19 / 36
第三章 ずっとあなたと友達でいたい
甘すぎて、毒(1)
しおりを挟む
しばらく布団の中に潜っていたが、落ち着きを取り戻した小春はひょっこりと布団から顔を出した。今は何時だろう。いつの間にか部屋は暗くなっていた。ひとまず朝には戻っていない。
柊はどこで寝ているのだろうか。もぞもぞと顔を動かすと「起きたのか」と声をかけられた。思ったより近くから声がして、小春は驚く。
「柊くん?」
「ん」
「何でそこにいるの」
柊がいたのはベッドのすぐそばだった。ベッドを背もたれにして、座っている。
「いやほら……小春が寝惚けて外に出るかと思って」
「そんなことしないよ」
「気が変わって出て行くかもしれない」
「こんな夜遅くに出ないよ……そもそも私が泊まらないといけない理由は、まだ教えてくれないの?」
明日教えると言ったが、そんなことをする理由が分からなかった。
「まあ……あれだ、友達ならお泊まり会くらいするだろ」
「お泊まり会らしいこと、できてないと思うけど」
「……」
柊の家に泊まっているだけで、特別何か遊んだりはしていない。
眠れそうにない小春はごろん、と柊の近くに移動する。頭をベッドの端に置くと、柊の横顔がぼんやりと見えた。暗いからはっきりとは分からない。もっと近づこうとして足を折り曲げると、柊の背中にぶつかる。彼はびっくりしたようで、肩を跳ね上げると小春を見た。
「落ちるぞ」
「柊くんがいるから落ちないよ」
「はぁ」
柊は後ろに頭を倒す。小春は体をずらして、頭の位置を変えた。すこしだけ柊と顔が近くなる。確かにこうしていると『お泊まり会』らしかった。だが、恋バナはもうしたくない。
「すごく前に、柊くんがバイオリンを弾くからってチケットくれたことあったよね」
「……ああ」
「私、音楽ってあんまりよく分からないけど……でも、上手でびっくりした」
言うつもりはなかった。絶対に聴かなかったことにしたかったのに、小春はこれくらいの秘密なら言ってもいいかと思えた。
「用事ができたって言ってたよな。そもそもチケット、前の方の席だったのにそこに座ってなかったし」
「うん、ごめんね」
座る勇気がなかった。あの席はあまりにも光りすぎていた。その眩しさを、小春は覚えている。
「何でそんな嘘をついたんだよ」
「だって……」
寂しかった。遠すぎて、友達でいる自信が持てなくなる。そばにいると、こんな自分がいていいのかと疑問に持つ。けれどそれらは、すべて小春に原因があった。柊は何も悪くない。どう伝えればいいのか、小春は考えてしまう。
「うーん、何でだろう。柊くんが格好よすぎて近寄れなかったからかなぁ」
「……お、思ってもいないことを言うなよ」
「え?」
「いや、でもまあ……聴いてたなら、いい」
小春はふと手を伸ばす。だが、誤って柊の頬に触れてしまった。彼の目元に触れようと、指をするすると滑らせる。
柊はヒクリと喉を鳴らした。
「お、おい、やめろ。何してるんだ、小春」
「……柊くんが泣いてるのかなって」
「泣いてない。まあ、今……泣きたくなるようなことされてるけど」
「何で」
「俺は手を出さないって言ったけど、小春から手を出されてしんどいから」
「えっ、じゃあソファで寝た方がいいよ」
「はぁ…………よく考えたら、小春って勝ち逃げだよな」
「うん?」
柊が立ち上がる。そして、小春がいるベッドを見下ろした。表情ははっきりと確認できなかったが、声音から大変不満そうな顔をしているのだろうと分かる。苛立ちが混じっていた。
「そっちで寝ていいか」
「じゃあ私がソファに……」
起き上がろうとする小春を柊はベッドに押し戻し、ぐいぐいとベッドに入ってくる。小春は壁際に寄せられ、何故か後ろから抱きしめられた。
「柊くん、あの私ソファ」
「俺に触られたら死にたくなるほど嫌?」
