【R18】ハロー!ジャンキーズ

藤原紫音

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第1部

第6話「美女二人を相手にする顛末」

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 廊下を歩く。途中の部屋から喘ぎ声と、うつ伏せの女を後ろから突く筋肉質の男の姿が視界の角に映り込む。女の背中に蜥蜴とかげのタトゥーが踊る。突き当りの右に閉じた扉。ノックする。入ってー、と女の声。ドアノブが無い。黒い板がついていて、触れようとすると、扉がスライドして開く。

 大きなベッドで半裸で抱き合う女二人が頭を起こす。
 ぼくをみると二人は目を合わせて「マジできたー、アハハ」と笑う。ベッドから飛び降りてぼくの手を引く。フード付きのコートを脱がす。キングサイズのベッドの縁に座らせる。左右をユリアとエレナが挟む。
 二人とも細いショーツにボレロを羽織っただけの姿で、形の良い乳房と桜色の乳首がボレロのレースの隙間から覗く。二人の後頭部から細いケーブルが伸びて、お互いにつながっている。

「あたしたち、フェラーレの男とヤってみたかったの。サチに聞いたけど、リオって、まだ女を知らないの?」とユリアが聞く。
「いえ……はい、ぼく、まだ高校生で……、十七歳だから」
「えーマジ? あたし十一の頃からダイバーネットでヤりまくってたよ。リオ、フェラーレなのに勿体ない」
「ごめんねリオ、あたしたちさっき、リオが部屋に来なかったら、あなたのこと犯しちゃおうって相談してたの」とエレナが言う。
「ぼく……初めてだから、上手にできないかも」
「いいって、気にしないで、アタシたちがリードするから、好きなようにしていいのよ」

 二人の手がぼくの股間に伸びて、シャツの上から勃起した陰茎をマッサージする。ユリアがぼくの顎に指をあてて、舌先で唇をぬるりと舐める。今度はエレナがぼくを振り向かせる。

「ねえ、これ飲んで」

 そう囁いて、エレナは自分の舌の上に赤と黄色のカプセルを二錠のせる。ぼくにキスをして、舌をくるくる絡めながら、カプセルを口の中で掻き回す。カプセルが溶けて、少し苦い薬の味がする。唾液と一緒に飲み込む。
 ユリアの指先がシャツの上からぼくの乳首を弾く。敏感に反応して、肩がびくりと踊る。二人はくすくす笑う。

「もしかして、キスも初めてだった?」

 エレナが聞く。ぼくは頷く。ユリアがぼくにキスをする。
 エレナがベルトを外して、勃起した陰茎を引きずり出す。咥える。ぬるるるっと温かい粘膜が、陰茎を根元まで包み込む。ユリアが唇を触れ合わせたまま、ぼくをゆっくり仰向けにする。エレナが頭を上下させる。ちゅごっ、ちゅごっ、ちゅごっ、とものすごい音が狭い寝室に響く。きもちよすぎて鳥肌がたつ。全身がみるみる火照る。胸が高鳴って、手指の先まで血流の脈動がじんじんと伝わる。

「あたしたちも触って」

 ユリアがぼくの手を取って、股間に導く。ぼくはショーツの上からユリアの割れ目を指でなぞる。
 陰唇の形がはっきり浮き出る。驚くほど柔らかい。ショーツに指を入れる。無毛の割れ目がぬるぬるに濡れている。クリトリスを探り当てる。摘む。中指を膣口に沈める。出し入れする。
 ユリアはぶるぶる震えながら、今まできいたことがないくらい甘い声で喘ぐ。涙目でぼくをみつめて、身体を前後に揺らす。赤い唇が熟れたくだものみたいに濡れて色づき、ぼくをみつめるユリアの瞳孔にマゼンタのハートマークが浮かんで、くるくるとモーフィングする。
 透き通るような白い肌と黄金比に配置された薄い目鼻立ちは、アジア系とスラヴ系にアルメニアを混ぜたような無国籍人形のよう。エレナにしゃぶられながら、ユリアにそんな眼でみつめられたら、溶けてしまう。

