お兄ちゃんはお医者さん!?

すず。

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診察

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あ、翔兄戻ってきちゃった、


翔「おまたせ。服上げて」


めっちゃ構えてる、、うぅ嫌だ


私は自分の服を強く握った


翔「大丈夫か?」


陽「あっ、ごめん、、慣れなくて。
すごく、こわ、い、、グスン」



あ、やばい、涙が、

翔兄は背中を擦りながら
優しい声で話した



翔「何が怖いのか教えて?」



陽「もし、グスン、音が、悪かったら
どうしようって、色々考えちゃう…グスン」




時間をかけるのは迷惑だって分かってるけど
やっぱり怖い………




陽「治療するのも、、いや、、」





翔「ん。よく言えたな。」




翔兄は私の頭を撫でてくれた



翔「この前みたいに何も言わず
逃げるのは絶対だめ。こっちも心配する、、




今日は言えただけで100点。」





陽「い、痛いことしない?」



こんなに優しい翔兄に
迷惑をかけたくなくて意を決して聞いてみた



翔「今日は、診るだけだよ。」



その言葉に安心して私は服をめくった



陽「ん、、」


翔「ありがと。」



聴診器が私の体に触れた
ビクッ!冷たくて体が勝手に動いた



陽「もぅ、、いい、?」


翔「まって、まだ。深呼吸して?」


スーハースーハー


翔「ん。上手、終わったよ」



お礼しなきゃだよね、、






陽「ありがと、お兄ちゃん。」



翔「どういたしまして。
俺帰ってくるとき薬処方してくるからな。」



そう言って翔兄はお仕事に出掛けた。



あーお昼かぁ~
明日学校だし、勉強でもしよっかな、








翔「、、な!な!、ひな!」


どうやら勉強しながら寝ちゃたみたい



陽「ふぁ~翔兄おかえり。」



翔兄なんか怒ってない?
私悪いことしたっけ、、、、



翔「おい。なんでこんなとこで寝てんだよ
てか、昼も夜も食べてないだろ?」



あ、忘れてた、、
今は22時、あ~やらかした。



陽「ごめんなさい、
勉強したら寝ちゃってたみたい。」



翔「まぁいいや、一緒にご飯食べよ。」



今日のご飯は野菜炒め。
お兄ちゃんの作るご飯美味しいなぁ




陽「ご馳走でした。美味しかった!」


翔「ん。それはよかった、薬飲めよ?」



薬かぁやだなぁ
錠剤を飲めなかった時のあの感じが嫌い



陽「ん~後で飲む~。」



翔兄は私の手を掴んだ
めっちゃ睨んでるように見えるんですが!?



翔「ダメだ。今飲め、俺の目の前で。」




うわ、完全に医者モードじゃん、、


正直医者の時の翔兄は
怒ったらほんとにこわい、、



陽「はい。」





薬とにらめっこしてたら涙が出てきた


はぁ、もうどうにでもなれっ!
心を決めて飲んだけど……





泣いちゃって発作が、、、

やばい、このままじゃ飲み込めない、!



陽「ごほっ!ゴホッゴホッ、うっ!」



翔「大丈夫か!?
吐いちゃっていいから、吸入しよ。」










しばらくして発作は落ち着いた……




陽「ごめっなさい、、薬も飲めないなんて」




翔「飲もうとしたのは偉いな。
でも、いつまでも飲まないって訳にはなぁ」


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