「それほどではないけど……」
「ならいいか」
「よくはないと思うよ、柊くん。あの、普通の距離じゃないよ」
抵抗しようにも、柊はしっかり小春を抱きしめている。ちょっとやそっとでは抜け出せない。
「我慢している人間にちょっかいかけてくる方が悪い。苦しめばいいんだ」
「酷い……」
「酷いのは小春だろ」
「んっ」
小春の首筋に柊の髪がさらりと触れる。
前みたいに噛まれたらどうしよう。そう思うと、体が強ばる。
「もしかして酔ってる?」
「全然飲んでないの、知ってるだろ」
「……そうだったね」
しかし、酔っ払っていないのに柊が抱きついてくるのが分からなかった。
「何で気づかないんだ」
「落ち着いて柊くん、すこし水でも……んっ……――」
背中が重たかった。柊の熱と体重が伝わってきて、小春の喉がぐっと詰まる。足が柊の足と絡まり、手しか動かせない。とはいえ、壁際にいる小春は無力だった。以前、抱かせて欲しいと懇願された時のことが頭に浮かぶ。これはそういう流れになってしまわないだろうか。いや、ならない。たぶんならないはずだと思いたい。だって今、柊は酔っていないのだ。……自棄になっている気はするけれど。
「小春、抱きしめただけで変な声が出るんだな」
「びっくりするの」
「はいはい」
「……それで、私はどうして柊くんに抱きしめられているの?」
友達とはいえ、柊と小春は手を繋いだりハグをしたりする仲ではない。柊にとってはちょっとした戯れだとしても、小春からすれば心臓がとまってしまいそうなくらい大事件だ。
「考えたんだけどさ、俺は誰とも付き合わないまま見合いをするだろ」
「えっと……そうなんだ?」
誰とも経験がないことは知っていたが、付き合ったことすらないことは知らなかった。
「柊くん、たぶん小さい頃からモテたよね」
「別に。告白はされたけど……家が金持ちだからってだけだよ。ちょっとは勉強も運動もできたから、それもあるかもしれない。でもそれだって、家庭教師を雇ったおかげだし。だから俺自身が好かれてるわけじゃないと思う」
「そうかなぁ、私はそんなことないと思うけど」
確かにアルクス製薬の社長の息子だから告白してきた人もいるかもしれない。けれど、そんな人ばかりではないと思うのだ。
「いい環境にいたからって、誰でも柊くんみたいになれるとは限らないよ。勉強も運動も頑張ったから結果が出たんだと思う。……一般家庭に生まれても、今とそんなに変わらないんじゃないかな。柊くんに告白してきた人たちのこと、あんまりよく知らないけど」
「小春はそう思うんだ」
「うん……っ」
会話中に腕から抜け出そうとするが、そうはさせないとばかりに小春の体は柊に引き寄せられる。
「俺のこと、ちゃんと一人の人間として見てくれるよね」
「それは……もちろん……」
「対等でいようとしてくれる」
小春の心臓がバクバクと音を立てていた。今の空気はあまりよくない。彼の口を塞いでしまいたいのに、もう手にも腰にも力が入らなかった。
「そういう人に愛されるってどんな気持ちなんだろう」
「……ど、どうなんだろう? 私も誰かと付き合ったことはないから」
「会社のために見合いをしたら……きっともう、俺は知る機会もないんだよ」
そんなことはないと断言できなかった。会社の関係で見合いをして、うまくいく人もいればそうではない人もいるだろう。小春には想像できないが、愛し合った人同士ですら家庭を築くのは難しいのなら義務感から築く家庭はどんなものだろうか。冷え切ったものならなければいいと思う。
「そんなに嫌だったら……やめたいって言えないの?」
「……俺も、途中までは反抗してたんだけどさ。まあちょっと、色々あって……見合いすることを受け入れる代わりに他のことを優先したんだ」
「他のことって」
「恋とかそういうのより、大事なものだよ」
