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急変
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その日の朝は夢を見なかった、前日に遊び疲れていたせいか、優心に起こされるまでずいぶん深く眠っていた。
「星河! もう星河ったら、起きなさい」
「ん……んんん? あ……優心おはよう」
「ほら……顔洗って来なさいよ」
優心の投げたタオルを受け取り、のそのそと炊事場まで歩いていく、水道の水は冷たくて気持ちが良い、いくぶんか目が覚めた。
顔を上げる、この日のキャンプ場はなんだか曇っていて冴えない天気だった。ここ何日かカラっと晴れたいい天気が続いていたので、余計に元気が出ない感じだった。今日もこれから遊び倒すのに、と星河は思った。
「活美ちゃんもおはよう」
もうすでに起きていて、折り畳み椅子に腰かけ紅茶をちびちびやっていた活美に声をかけた。
「うん……おはよう星河君」
天気の様に活美もどこか冴えない、昨日よりなんだか少し肌の色も青白い感じがした。きっとこの曇りのせいだなと思うことにした。
「活美ちゃん大丈夫? ちょっと顔色が悪いかな?」
「昨日は遊びすぎちゃったからかな、ちょっと疲れ気味かも」
「じゃあ今日は日向ぼっこでもしながら、まったりと過ごしますかね~」
優心が背筋を伸ばしながらそう言った。
「今日の朝ごはんは何かな?」
「お手軽ご飯でホットサンドよ。昨日は食べ過ぎて胃も疲れているだろうし、今日の朝は軽めです」
優心は慣れた手つきでハムやアボカドやチーズなんかをパンにはさみこんでいく。
「うん、美味しそうだな」
星河がうんうんと頷く、見た目も美しい優心のサンドイッチに食欲を刺激されたようだ。
ここで活美も合いの手を入れそうなものなのに、彼女はじっと黙っていた。
「活美、本当に大丈夫? 具合が悪くなったらすぐに言うのよ」
「本当に……大丈夫だよ優心ちゃん……サンドイッチ美味しそう」
ぼそりと呟く活美の肌の色がますます白くなっていく。
「熱でも出したのかしらね、一応活美のために体温計は持ってきてあるのよ。星河、山猫号の救急箱に入っているから取ってきて」
「うん、ちょっと待っていて」
荷台のカバーを外したら救急箱はすぐに見つかった。箱を開け中から電子体温計を取り出す。
「これ、腋にはさんで」
「うん……」
しばらくすると電子体温計がピーと言う音を立てる。その音がどことなく不吉なものに感じる。
「三十七度一分か……微熱があるわね」
「どうする? 病院に戻ろうか?」
「嫌だよぉ……病院には戻りたくないよぉ」
涙目の活美が絞り出すようにそう言った。
「そんなこと言ったって活美、貴方は身体が弱いんだから、我がまま言ってちゃ駄目よ」
「でも……もう病院には戻りたくないの……」
「もう……仕方ないわね……でも、危ないと思ったら容赦なく病院に戻すわよ」
「うん……優心ちゃん大好き」
この時の活美の笑顔は一際儚く見えた。散る前の花みたいに。
「私は星河君が好きだったの……とても、とても」
「どうしたの? 急に」
活美の雰囲気が急に変わった様で、優心は少し訝し気な表情をした。
「二人に聞いてほしいことがあるの……」
「うん、聞くよ……何だい? 活美ちゃん」
「そう……私は星河君が好きで……優心ちゃんのこともとっても好きだった」
「あたしも……活美のことが好きよ……とっても、それでどうしたの?」
眉を少しひそめた真剣な表情で優心が訊き返す。
「星河君が本当は優心ちゃんのことが好きだって事も知ってた」
「そんなことないわ、活美と星河は相思相愛であたしはただの幼馴染よ」
「もう……いいんだよ……そんなお芝居は続けなくても……お邪魔虫はもう居なくなるの」
