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7.レベリング

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扉に触れると転移ゲートが発生。引きずり込まれるように飲まれた。

そして、目の前を覆った闇が晴れると、そこは緑豊かな森の中だった。



「ここが、黄泉の国...?」



隣に立っていたミオちゃんが頷く。



「そう。...彼らの姿が視えるかしら?」

「...うん。視える」



そこら中には半透明で火の玉のような青い炎がいくつもあった。



「そう。うん、それじゃあ始めましょう」



スッとその青い炎を指差すミオちゃん。



「この火の玉のような物はモンスターの魂...つまりまだ死して間もない、こちらに来たばかりの霊体。時間が経つにつれ再構築され霊体がモンスターの形となり、地上へ引き上げられ、生まれた命に宿るの」



ふんふん。なるほど。



「この魂は勿論攻撃力を持たない」

「まさか」

「...そう。けれど倒せば経験値が手に入る」

「ええっ。やば」

「これでレベリングをします。最低でも私の刀が持てるくらいの筋力になるまで」

「え、でも刀錆びてるよ?」

「あの状態でも鈍器として使えるでしょ。重いし破壊力抜群」



つええ。これが戦闘民族か。



「とりあえず試しに魂を倒してみて」

「わかった!...って、どうやって倒すの?」



これまで戦うなんて経験したことないから、どうしたらいいのかまるでわからない。殴れば良いのかな?



「そうね。殴っても良いし、蹴っても良い...アカリのやりやすいやり方で大丈夫よ。魂は反撃してこないから、安心して」

「ん、わかった。おりゃっ!」



――ボコッ!と魂を蹴り飛ばした。すると魂はボウッ!と燃え上がり霧散した。



♪テテテーンッ!♪脳内にレベルアップを告げる音が鳴る。



「あ、すごい!レベルあがった!!」

「おめでとう!」

「始めてのバトルステータスのレベルアップ!嬉しい!」

「うん、あたしも嬉しいわ!」

「えへへ、ありがとう。どれどれ、ステータスオープン!」







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





☆バトル



《アカリ》称号【ー】

職 ー レベル21

体力 860/860

魔力 0/0

筋力 168

攻撃 151

防御 132

魔攻 190

魔防 162

敏捷 118

運  101



《スキル》

・ー



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







ええぇっ...。





「...」

「わあ、アカリ凄いね!一回で21まで上がったよ!」



あぶなっ。目見開きすぎて目ん玉落ちるかと思ったわ。



「こ、こんなに!一匹たおして、レベル21!?」

「ふふ、驚きすぎだよ。でもレベルは上がれば上がるほど経験値が入りにくくなるから、この方法であげても50付近どまりかな?」



50って、バトル本職のミノルがレベル40とかでしょ?とりまきは大体レベル35とかだったような気が。

あれ、これもしかして勝てるようになるんじゃない?私、あの人達...暗殺するまでもなくここでレベルを上げれば倒せるんじゃ。



その時私は気がつく。本来レベルアップに伴い獲得できるモノが得られていないことに。



「あ、でも...やっぱりスキルは手に入んないんだ」

「うん。あくまでアカリはジョブ商人だからね。でも大丈夫」

「?」

「スキルではないけれど、技は習得できるよ」

「技?」

「うん。私が剣術をおしえてあげる」

「剣術!カッコいい!」

「ふふっ。私は戦闘向きのデバッカーだったりするんだ。だから世界にある剣術を集積されていて、私はそこから最も強い剣術を編み出したの」

「なんだか中二ぽいね」

「むぐ、こ、この世界がもう中二でしょ!」

「あははは」



「剣術練習は刀が使える筋力になってから。はい、アカリ。それじゃあレベリングして!」

「はーいっ」





テテテーンッ



テテテーンッ





テテテーンッ





テテテーンッ











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