具体的に教えるつもりはないのだろう。柊は、ふっと息をつくと小春の頭に顎を乗せた。
近い。あまりに近すぎる。小春は話の内容を考える余裕がない。無理に動いたら、柊の喉を潰してしまいそうで動けなかった。
「でも、俺のことだけを愛してくれるってどんな感じなんだろうって気になるんだ――小春」
小春の頭全体が熱くなる。ただ名前を呼ばれただけなのに、胸の奥が震えていた。
「今晩だけ、恋人ごっこしよう」
「恋人ごっこ?」
「そう。恋人みたいに互いを好きって言ってキスするんだ」
それは抱かせて欲しいという懇願より、質の悪い提案だった。
「……私じゃなくても」
「小春じゃないとだめだ。嫌だったら無理にはしないけど」
「恋人いたことないから……やり方、分からないし」
「好きって言ってキスするだけだ」
「私じゃあ柊くんが思うようなこと、できないと思う」
「俺のことが好きじゃないから? それなら大丈夫だよ。形だけでいい」
形だけでいいのなら、小春である必要はないはずだ。それこそ、いつか見合いして結婚した相手に頼んでみればいい。
なのに小春は「嫌」の一言が言えなかった。了承すればきっと恐ろしく後悔するだろうに。それは抱かれた時よりも酷いはずだ。迷ってしまうのは、どうせ日付が変わればなかったことになるからだろう。小春は自分が毒の沼に落ちていく自覚があった。それなのに強くもがけない。手をすこし伸ばす程度のことしかできなかった。
「小春、好きだよ」
柊はどこで寝ているのだろうか。もぞもぞと顔を動かすと「起きたのか」と声をかけられた。思ったより近くから声がして、小春は驚く。
「柊くん?」
「ん」
「何でそこにいるの」
柊がいたのはベッドのすぐそばだった。ベッドを背もたれにして、座っている。
「いやほら……小春が寝惚けて外に出るかと思って」
「そんなことしないよ」
「気が変わって出て行くかもしれない」
「こんな夜遅くに出ないよ……そもそも私が泊まらないといけない理由は、まだ教えてくれないの?」
明日教えると言ったが、そんなことをする理由が分からなかった。
「まあ……あれだ、友達ならお泊まり会くらいするだろ」
「お泊まり会らしいこと、できてないと思うけど」
「……」
柊の家に泊まっているだけで、特別何か遊んだりはしていない。
眠れそうにない小春はごろん、と柊の近くに移動する。頭をベッドの端に置くと、柊の横顔がぼんやりと見えた。暗いからはっきりとは分からない。もっと近づこうとして足を折り曲げると、柊の背中にぶつかる。彼はびっくりしたようで、肩を跳ね上げると小春を見た。
「落ちるぞ」
「柊くんがいるから落ちないよ」
「はぁ」
柊は後ろに頭を倒す。小春は体をずらして、頭の位置を変えた。すこしだけ柊と顔が近くなる。確かにこうしていると『お泊まり会』らしかった。だが、恋バナはもうしたくない。
「すごく前に、柊くんがバイオリンを弾くからってチケットくれたことあったよね」
「……ああ」
「私、音楽ってあんまりよく分からないけど……でも、上手でびっくりした」
言うつもりはなかった。絶対に聴かなかったことにしたかったのに、小春はこれくらいの秘密なら言ってもいいかと思えた。
「用事ができたって言ってたよな。そもそもチケット、前の方の席だったのにそこに座ってなかったし」
「うん、ごめんね」
座る勇気がなかった。あの席はあまりにも光りすぎていた。その眩しさを、小春は覚えている。
「何でそんな嘘をついたんだよ」
「だって……」
寂しかった。遠すぎて、友達でいる自信が持てなくなる。そばにいると、こんな自分がいていいのかと疑問に持つ。けれどそれらは、すべて小春に原因があった。柊は何も悪くない。どう伝えればいいのか、小春は考えてしまう。
「うーん、何でだろう。柊くんが格好よすぎて近寄れなかったからかなぁ」
「……お、思ってもいないことを言うなよ」