「何言ってるの? 活美、居なくなるなんて、あなたの病気はあの水で治ったのよ」
優心は慌てて、活美の事をじっと見つめた。
「うん……本当に凄い水だったね、一口飲んだらみるみる元気が湧いてきて、夢みたいな一日を過ごせたの」
「まだ続くわっ! 夏休みはまだまだこれからなのよ」
「まだ続けたいよね、でも昨日は一生分の楽しいが詰まってた。りんご飴も美味しかった、星河君が釣った主も美味しかった、花火も綺麗だった。優心ちゃんの上げたドラゴンが一番好き、その次は三人でやった線香花火が好きだった」
活美の目に涙が光る、線香花火みたいに。光って落ちて……。
「日向ぼっこして休めば平気! また元気になって! そうだっ! もう少ししたらフルーツ王国へブドウ狩りに行こうよ。農園の猫たちだって可愛いんだから、きっと活美を待ってるわよ」
「うん……良いねぇ もぎたての甘酸っぱいブドウ……食べたかったな」
「食べに行くのよ! 三人で! 星河も何か言って!」
「…………僕も活美ちゃんの事凄く好きだったよ。でも活美ちゃんが見抜いた通り、優心を愛してる」
星河の言葉に活美は深く頷いた。
「ちょっと星河! 何言ってるの……あたしはそんなつもりじゃ」
「優心ちゃん昔言ってたよね……男の子に生まれたかったって……そうして男の子二人で私を取り合うんだって」
「そうよ、活美はあたし達のアイドルなんだから」
優心は活美の手を取り、それから抱きしめた。
「私はアイドルより、優心ちゃんと星河君を取り合うライバルになりたかった……ううん、今でもライバルのつもりなんだよ」
「活美がそうしたいなら、あたしもライバルになっていいよ。だから、お願いだから居なくならないで!」
「あのお水の効果……切れてきてるみたいなの……力がどんどん抜けていくの」
「そんな……活美……しっかりして!」
優心の手をすり抜け活美が椅子から転げ落ち、地面に倒れた。
「いけない、救急車を……」
星河はすぐさま携帯で救急車を呼んだ。
「活美っ! 活美っ! しっかりして」
活美は呼吸も荒く、嫌な感じの汗をかいていた。顔が蝋の様に白い。手を握る、その手には大量の冷や汗がにじんでいた。
救急車は迅速に駆けつけてくれた。通報から七分程度でこの場に来ていた。
「夜見市総合病院に搬送できます」
救急隊員が簡潔に言った。
「星河は活美と一緒に救急車へ乗って、あたしは山猫号で後から行くわ」
活美は担架に乗せられた。星河も搬送を手伝う、活美の身体は恐ろしく軽かった。
活美を乗せると救急車は急ぎ走り出した。車が少し揺れ中の人間も揺れる、苦しそうに彼女は呻いた。
「活美ちゃん……大丈夫だからね、すぐ病院着くから」
「星河君……」
「患者、意識がありますね」
活美の呟きを目ざとく見つけた救急隊員、簡単な質問を活美に投げかける。小さく頷きながらそれに答える。
「すぐにどうこうなる様子ではないですが、元々が重病患者ですし、なぜキャンプ場なんかに?」
「昨日までは元気だったんです」
俄かには信じられないという顔をするが、追及してくるようなことはしなかった。
「星河君ごめんね……迷惑かけて」
「そんなことはいいんだよ活美ちゃん……ちょっと無理させすぎちゃったね」
「もう病院には戻りたくなかったのにね」
「しっかり休めばまた病院の外にでられるよ。行くんだろ? ブドウ狩り」
星河は活美の頭を優しく撫ぜた。活美は目を細め微笑を浮かべた。
「うん……きっと行くの……」
「なんで……活美ちゃんがこんな酷い目に……何にも悪い事なんかしてないのに」
運命がもどかしかった。無貌の邪神とやらはこの状況を見てせせら笑っているとでも言うのだろうか。
「泣かないで……星河君、この世界は悪いことに満ちているけど……そればっかりじゃないよ」
「でも……」