「んぐ、ちゅごっ、ちゅごっ、ちゅばっ、はぁはぁ……はぇ、ユリア、フェラーレのちんぽ、めっちゃエロい味がする」
「やだ独り占めしないで、あたしも舐める」

 今度はユリアがぼくを飲み込む。

 痛いくらいに勃起した長い陰茎を、ユリアはあっさり根元まで飲み込んでしまう。扁桃腺へんとうせんと、喉の滑らかな圧迫がたまらない。
 エレナがぼくのブーツを脱がしてパンツを下ろす。ぼくは自分でシャツを脱ぐ。エレナはボレロとショーツを脱ぎ捨てて、全裸になってぼくの顔を跨ぐ。下腹部に黒いハートのタトゥーがみえる。銃弾で穿たれた穴の空いたハートが、エレナが腰をひねるのに合わせて形を変える。エレナは自分で割れ目を拡げる。

「みえる? 女はこーなってるの」
「すごい……綺麗」
「キレイ? フフ、初めて言われた」
「綺麗です、花びらみたいで……」
「嬉しい」
「舐めていい?」
「舐めて、リオの舌挿れて、掻き回して」

 ぼくはエレナの割れ目に唇を密着させて、粘膜を舌でなぞる。膣口に舌を滑り込ませて、くちゃくちゃ掻き回す。
 苦いような酸っぱいような、複雑な女の味と、葡萄のような瑞々しい芳香ほうこうに酔いそう。無毛の恥丘の向こうに、間接照明に下から照らされた妖艶なエレナの表情がみえる。
 ユリアよりずっと幼い顔立ちで、切れ長の眼がアジア寄りで、艶のあるブルネットの髪がゴシックな髪留めでハーフアップされ、毛先がまとわりつく柔らかな頬がたまらなく淫靡いんびな表情。ネットのどんなエロ動画でもこういうのはみたことがない。
 エレナはぼくをまたいだまま指先でぼくの乳首を刺激する。体中がきもちいい。どこかの部屋から響いてくる喘ぎ声もちょうどいい環境音になって、窓から差し込む光がエレナの美乳を神々しく輝かせる。とびきり猥雑なのに、最高に神聖。これがオナニーだったらとっくにイっていてもおかしくないのに、ぼくの身体にはどんどん快楽が満ちていく。

「初めてなら、リオ、上になる?」とエレナが聞く。
「上って?」
「仰向けで、アタシたちに犯されるか、上になって、アタシたちを犯すか」
「上がいいです」
「ウフフ、男の子だね」

 エレナがそう言うと、ユリアが口を離し、ベッドの上で二人は抱き合う。ユリアが仰向けでエレナが覆いかぶさる。股を開いてぼくに向ける。ぼくは起き上がって二人の股の間に膝をつく。

「どっち、どっち先に……」
「あたしたち、感覚リンクしてるから、どっちに挿れてもいいんだよ」

 エレナが後頭部から伸びるケーブルを手に持って振る。ぼくはうつ伏せのエレナの割れ目に陰茎の先端をおしつけて、ゆっくり体重をかける。みちみち……みちゅるるるっと卑猥な音を響かせて、陰茎がみるみる飲み込まれる。先端が子宮頸しきゅうけいの丸みを押し上げて、根元まですっぽり包まれる。

「あーっ、リオ、すごいっ、フェラーレのちんぽ……マジでやばい」とユリアが喘ぐ。
「おっきい、リオ、おっきいよ、動いて、ねえ、突いて、ぐちゃぐちゃにして」とエレナ。