「え?」
「いや、でもまあ……聴いてたなら、いい」
小春はふと手を伸ばす。だが、誤って柊の頬に触れてしまった。彼の目元に触れようと、指をするすると滑らせる。
柊はヒクリと喉を鳴らした。
「お、おい、やめろ。何してるんだ、小春」
「……柊くんが泣いてるのかなって」
「泣いてない。まあ、今……泣きたくなるようなことされてるけど」
「何で」
「俺は手を出さないって言ったけど、小春から手を出されてしんどいから」
「えっ、じゃあソファで寝た方がいいよ」
「はぁ…………よく考えたら、小春って勝ち逃げだよな」
「うん?」
柊が立ち上がる。そして、小春がいるベッドを見下ろした。表情ははっきりと確認できなかったが、声音から大変不満そうな顔をしているのだろうと分かる。苛立ちが混じっていた。
「そっちで寝ていいか」
「じゃあ私がソファに……」
起き上がろうとする小春を柊はベッドに押し戻し、ぐいぐいとベッドに入ってくる。小春は壁際に寄せられ、何故か後ろから抱きしめられた。
「柊くん、あの私ソファ」
「俺に触られたら死にたくなるほど嫌?」
「それほどではないけど……」
「ならいいか」
「よくはないと思うよ、柊くん。あの、普通の距離じゃないよ」
抵抗しようにも、柊はしっかり小春を抱きしめている。ちょっとやそっとでは抜け出せない。
「我慢している人間にちょっかいかけてくる方が悪い。苦しめばいいんだ」
「酷い……」
「酷いのは小春だろ」
「んっ」
小春の首筋に柊の髪がさらりと触れる。
前みたいに噛まれたらどうしよう。そう思うと、体が強ばる。
「もしかして酔ってる?」
「全然飲んでないの、知ってるだろ」
「……そうだったね」
しかし、酔っ払っていないのに柊が抱きついてくるのが分からなかった。
「何で気づかないんだ」
「落ち着いて柊くん、すこし水でも……んっ……――」
背中が重たかった。柊の熱と体重が伝わってきて、小春の喉がぐっと詰まる。足が柊の足と絡まり、手しか動かせない。とはいえ、壁際にいる小春は無力だった。以前、抱かせて欲しいと懇願された時のことが頭に浮かぶ。これはそういう流れになってしまわないだろうか。いや、ならない。たぶんならないはずだと思いたい。だって今、柊は酔っていないのだ。……自棄になっている気はするけれど。
「小春、抱きしめただけで変な声が出るんだな」
「びっくりするの」
「はいはい」
「……それで、私はどうして柊くんに抱きしめられているの?」
友達とはいえ、柊と小春は手を繋いだりハグをしたりする仲ではない。柊にとってはちょっとした戯れだとしても、小春からすれば心臓がとまってしまいそうなくらい大事件だ。
「考えたんだけどさ、俺は誰とも付き合わないまま見合いをするだろ」
「えっと……そうなんだ?」
誰とも経験がないことは知っていたが、付き合ったことすらないことは知らなかった。
「柊くん、たぶん小さい頃からモテたよね」
「別に。告白はされたけど……家が金持ちだからってだけだよ。ちょっとは勉強も運動もできたから、それもあるかもしれない。でもそれだって、家庭教師を雇ったおかげだし。だから俺自身が好かれてるわけじゃないと思う」
「そうかなぁ、私はそんなことないと思うけど」
確かにアルクス製薬の社長の息子だから告白してきた人もいるかもしれない。けれど、そんな人ばかりではないと思うのだ。
「いい環境にいたからって、誰でも柊くんみたいになれるとは限らないよ。勉強も運動も頑張ったから結果が出たんだと思う。……一般家庭に生まれても、今とそんなに変わらないんじゃないかな。柊くんに告白してきた人たちのこと、あんまりよく知らないけど」
「小春はそう思うんだ」
「うん……っ」
会話中に腕から抜け出そうとするが、そうはさせないとばかりに小春の体は柊に引き寄せられる。