「楽しい思い出もいっぱいあった、私はそれを忘れない」
「うん……僕も忘れない」
サイレンを響かせた救急車が病院に駆け込むと同時に活美は意識を失った。
「星河! もう星河ったら、起きなさい」
「ん……んんん? あ……優心おはよう」
「ほら……顔洗って来なさいよ」
優心の投げたタオルを受け取り、のそのそと炊事場まで歩いていく、水道の水は冷たくて気持ちが良い、いくぶんか目が覚めた。
顔を上げる、この日のキャンプ場はなんだか曇っていて冴えない天気だった。ここ何日かカラっと晴れたいい天気が続いていたので、余計に元気が出ない感じだった。今日もこれから遊び倒すのに、と星河は思った。
「活美ちゃんもおはよう」
もうすでに起きていて、折り畳み椅子に腰かけ紅茶をちびちびやっていた活美に声をかけた。
「うん……おはよう星河君」
天気の様に活美もどこか冴えない、昨日よりなんだか少し肌の色も青白い感じがした。きっとこの曇りのせいだなと思うことにした。
「活美ちゃん大丈夫? ちょっと顔色が悪いかな?」
「昨日は遊びすぎちゃったからかな、ちょっと疲れ気味かも」
「じゃあ今日は日向ぼっこでもしながら、まったりと過ごしますかね~」
優心が背筋を伸ばしながらそう言った。
「今日の朝ごはんは何かな?」
「お手軽ご飯でホットサンドよ。昨日は食べ過ぎて胃も疲れているだろうし、今日の朝は軽めです」
優心は慣れた手つきでハムやアボカドやチーズなんかをパンにはさみこんでいく。
「うん、美味しそうだな」
星河がうんうんと頷く、見た目も美しい優心のサンドイッチに食欲を刺激されたようだ。
ここで活美も合いの手を入れそうなものなのに、彼女はじっと黙っていた。
「活美、本当に大丈夫? 具合が悪くなったらすぐに言うのよ」
「本当に……大丈夫だよ優心ちゃん……サンドイッチ美味しそう」
ぼそりと呟く活美の肌の色がますます白くなっていく。
「熱でも出したのかしらね、一応活美のために体温計は持ってきてあるのよ。星河、山猫号の救急箱に入っているから取ってきて」
「うん、ちょっと待っていて」
荷台のカバーを外したら救急箱はすぐに見つかった。箱を開け中から電子体温計を取り出す。
「これ、腋にはさんで」
「うん……」
しばらくすると電子体温計がピーと言う音を立てる。その音がどことなく不吉なものに感じる。
「三十七度一分か……微熱があるわね」
「どうする? 病院に戻ろうか?」
「嫌だよぉ……病院には戻りたくないよぉ」
涙目の活美が絞り出すようにそう言った。
「そんなこと言ったって活美、貴方は身体が弱いんだから、我がまま言ってちゃ駄目よ」
「でも……もう病院には戻りたくないの……」
「もう……仕方ないわね……でも、危ないと思ったら容赦なく病院に戻すわよ」
「うん……優心ちゃん大好き」
この時の活美の笑顔は一際儚く見えた。散る前の花みたいに。
「私は星河君が好きだったの……とても、とても」
「どうしたの? 急に」
活美の雰囲気が急に変わった様で、優心は少し訝し気な表情をした。
「二人に聞いてほしいことがあるの……」
「うん、聞くよ……何だい? 活美ちゃん」
「そう……私は星河君が好きで……優心ちゃんのこともとっても好きだった」
「あたしも……活美のことが好きよ……とっても、それでどうしたの?」
眉を少しひそめた真剣な表情で優心が訊き返す。
「星河君が本当は優心ちゃんのことが好きだって事も知ってた」
「そんなことないわ、活美と星河は相思相愛であたしはただの幼馴染よ」
「もう……いいんだよ……そんなお芝居は続けなくても……お邪魔虫はもう居なくなるの」
「何言ってるの? 活美、居なくなるなんて、あなたの病気はあの水で治ったのよ」
優心は慌てて、活美の事をじっと見つめた。
