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第1部
第36話「パンクな異世界で生き残る四つの教訓」
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七月十四日、午後二時、雨。
かつてぼくたちのキャンプがあった都市、クルグリー・プルドの南西にわずか数百ヤードのところに、いまではユリシナ教会が所有する墓地があった。
雨の降る墓地の門を、傘を差したぼくとヴィクトールがくぐる。
ここを探してくれたのはヴィクトールだ。地名も道路も建物も、すべてが変わってしまったセクター4で、かつての雑司が谷を探し当てるのはぼくひとりでは無理だっただろう。
「どれだかわかる?」とぼく。
「そこまでは、わかんね」とヴィクトールは肩を竦める。
ぼくたちは墓の前を歩きながら探す。もうないかもしれない。バイザーをかけてスキャンする。かつて深緑に覆われた霊園は整備され、墓の形までエジプトのアンクの形になっている。
雨の中、レインコートを着たアンドロイドが庭木を剪定する姿がみえる。
「なあ、リオ。もし、元の時代に戻れるなら、戻りたいか?」
ヴィクトールが聞く。ぼくは首を横にふる。
「前は少しだけ、そんな気持ちもあったけど、いまはもう……」
「そっか」
「ヴィクトールは、ここ出身なの?」
「俺か? 俺はセクター5、ハルトと同じだ」
「帰りたい?」
「全然」
「なんで?」
「俺の故郷はずっと戦争やってんだよ、それに、女が多い」
「女が多いなら、ぼくは行ってみたいな」
ヴィクトールは笑う。ぼくがヴィクトールを振り返ると、視界に検知アイコンが跳ねる。ぼくは指差す。七ブロック向こう側に歩く。
四角い御影石の墓石に、袴田家之墓、と刻まれている。苔むしているけど、誰かが手入れしている。
ぼくは花を手向ける。墓石の名前には、ぼくと父と母があったが、妹の友梨はなかった。傘をたたみ、しゃがんで、カロートを開ける。並んだ骨壷の隅に、ネムの遺灰の入った瓶を置く。手を合わせる。ヴィクトールが煙草に火を付ける。
「セクター5の知り合いはみんな死んじまった。行きたくても、俺を頼るなよ」
「戦争やってるんでしょ?」
「戦争は関係ない。みんな女に現を抜かして、教訓を守らなかったのさ」
「教訓?」
「この世界で生き残るための四つの教訓だ」
雨が降り続く空に、ヴィクトールが懐かしい香りの煙を吐く。バイザーの視界にベツのライブ映像が開く。
* * *
教訓一、電脳鍵を他人に奪われてはならない
ドームエリアの脇に立つハラシンタワーの五十階は、イーライ・シャーショウのセーフハウスだった。電脳ドラッグを精製する工場のようなところ。
エレベーターがぐんぐん上っていく。ベツの視界にボリスも映る。二人とも防弾スーツと戦闘ゴーグルをつけて、六本の銃身を束ねたミニガンを携行する。四十五階を過ぎて、ベツとボリスがミニガンをコッキングする。射撃表示になり、赤い照準器が現れる。
ドアが開く。ベツとボリスがなだれ込み、広いロビーでドラッグを精製する男たちが振り返る。
スタビライザーを拡げたミニガンが火を噴く。ヴィーンという回転音が轟き、照準に入るイーライの手下たちがゴム人形のように弾け飛ぶ。ガラスが砕け、壁が崩れ落ち、小型のボンベが爆発する。
ロビーの男たちを一掃すると、二人は撃ち尽くしたミニガンを床に下ろす。ライフルに持ち替える。居住区への扉に進む。床に散らばる千切れた腕や脚をガラクタと同じように蹴飛ばして、壁際へ。男たちの怒鳴り声が響く。
ベツがフラググレネードを投げ込み、爆発の直後にボリスが突入する。ベツがあとに続く。
個室のドアを蹴破ると、男が拳銃を構える。別の男が機関銃ををベツに向ける。撃たない。二人ともベツに頭を撃たれ、糸の切れた人形のようにその場に崩れる。廊下に飛び出てきた女が機関銃を構える。ボリスが女を狙う。
「身体が動かねえ!」と女が叫ぶ。
ボリスの弾が女の眼球を貫通し、後頭部へ抜ける。突き当りの食堂から何人もの男たちが銃を構える。一発も撃てない。
電脳鍵を奪われた哀れな男たちは、ベツとボリスの二人に一方的に虐殺されていく。
* * *
