時の番人〜現実と虚界を守りし者〜

8ー③

　現在１１時４５分。
　街の中心にある時計塔に来ていて、中に入っていた。街の人は時計塔に近づかない。街の人は時計塔は古いからいつ壊れてしまうか分からないから近づくのは禁止という街の伝承と言ってもいいだろうか、大人から子供も近づかない。

　でも、それは嘘になる。本当は、時計塔には大切な物が閉まってあるから近づかないようにするための嘘になる。
　近づいていいのは時の番人だけとなっている。
　だから、私も時の番人になるまでは街の嘘を信じていた。けど、時の番人になってからの事実を知って驚いた。

　時計塔の中は主に空洞で頂点に行けるが街の人は立入禁止みたいなものだから私しか行かない。ここにはこの街に大切なものが閉まってある。
　時の番人でもレベルが高い人しか入ることが許されない場所。

　今日ここに来たのは、昼間の出来事である物・・・が無事かどうか、確認しに来たの。ある物とは現実世界と虚界に欠かせない物なの。
　時計塔の中に入って上に行くのではなく、下に降りていったの。ある物は地下にあるの。

　「異常はないわね」

　地下に降りて行く間、異常はないか一応確認しないといけないと見て回ったが異常は無いみたいで安心したわ。
　階段を下っていき、私の目的の場所についたの。

　「我、時の番人に選ばれし者、倉沢奈央。虚界での名はフィナ・クーラー。ここにて封印を解く」

　ブワーと一瞬、強い風が吹いた。そしてガチャンと音が聞こえ、ドアの封印が解けたことを確認してドアを開けて中には行ったの。
　中に入るとそこには、占い師が使いそうな水晶玉があるの。けど、普通の水晶玉とはちがくって見た感じは水晶玉だけど、赤と青の色が見える。ちょうど、均等に赤と青色が別れている。

　なぜ、赤と青色が見えるかというとこれが街全体の安定感を与えているの。現実世界と虚界の色なの。
　そのまま水晶玉に近づいて様子を見る。

　「いつもはきれいな色しているのに……色が濁って……違う、なんか消えかかっている……どうして。やっぱり夕方のあれ・・と関係があるのかな？　あっ、そろそろ時間が来るわね」

　水晶玉を確認した私は、部屋から出てドアを閉めて封印をかけて開かないのを確認して、そのまま時計塔のてっぺんまで移動した。
　移動してから時計を見ながら深夜零時になると私は異世界、虚界のゲートを開けた。




　異世界、虚界の時間になってゲートを開けた私は早速、ラインと話をするためにラインを探してからラインと一緒にいたの。
　私は夕方、学校で起きた出来事をラインに説明をしていたの。ラインは黙って私の話を聞いていたの。
　けど、話を聞いていたラインの表情が段々、深刻になっていくのが分かる。

　「そんな事が……。そのフィナの前に現れた黒いフードを被った影は何をしょうとしているんだ?」

　「分からない……今は街全体をパトロールして安全を確認するしか出来ない」

　「分かった。とりあえず、パトロールするよ。現実は何かあったらすぐに連絡をするでいいか?」

　「うん。それでお願いね。私はあっちの方を回りながら情報収集をするから」

　私とラインは、二手に別れてパトロールをすることに。