 ぼくはエレナを突き始める。二人が同時に、同じリズムで喘ぐ。
 感覚リンクって、そういうことか。ぼくはエレナに挿れているけど、ユリアはエレナが感じていることを感じる。ぼくは陰茎を引き抜いて、今度はユリアに挿れる。エレナよりもねっとりしたマイルドな感触で、ザラッとしたヒダが陰茎の裏側を刺激する。ぼくは身体を波打たせてユリアを突き下ろす。ぶちゃっ、ぶちゃっ、ぶちゃっ、と残酷な音が響き、二人はどうじに喘ぐ。抱き合ってキスをする。

 二人はぼくと童貞とおもっているけれど、ほんとうはそうじゃない。
 彼女はいなかったけれど、セフレがいた。だけど、高校生同士のセックスは勝ち負けのない対戦ゲームみたいで、欲望に任せてひたすら貪り合うスポーツだった。セックスがこんなに濃厚で、猥褻わいせつで、きもちいいとは知らなかった。

 ユリアとエレナの膣は想像を超えて柔らかくて、温かくて、理性が保てないくらいきもちいい。ぼくのフェラーレという身体のせいなのか、ユリアとエレナの身体のせいなのか、さっきエレナに飲まされた薬のせいなのか、全身が剥き出しの粘膜になったように敏感になり、触れ合う肌の接点までも心地よく、もっともっと快楽を求めて、夢中で腰を回転させる。

 陰茎を引き抜く。エレナに挿れる。突く。抜く。ユリアに挿れる。二人の膣の違いを確かめる。
 エレナが「中に出して」と懇願する。たまらず、ぼくはエレナのお尻が浮かぶくらい乱暴に突き上げ、盛大に精液を噴射する。長い長い絶頂に浮遊し、力尽きてぼくは仰向けに倒れ込む。
 勃起が収まらない陰茎がエレナからすり抜けて、勢いよく反り返って下腹部にぱちんとあたる。

 エレナとユリアが起き上がって、ぼくの陰茎を唇で挟む。ちゅるちゅる舌を巻きつける。どういうわけか、たまらなくきもちいい。いまのじゃ全然足りない。いつも射精すると、イった後は波が引いていくのに、それがない。性欲が居座って賢者が来ない。

「今度はアタシたちが上になってあげるね」

 ユリアがそう言ってぼくを跨ぐ。エレナが陰茎を支えて、ユリアがそのうえに腰を沈める。
 にゅるるるっと深く沈む。標準よりずっと長いぼくの陰茎に子宮を内側から穿うがたれ、ユリアの下腹部がぼこりと膨らむ。途轍もなく卑猥な光景に言葉を失う。
 ユリアが腰を上下にスナップさせると、艶のある陰唇に咥えられた陰茎が、にちゃにちゃと出入りして、とろけそうな快感に包まれる。エレナが震えながらぼくの右の乳首に吸い付く。左の乳首を摘む。ぼくはユリアと一緒に、あられもない声を漏らす。

「リオ、あっあっあっ、はあーっ、リオは……声までエロいね」とユリア。
「ぼくの声?」
「少年っぽい……感じ。ほら、ここって、筋肉しかいないじゃん。リオみたいなタイプは、珍しいよ」
「男らしく……ないですか?」
「それが、いいんだよ。ねえ、リオ、これからアタシたちの部屋で暮らしなよ。ハルトには言っといてあげるから、ね、まいにち、セックスして……くっ、あーっ、だめ、イクっ」

 ユリアが絶頂し、エレナも絶叫する。

 ふたりとも全身をガクガク震わせて、ユリアの膣がぼくを飲み込むように蠕動ぜんどうし、丸い子宮頸の周囲がきゅっと収縮するのを感じる。
 女という生き物に包まれていることをはっきりと意識する。もっとズブズブに柔らかいだけの動かないか弱いものだと思っていたけれど、この二人の女はもっと実質が詰まって自由意志でぼくを締め付け刺激する欲望の生き物だった。その強さに狼狽える、焦燥する。ぼくはもうアップアップなのに、今度はエレナがぼくを跨ぐ。

「朝まで楽しもう、リオ」
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