教訓二、郷に入れば郷に従え
ハラシンタワーの外階段を、イーライと少年が駆け上がる。冷たい雨が横殴りで降り注ぐ。七十階を過ぎると、少年がへばってくる。イーライが手を掴んで強引に引っ張る。来い、置いてくぞ。
円形の発着ポートがある屋上に到達する二人の姿を、ハルトのゴーグルが捕えていた。ハルトをみつけて立ち尽くすイーライ。少年を盾にして、ハルトに拳銃を突きつける。ハルトも拳銃を構える。
「ハルトォォ! 独立を手助けした恩をこうやって返すのか、てめー」
イーライが絶叫する。ハルトのゴーグルが精密射撃モードに変わる。雲の中を稲妻が走り、雷鳴が轟く。
「ゲリラが選んだのは余所者のあんたじゃない、西部には西部のルールがある。それをあんたは踏みにじったんだ。アンタは東部から出るべきじゃなかった。もう、誰も助けてくれない」
「ルールなんざ糞食らえだ!」
イーライはハルトを撃つ。銃弾がハルトの頭上をかすめるけど、撃ち返さない。イーライは続けざまに撃つ。銃弾は逸れる。
盾にされていた少年が、イーライの太腿のナイフを引き抜いて、イーライの脇腹を刺す。驚いたイーライは少年を離す。脇腹に根元まで刺さったナイフに手をかける。少年は逃げ出す。イーライが少年を後ろから撃つ。少年はうつ伏せに倒れる。
ハルトが発砲する。イーライのロン毛の頭が半分吹き飛ぶ。後ろによろめき、フェンスに凭れるように尻餅をつく。血がひろがって、排水溝へ流れていく。
ハルトは少年に歩み寄る。脚を撃たれている。抱き起こす。
「ボク、この人の仲間じゃありません……」
「知ってるよ。立てるか?」
ハルトは少年の肩を抱える。発着ポートに駐めた自分の車に連れて行く。
* * *
教訓三、仲間を裏切ってはならない
セーフハウスの駐車場に、アキラの新車が滑り込む。
雨に濡れたドアが開く。アキラが下りる。待っていたサチが、ガムを噛みながら歩み寄る。アキラが周囲を見渡す。東西の階段から銃を持った男たち五人が下りてくる。駆け寄る。
「サチ、ちょうどこれからイーライたちのキャンプへ……」
アキラが言いかけて口を噤む。男たちがアキラを取り囲む。
「ハルトは?」とアキラが聞く。
「ハルトは行けなくなった」とサチが答える。
男たちがアキラの行く手を遮る。アキラは前を見て、後ろを見て、サチを振り返る。じっとみつめる。
「見逃してくれないか?」
「無理だね」
サチはガムを膨らます。パンと割れる。アキラは目を閉じ、項垂れる。
* * *
教訓四、ひとを愛してはならない
ぼくは立ち上がる。傘を差す。ヴィクトールが煙草を投げる。バシャバシャと通路を歩く足音が近づく。ぼくたちは振り返る。
ボロボロの外套をまとい、散弾銃を抱えたヌクイ・ハルオがいた。雨に濡れ、右足の革靴は脱げて裸足で、雨水が流れる通路をよろよろと歩く。片腕を怪我している。
「リオ、ヌクイの電脳鍵は無い」とヴィクトールが囁く。
ヌクイは散弾銃をぼくたちに向ける。バイザーに危害警告が表示される。
「リオ、シュウジは、キミのことが好きだった」とヌクイが言う「なのに、なんで殺した?」。
ぼくはコートの中で拳銃のグリップを握る。安全装置を外す。バイザーの火器欄が『安全』から『射撃』表示になる。
「なんで殺した!」
ぼくは拳銃を抜いてヌクイに向ける。
ヌクイは散弾銃を自分の顎に当てて、引き金を引く。じぶんの脳味噌を吹き飛ばす。ヌクイは仰向けにぶっ倒れる。
* * *
ヴィクトールの車がバイパスに浮上する。助手席の窓から、雨に濡れるユリシナ教会の尖塔を眺める。
「リオ、車の運転覚えるかい?」とヴィクトールが聞く。
「免許もってないけど……」
「免許?」
「いらないの?」
「百年前は免許が必要だったのか」
「うん……、そんな昔じゃないけど」
「いらないよ。目的地を入力するだけだし」
「ハンドルついてるのに」
「地上では使うね。地上に降りるときは免許が必要だけど、俺は持ってない」
「じゃあ、教えて」
ヴィクトールがナビを開いて使い方を教えてくれる。お父さんの車と変わらない。
目的地を入力すると、自動運転する。地上に下りると自動運転が切れて、補助運転に切り替わる。ハンドルとアクセル、ブレーキがついているのも同じ。それらは地上で使う。