「俺のこと、ちゃんと一人の人間として見てくれるよね」
「それは……もちろん……」
「対等でいようとしてくれる」
小春の心臓がバクバクと音を立てていた。今の空気はあまりよくない。彼の口を塞いでしまいたいのに、もう手にも腰にも力が入らなかった。
「そういう人に愛されるってどんな気持ちなんだろう」
「……ど、どうなんだろう? 私も誰かと付き合ったことはないから」
「会社のために見合いをしたら……きっともう、俺は知る機会もないんだよ」
そんなことはないと断言できなかった。会社の関係で見合いをして、うまくいく人もいればそうではない人もいるだろう。小春には想像できないが、愛し合った人同士ですら家庭を築くのは難しいのなら義務感から築く家庭はどんなものだろうか。冷え切ったものならなければいいと思う。
「そんなに嫌だったら……やめたいって言えないの?」
「……俺も、途中までは反抗してたんだけどさ。まあちょっと、色々あって……見合いすることを受け入れる代わりに他のことを優先したんだ」
「他のことって」
「恋とかそういうのより、大事なものだよ」
具体的に教えるつもりはないのだろう。柊は、ふっと息をつくと小春の頭に顎を乗せた。
近い。あまりに近すぎる。小春は話の内容を考える余裕がない。無理に動いたら、柊の喉を潰してしまいそうで動けなかった。
「でも、俺のことだけを愛してくれるってどんな感じなんだろうって気になるんだ――小春」
小春の頭全体が熱くなる。ただ名前を呼ばれただけなのに、胸の奥が震えていた。
「今晩だけ、恋人ごっこしよう」
「恋人ごっこ?」
「そう。恋人みたいに互いを好きって言ってキスするんだ」
それは抱かせて欲しいという懇願より、質の悪い提案だった。
「……私じゃなくても」
「小春じゃないとだめだ。嫌だったら無理にはしないけど」
「恋人いたことないから……やり方、分からないし」
「好きって言ってキスするだけだ」
「私じゃあ柊くんが思うようなこと、できないと思う」
「俺のことが好きじゃないから? それなら大丈夫だよ。形だけでいい」
形だけでいいのなら、小春である必要はないはずだ。それこそ、いつか見合いして結婚した相手に頼んでみればいい。
なのに小春は「嫌」の一言が言えなかった。了承すればきっと恐ろしく後悔するだろうに。それは抱かれた時よりも酷いはずだ。迷ってしまうのは、どうせ日付が変わればなかったことになるからだろう。小春は自分が毒の沼に落ちていく自覚があった。それなのに強くもがけない。手をすこし伸ばす程度のことしかできなかった。
「小春、好きだよ」
20
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
届かぬ温もり
HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった·····
◆◇◆◇◆◇◆
すべてフィクションです。読んでくだり感謝いたします。
ゆっくり更新していきます。
誤字脱字も見つけ次第直していきます。
よろしくお願いします。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
身分差婚~あなたの妻になれないはずだった~
椿蛍
恋愛
「息子と別れていただけないかしら?」
私を脅して、別れを決断させた彼の両親。
彼は高級住宅地『都久山』で王子様と呼ばれる存在。
私とは住む世界が違った……
別れを命じられ、私の恋が終わった。
叶わない身分差の恋だったはずが――
※R-15くらいなので※マークはありません。
※視点切り替えあり。
※2日間は1日3回更新、3日目から1日2回更新となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる