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第2部
第2話「薬品輸送車を襲う顛末」
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キッチンでジアルジアを作る。がぶ飲みする。
このサイボーグ食はバイオユニットの身体に必要な栄養がすべて入っていて、更に精液をめちゃくちゃ増やす。バイオユニットはほとんど代謝しないから、普通の食事をしない限り排泄もしない。飲んだ分、ほとんど精液になる。
「よう、リオ、今夜仕事か?」
裸にサンダル姿のボリスが冷蔵庫から酒瓶を取り出してぼくに声をかける。
「ボリスは行かないの?」
「ドンパチしないんだろ、こまけー仕事は任せるよ」
「ベツは行くって」
「あいつは仕事が唯一の楽しみだからなぁ」
ボリスはビールを一本飲み干して、残りを両手で掴んで立ち去る。リビングでハルトとヴィクトール、あと数人の男たちがフットボールの試合をモニタでアナログ観戦している。
セクター4ではフットボールが人気で、みんな賭けをする。得点が入るたびにみんな大騒ぎする。電脳煙草の煙が天井付近に充満していて、空気が白い。
ぼくはシーリングファンのスイッチを入れる。ハルトが振り返る。
「おい、リオ、お前も賭けねえ?」
「じゃあ、西部バーバランドに百」
「来いよ、一緒にみようぜ」
「ぼく、ダイバーネットで観ます」
「ダイブできるようになったのか?」
「練習中です」
そう言って、ぼくはジアルジアのボトルを持ってバルコニーに出る。
かつてキャンプがあったリバーサイドステートビルとは違うけど、ヤク中で裏切り者のオカマのシュウジと並んで電脳ドラッグを吸っていたネムの姿を思い出す。大勢の女たちと結ばれているのに、なぜ彼女のことだけは忘れることができないのかわからない。
デッキチェアに寝そべる。薄い雲の隙間から頼りない日差しが注ぐ。五十年後の東京という異世界に来てから、晴れ間を片手で数えられるくらいしかみていない。
瞳の色が朱色になったぼくに直射日光は眩しい。銀色のバイザーを被る。片耳に触れてダイブモードにする。
墜落した飛行機の中で読んでいた小説では、主人公は乗っていたエレベータが落下して、異世界の空に放り出されたけれど、ダイバーネットへのアクセスはちょうどそんな感じだった。
うさぎの穴のような空間をどんどん落下して、すぽんとダイバーネットの空に落っこちる。
そこは無限の空間に浮かぶ空中都市のようなところで、URLで好きな位置にジャンプし、URIでコンテンツを特定する。ぼくの知るインターネットは二次元の平面世界だったけれど、ダイバーネットは三次元で、触ったり、嗅いだり、味わうことだってできる。
有名人のボットと雅叙園で食事を楽しみ、ステージ最前列でライブを観て、銃を持ってゾンビを撃ち殺し、失われた史跡を散策できる。
想像すらしなかった様々なコンテンツの中で特別人が集まっているのはエクスペリエンス系のサイトで、誰かの体験を編集したものだ。再生すると、誰か他人の経験を追体験できる。
旅行やスカイダイビング、ステージ上でのダンスや歌、楽器の演奏、猫をもふもふすること、あらゆる食事、あらゆるお酒、マッサージ、ヘッドスパ、サウナ、キャンプファイヤ、誕生日のバースデーケーキの火を吹き消して祝福してもらう女の子にだってなれる。なんでもあるけど、苦痛を伴う経験や、性的なものは禁じられている。そういうのはダークサイトというみつけにくいダイバーネットの最深部でやりとりされる。
そんなサイト内にフットボールの試合のライブをみつける。バーバランド対フロージャの試合は観客席だけでなく、コート上でみることもできる。
ぼくは二階席のブースに移動する。柔らかい座席に座る。コート上はダイナミックすぎてちょっと怖い。
「兄さん、賭けないのかい?」
隣の席に座った義眼の男に声をかけられる。
「もう仲間と賭けてます」
「俺はフロージャに三百」