赤色灯をつけた警察車両がサイレンを鳴らしながら反対車線を通過する。墓地とは別の方向に曲がる。
かつてぼくたちのキャンプがあった都市、クルグリー・プルドの南西にわずか数百ヤードのところに、いまではユリシナ教会が所有する墓地があった。
雨の降る墓地の門を、傘を差したぼくとヴィクトールがくぐる。
ここを探してくれたのはヴィクトールだ。地名も道路も建物も、すべてが変わってしまったセクター4で、かつての雑司が谷を探し当てるのはぼくひとりでは無理だっただろう。
「どれだかわかる?」とぼく。
「そこまでは、わかんね」とヴィクトールは肩を竦める。
ぼくたちは墓の前を歩きながら探す。もうないかもしれない。バイザーをかけてスキャンする。かつて深緑に覆われた霊園は整備され、墓の形までエジプトのアンクの形になっている。
雨の中、レインコートを着たアンドロイドが庭木を剪定する姿がみえる。
「なあ、リオ。もし、元の時代に戻れるなら、戻りたいか?」
ヴィクトールが聞く。ぼくは首を横にふる。
「前は少しだけ、そんな気持ちもあったけど、いまはもう……」
「そっか」
「ヴィクトールは、ここ出身なの?」
「俺か? 俺はセクター5、ハルトと同じだ」
「帰りたい?」
「全然」
「なんで?」
「俺の故郷はずっと戦争やってんだよ、それに、女が多い」
「女が多いなら、ぼくは行ってみたいな」
ヴィクトールは笑う。ぼくがヴィクトールを振り返ると、視界に検知アイコンが跳ねる。ぼくは指差す。七ブロック向こう側に歩く。
四角い御影石の墓石に、袴田家之墓、と刻まれている。苔むしているけど、誰かが手入れしている。
ぼくは花を手向ける。墓石の名前には、ぼくと父と母があったが、妹の友梨はなかった。傘をたたみ、しゃがんで、カロートを開ける。並んだ骨壷の隅に、ネムの遺灰の入った瓶を置く。手を合わせる。ヴィクトールが煙草に火を付ける。
「セクター5の知り合いはみんな死んじまった。行きたくても、俺を頼るなよ」
「戦争やってるんでしょ?」
「戦争は関係ない。みんな女に現を抜かして、教訓を守らなかったのさ」
「教訓?」
「この世界で生き残るための四つの教訓だ」
雨が降り続く空に、ヴィクトールが懐かしい香りの煙を吐く。バイザーの視界にベツのライブ映像が開く。
* * *
教訓一、電脳鍵を他人に奪われてはならない
ドームエリアの脇に立つハラシンタワーの五十階は、イーライ・シャーショウのセーフハウスだった。電脳ドラッグを精製する工場のようなところ。
エレベーターがぐんぐん上っていく。ベツの視界にボリスも映る。二人とも防弾スーツと戦闘ゴーグルをつけて、六本の銃身を束ねたミニガンを携行する。四十五階を過ぎて、ベツとボリスがミニガンをコッキングする。射撃表示になり、赤い照準器が現れる。
ドアが開く。ベツとボリスがなだれ込み、広いロビーでドラッグを精製する男たちが振り返る。
スタビライザーを拡げたミニガンが火を噴く。ヴィーンという回転音が轟き、照準に入るイーライの手下たちがゴム人形のように弾け飛ぶ。ガラスが砕け、壁が崩れ落ち、小型のボンベが爆発する。
ロビーの男たちを一掃すると、二人は撃ち尽くしたミニガンを床に下ろす。ライフルに持ち替える。居住区への扉に進む。床に散らばる千切れた腕や脚をガラクタと同じように蹴飛ばして、壁際へ。男たちの怒鳴り声が響く。
ベツがフラググレネードを投げ込み、爆発の直後にボリスが突入する。ベツがあとに続く。
個室のドアを蹴破ると、男が拳銃を構える。別の男が機関銃ををベツに向ける。撃たない。二人ともベツに頭を撃たれ、糸の切れた人形のようにその場に崩れる。廊下に飛び出てきた女が機関銃を構える。ボリスが女を狙う。
「身体が動かねえ!」と女が叫ぶ。
ボリスの弾が女の眼球を貫通し、後頭部へ抜ける。突き当りの食堂から何人もの男たちが銃を構える。一発も撃てない。
電脳鍵を奪われた哀れな男たちは、ベツとボリスの二人に一方的に虐殺されていく。
* * *
教訓二、郷に入れば郷に従え
ハラシンタワーの外階段を、イーライと少年が駆け上がる。冷たい雨が横殴りで降り注ぐ。七十階を過ぎると、少年がへばってくる。イーライが手を掴んで強引に引っ張る。来い、置いてくぞ。
