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第九章 復讐の舞台から
第百九十二話 復讐の舞台から(6)
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「これ、本当に大丈夫なの?」
ジルはあきれ果てた顔でつぶやいた。
「しっ。まだ演技を続けろ」
隣にいるルーサスは小声だが有無を言わさぬ口調だ。つられてジルの意識も背後に向けられる。誰かが追ってくるような気配はないが、すっと背を伸ばしてカツカツと靴を鳴らして歩いた。視界に入るルーサスの懐は決して少なくはない額の金で膨らんでいる。
こんなに上手くいくなんて。
ジルは手には立派なボタンが握られている。それは紋章の入った金色の飾りボタンで、もしかしたら本物の金でできているのかもしれない。ルーサスはどうしてこんなものを持っていたのだろうか。
ルーサスが「思いついた」といった稼ぐ方法は要するに詐欺だった。準備というのは詐欺をする場所を物色することだったようだが、それはとても子供が簡単に思いつくような悪事ではなかった。
まずルーサスは子供たちに古いカーテンを拾ってくるように頼んだ。どこにそんなものが捨ててあるのか、ジルにはさっぱりわからなかったが、どういうわけかその日のうちに十分な量が手に入る。集まったカーテンをきれいに洗い、裁縫が得意な子供たちがそれを傷みのない部分を縫い合わせると、遠目には豪華なドレスに見えるようなものができあがった。
ジルがその出来ばえ感心していると、ルーサスはそれに着替えろという。この段階ではルーサスのたくらみはまだわからなかった。
「すごい! お姫様みたい。でも……」
カーテンのドレスをまとったジルを見て、子供たちは歓声をあげたが、すぐに静まりかえって、気まずそうにお互い顔を見合わせる。ルーサスも首を傾げた。
「パッとしないな」
きっぱりとそう言った。ジルはわざとらしく大きなため息をついた。サティエルにも華々しい感じじゃないと言われ、どこの誰かもわからないゲラルドという大男にははっきりと「女優という顔じゃない」と言われた。自分が人の目を引くような容姿ではないことはちゃんと理解しているし、そんなことは生きていくのに関係ないと割り切っている。それに人に不快感を与えるほどひどいものではない。とにかく地味で驚くほど平均的なレジス人の顔だというだけだ。群衆に紛れ込んでしまったら、ここの子供たちだって探せないのではないかと本気で思う。
気まずい空気の中、クトが相変わらずぼんやりとした顔のままジルの前に進み出た。ひとしきりジルの顔をながめた後、ルーサスの袖を乱暴に引く。
「なんだ?」
めずらしく何かを訴えようとしている。
「あ! お化粧をすればいいのよ。大人の女の人みたいに!」
クトがジルの顔を指差してルーサスの袖を引くのを見て、一人の女の子が声をあげた。それを聞いた子供たちの間から「そうだ!」「それがいい!」と、次々に歓声があがる。
「いや、化粧をしても子供が大人に見えるなんてことはないだろう」
ルーサスは首をかしげるが、クトはそれを否定するように何度も首を振った。
「もしかしてクトはサティエルに化粧の方法を教えてもらっていたの?」
クトはそれにこくりと頷いてから、しゃべらないでとでもいうように人差し指を立てた。化粧がしにくくなるといいたいようだ。
クトの手際はすばらしいものだった。筆をとる手も迷いがなく、劇場で見てきたプロの役者たちの動きに遜色がない。けっして豊富ではない化粧品や道具類をたくみにかけ合わせ、ときには指先を道具として使う。
端役は自分で化粧をすることが多いと聞いた。ジルも実際にそうしている役者を見ている。長く役者をやっていたサティエルが人に指導できるほど化粧がうまくても何ら不思議ではない。クトが演技ではなく別のことをやっているというのはこのことだったのか。ジルと同じように地獄のような厳しさで教え込まれていたならこの腕前も納得だ。
「これは……すごいな」
ダメで元々とルーサスはどこからともなく入手してきた化粧道具をクトに与えた。ジル自身は何が起こっているのか全然わからなかったが、子供たちの表情が驚きでぽかんとなってゆく様子を不思議な気持ちでながめていた。
最後にひびだらけの鏡を渡されたが、そこに何が映っているのか、理解するのにかなりの時間を要する。
ぼうっと鏡を見ているジルを見て、子供たちはまた声をあげた。
「大人みたいだ!」
「すてき!」
ジルはそっと自分の頬に手を触れてみる。どういうわけか鏡の中の人物も自分と同じ動きをする。
「本当に、私……なの?」
とても信じられない。
大きくも小さくもなかった目は目元に入った自然な輪郭のおかげで人形のように形よく見え、別段特徴のない鼻はすっと細く高く、頬は毎日が幸せであるとでもいうように薔薇色に染まっていた。そしてつり気味に描かれた眉は一筋縄ではいかないわがままなお嬢様という雰囲気だ。ツヤツヤしたピンクの唇はこれまで食事に困ったことはないとでもいうようにふっくらと健康的である。
サティエルも地味な顔だからこそ何にでもなれそうだというようなことをいっていた気がするが、今ならそれも信じられる。
「ちゃんと注文通り、気の強そうな良家の令嬢になったな」
ルーサスはひとしきり感心した後、なぜか冷めたように微妙な顔をする。まだ何かあるのだろうか。ジルが怪訝な顔でルーサスを見ていると、誰にともなく「ある意味おそろしいな」とつぶやいた。どういうことだろうか。何となく失礼なことを言われたような気がした。
その後、ルーサスも少しばかり上等そうに見える服を着てクトに化粧をしてもらう。こちらはもとから上品な顔立ちをしているので、さして変わらないだろうと思っていたが、顔に影のような濃い色が入り、まだ丸みの残った頬が引き締まると、ずっと年上のような顔つきになった。眉墨も元の眉よりも太めに入れられ、柔和なルーサスの顔が杓子定規な堅物といった印象に変わる。
ルーサスによると二人の役所は令嬢とその従者といったところらしい。
ジルが女優として何の評価されなかったとしても、サティエルはクトを使って十分に儲けることができたのではないか。今さらながらちょっと悪いことしたような気がしてきた。ここまで仕込んだクトがいなくなってさぞ落ち込んでいるだろう。よく考えたら、サティエルとゲラルドがしでかそうとしていたことが本当に悪いことなのか、確証がない。下手をしたらジルはバドゥルという悪魔のような男から救い出してくれた恩人に、後ろ足で砂をかけるような真似をしたのではなかろうか。
「じゃ、ちょっと練習をしよう。ジル、俺にも演技というのを教えてくれ」
そういわれてようやくジルも当初の目的を思い出す。
「その前に何をやるつもりなのか教えてよ」
そもそも計画を聞かなければどんな演技が必要なのかわからない。ルーサス自身も今思い出したとでもいうように「そうだったな」と頭をかく。
それは驚くべき計画だった。
ストーリーはこうだ。ジルが演じる良家のお嬢様は従者を連れて「家出もどき」を楽しんでいる。そのうち飽きて家に帰るだろうと誰もが思う雰囲気だ。そもそも従者を連れてわがままし放題。しかしここで家出の資金が尽きたため、ごうつく張りの金貸しに金を借りに出向く。
そんな令嬢の役を演じながらジルは金貸しの元で「自分はミリルディア家の娘だ」と名乗り金を出させて逃げるのだという。金貸し連中は横のつながりがあるから、これは数日間に一気に荒稼ぎして素早く引く計画らしい。
それを聞いた子供たちは「すごい」「さすがルーサスだ」と大はしゃぎだが、ジルは顔をしかめた。
「確かに姿だけ見たら騙される可能性もあるけど、お金を貸すとなると向こうも証拠を求めるんじゃないの? ミリルディア家ってどこの何だか知らないけど」
ルーサスはしばし黙った後「また後で説明するがそれは大丈夫だ」といった。子供たちには言えないようなことなのだろうか。何だかあやしい。
「まあ、いいわ。演技は教えるけど、代わりに私にも剣を教えてくれる? 強いんでしょう?」
ルーサスは面食らったように顔をしてまじまじとジルを見る。当たり前だ。こんな生活では身を守る方法は少しでも多いのがいいに決まってる。
「――わかった」
しばらく黙っていたが、仕方がないとでもいうようにうなずいた。
「そうだ! クトは私に化粧を教えてよ」
