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9ー③
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「倉沢さん。坂村さん、見つかった?」
「あ、照斗君」
「見つかった?」
「それが……まだで。だけどさっき思い付いた事があって。私……甘奈との思い出の場所に行ってみようと思うの」
「僕も一緒に行くよ。さっき気がついた。あれ」
照斗君が時計塔を指でさした。私もつられて時計塔を見てみると時計塔の周り、いや付近かな薄い煙みたいなのもが見えた。
その煙みたいなものが時計塔を中心に街全体に流れていや、広がっているかのように見えるの。
「急いだ方がいいのかも。とにかく公園に行こう」
「分かった」
とにかく公園に行ってから時計塔へと思い照斗君と一緒に公園に向かって歩く。走りたいけど、足が辛い。
公園がだんだんと見えて来る。
「あっ……照斗君。あれ!」
歩くのをやめて照斗君に『あれを見て!』と伝えると照斗君も歩くのをやめて公園の方を見る。私が公園の方を指さしたから。
公園には黒い服を着てフードを外してベンチに座っている甘奈の姿があったの。
照斗君も確認してお互いに頷いて走った。
「か、甘奈!」
「な、奈央に照斗君!」
「やっと見つけた委員長~」
「どうしてここに?」
「甘奈を見つける為に決まっているでしょう!」
「何でうちがここにおるって分かった?」
「分かるよ。だってここは私と甘奈の思い出の場所でしょう!」
「……奈央……」
甘奈を見つける事が出来た為か、自然と自分が潤んでいるのが分かった。瞬きすると瞳から涙が落ちるくらい、ほっとしている。
「もう……止めようよ、甘奈。今、甘奈がやろうとしている事は街全体を消滅しようとしている事なんだよ」
「………」
私は甘奈を止めようと語り掛ける。だけど甘奈は黙ったままで一言も話さない。
「黙ってないで答えてよ、甘奈!」
「例え……例え街が消滅しようとうちには叶えたい願いがあるんや!」
「「!」」
甘奈の一言を聞いて私は驚き、そして早歩きで甘奈に近づく。そして甘奈を見つめた。甘奈がようやく私と目線があった瞬間、私は甘奈に一発、頬を叩いていた。
「……奈央」
突然のビンタで叩かれた頬を押さえながら甘奈が私を見る。
「か、甘奈のバカ! 今、甘奈がやっている事は学校や街の人が今、どうなっているの分かってる?」
「……わ、分からへん」
「だったら教えてあげる。みんな石になっているのよ!」
「嘘やろう?」
「本当だよ。僕も倉沢さんもここに来るまで学校や街の様子を見たんだ」
「このままだったらいつ、私あるいは照斗君が石になるか分からないのよ!」
「そんな……」
「それでも甘奈は願い事を叶えたいの?」
「それは……」
『あ~あぁ、せっかく上手くいっていたのに……やっぱり、君を1人にしなければ良かったよ……』
「「「!」」」
突然、私達以外の声が聞こえた。公園の砂場から声が聞こえたような気がして私達が砂場を見るとそこには黒い服を着たもう1人の人影があったの。
「いつの間に?」
「君は誰だい? 君が坂村さんに嘘を伝えた主謀者なのかい?」
「どうだろうねぇ~」
『倉沢さん』と小声で呼ぶ照斗君の声に私は耳を傾ける。照斗君が小声で『坂村さんを。少しでも時間をかせぐから』と聞こえた。
照斗君の指示に甘奈を連れて公園の出口に向かおうとすると砂場に現れた黒い服を着た人影に甘奈寄って行ったの。
「甘奈!」
私の呼ぶ声も振り切って甘奈が黒い人影に近づく。
「ねぇ、ほんまに街の人や学校におる生徒や先生が石になってしまったというのは、ほんまに!」
「それはねぇ……」
「あ、照斗君」
「見つかった?」
「それが……まだで。だけどさっき思い付いた事があって。私……甘奈との思い出の場所に行ってみようと思うの」
「僕も一緒に行くよ。さっき気がついた。あれ」
照斗君が時計塔を指でさした。私もつられて時計塔を見てみると時計塔の周り、いや付近かな薄い煙みたいなのもが見えた。
その煙みたいなものが時計塔を中心に街全体に流れていや、広がっているかのように見えるの。
「急いだ方がいいのかも。とにかく公園に行こう」
「分かった」
とにかく公園に行ってから時計塔へと思い照斗君と一緒に公園に向かって歩く。走りたいけど、足が辛い。
公園がだんだんと見えて来る。
「あっ……照斗君。あれ!」
歩くのをやめて照斗君に『あれを見て!』と伝えると照斗君も歩くのをやめて公園の方を見る。私が公園の方を指さしたから。
公園には黒い服を着てフードを外してベンチに座っている甘奈の姿があったの。
照斗君も確認してお互いに頷いて走った。
「か、甘奈!」
「な、奈央に照斗君!」
「やっと見つけた委員長~」
「どうしてここに?」
「甘奈を見つける為に決まっているでしょう!」
「何でうちがここにおるって分かった?」
「分かるよ。だってここは私と甘奈の思い出の場所でしょう!」
「……奈央……」
甘奈を見つける事が出来た為か、自然と自分が潤んでいるのが分かった。瞬きすると瞳から涙が落ちるくらい、ほっとしている。
「もう……止めようよ、甘奈。今、甘奈がやろうとしている事は街全体を消滅しようとしている事なんだよ」
「………」
私は甘奈を止めようと語り掛ける。だけど甘奈は黙ったままで一言も話さない。
「黙ってないで答えてよ、甘奈!」
「例え……例え街が消滅しようとうちには叶えたい願いがあるんや!」
「「!」」
甘奈の一言を聞いて私は驚き、そして早歩きで甘奈に近づく。そして甘奈を見つめた。甘奈がようやく私と目線があった瞬間、私は甘奈に一発、頬を叩いていた。
「……奈央」
突然のビンタで叩かれた頬を押さえながら甘奈が私を見る。
「か、甘奈のバカ! 今、甘奈がやっている事は学校や街の人が今、どうなっているの分かってる?」
「……わ、分からへん」
「だったら教えてあげる。みんな石になっているのよ!」
「嘘やろう?」
「本当だよ。僕も倉沢さんもここに来るまで学校や街の様子を見たんだ」
「このままだったらいつ、私あるいは照斗君が石になるか分からないのよ!」
「そんな……」
「それでも甘奈は願い事を叶えたいの?」
「それは……」
『あ~あぁ、せっかく上手くいっていたのに……やっぱり、君を1人にしなければ良かったよ……』
「「「!」」」
突然、私達以外の声が聞こえた。公園の砂場から声が聞こえたような気がして私達が砂場を見るとそこには黒い服を着たもう1人の人影があったの。
「いつの間に?」
「君は誰だい? 君が坂村さんに嘘を伝えた主謀者なのかい?」
「どうだろうねぇ~」
『倉沢さん』と小声で呼ぶ照斗君の声に私は耳を傾ける。照斗君が小声で『坂村さんを。少しでも時間をかせぐから』と聞こえた。
照斗君の指示に甘奈を連れて公園の出口に向かおうとすると砂場に現れた黒い服を着た人影に甘奈寄って行ったの。
「甘奈!」
私の呼ぶ声も振り切って甘奈が黒い人影に近づく。
「ねぇ、ほんまに街の人や学校におる生徒や先生が石になってしまったというのは、ほんまに!」
「それはねぇ……」
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