円形の発着ポートがある屋上に到達する二人の姿を、ハルトのゴーグルが捕えていた。ハルトをみつけて立ち尽くすイーライ。少年を盾にして、ハルトに拳銃を突きつける。ハルトも拳銃を構える。
「ハルトォォ! 独立を手助けした恩をこうやって返すのか、てめー」
イーライが絶叫する。ハルトのゴーグルが精密射撃モードに変わる。雲の中を稲妻が走り、雷鳴が轟く。
「ゲリラが選んだのは余所者のあんたじゃない、西部には西部のルールがある。それをあんたは踏みにじったんだ。アンタは東部から出るべきじゃなかった。もう、誰も助けてくれない」
「ルールなんざ糞食らえだ!」
イーライはハルトを撃つ。銃弾がハルトの頭上をかすめるけど、撃ち返さない。イーライは続けざまに撃つ。銃弾は逸れる。
盾にされていた少年が、イーライの太腿のナイフを引き抜いて、イーライの脇腹を刺す。驚いたイーライは少年を離す。脇腹に根元まで刺さったナイフに手をかける。少年は逃げ出す。イーライが少年を後ろから撃つ。少年はうつ伏せに倒れる。
ハルトが発砲する。イーライのロン毛の頭が半分吹き飛ぶ。後ろによろめき、フェンスに凭れるように尻餅をつく。血がひろがって、排水溝へ流れていく。
ハルトは少年に歩み寄る。脚を撃たれている。抱き起こす。
「ボク、この人の仲間じゃありません……」
「知ってるよ。立てるか?」
ハルトは少年の肩を抱える。発着ポートに駐めた自分の車に連れて行く。
* * *
教訓三、仲間を裏切ってはならない
セーフハウスの駐車場に、アキラの新車が滑り込む。
雨に濡れたドアが開く。アキラが下りる。待っていたサチが、ガムを噛みながら歩み寄る。アキラが周囲を見渡す。東西の階段から銃を持った男たち五人が下りてくる。駆け寄る。
「サチ、ちょうどこれからイーライたちのキャンプへ……」
アキラが言いかけて口を噤む。男たちがアキラを取り囲む。
「ハルトは?」とアキラが聞く。
「ハルトは行けなくなった」とサチが答える。
男たちがアキラの行く手を遮る。アキラは前を見て、後ろを見て、サチを振り返る。じっとみつめる。
「見逃してくれないか?」
「無理だね」
サチはガムを膨らます。パンと割れる。アキラは目を閉じ、項垂れる。
* * *
教訓四、ひとを愛してはならない
ぼくは立ち上がる。傘を差す。ヴィクトールが煙草を投げる。バシャバシャと通路を歩く足音が近づく。ぼくたちは振り返る。
ボロボロの外套をまとい、散弾銃を抱えたヌクイ・ハルオがいた。雨に濡れ、右足の革靴は脱げて裸足で、雨水が流れる通路をよろよろと歩く。片腕を怪我している。
「リオ、ヌクイの電脳鍵は無い」とヴィクトールが囁く。
ヌクイは散弾銃をぼくたちに向ける。バイザーに危害警告が表示される。
「リオ、シュウジは、キミのことが好きだった」とヌクイが言う「なのに、なんで殺した?」。
ぼくはコートの中で拳銃のグリップを握る。安全装置を外す。バイザーの火器欄が『安全』から『射撃』表示になる。
「なんで殺した!」
ぼくは拳銃を抜いてヌクイに向ける。
ヌクイは散弾銃を自分の顎に当てて、引き金を引く。じぶんの脳味噌を吹き飛ばす。ヌクイは仰向けにぶっ倒れる。
* * *
ヴィクトールの車がバイパスに浮上する。助手席の窓から、雨に濡れるユリシナ教会の尖塔を眺める。
「リオ、車の運転覚えるかい?」とヴィクトールが聞く。
「免許もってないけど……」
「免許?」
「いらないの?」
「百年前は免許が必要だったのか」
「うん……、そんな昔じゃないけど」
「いらないよ。目的地を入力するだけだし」
「ハンドルついてるのに」
「地上では使うね。地上に降りるときは免許が必要だけど、俺は持ってない」
「じゃあ、教えて」
ヴィクトールがナビを開いて使い方を教えてくれる。お父さんの車と変わらない。
目的地を入力すると、自動運転する。地上に下りると自動運転が切れて、補助運転に切り替わる。ハンドルとアクセル、ブレーキがついているのも同じ。それらは地上で使う。
赤色灯をつけた警察車両がサイレンを鳴らしながら反対車線を通過する。墓地とは別の方向に曲がる。
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