「うん……本当に凄い水だったね、一口飲んだらみるみる元気が湧いてきて、夢みたいな一日を過ごせたの」
「まだ続くわっ! 夏休みはまだまだこれからなのよ」
「まだ続けたいよね、でも昨日は一生分の楽しいが詰まってた。りんご飴も美味しかった、星河君が釣った主も美味しかった、花火も綺麗だった。優心ちゃんの上げたドラゴンが一番好き、その次は三人でやった線香花火が好きだった」
活美の目に涙が光る、線香花火みたいに。光って落ちて……。
「日向ぼっこして休めば平気! また元気になって! そうだっ! もう少ししたらフルーツ王国へブドウ狩りに行こうよ。農園の猫たちだって可愛いんだから、きっと活美を待ってるわよ」
「うん……良いねぇ もぎたての甘酸っぱいブドウ……食べたかったな」
「食べに行くのよ! 三人で! 星河も何か言って!」
「…………僕も活美ちゃんの事凄く好きだったよ。でも活美ちゃんが見抜いた通り、優心を愛してる」
星河の言葉に活美は深く頷いた。
「ちょっと星河! 何言ってるの……あたしはそんなつもりじゃ」
「優心ちゃん昔言ってたよね……男の子に生まれたかったって……そうして男の子二人で私を取り合うんだって」
「そうよ、活美はあたし達のアイドルなんだから」
優心は活美の手を取り、それから抱きしめた。
「私はアイドルより、優心ちゃんと星河君を取り合うライバルになりたかった……ううん、今でもライバルのつもりなんだよ」
「活美がそうしたいなら、あたしもライバルになっていいよ。だから、お願いだから居なくならないで!」
「あのお水の効果……切れてきてるみたいなの……力がどんどん抜けていくの」
「そんな……活美……しっかりして!」
優心の手をすり抜け活美が椅子から転げ落ち、地面に倒れた。
「いけない、救急車を……」
星河はすぐさま携帯で救急車を呼んだ。
「活美っ! 活美っ! しっかりして」
活美は呼吸も荒く、嫌な感じの汗をかいていた。顔が蝋の様に白い。手を握る、その手には大量の冷や汗がにじんでいた。
救急車は迅速に駆けつけてくれた。通報から七分程度でこの場に来ていた。
「夜見市総合病院に搬送できます」
救急隊員が簡潔に言った。
「星河は活美と一緒に救急車へ乗って、あたしは山猫号で後から行くわ」
活美は担架に乗せられた。星河も搬送を手伝う、活美の身体は恐ろしく軽かった。
活美を乗せると救急車は急ぎ走り出した。車が少し揺れ中の人間も揺れる、苦しそうに彼女は呻いた。
「活美ちゃん……大丈夫だからね、すぐ病院着くから」
「星河君……」
「患者、意識がありますね」
活美の呟きを目ざとく見つけた救急隊員、簡単な質問を活美に投げかける。小さく頷きながらそれに答える。
「すぐにどうこうなる様子ではないですが、元々が重病患者ですし、なぜキャンプ場なんかに?」
「昨日までは元気だったんです」
俄かには信じられないという顔をするが、追及してくるようなことはしなかった。
「星河君ごめんね……迷惑かけて」
「そんなことはいいんだよ活美ちゃん……ちょっと無理させすぎちゃったね」
「もう病院には戻りたくなかったのにね」
「しっかり休めばまた病院の外にでられるよ。行くんだろ? ブドウ狩り」
星河は活美の頭を優しく撫ぜた。活美は目を細め微笑を浮かべた。
「うん……きっと行くの……」
「なんで……活美ちゃんがこんな酷い目に……何にも悪い事なんかしてないのに」
運命がもどかしかった。無貌の邪神とやらはこの状況を見てせせら笑っているとでも言うのだろうか。
「泣かないで……星河君、この世界は悪いことに満ちているけど……そればっかりじゃないよ」
「でも……」
「楽しい思い出もいっぱいあった、私はそれを忘れない」
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