こちらは生きていくためというより、地味な顔の自分も化粧で変われるという大発見に興奮していたためだった。
クトは黙ってこくりと頷く。気のせいか少し笑ったように見えた。
ジルはあきれ果てた顔でつぶやいた。
「しっ。まだ演技を続けろ」
隣にいるルーサスは小声だが有無を言わさぬ口調だ。つられてジルの意識も背後に向けられる。誰かが追ってくるような気配はないが、すっと背を伸ばしてカツカツと靴を鳴らして歩いた。視界に入るルーサスの懐は決して少なくはない額の金で膨らんでいる。
こんなに上手くいくなんて。
ジルは手には立派なボタンが握られている。それは紋章の入った金色の飾りボタンで、もしかしたら本物の金でできているのかもしれない。ルーサスはどうしてこんなものを持っていたのだろうか。
ルーサスが「思いついた」といった稼ぐ方法は要するに詐欺だった。準備というのは詐欺をする場所を物色することだったようだが、それはとても子供が簡単に思いつくような悪事ではなかった。
まずルーサスは子供たちに古いカーテンを拾ってくるように頼んだ。どこにそんなものが捨ててあるのか、ジルにはさっぱりわからなかったが、どういうわけかその日のうちに十分な量が手に入る。集まったカーテンをきれいに洗い、裁縫が得意な子供たちがそれを傷みのない部分を縫い合わせると、遠目には豪華なドレスに見えるようなものができあがった。
ジルがその出来ばえ感心していると、ルーサスはそれに着替えろという。この段階ではルーサスのたくらみはまだわからなかった。
「すごい! お姫様みたい。でも……」
カーテンのドレスをまとったジルを見て、子供たちは歓声をあげたが、すぐに静まりかえって、気まずそうにお互い顔を見合わせる。ルーサスも首を傾げた。
「パッとしないな」
きっぱりとそう言った。ジルはわざとらしく大きなため息をついた。サティエルにも華々しい感じじゃないと言われ、どこの誰かもわからないゲラルドという大男にははっきりと「女優という顔じゃない」と言われた。自分が人の目を引くような容姿ではないことはちゃんと理解しているし、そんなことは生きていくのに関係ないと割り切っている。それに人に不快感を与えるほどひどいものではない。とにかく地味で驚くほど平均的なレジス人の顔だというだけだ。群衆に紛れ込んでしまったら、ここの子供たちだって探せないのではないかと本気で思う。
気まずい空気の中、クトが相変わらずぼんやりとした顔のままジルの前に進み出た。ひとしきりジルの顔をながめた後、ルーサスの袖を乱暴に引く。
「なんだ?」
めずらしく何かを訴えようとしている。
「あ! お化粧をすればいいのよ。大人の女の人みたいに!」
クトがジルの顔を指差してルーサスの袖を引くのを見て、一人の女の子が声をあげた。それを聞いた子供たちの間から「そうだ!」「それがいい!」と、次々に歓声があがる。
「いや、化粧をしても子供が大人に見えるなんてことはないだろう」
ルーサスは首をかしげるが、クトはそれを否定するように何度も首を振った。
「もしかしてクトはサティエルに化粧の方法を教えてもらっていたの?」
クトはそれにこくりと頷いてから、しゃべらないでとでもいうように人差し指を立てた。化粧がしにくくなるといいたいようだ。
クトの手際はすばらしいものだった。筆をとる手も迷いがなく、劇場で見てきたプロの役者たちの動きに遜色がない。けっして豊富ではない化粧品や道具類をたくみにかけ合わせ、ときには指先を道具として使う。
端役は自分で化粧をすることが多いと聞いた。ジルも実際にそうしている役者を見ている。長く役者をやっていたサティエルが人に指導できるほど化粧がうまくても何ら不思議ではない。クトが演技ではなく別のことをやっているというのはこのことだったのか。ジルと同じように地獄のような厳しさで教え込まれていたならこの腕前も納得だ。
「これは……すごいな」
ダメで元々とルーサスはどこからともなく入手してきた化粧道具をクトに与えた。ジル自身は何が起こっているのか全然わからなかったが、子供たちの表情が驚きでぽかんとなってゆく様子を不思議な気持ちでながめていた。
最後にひびだらけの鏡を渡されたが、そこに何が映っているのか、理解するのにかなりの時間を要する。
