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第28話「日常が戻ってくること」
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四月二十四日火曜日、夜。雨が降っている。
自宅マンションのベッドに裸で仰向けになって、露杏奈と亜香里が寄り添い、ぼくの乳首とおちんちんを愛撫する。ヘッドボードまで飛び散った精液が垂れ下がる。ぼくたちの身体もシーツも、部屋の壁紙にまで精液が飛び散り、猟奇的な有様。
二人の舌先が乳首をにゅるにゅる舐め回すだけできもちよすぎて肩が震える。声が出る。じぶんの喘ぎが天井に跳ね返って、知らない女の子の声に聞こえて恥ずかしくなり、陶酔してしまう。二人の舌が脇腹を滑り、鳩尾まで反り返ったおちんちんの根元に巻き付く。そのまま先端までなぞりあげて、二人の唇が亀頭をパクリと咥えて、ちゅるちゅる音を立てて舐め回す。
「次、亜香里ちゃんだよ」
露杏奈が言う。
「あたし、露杏奈に抱かれて、お兄ちゃんにじゅぽじゅぽされたい」
「いいよ、おいで」
露杏奈が仰向けになって、亜香里が覆いかぶさり、舌を絡め合う。ぼくは二人の脚の間に座り込んで、つるつるの割れ目を観察する。小四の頃からほとんど変わっていない亜香里の幼い割れ目も、肉色の花弁が花開いた露杏奈の割れ目も、体液とベビーオイルでぬらぬらとテカり、ぼくは二人の割れ目に更にオイルを垂らす。精液の泡を吹いた亜香里の割れ目におちんちんを沈める。大きなストロークでちゅるちゅるピストンする。
「あっ、あっ、あっ、露杏奈ちゃん、きもちいい……」
亜香里はまるで露杏奈とセックスしているみたいに、情熱的にキスを交わしながら快楽を囁く。
* * *
大政高校から中杉学院への編入には再入試があったけれど、関東随一の進学校に通うぼくにとっては手続きの書類を書くようなもので、ちょうど学期が開始したばかりということもあって、すぐに登校することができ、一週間程度の空白期間で済んだ。そして、露杏奈も同時期に編入して、別々のクラスだけど、同じ高校に通うようになった。
ぼくと露杏奈は昼休みに一緒に学食や中庭でお弁当を食べて、二人で過ごしていたけれど、学校内でセックスすることは避けた。小学校と違って、バレると退学になってしまうし、ぼくたちが付き合ってることはすぐに公になってしまったから、変に詮索されたくなかった。
大政中学時代と違って、中杉学院ではすぐに友達ができたし、鬱々とした過去が誰か別人の記憶のようにも感じられ、明るく振る舞うことができた。そういう普通の日常を無下にしたくなかった。
ぼくは菱田梨衣菜の撮影に使われたスタジオビルに向かい、駐輪場のブロック塀をくまなく調べた。地面に近いところのブロックのモルタルが割れていて、一枚剥がすと黒いビニールに包まれたブロック状の薬物を発見した。あの旅館でみたものと同じで、あまり減っていないようにみえた。菱田梨衣菜は、自分が逮捕されたらこれを安全なところに移してほしいと言っていたけれど、それは別の時間軸だから、約束を守る必要は無い。
ぼくはそのクスリを菱田梨衣菜がやっていたように天秤で正確に重さを測り、ベビーオイルに混ぜた。露杏奈がぼくの自宅を訪れ、亜香里をセックスに誘ったとき、そのオイルを使って亜香里の身体をトロトロに溶かした。
亜香里はずっとぼくと仲違いしていたけれど、半ばレイプに近い処女喪失が余程きもちよかったのか、深夜まで何度も求めてきた。
露杏奈は週に二度、三度ほど着替えと夕食のために数時間帰宅するだけで、あとはずっとぼくの自宅マンションに入り浸り、一晩中セックスに溺れた。先週末に生理が始まったけれど、露杏奈は生理中でもお構いなくセックスを求めて、亜香里が呆れるほど何度も愛し合った。
時間を遡り、露杏奈と再会し、高校を退学して編入してまいにちバタバタしていて振り返る暇がなかったけれど、中杉学院で露杏奈と付き合っていることが明るみになると、クラスの女子たちから露杏奈のことをあれこれ聞かれた。
元モデルだということも知られていて、いつから付き合っているのか、どうやって知り合ったのかとか、答えにくいことばかり。意外と男子からはそれほど詮索されず、小学校の頃から知っていた石井くんが「伊東さんめちゃくちゃ可愛いよね、ベルギーの子だっけ?」と訊いてきたくらい。そう言われて、改めて露杏奈の美しさに気付かされた。
美人は三日で飽きるなんて大嘘で、一緒にいる間、とくにセックスしているとき、きもちよさそうな表情の露杏奈にみつめられると、溶けてしまいそうになる。
* * *
おちんちんを亜香里から引き抜いて、露杏奈と亜香里の恥丘が密着する隙間にねじ込む。男の子が憧れるその隙間は、意外とそんなにきもちよくない。すぐに抜き取って、今度は露杏奈の膣口に沈める。ぶちゅるるるっと精液を溢れさせながら底まで滑り込み、子宮頸に衝突すると、ぎゅううっと膣圧が高まる。
「あ……亜香里ちゃん、イク……あーっ、またイクっ」
亜香里と露杏奈はぼくにみせつけるように、くちゃくちゃ舌を絡め合う。ぼくは露杏奈を突きながら、亜香里の割れ目に指を淹れて、恥骨の裏側を刺激する。二人の愛し合う姿に、女の子どうしの終わりのない情動を感じて、ひどく嫉妬する。女の身体はそれ自体がセックスと快楽の本質であって、ぼくの身体はスイッチを入れるための快楽装置であり、ファッションの一部に過ぎない。女たちは一日中スマホをいじるかわりに、一日中ぼくとセックスする。
露杏奈の子宮頸が引き攣る。おちんちんを限界まで突き挿れて、射精するときみたいにピクピク痙攣させると、露杏奈が仰け反ってガクガク震える。甘い声を上げる。絶頂中の露杏奈からおちんちんを引き抜き、亜香里に挿れる。ぶちゃぶちゃ突く。引き抜く。露杏奈に挿れる。突く。抜く。亜香里に挿れる。二人の膣を交互にピストンする。肉厚な感触がねっとり柔らかく締めつける露杏奈と、薄くて繊細でマイルドな亜香里の個性を確かめる。小学生の頃はそれほど違いがなかった膣感が、成長するとこれほど明確に違う。
「お兄ちゃん、いっ、あーっ」
亜香里が絶頂する。ぼくも予告なく精液をぶっ放す。
中学三年生の割れ目から濁った汁がドバっと溢れて、露杏奈の割れ目にボタボタ滴る。おちんちんを引き抜いて露杏奈に挿入し、ありったけの精を注ぐ。
リビングの壁時計が、午後九時の時報を鳴らす。雨が止んだのか、雨音が途絶える。午後四時過ぎに帰宅して、夕食を挟んでほとんどセックスに溺れている。このあとも深夜一時過ぎまで愛し合い、亜香里か露杏奈のどちらかにつながったまま眠りにつく。毎晩こんな調子なのに、性欲が尽きない。
これ以上出ないくらい精液を絞り尽くすと、ぼくは仰向けに崩れ落ちる。亜香里と露杏奈が起き上がって、ぼくの濡れたおちんちんを舐め合う。脇腹に舌を這わせて、乳首に吸い付く。
「露杏奈ちゃん、雨上がったみたいだから、外でやってみない?」
亜香里が提案する。露杏奈が顔を上げて訊く。
「どこでする?」
「榛東文化の校庭は?」と亜香里。
「入れるの? やばくない?」
「平気、あたし校庭にスポーツタオル忘れたとき、フェンス乗り越えて取りに帰ったことがあるもん」
亜香里は絵里衣たちが通っていた榛東文化に進学した。家が近いから女子寮には入らなかったけれど、近所の女子寮から友達が遊びに来ることがある。そういうとき、セックスはお預けになる。
「乃蒼くん、外でセックスしてみる?」
* * *
ぼくたちはシャワーを浴びて、部屋を出た。
亜香里と露杏奈はロング丈のTシャツを着て、ぼくはパーカーだけを羽織る。
エレベーターの中で、露杏奈に後ろから挿入し、亜香里に指を挿れてキスをする。エントランスで二人にフェラチオされる。めちゃくちゃ焦るし興奮する。
マンションを出て坂を下って、榛東文化女子中学の校庭の脇道に出ると、ぼくたちはフェンスを乗り越えてグラウンドに侵入する。街灯の光しかなくて、濡れた土の上をあるくぼくたちの足音だけがきこえる。露杏奈が何かに気づいて、ぼくの袖を引く。
「みて、鉄棒」
ぼくたちは駆け寄る。亜香里が鉄棒を掴んで、お尻を突き出す。ベビーオイルを垂らして、後ろから挿れる。露杏奈がぼくのパーカーのジッパーを下ろして、乳首を舐める。ぼくは露杏奈のシャツの裾から手を入れて、割れ目に指を沈める。ちゃぷちゃぷちゃぷ、ちゅっちゅっちゅっ、とセックスの音が幾重にも響く。校庭沿いの道を歩く人影もみえて、みられてるわけでもないのに羞恥を覚える。
「外でするの、ハマるかも」と露杏奈が囁く。
「悪いことしてるみたいで、ドキドキするね」
「あたしが乃蒼くんのお嫁さんになっても、こういうエッチがしたいな」
そう言って、露杏奈は亜香里からおちんちんを引き抜き、ちゅるりと呑み込んで、喉の奥でくっちゃくっちゃと愛撫する。ぼくは亜香里の割れ目に指を挿れて掻き回す。露杏奈がおちんちんを亜香里の膣に戻す。
びじゅううううっ、ボタボタボタ……。
野外でセックスする野卑な快感に我慢できず、ぼくは亜香里に射精する。露杏奈が引き抜いて、じゅるじゅる啜る。亜香里も一緒に啜る。精液が飛び散って、二人の頬を濡らす。二人の舌が脇腹を滑り、乳首に吸いつき、首筋をなぞって、交代でぼくとキスをする。亜香里と露杏奈もキスをする。
「また降ってきた」
露杏奈が漆黒の空を見上げて呟く。霧雨がひんやりと注ぐ。露杏奈はぼくから離れて、鉄棒を掴んで飛び乗る。振り返って言う。
「乃蒼くん、逆上がりしよ」
「露杏奈、危ないよ。あの瞬間に戻るかもしれないよ」
「平気平気、一回だけ」
すべてを放棄してあの瞬間に置き去りにしてきたような後ろめたさが拭えなかった。だけど、もし戻ったとしても、なにもできない。戻るべきじゃない。露杏奈は鉄棒に身体を預けてぼくを待っている。
「一回だけだよ」
ぼくは露杏奈の隣に飛び乗る。亜香里が笑う。
「お兄ちゃん、逆上がりできるの?」
「できるよ、みてて。せーのっ」
ぼくは掛け声をかけて、露杏奈と一緒に逆上りする。
自宅マンションのベッドに裸で仰向けになって、露杏奈と亜香里が寄り添い、ぼくの乳首とおちんちんを愛撫する。ヘッドボードまで飛び散った精液が垂れ下がる。ぼくたちの身体もシーツも、部屋の壁紙にまで精液が飛び散り、猟奇的な有様。
二人の舌先が乳首をにゅるにゅる舐め回すだけできもちよすぎて肩が震える。声が出る。じぶんの喘ぎが天井に跳ね返って、知らない女の子の声に聞こえて恥ずかしくなり、陶酔してしまう。二人の舌が脇腹を滑り、鳩尾まで反り返ったおちんちんの根元に巻き付く。そのまま先端までなぞりあげて、二人の唇が亀頭をパクリと咥えて、ちゅるちゅる音を立てて舐め回す。
「次、亜香里ちゃんだよ」
露杏奈が言う。
「あたし、露杏奈に抱かれて、お兄ちゃんにじゅぽじゅぽされたい」
「いいよ、おいで」
露杏奈が仰向けになって、亜香里が覆いかぶさり、舌を絡め合う。ぼくは二人の脚の間に座り込んで、つるつるの割れ目を観察する。小四の頃からほとんど変わっていない亜香里の幼い割れ目も、肉色の花弁が花開いた露杏奈の割れ目も、体液とベビーオイルでぬらぬらとテカり、ぼくは二人の割れ目に更にオイルを垂らす。精液の泡を吹いた亜香里の割れ目におちんちんを沈める。大きなストロークでちゅるちゅるピストンする。
「あっ、あっ、あっ、露杏奈ちゃん、きもちいい……」
亜香里はまるで露杏奈とセックスしているみたいに、情熱的にキスを交わしながら快楽を囁く。
* * *
大政高校から中杉学院への編入には再入試があったけれど、関東随一の進学校に通うぼくにとっては手続きの書類を書くようなもので、ちょうど学期が開始したばかりということもあって、すぐに登校することができ、一週間程度の空白期間で済んだ。そして、露杏奈も同時期に編入して、別々のクラスだけど、同じ高校に通うようになった。
