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3.5章 攻略前夜
36.作戦会議
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「それでは第2回Bチーム作戦会議が始める。拍手。」
パチパチパチ
哀しいかな。拍手しているのは俺だけだ。
「ごほんっ。では今回の議題はフォーメーションの確認じゃ。」
迷宮では基本、魔物と対峙する前衛、前衛をフォローしつつ前衛で対処しきれなかった魔物を叩く中衛、魔法や治癒で支援する後衛に分かれる。迷宮は魔物が多いためフォーメーションを組むことが大切なのだ。
「ということでワシとアドルフとフレッドが前衛、ガーリスとルカクが中衛、シルクとレイとフウとミルフィーユが後衛じゃ。」
前衛3、中衛2、後衛3、治癒1とバランスの良いパーティだろう。メンツもエグいレベルだしな。
正直足を引っ張る気しかしない。
「まあ細かいことは迷宮内でやれば良いじゃろう。今日は以上!解散!」
いや適当!!
みんなやっと終わったー、的な反応してるけど10分もしてねぇからな?
「ちょっと待って」
ほらシルクも待ったをかけたじゃねえか!
「荷物は誰が持つの?」
いやそこ!?いや確かに大事だけどそこ!?
「む......じゃあ中衛と後衛が分担して持つのじゃ。ハイ解散!」
エーミールやる気無さすぎだろ!
「ちょっと待った」
おっ!さすがフレッドさん!嫌味なご意見番なだけあるぜ!
「荷物の買い出しは誰が行くんだ?」
お前もかいっ!うんまあ大事だけどそこツッコむ?もっと連携の話とかしねぇの?
「それは衛兵が行くそうじゃぞ。だからいらんのじゃ」
「そうか。ならいい」
くっ.....!なんなんだコイツラ!変人ばっかかよ!
「ちょっと....もう少し詳しく話さない?」
この真面目そうな声はーールカクさんっ!
この人なら!
「例えば、全滅しそうな時の王城への連絡役とか」
..........重いよ。今その話は重いよルカクさん.....。
「それとか数名死んだ時の財宝の分け前とか」
なんでそんな重い話をぶち込んでくるんだルカクさん.....。
そんな俺の心中を察したのかポンっと肩が叩かれた。アドルフだった。
「・・・こんなもんだ」
この日、俺の強いやつ=変人というのは確立された。
ーーーーーーーーーーーーーーー
結局話を聞いたら、強いやつは咄嗟に連携を取れるレベルなので連携の話は必要ないらしい。それよりも物資や財宝の分け前の話が大事らしい。現金なやつらだ。
アドルフ曰く、
「強いやつのパーティに組むと、展開についていけなかったら仲間から刺されるから気をつけて」
とのことらしい。邪魔者は死ねという事だ。マジパネェ。
ということで会議が終わり、俺はついでにアリシア様の部屋に寄ろうと城の通路を歩いていた。
アリシア様とは完全に仲良くなった。歳(体の方)が近いのもあるんだろう。シルクはアリシア様お付きのミーナさんと仲良くなっていた。政治の話とかしてる。何歳だよって感じだ。
そういえば神に注意されたけど何も起こってないんだが。水神と近衛騎士のやつには会ってすらいないしな。
ハッ!これもしかしてフラグーーー
「待たれよ」
きちゃったよコレ。
ギギギギと後ろを振り返るとそこには鎧で身を包んだ黒髪の男が1人。
「ど、どなたでしょう?」
どうか近衛騎士団とか言いませんように。
「私は近衛騎士団副団長、ニコラスというものだ。其方はレイ・スペルガー殿で間違いないな」
見事に当たったな.....。
フラグを立てた瞬間に回収するのやめてほしい。
「そんなに警戒しなくていい。聞きたいことがあるだけだ」
そう言いつつも右手ですぐに剣を引き抜けるようにしているのは何故だろう。
「お前は.............ッ!!?やはり何でもない。呼び止めて悪かった」
寸止めされたら余計気になるだろうがぁ!
やめろよその変な溜め。
近衛騎士のニコラスとやらはサッサと行ってしまった。
・・・・付けてみるか。
確か魔導で気配を薄く出来るはずだ。
えーっと魔力で体を覆って.....と。
ニコラスをすぐに追いかけると、丁度部屋に入るところだった。
閉まりかけのドアを風魔法で少し開かせ、その間からすり抜ける。
ニコラスは部屋の奥へと進んで行っていた。
部屋の柱に隠れながら、ニコラスの様子を伺う。
ニコラスは何か独り言を喋っていた。誰がと通話しているように見えるが気のせいか?
「えぇ。だから.........で.....の....。」
少し聞きづらいな。
ニコラスに気づかれないようにソロリソロリと近く。
「......で.....だった.....い。」
なんだ?もう少し......。
「ええ王よ。彼はやはり貴方の息子でした。しかしやはりヤツの......。ええ。監視は続けます。王は体を癒しておいてください。ではまた」
耳に右手を当てていたニコラスは右手を下ろした。
「ふぅ。あの方も健気なお方だ。じっとしていればいいものをーーーっ?誰かいるのか?」
ニコラスは周りを見渡すように顔を回す。
俺は静かにドアを閉めた。
危ねぇ。嫌な予感がして逃げる用意をしておいてよかった。
聞いていて出てきたのは、王.息子.ヤツか。全く話がわかんねえ。王は取り敢えずアリア王だろう。何やら重要機密ぽかった気がする。
あとで殺されたりしたらやだな。お前は知りすぎた、とかいって拳銃突きつけられそうだ。
大してわからん話だったし聞かなかったことにしておくか。
俺は静かにその部屋を後にした。
パチパチパチ
哀しいかな。拍手しているのは俺だけだ。
「ごほんっ。では今回の議題はフォーメーションの確認じゃ。」
迷宮では基本、魔物と対峙する前衛、前衛をフォローしつつ前衛で対処しきれなかった魔物を叩く中衛、魔法や治癒で支援する後衛に分かれる。迷宮は魔物が多いためフォーメーションを組むことが大切なのだ。
「ということでワシとアドルフとフレッドが前衛、ガーリスとルカクが中衛、シルクとレイとフウとミルフィーユが後衛じゃ。」
前衛3、中衛2、後衛3、治癒1とバランスの良いパーティだろう。メンツもエグいレベルだしな。
正直足を引っ張る気しかしない。
「まあ細かいことは迷宮内でやれば良いじゃろう。今日は以上!解散!」
いや適当!!