ぼうっと鏡を見ているジルを見て、子供たちはまた声をあげた。
「大人みたいだ!」
「すてき!」
ジルはそっと自分の頬に手を触れてみる。どういうわけか鏡の中の人物も自分と同じ動きをする。
「本当に、私……なの?」
とても信じられない。
大きくも小さくもなかった目は目元に入った自然な輪郭のおかげで人形のように形よく見え、別段特徴のない鼻はすっと細く高く、頬は毎日が幸せであるとでもいうように薔薇色に染まっていた。そしてつり気味に描かれた眉は一筋縄ではいかないわがままなお嬢様という雰囲気だ。ツヤツヤしたピンクの唇はこれまで食事に困ったことはないとでもいうようにふっくらと健康的である。
サティエルも地味な顔だからこそ何にでもなれそうだというようなことをいっていた気がするが、今ならそれも信じられる。
「ちゃんと注文通り、気の強そうな良家の令嬢になったな」
ルーサスはひとしきり感心した後、なぜか冷めたように微妙な顔をする。まだ何かあるのだろうか。ジルが怪訝な顔でルーサスを見ていると、誰にともなく「ある意味おそろしいな」とつぶやいた。どういうことだろうか。何となく失礼なことを言われたような気がした。
その後、ルーサスも少しばかり上等そうに見える服を着てクトに化粧をしてもらう。こちらはもとから上品な顔立ちをしているので、さして変わらないだろうと思っていたが、顔に影のような濃い色が入り、まだ丸みの残った頬が引き締まると、ずっと年上のような顔つきになった。眉墨も元の眉よりも太めに入れられ、柔和なルーサスの顔が杓子定規な堅物といった印象に変わる。
ルーサスによると二人の役所は令嬢とその従者といったところらしい。
ジルが女優として何の評価されなかったとしても、サティエルはクトを使って十分に儲けることができたのではないか。今さらながらちょっと悪いことしたような気がしてきた。ここまで仕込んだクトがいなくなってさぞ落ち込んでいるだろう。よく考えたら、サティエルとゲラルドがしでかそうとしていたことが本当に悪いことなのか、確証がない。下手をしたらジルはバドゥルという悪魔のような男から救い出してくれた恩人に、後ろ足で砂をかけるような真似をしたのではなかろうか。
「じゃ、ちょっと練習をしよう。ジル、俺にも演技というのを教えてくれ」
そういわれてようやくジルも当初の目的を思い出す。
「その前に何をやるつもりなのか教えてよ」
そもそも計画を聞かなければどんな演技が必要なのかわからない。ルーサス自身も今思い出したとでもいうように「そうだったな」と頭をかく。
それは驚くべき計画だった。
ストーリーはこうだ。ジルが演じる良家のお嬢様は従者を連れて「家出もどき」を楽しんでいる。そのうち飽きて家に帰るだろうと誰もが思う雰囲気だ。そもそも従者を連れてわがままし放題。しかしここで家出の資金が尽きたため、ごうつく張りの金貸しに金を借りに出向く。
そんな令嬢の役を演じながらジルは金貸しの元で「自分はミリルディア家の娘だ」と名乗り金を出させて逃げるのだという。金貸し連中は横のつながりがあるから、これは数日間に一気に荒稼ぎして素早く引く計画らしい。
それを聞いた子供たちは「すごい」「さすがルーサスだ」と大はしゃぎだが、ジルは顔をしかめた。
「確かに姿だけ見たら騙される可能性もあるけど、お金を貸すとなると向こうも証拠を求めるんじゃないの? ミリルディア家ってどこの何だか知らないけど」
ルーサスはしばし黙った後「また後で説明するがそれは大丈夫だ」といった。子供たちには言えないようなことなのだろうか。何だかあやしい。
「まあ、いいわ。演技は教えるけど、代わりに私にも剣を教えてくれる? 強いんでしょう?」
ルーサスは面食らったように顔をしてまじまじとジルを見る。当たり前だ。こんな生活では身を守る方法は少しでも多いのがいいに決まってる。
「――わかった」
しばらく黙っていたが、仕方がないとでもいうようにうなずいた。
「そうだ! クトは私に化粧を教えてよ」
こちらは生きていくためというより、地味な顔の自分も化粧で変われるという大発見に興奮していたためだった。
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