ぼくと露杏奈は昼休みに一緒に学食や中庭でお弁当を食べて、二人で過ごしていたけれど、学校内でセックスすることは避けた。小学校と違って、バレると退学になってしまうし、ぼくたちが付き合ってることはすぐに公になってしまったから、変に詮索されたくなかった。
大政中学時代と違って、中杉学院ではすぐに友達ができたし、鬱々とした過去が誰か別人の記憶のようにも感じられ、明るく振る舞うことができた。そういう普通の日常を無下にしたくなかった。
ぼくは菱田梨衣菜の撮影に使われたスタジオビルに向かい、駐輪場のブロック塀をくまなく調べた。地面に近いところのブロックのモルタルが割れていて、一枚剥がすと黒いビニールに包まれたブロック状の薬物を発見した。あの旅館でみたものと同じで、あまり減っていないようにみえた。菱田梨衣菜は、自分が逮捕されたらこれを安全なところに移してほしいと言っていたけれど、それは別の時間軸だから、約束を守る必要は無い。
ぼくはそのクスリを菱田梨衣菜がやっていたように天秤で正確に重さを測り、ベビーオイルに混ぜた。露杏奈がぼくの自宅を訪れ、亜香里をセックスに誘ったとき、そのオイルを使って亜香里の身体をトロトロに溶かした。
亜香里はずっとぼくと仲違いしていたけれど、半ばレイプに近い処女喪失が余程きもちよかったのか、深夜まで何度も求めてきた。
露杏奈は週に二度、三度ほど着替えと夕食のために数時間帰宅するだけで、あとはずっとぼくの自宅マンションに入り浸り、一晩中セックスに溺れた。先週末に生理が始まったけれど、露杏奈は生理中でもお構いなくセックスを求めて、亜香里が呆れるほど何度も愛し合った。
時間を遡り、露杏奈と再会し、高校を退学して編入してまいにちバタバタしていて振り返る暇がなかったけれど、中杉学院で露杏奈と付き合っていることが明るみになると、クラスの女子たちから露杏奈のことをあれこれ聞かれた。
元モデルだということも知られていて、いつから付き合っているのか、どうやって知り合ったのかとか、答えにくいことばかり。意外と男子からはそれほど詮索されず、小学校の頃から知っていた石井くんが「伊東さんめちゃくちゃ可愛いよね、ベルギーの子だっけ?」と訊いてきたくらい。そう言われて、改めて露杏奈の美しさに気付かされた。
美人は三日で飽きるなんて大嘘で、一緒にいる間、とくにセックスしているとき、きもちよさそうな表情の露杏奈にみつめられると、溶けてしまいそうになる。
* * *
おちんちんを亜香里から引き抜いて、露杏奈と亜香里の恥丘が密着する隙間にねじ込む。男の子が憧れるその隙間は、意外とそんなにきもちよくない。すぐに抜き取って、今度は露杏奈の膣口に沈める。ぶちゅるるるっと精液を溢れさせながら底まで滑り込み、子宮頸に衝突すると、ぎゅううっと膣圧が高まる。
「あ……亜香里ちゃん、イク……あーっ、またイクっ」
亜香里と露杏奈はぼくにみせつけるように、くちゃくちゃ舌を絡め合う。ぼくは露杏奈を突きながら、亜香里の割れ目に指を淹れて、恥骨の裏側を刺激する。二人の愛し合う姿に、女の子どうしの終わりのない情動を感じて、ひどく嫉妬する。女の身体はそれ自体がセックスと快楽の本質であって、ぼくの身体はスイッチを入れるための快楽装置であり、ファッションの一部に過ぎない。女たちは一日中スマホをいじるかわりに、一日中ぼくとセックスする。
露杏奈の子宮頸が引き攣る。おちんちんを限界まで突き挿れて、射精するときみたいにピクピク痙攣させると、露杏奈が仰け反ってガクガク震える。甘い声を上げる。絶頂中の露杏奈からおちんちんを引き抜き、亜香里に挿れる。ぶちゃぶちゃ突く。引き抜く。露杏奈に挿れる。突く。抜く。亜香里に挿れる。二人の膣を交互にピストンする。肉厚な感触がねっとり柔らかく締めつける露杏奈と、薄くて繊細でマイルドな亜香里の個性を確かめる。小学生の頃はそれほど違いがなかった膣感が、成長するとこれほど明確に違う。
「お兄ちゃん、いっ、あーっ」
亜香里が絶頂する。ぼくも予告なく精液をぶっ放す。
中学三年生の割れ目から濁った汁がドバっと溢れて、露杏奈の割れ目にボタボタ滴る。おちんちんを引き抜いて露杏奈に挿入し、ありったけの精を注ぐ。
リビングの壁時計が、午後九時の時報を鳴らす。雨が止んだのか、雨音が途絶える。午後四時過ぎに帰宅して、夕食を挟んでほとんどセックスに溺れている。このあとも深夜一時過ぎまで愛し合い、亜香里か露杏奈のどちらかにつながったまま眠りにつく。毎晩こんな調子なのに、性欲が尽きない。
これ以上出ないくらい精液を絞り尽くすと、ぼくは仰向けに崩れ落ちる。亜香里と露杏奈が起き上がって、ぼくの濡れたおちんちんを舐め合う。脇腹に舌を這わせて、乳首に吸い付く。
「露杏奈ちゃん、雨上がったみたいだから、外でやってみない?」
亜香里が提案する。露杏奈が顔を上げて訊く。
「どこでする?」
「榛東文化の校庭は?」と亜香里。
「入れるの? やばくない?」
「平気、あたし校庭にスポーツタオル忘れたとき、フェンス乗り越えて取りに帰ったことがあるもん」
亜香里は絵里衣たちが通っていた榛東文化に進学した。家が近いから女子寮には入らなかったけれど、近所の女子寮から友達が遊びに来ることがある。そういうとき、セックスはお預けになる。
「乃蒼くん、外でセックスしてみる?」
* * *
ぼくたちはシャワーを浴びて、部屋を出た。
亜香里と露杏奈はロング丈のTシャツを着て、ぼくはパーカーだけを羽織る。
エレベーターの中で、露杏奈に後ろから挿入し、亜香里に指を挿れてキスをする。エントランスで二人にフェラチオされる。めちゃくちゃ焦るし興奮する。
マンションを出て坂を下って、榛東文化女子中学の校庭の脇道に出ると、ぼくたちはフェンスを乗り越えてグラウンドに侵入する。街灯の光しかなくて、濡れた土の上をあるくぼくたちの足音だけがきこえる。露杏奈が何かに気づいて、ぼくの袖を引く。
「みて、鉄棒」
ぼくたちは駆け寄る。亜香里が鉄棒を掴んで、お尻を突き出す。ベビーオイルを垂らして、後ろから挿れる。露杏奈がぼくのパーカーのジッパーを下ろして、乳首を舐める。ぼくは露杏奈のシャツの裾から手を入れて、割れ目に指を沈める。ちゃぷちゃぷちゃぷ、ちゅっちゅっちゅっ、とセックスの音が幾重にも響く。校庭沿いの道を歩く人影もみえて、みられてるわけでもないのに羞恥を覚える。
「外でするの、ハマるかも」と露杏奈が囁く。
「悪いことしてるみたいで、ドキドキするね」
「あたしが乃蒼くんのお嫁さんになっても、こういうエッチがしたいな」
そう言って、露杏奈は亜香里からおちんちんを引き抜き、ちゅるりと呑み込んで、喉の奥でくっちゃくっちゃと愛撫する。ぼくは亜香里の割れ目に指を挿れて掻き回す。露杏奈がおちんちんを亜香里の膣に戻す。
びじゅううううっ、ボタボタボタ……。
野外でセックスする野卑な快感に我慢できず、ぼくは亜香里に射精する。露杏奈が引き抜いて、じゅるじゅる啜る。亜香里も一緒に啜る。精液が飛び散って、二人の頬を濡らす。二人の舌が脇腹を滑り、乳首に吸いつき、首筋をなぞって、交代でぼくとキスをする。亜香里と露杏奈もキスをする。
「また降ってきた」
露杏奈が漆黒の空を見上げて呟く。霧雨がひんやりと注ぐ。露杏奈はぼくから離れて、鉄棒を掴んで飛び乗る。振り返って言う。
「乃蒼くん、逆上がりしよ」
「露杏奈、危ないよ。あの瞬間に戻るかもしれないよ」
「平気平気、一回だけ」
すべてを放棄してあの瞬間に置き去りにしてきたような後ろめたさが拭えなかった。だけど、もし戻ったとしても、なにもできない。戻るべきじゃない。露杏奈は鉄棒に身体を預けてぼくを待っている。
「一回だけだよ」
ぼくは露杏奈の隣に飛び乗る。亜香里が笑う。
「お兄ちゃん、逆上がりできるの?」
「できるよ、みてて。せーのっ」
ぼくは掛け声をかけて、露杏奈と一緒に逆上りする。
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