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家飲み 1(司)

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って事で、ただいまマンション一階のコンビニで買い出しの真っ最中。

数子は若干やけっぱちで、あれもこれもと俺が持っているカゴにバンバン入れてくる。
甘えられているようで、ちょっと可愛くもある。

「ん、数子これ飲むのか?」

「ええ、ちょっと興味があって飲んでみたいんですけど、ダメですか?」
と子猫の視線で小首をかしげる。

「良いよ」

我知らず笑みが零れる。
きっと猫がミルク飲むみたいに舐めて終わりだろうけど、無駄になっても良いさ……。

ひと通り、食べ物や飲み物をカゴに入れ終わった時だった。

「先生、私メイク落としとかお泊りグッズを買いたいので、先にお部屋に帰ってもらってて良いですか?」

「了解」

俺は、空っぽのカゴを持って別コーナーへ行く数子の背中を見送った。


あ、これ……でも……

少し迷ったが、手に取りかごに入れた。

*

家に帰って洗濯物を干していると数子が帰宅。
新たな洗濯をスタートさせて家飲みもスタート。

俺は三百五十mlのビールで、数子は行き成りの鬼ころし。 

「このおにこ(鬼ころし)初めて見たので飲んでみたくなって」

まるで新製品のジュースか何かを手に入れたかのようにウキウキと言って、手慣れた様子で七百二十ml入りの瓶を傾け、トクトクとコップに注ぎ入れる。

にしても、おにこって……くくく 

乾杯するなり数子は貝ひも片手にコップ酒をゴクゴク

「くぅぅしみるぅぅ」

「お前ガード下で飲んでるオヤジかよっ!?」
 
男らし過ぎるし面白すぎる!!

「あはは、つい地が。先生は飲まないんですか?」

数子は不思議そうに俺の顔を覗き込んだ。

それにしてもさっきから『先生』って……、お仕置きは何にしようか?
くすりと笑ってビールで喉を潤す。

どうやら俺は数子の事を結構気に入っているらしい。

二人で過ごす初めての夜は、未だ始まったばかりだ。


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