「バーバランドに百」
「俺はアーメッド、エドガータウンで雑貨商をやってる」
「リオです、よろしく」
差し出された義手を握って握手する。義眼は丸いレンズ状で、ゲラルディーニ柿崎記念病院で見た禿頭の医師とおなじで、表情がわかりにくい。
「どこに住んでるんだい?」
「ぼくですか? エゴタウンに」と嘘をつく。
「自由民の街じゃないか、兄さん自由民?」
「いえ……お金があるので、仕事はしてないですけど」
「ふーん、若いのに大変じゃないかね」
「若い人多いですよ。アーメッドさんは市民ですか?」
アーメッドは煙草を取り出して火を付ける。ネオスポラの香りがする。ダイバーネットの中は現実世界と同じように煙草も吸えるし、香りもする。自由に往来できる異世界のようなものだ。
ぼくの時代よりネット依存に陥りそうだけど、ANPニュースでそういう話題はみたことがない。
「市民だよ、もう年だから、そろそろ自由民になりたくてね」
「医療サービス受けられなくなりますよ」
「サイボーグだからどうせ保険受けられないの」
「お金持ちですか?」
「リオくんに奢るほどはないけどなぁ……」
フロージャのランニングバックがタッチダウンを決める。また点差が拡がる。残り時間が少ない。ぼくの百クレジットが消えていく。
アーメッドがにやつきながら顔を近づける。
「睡眠薬ってどこで手に入るの?」
* * *
ぶつりと回線が切れて、日差しの前にゴーグルをつけたヴィクトールが立ち、バイザーの青い文字がコネロスを表示する。
ダイブの失敗じゃなくて、意図的に回線を切られたときの症状。
「リオ、ダイバーネットは悪党だらけだから、べらべら余計なことしゃべるなよ」
「ヴィクトール、また覗いてたの?」
「お前ネット初心者だからフラフラしてて心配なんだよ」
「なんだよ、お母さんみたい」
「ダイブするときはユリアママに同伴してもらえよ」
リビングで歓声と怒声があがる。試合が終わったらしい。
* * *
廃ビルの駐車場フロアに昔アキラが乗っていたピックアップトラックを駐めて、バイザーをかけてハルトとベツの視界を共有する。ふたりとも警察車両の色に塗装した大型バイクにまたがり、バイパスを猛スピードで飛んでいく。
エンライ・エヴゲニー社のロゴの入った薬品輸送車に近づき、ハルトが手を振る。ベツのバイクが回転灯をつけて近づき、身振りで地上に誘導する。地面に降りて、輸送車が停まる。
ハルトとベツもバイクを停めて、輸送車に駆け寄る。運転席から男が顔を覗かせ、車の登録証を差し出す。
「爆弾テロの予告がありました。この車にも爆弾が仕掛けられている可能性があります。全員降りてください」
ハルトが輸送車の乗務員に告げる。車から男たちが慌てて降りる。ベツが「離れて」と指示すると、制服姿の乗務員は路肩のビル壁まで後退る。
ハルトが輸送車の周囲を周り、男たちから死角になる位置で地面に這いつくばる。車の下に発煙筒を投げ込む。赤い炎と煙が上がる。
「爆弾だ! 伏せろ!」
ハルトが叫ぶ。乗務員の男たちがその場に伏せる。ハルトとベツは輸送車に乗り込み、車を急発進させる。交差点を右折して、バイパスへ上昇する。
車のセキュリティキーが解除され、自由運転に切り替わる。
ぼくはバイザーを上げる。もう間もなく薬品輸送車がやってくる。車から降りて、ピックアップトラックのリヤドアを開く。アキラが使っていたときは幌を張っていたけど、弾痕を修理するときにバンボデーに付け替えた。
駐車場に輸送車が滑り込んでくる。トラックの後ろで停まる。ハルトとベツが降りてくる。輸送車のサイドドアを開くと、大量の睡眠薬ケースが並ぶ。
バケツリレーでピックアップトラックに積み替える。
「リオ、お前のアイデア最高だよ、誰も疑ってなかったぜ」とハルトが言う。
「こんなにうまくいくとは思いませんでした」
「今までで一番楽だったな、それに輸送車一台分まるごとって初めてじゃないか。なにもしてないのに信じられねえよ」とベツが笑う。
