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0章 異世界召喚
プロローグ
しおりを挟む気が付いたら白い場所にいた。
白すぎて周りが見えない。霧がかかっているみたいだ。
同様に俺、青山零の姿も見えない。俺は存在しているのに。
この白い空間には何もない。
誰もいないように思える。
いや、目の前に変な奴がいた。
そいつはなんかモヤァっとぼやけていて、姿はよくわからない。
しかし、ニヤァっと薄笑いしているのは気配で分かった。
「やぁ、気がついたようだね」
そいつは急に喋りかけてきた。
お前は誰だ? と心の中で喋りかけてみる。
口をパクパクさせることはできたが声が出なかったので。
「そうだね。僕は....神...とでも言っておこうか」
通じた。
心の声で通じるのか。やってみるもんだ。
というか神?神ってあの神?
「そうだよ。その神」
どの神だよ。まぁいい。
ここはどこだ?なんで俺はこんな場所にいるんだ?
再び俺は問いかける。
「ここは天界だ。なんでここに居るのかというと、非常に言いにくいんだけど....君が死んだからさ」
.......
は?死んだ?誰が。
「だから君だよ。青山零さ」
なんで?どうやって?
「うん...と。君は通勤途中に車に跳ねられたんだ。即死だよ」
まじかよ。俺の人生もう終了....
「それがね!君は運がいい!聞いて驚くなよ!?」
自称神の嬉しそうな雰囲気が伝わってきた。
こっちは死んでるのに運のいいも悪いもないと思うんだがな。
「君は転生できるんだ!いや...ワープと言った方がいいかな?つまり生き返れるんだよ!」
転生?ワープ?
もしかしてラノベみたいに異世界に行くとか?
まさかそんなことないとは思うけど。
「そうさ。異世界だ。君は異世界にレッツラゴーだよ」
......。
まじかよ。本日二回目の驚愕。
ど、どんな世界なんだ?やっぱ中世みたいな?それとも近未来みたいな?
「それは.....おっと、もう時間が無いようだ。どんな世界かは着いたらわかる。まぁ頑張れ」
自称神が喋り終わった途端、急に俺の体がぐにゃん、と曲がった感覚がした。視界がぐるぐる回る。
そして強い衝撃とともに俺の意識は途切れた。
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