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七話 虹のピース

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「じゃあねー!また明日!」

「うん…!また明日…!」


癒亜に手を振り、残りの帰り道を歩く。
あれから少し日が経った。癒亜はあの日のような曖昧な表情を浮かべることは一度もなく今日もまたいつも通りの毎日が終わろうとしていた。


⁕ ⁕ ⁕ ⁕


「お給仕魔法!【愛情たっぷりハートフル・タイム】」


今日の浄化もなんとか事なきを得て無事成功した。少し危ない場面もあったが最近は割と変身した時の超人的な能力を上手く使いこなせるようになってきていた。ステッキの変形も利用しつつ怪物の浄化に成功していた。


「ガーネット・フェアリー!あれを見て!」


メモルがある一点を指差した。そこにはただただ白がどこまでも続く空間の中に小さな小さな虹色のパズルピースのようなものが浮かんでいた。


「あれは?」

「あれは時空の歪みを塞ぐ虹のピースと言うものだ!まだほんの少しではあるがガーネット・フェアリーの功績が反映されているんだよ!」


メモルは嬉しそうに愛華の周りを飛び回った。もう一度視線をやると虹のピースは名前の通り七色の光を放ち白い空間に光を灯していた。綺麗な光だった。


「私…少しでも役に立ててるのかな?」

「少しどころじゃないよ!君は素晴らしい魔法少女だ」


メモルをぎゅっと抱き寄せる。メモルは少し驚いたように体を震わせたが何も言わずそのまま抱き締めさせてくれた。


嬉しかった。
最初はただ悲しむメモルを見るのが苦しくて人助け…ぬいぐるみ助けのつもりだった。でも、こうして形となって時空の歪みを食い止めることが出来ていることを実感すると魔法少女になって良かったと思えたんだ。


「ねぇ、メモル。私もっともっと頑張るから!」


メモルを抱き上げると真っ直ぐ見据え、そう答える。メモルも嬉しそうに綺麗な碧い瞳を細めた。


「ガーネット・フェアリー。今日はいい機会だ。少し話をしよう」


メモルはポシェットからドロップを取り出すと愛華に渡す。愛華は頷き、口へ含む。身体に力が戻ってくるのを感じた。


「じゃあ、話そうか」


この時の愛華は想像すらしてなかった。
メモルから衝撃の発言をされることを。
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