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出逢いは突然に、だけど必然に?
出逢いは突然に、だけど必然に?24
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「今日も楽しかったです……。釣りも出来たし、アオリイカちゃんも釣れましたし。ご飯もおいしかったし……。」
帰路も半分くらいに達しただろうか?他愛もない会話から古木さんはそう言った。
「僕も楽しかったですよ。古木さんとご飯を食べれて、釣りも出来て。」
正直な感想だ。
運転中、チラッと見た古木さんの顔は嬉しそうに見えた。
「……正直。ギクシャクするのかな?と思っていたんです。この前の買い物に付き合ってもらった時も……。」
古木さんはそう言う。
言いたい事は分かった。さとみちゃんに同じような事を言われたのだろう。
「僕も最初はそう思いました。変な気を使って……。」
「同じような事を言われたんですね。さとみちゃんに。」
古木さんのさとみちゃんへの呼び方が少し変わっていた。前は確か、さとみさんだったはず。
「私もさとみちゃんに言われて、私達って、おかしいのかな?とか、もっと私から積極的にならないといけないのかな?とか思ったんですけど……。」
僕も古木さんと同じような事を思っていた。だから、時間的にそんなに余裕がないのに買い物に行こうとか言ったのかな?
「でも、私達は私達でいいと思うんです。今日、そう思いました。人には歳を取るスピードが違うように、進んで行くスピードが違うと思うんです。だから、私達は自分達のスピードでいいと思うんです。無理して急がなくても……。」
そうなのかも知れない。自分達にあったスピードで良いのかも知れない。さとみちゃんには怒られそうだけど……。他の誰かに取られたらどうするの?!とか言われそうだ……。
「だから!ヒロくん!!」
不意に古木さんはうわずった声になる。
呼び方が瀬高さんから一気にニックネームにジャンプアップした。そして、古木さんは照れたようにゴニョゴニョと聞こえないくらいに小さな声で何か言った後、続けて言った。
「よ、良かったら!また、私と一緒に釣りに行って下さい!!あっ!?いや!?釣りだけじゃなくて!また、私と一緒に……。」
古木さんはまた一瞬、噴火したように言った大きなうわずった声で言った後、鎮火するように小さな声になり、最後は聞こえなかった。
ここは僕も呼び方を変えないといけないよな?
「……雪乃ちゃん。僕で良かったら……。一緒に釣りに行きましょう。いえ、釣りだけじゃなくて……色々行きましょう。楽しい思い出を沢山、僕と作りましょう。」
「はい!!」
古木さん……いや、雪乃ちゃんは凄く嬉しそうな声で返事をする。
あれ?これって、逆に告白されて告白したパターン?
よく分からない感じで釣り納めは終わった。そして、新しく、僕達の一歩が始まったような気がした。
帰路も半分くらいに達しただろうか?他愛もない会話から古木さんはそう言った。
「僕も楽しかったですよ。古木さんとご飯を食べれて、釣りも出来て。」
正直な感想だ。
運転中、チラッと見た古木さんの顔は嬉しそうに見えた。
「……正直。ギクシャクするのかな?と思っていたんです。この前の買い物に付き合ってもらった時も……。」
古木さんはそう言う。
言いたい事は分かった。さとみちゃんに同じような事を言われたのだろう。
「僕も最初はそう思いました。変な気を使って……。」
「同じような事を言われたんですね。さとみちゃんに。」
古木さんのさとみちゃんへの呼び方が少し変わっていた。前は確か、さとみさんだったはず。
「私もさとみちゃんに言われて、私達って、おかしいのかな?とか、もっと私から積極的にならないといけないのかな?とか思ったんですけど……。」
僕も古木さんと同じような事を思っていた。だから、時間的にそんなに余裕がないのに買い物に行こうとか言ったのかな?
「でも、私達は私達でいいと思うんです。今日、そう思いました。人には歳を取るスピードが違うように、進んで行くスピードが違うと思うんです。だから、私達は自分達のスピードでいいと思うんです。無理して急がなくても……。」
そうなのかも知れない。自分達にあったスピードで良いのかも知れない。さとみちゃんには怒られそうだけど……。他の誰かに取られたらどうするの?!とか言われそうだ……。
「だから!ヒロくん!!」
不意に古木さんはうわずった声になる。
呼び方が瀬高さんから一気にニックネームにジャンプアップした。そして、古木さんは照れたようにゴニョゴニョと聞こえないくらいに小さな声で何か言った後、続けて言った。
「よ、良かったら!また、私と一緒に釣りに行って下さい!!あっ!?いや!?釣りだけじゃなくて!また、私と一緒に……。」
古木さんはまた一瞬、噴火したように言った大きなうわずった声で言った後、鎮火するように小さな声になり、最後は聞こえなかった。
ここは僕も呼び方を変えないといけないよな?
「……雪乃ちゃん。僕で良かったら……。一緒に釣りに行きましょう。いえ、釣りだけじゃなくて……色々行きましょう。楽しい思い出を沢山、僕と作りましょう。」
「はい!!」
古木さん……いや、雪乃ちゃんは凄く嬉しそうな声で返事をする。
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