みんなやっと終わったー、的な反応してるけど10分もしてねぇからな?
「ちょっと待って」
ほらシルクも待ったをかけたじゃねえか!
「荷物は誰が持つの?」
いやそこ!?いや確かに大事だけどそこ!?
「む......じゃあ中衛と後衛が分担して持つのじゃ。ハイ解散!」
エーミールやる気無さすぎだろ!
「ちょっと待った」
おっ!さすがフレッドさん!嫌味なご意見番なだけあるぜ!
「荷物の買い出しは誰が行くんだ?」
お前もかいっ!うんまあ大事だけどそこツッコむ?もっと連携の話とかしねぇの?
「それは衛兵が行くそうじゃぞ。だからいらんのじゃ」
「そうか。ならいい」
くっ.....!なんなんだコイツラ!変人ばっかかよ!
「ちょっと....もう少し詳しく話さない?」
この真面目そうな声はーールカクさんっ!
この人なら!
「例えば、全滅しそうな時の王城への連絡役とか」
..........重いよ。今その話は重いよルカクさん.....。
「それとか数名死んだ時の財宝の分け前とか」
なんでそんな重い話をぶち込んでくるんだルカクさん.....。
そんな俺の心中を察したのかポンっと肩が叩かれた。アドルフだった。
「・・・こんなもんだ」
この日、俺の強いやつ=変人というのは確立された。
ーーーーーーーーーーーーーーー
結局話を聞いたら、強いやつは咄嗟に連携を取れるレベルなので連携の話は必要ないらしい。それよりも物資や財宝の分け前の話が大事らしい。現金なやつらだ。
アドルフ曰く、
「強いやつのパーティに組むと、展開についていけなかったら仲間から刺されるから気をつけて」
とのことらしい。邪魔者は死ねという事だ。マジパネェ。
ということで会議が終わり、俺はついでにアリシア様の部屋に寄ろうと城の通路を歩いていた。
アリシア様とは完全に仲良くなった。歳(体の方)が近いのもあるんだろう。シルクはアリシア様お付きのミーナさんと仲良くなっていた。政治の話とかしてる。何歳だよって感じだ。
そういえば神に注意されたけど何も起こってないんだが。水神と近衛騎士のやつには会ってすらいないしな。
ハッ!これもしかしてフラグーーー
「待たれよ」
きちゃったよコレ。
ギギギギと後ろを振り返るとそこには鎧で身を包んだ黒髪の男が1人。
「ど、どなたでしょう?」
どうか近衛騎士団とか言いませんように。
「私は近衛騎士団副団長、ニコラスというものだ。其方はレイ・スペルガー殿で間違いないな」
見事に当たったな.....。
フラグを立てた瞬間に回収するのやめてほしい。
「そんなに警戒しなくていい。聞きたいことがあるだけだ」
そう言いつつも右手ですぐに剣を引き抜けるようにしているのは何故だろう。
「お前は.............ッ!!?やはり何でもない。呼び止めて悪かった」
寸止めされたら余計気になるだろうがぁ!
やめろよその変な溜め。
近衛騎士のニコラスとやらはサッサと行ってしまった。
・・・・付けてみるか。
確か魔導で気配を薄く出来るはずだ。
えーっと魔力で体を覆って.....と。
ニコラスをすぐに追いかけると、丁度部屋に入るところだった。
閉まりかけのドアを風魔法で少し開かせ、その間からすり抜ける。
ニコラスは部屋の奥へと進んで行っていた。
部屋の柱に隠れながら、ニコラスの様子を伺う。
ニコラスは何か独り言を喋っていた。誰がと通話しているように見えるが気のせいか?
「えぇ。だから.........で.....の....。」
少し聞きづらいな。
ニコラスに気づかれないようにソロリソロリと近く。
「......で.....だった.....い。」
なんだ?もう少し......。
「ええ王よ。彼はやはり貴方の息子でした。しかしやはりヤツの......。ええ。監視は続けます。王は体を癒しておいてください。ではまた」
耳に右手を当てていたニコラスは右手を下ろした。
「ふぅ。あの方も健気なお方だ。じっとしていればいいものをーーーっ?誰かいるのか?」
ニコラスは周りを見渡すように顔を回す。
俺は静かにドアを閉めた。
危ねぇ。嫌な予感がして逃げる用意をしておいてよかった。
聞いていて出てきたのは、王.息子.ヤツか。全く話がわかんねえ。王は取り敢えずアリア王だろう。何やら重要機密ぽかった気がする。
あとで殺されたりしたらやだな。お前は知りすぎた、とかいって拳銃突きつけられそうだ。
大してわからん話だったし聞かなかったことにしておくか。
俺は静かにその部屋を後にした。
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