全部で四十五ケースを積み替えて、ぼくはピックアップトラックを走らせる。自動運転でサチの待つ次の中継地点へ。
ハルトとベツが手を振る。
このサイボーグ食はバイオユニットの身体に必要な栄養がすべて入っていて、更に精液をめちゃくちゃ増やす。バイオユニットはほとんど代謝しないから、普通の食事をしない限り排泄もしない。飲んだ分、ほとんど精液になる。
「よう、リオ、今夜仕事か?」
裸にサンダル姿のボリスが冷蔵庫から酒瓶を取り出してぼくに声をかける。
「ボリスは行かないの?」
「ドンパチしないんだろ、こまけー仕事は任せるよ」
「ベツは行くって」
「あいつは仕事が唯一の楽しみだからなぁ」
ボリスはビールを一本飲み干して、残りを両手で掴んで立ち去る。リビングでハルトとヴィクトール、あと数人の男たちがフットボールの試合をモニタでアナログ観戦している。
セクター4ではフットボールが人気で、みんな賭けをする。得点が入るたびにみんな大騒ぎする。電脳煙草の煙が天井付近に充満していて、空気が白い。
ぼくはシーリングファンのスイッチを入れる。ハルトが振り返る。
「おい、リオ、お前も賭けねえ?」
「じゃあ、西部バーバランドに百」
「来いよ、一緒にみようぜ」
「ぼく、ダイバーネットで観ます」
「ダイブできるようになったのか?」
「練習中です」
そう言って、ぼくはジアルジアのボトルを持ってバルコニーに出る。
かつてキャンプがあったリバーサイドステートビルとは違うけど、ヤク中で裏切り者のオカマのシュウジと並んで電脳ドラッグを吸っていたネムの姿を思い出す。大勢の女たちと結ばれているのに、なぜ彼女のことだけは忘れることができないのかわからない。
デッキチェアに寝そべる。薄い雲の隙間から頼りない日差しが注ぐ。五十年後の東京という異世界に来てから、晴れ間を片手で数えられるくらいしかみていない。
瞳の色が朱色になったぼくに直射日光は眩しい。銀色のバイザーを被る。片耳に触れてダイブモードにする。
墜落した飛行機の中で読んでいた小説では、主人公は乗っていたエレベータが落下して、異世界の空に放り出されたけれど、ダイバーネットへのアクセスはちょうどそんな感じだった。
うさぎの穴のような空間をどんどん落下して、すぽんとダイバーネットの空に落っこちる。
そこは無限の空間に浮かぶ空中都市のようなところで、URLで好きな位置にジャンプし、URIでコンテンツを特定する。ぼくの知るインターネットは二次元の平面世界だったけれど、ダイバーネットは三次元で、触ったり、嗅いだり、味わうことだってできる。
有名人のボットと雅叙園で食事を楽しみ、ステージ最前列でライブを観て、銃を持ってゾンビを撃ち殺し、失われた史跡を散策できる。
想像すらしなかった様々なコンテンツの中で特別人が集まっているのはエクスペリエンス系のサイトで、誰かの体験を編集したものだ。再生すると、誰か他人の経験を追体験できる。
旅行やスカイダイビング、ステージ上でのダンスや歌、楽器の演奏、猫をもふもふすること、あらゆる食事、あらゆるお酒、マッサージ、ヘッドスパ、サウナ、キャンプファイヤ、誕生日のバースデーケーキの火を吹き消して祝福してもらう女の子にだってなれる。なんでもあるけど、苦痛を伴う経験や、性的なものは禁じられている。そういうのはダークサイトというみつけにくいダイバーネットの最深部でやりとりされる。
そんなサイト内にフットボールの試合のライブをみつける。バーバランド対フロージャの試合は観客席だけでなく、コート上でみることもできる。
ぼくは二階席のブースに移動する。柔らかい座席に座る。コート上はダイナミックすぎてちょっと怖い。
「兄さん、賭けないのかい?」
隣の席に座った義眼の男に声をかけられる。
「もう仲間と賭けてます」
「俺はフロージャに三百」
「バーバランドに百」
「俺はアーメッド、エドガータウンで雑貨商をやってる」
「リオです、よろしく」
差し出された義手を握って握手する。義眼は丸いレンズ状で、ゲラルディーニ柿崎記念病院で見た禿頭の医師とおなじで、表情がわかりにくい。
