19 / 24
8ー④
しおりを挟む*
『了解!楽しみだねぇ!』
美幸さんから返って来たメールに、私は複雑な想いを感じた。
ついさっき、KEN-Gさんから電話があり、明日、お店に行く事になったこと、そして、純平さんを別のホストさんに変えてもらうようにシュウさんにお願いされたことを私は聞いた。
「本当に大丈夫なんですか?
美幸さん、がっかりされるんじゃ……」
「そのあたりのことはわしがうまくやるから大丈夫じゃ。
そんなことより、明日はとにかくジョーと話してくれよ。
なるべく、シュウとひかりが話が出来るようにするんじゃ。」
「それはわかってますが……」
「では、ひかりに明日のこと連絡しておいておくれ。
時間はまた明日連絡する。」
「はい、わかりました。」
KEN-Gさんはお忙しいのかして、手短に用件だけを話されると慌しく電話を切られた。
(……本当に大丈夫なのかしら?)
KEN-Gさんはあんな風に言われたけど……
もしも、シュウさんがすでに純平さんに話されてたら、純平さんから美幸さんに連絡があるかもしれないし……
そんなことを考えながら、私は少し重い気持ちで美幸さんにメールをした。
美幸さんからの返信は、いつも通りだったから、まだ純平さんから聞かれてはいないようだ。
(きっと、がっかりされるわ……お可哀相に……)
『時間はまた明日連絡するとのことでしたから、また明日メールしますね。』
『野々村さん、明日はなに着て行くの?』
美幸さんから素早く返信が来た。
『まだ決めてませんけど……美幸さんは?』
『私、この前、兄さんに買ってもらった服を着て行こうと思うんだけど……
またタカミーさんにメイク頼めるかな?』
『明日はタカミーさんは来られないはずですが、どうでしょうね。
もし良かったら私はお化粧しましょうか?
タカミーさんみたいにうまくは出来ないと思いますが……」
『うん!そうだね。
じゃ、私達は少し早めに会おうよ!
何時にどこにする?カラオケが良いかな?』
カラオケという言葉にどきっとした。
純平さんとみゆきさんは毎回アニメソングをデュエットされる。
明日、行く事になったけど、明日は何を歌う?……なんて、美幸さんが純平さんにメールをされるかもしれない。
とにかく、私は美幸さんが明日のことを知られるのがどうにも怖くて……
『美幸さん、決まったらまたメール下さい。
私は何時でも大丈夫ですから。
今日は急ぎの仕事があるので、もう連絡出来ないかもしれませんが、明日、よろしくお願いします。』
私は早くメールを終わらせたくて、そんな嘘を書いて送信した。
『了解!楽しみだねぇ!』
美幸さんから返って来たメールに、私は複雑な想いを感じた。
ついさっき、KEN-Gさんから電話があり、明日、お店に行く事になったこと、そして、純平さんを別のホストさんに変えてもらうようにシュウさんにお願いされたことを私は聞いた。
「本当に大丈夫なんですか?
美幸さん、がっかりされるんじゃ……」
「そのあたりのことはわしがうまくやるから大丈夫じゃ。
そんなことより、明日はとにかくジョーと話してくれよ。
なるべく、シュウとひかりが話が出来るようにするんじゃ。」
「それはわかってますが……」
「では、ひかりに明日のこと連絡しておいておくれ。
時間はまた明日連絡する。」
「はい、わかりました。」
KEN-Gさんはお忙しいのかして、手短に用件だけを話されると慌しく電話を切られた。
(……本当に大丈夫なのかしら?)
KEN-Gさんはあんな風に言われたけど……
もしも、シュウさんがすでに純平さんに話されてたら、純平さんから美幸さんに連絡があるかもしれないし……
そんなことを考えながら、私は少し重い気持ちで美幸さんにメールをした。
美幸さんからの返信は、いつも通りだったから、まだ純平さんから聞かれてはいないようだ。
(きっと、がっかりされるわ……お可哀相に……)
『時間はまた明日連絡するとのことでしたから、また明日メールしますね。』
『野々村さん、明日はなに着て行くの?』
美幸さんから素早く返信が来た。
『まだ決めてませんけど……美幸さんは?』
『私、この前、兄さんに買ってもらった服を着て行こうと思うんだけど……
またタカミーさんにメイク頼めるかな?』
『明日はタカミーさんは来られないはずですが、どうでしょうね。
もし良かったら私はお化粧しましょうか?
タカミーさんみたいにうまくは出来ないと思いますが……」
『うん!そうだね。
じゃ、私達は少し早めに会おうよ!
何時にどこにする?カラオケが良いかな?』
カラオケという言葉にどきっとした。
純平さんとみゆきさんは毎回アニメソングをデュエットされる。
明日、行く事になったけど、明日は何を歌う?……なんて、美幸さんが純平さんにメールをされるかもしれない。
とにかく、私は美幸さんが明日のことを知られるのがどうにも怖くて……
『美幸さん、決まったらまたメール下さい。
私は何時でも大丈夫ですから。
今日は急ぎの仕事があるので、もう連絡出来ないかもしれませんが、明日、よろしくお願いします。』
私は早くメールを終わらせたくて、そんな嘘を書いて送信した。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【コミカライズ&書籍化・取り下げ予定】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。
ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの?
……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。
彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ?
婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。
お幸せに、婚約者様。
私も私で、幸せになりますので。

君を愛することは無いと言うのならさっさと離婚して頂けますか
砂礫レキ
恋愛
十九歳のマリアンは、かなり年上だが美男子のフェリクスに一目惚れをした。
そして公爵である父に頼み伯爵の彼と去年結婚したのだ。
しかし彼は妻を愛することは無いと毎日宣言し、マリアンは泣きながら暮らしていた。
ある日転んだことが切っ掛けでマリアンは自分が二十五歳の日本人女性だった記憶を取り戻す。
そして三十歳になるフェリクスが今まで独身だったことも含め、彼を地雷男だと認識した。
「君を愛することはない」「いちいち言わなくて結構ですよ、それより離婚して頂けます?」
別人のように冷たくなった新妻にフェリクスは呆然とする。別人のように冷たくなった新妻にフェリクスは呆然とする。
そして離婚について動くマリアンに何故かフェリクスの弟のラウルが接近してきた。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる