつもの椿らしくなかったぞー???」

「そ.....そうだった?」

「うん だってさ、授業も真面目に受けてて先生から指名されてもキチンと答えるのに
今日は全然ダメだったよ ずーっと上の空って感じー」

うっ!
笑乃えみのがここまで気付くってことは私相当上の空だったんだぁ....
いけないけない 気を引き締めないと変なとこ突っつかれて優心さんのことがバレちゃう
それはなんとしても防がないと...

「...疲れてるから、じゃないかなー???」

「本当にそれだけかー????? なんか隠し事してないーー????」

「してない してない!! 天命に誓って何も隠してないよ!!」

「ふーん........」

一応..誤魔化せたのかな?

「とりあえず帰ろう?今日部活ない日だから生徒いっぱい待つだろうし」

「そうね  乗り遅れちゃうのも面倒だし」

**********

私の学校は中高一貫であるため、色々な市や町から生徒がやってくる
当然ではあるけれど、私の中学校に男子はいない
高校の方には1人いるようだけど、見たこともないし噂程度にしか聞いてないから真実は分からない

まぁ、あと一か月足らずでそれもホントかウソか分かるんだけどね

「あちゃー..やっぱりいっぱいいるなぁ」

私の町からこの『帆波関学園ほなみせきがくえん』は、バスで片道15分くらいだから
この学園に来る人は多い
だから、木曜日はいつも通りに帰るってことはそうそう出来ない

「今日は帰るのに時間かかりそうだね あっ、竜胆ー」

「あ、お姉ちゃんと笑乃さん お疲れー」

「竜胆ちゃんもお疲れさまー 私たちが卒業して寂しくないかなー??」

「中高一貫のこの学校で寂しいなんてないよー 心配し過ぎー」

「あはは それもそうだね」

そういえば、優心さんはどの高校に行くんだろう...
私たちと一緒の学校に行けたら良いんだけど、夢見過ぎかなー...なんて

「あっ 椿また上の空になってるーー」

「なってない!なってない!」

「お姉ちゃーーーん???」

うぅ..目が痛いよ....

そんな気まずい中でスマホが鳴った しかも竜胆と同じタイミングで
確認してみると、千華姉さんからの連絡だった

えーと...



『今からゆぅくんと一緒に買い物行くからバス停で待っててねー』



....


「....笑乃」「....笑乃さん」

「ん?」

『今日霧子さんが迎えに来るから一人で帰ってーーー!!!』

「えーーー!!ちょっと二人ともーーーー!?!?!?」


私たちはバス停より少し離れた車が路駐できそうなとこまで走りつつ、
「待ってる!!」と「バス停から少し離れたところにいるね」と返信した

優心さんが来るの!? ていうか、『ゆぅくん』ってなに!?!?!?!?
買い物!? これは、そそその「デート」ってやつじゃ!!??

「お姉ちゃん 落ち着いて!! 顔真っ赤になってるよ!!」

「竜胆もだよ!!ほら、深呼吸!!!」

さっきのメッセージの情報量がめちゃくちゃ多すぎて大混乱だよ!!
ただ、こんな状況でも一個だけ確定しているものがある


『とりあえず...千華姉さんには何かしらのお仕置きをしよう...』



少し待っていると、間宮さん家のミニバンがやってきた

「やっほー 学校お疲れさまー」

「ちょっと千華姉さん!優心さんと距離詰めす....」


単純に言うと言葉が詰まった
それは、千華姉さんの隣に大学生くらいのとても綺麗な女性が座っていたのだ



『.......誰!?!?!?!?!?!?!?』



 
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