「どこに住んでるんだい?」
「ぼくですか? エゴタウンに」と嘘をつく。
「自由民の街じゃないか、兄さん自由民?」
「いえ……お金があるので、仕事はしてないですけど」
「ふーん、若いのに大変じゃないかね」
「若い人多いですよ。アーメッドさんは市民ですか?」
アーメッドは煙草を取り出して火を付ける。ネオスポラの香りがする。ダイバーネットの中は現実世界と同じように煙草も吸えるし、香りもする。自由に往来できる異世界のようなものだ。
ぼくの時代よりネット依存に陥りそうだけど、ANPニュースでそういう話題はみたことがない。
「市民だよ、もう年だから、そろそろ自由民になりたくてね」
「医療サービス受けられなくなりますよ」
「サイボーグだからどうせ保険受けられないの」
「お金持ちですか?」
「リオくんに奢るほどはないけどなぁ……」
フロージャのランニングバックがタッチダウンを決める。また点差が拡がる。残り時間が少ない。ぼくの百クレジットが消えていく。
アーメッドがにやつきながら顔を近づける。
「睡眠薬ってどこで手に入るの?」
* * *
ぶつりと回線が切れて、日差しの前にゴーグルをつけたヴィクトールが立ち、バイザーの青い文字がコネロスを表示する。
ダイブの失敗じゃなくて、意図的に回線を切られたときの症状。
「リオ、ダイバーネットは悪党だらけだから、べらべら余計なことしゃべるなよ」
「ヴィクトール、また覗いてたの?」
「お前ネット初心者だからフラフラしてて心配なんだよ」
「なんだよ、お母さんみたい」
「ダイブするときはユリアママに同伴してもらえよ」
リビングで歓声と怒声があがる。試合が終わったらしい。
* * *
廃ビルの駐車場フロアに昔アキラが乗っていたピックアップトラックを駐めて、バイザーをかけてハルトとベツの視界を共有する。ふたりとも警察車両の色に塗装した大型バイクにまたがり、バイパスを猛スピードで飛んでいく。
エンライ・エヴゲニー社のロゴの入った薬品輸送車に近づき、ハルトが手を振る。ベツのバイクが回転灯をつけて近づき、身振りで地上に誘導する。地面に降りて、輸送車が停まる。
ハルトとベツもバイクを停めて、輸送車に駆け寄る。運転席から男が顔を覗かせ、車の登録証を差し出す。
「爆弾テロの予告がありました。この車にも爆弾が仕掛けられている可能性があります。全員降りてください」
ハルトが輸送車の乗務員に告げる。車から男たちが慌てて降りる。ベツが「離れて」と指示すると、制服姿の乗務員は路肩のビル壁まで後退る。
ハルトが輸送車の周囲を周り、男たちから死角になる位置で地面に這いつくばる。車の下に発煙筒を投げ込む。赤い炎と煙が上がる。
「爆弾だ! 伏せろ!」
ハルトが叫ぶ。乗務員の男たちがその場に伏せる。ハルトとベツは輸送車に乗り込み、車を急発進させる。交差点を右折して、バイパスへ上昇する。
車のセキュリティキーが解除され、自由運転に切り替わる。
ぼくはバイザーを上げる。もう間もなく薬品輸送車がやってくる。車から降りて、ピックアップトラックのリヤドアを開く。アキラが使っていたときは幌を張っていたけど、弾痕を修理するときにバンボデーに付け替えた。
駐車場に輸送車が滑り込んでくる。トラックの後ろで停まる。ハルトとベツが降りてくる。輸送車のサイドドアを開くと、大量の睡眠薬ケースが並ぶ。
バケツリレーでピックアップトラックに積み替える。
「リオ、お前のアイデア最高だよ、誰も疑ってなかったぜ」とハルトが言う。
「こんなにうまくいくとは思いませんでした」
「今までで一番楽だったな、それに輸送車一台分まるごとって初めてじゃないか。なにもしてないのに信じられねえよ」とベツが笑う。
全部で四十五ケースを積み替えて、ぼくはピックアップトラックを走らせる。自動運転でサチの待つ次の中継地点へ。
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