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私の事、好き?
私の事、好き?5
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おもむろに、ソーマは手を伸ばす。
拒絶されるかもしれないて思った手は、逆に吸い寄せられる感じがした。
触れた……!
レイナは一瞬、歓喜の表情を浮かべたが、直ぐに引き締まった顔をする。
これはまだ、第一関門。触れる人間は少なくはあるが居るのは事実。次だ、抜けるかどうか……。
ソーマとレイナはお互いに視線を合わせる。
「抜くよ。」
ソーマはレイナに向かいそう言う。レイナは息を飲み、無言で頷く……。
ソーマは右手に鞘の太い方を、左手には鞘の細い方を持つ。
ゆっくりと力を込める。
そして、抜く……。
ソーマは少し、動いた感触を感じた。しかし、重さを感じない?
不思議に思うソーマ。
しかし、次の瞬間、脳の奥を貫くような感覚に目眩がした。激しい耳鳴り、抜かれるのを拒むかのように脳の奥を貫くような感覚は強さを増す。
それと同時に刀身が姿を徐々に表した。
太い鞘から出てきた、全ての物を砕き切り裂く竜の爪を模したような白銀の刀身。
細い鞘からは、人間の血のような……いや、神の血だろう。あまりにも鮮明な赤。神聖な血。それを吸ったかのような刀身は細く鋭い。
全てを抜き終わった後、ソーマの目眩や耳鳴りも、ぴたりとおさまった。
ソーマは両手を見やる。
全く、重量感の無い。軽いと言う言葉では言い表せない。しかし、確かにそこには存在する。不思議な感じ。まるで空気を掴んでいる感覚だった。
ソーマは『ラグナ・クルナ』から視線を上げる。それと同時にレイナがソーマの胸目掛けて飛んできた。
「やったわね!ソーマ!!」
レイナなソーマに抱きつき、良かった。良かった。と何度も呟く。
「ソーマが、この宝剣の持ち主になったのよ。つまり、私の夫に……。」
そう言いかけて、レイナは大爆発した。
(あわわわ。そうだ!私、ソーマと結婚する事になるんだ!!そう言えば、よくよく考えてみれば、私、ソーマに逆プロポーズしてない??私、なんてはしたないのかしら!!)
ソーマに抱きついたまま、レイナは悶えていた。
すると、「ただいま」とレイナの両親が帰宅し、ソーマとレイナの姿を見て、止まった。
それに気がついたレイナはソーマから、パッと離れ、両親の元へ向かって喜びを伝える。
「お父様、お母様、ソーマがあの宝剣を抜いたの!」
しかし、レイナの両親の表情は曇っていた。
「お父様?お母様??」
「ああ、レイナ。……そうか。ソーマが抜いたか……。」
レイナの父、レオナルドは口にした。母のエルザは無言のままだった。
「ソーマではダメなの?」
一瞬にして、レイナは涙目になる。
「いや、そう言う意味では無いんだ。レイナ。」
レオナルドはそう言い、レイナの両肩に手をやる。
「ソーマ。少し話があるけれどいいかな?」
レオナルドはソーマにそう告げる。
それを聞いてエルザは、レイナに言う。
「レイナは私と少し話をしましょう。」
そう言って、ソーマとレイナは二つに別れ、別々話を聞く事になった。
拒絶されるかもしれないて思った手は、逆に吸い寄せられる感じがした。
触れた……!
レイナは一瞬、歓喜の表情を浮かべたが、直ぐに引き締まった顔をする。
これはまだ、第一関門。触れる人間は少なくはあるが居るのは事実。次だ、抜けるかどうか……。
ソーマとレイナはお互いに視線を合わせる。
「抜くよ。」
ソーマはレイナに向かいそう言う。レイナは息を飲み、無言で頷く……。
ソーマは右手に鞘の太い方を、左手には鞘の細い方を持つ。
ゆっくりと力を込める。
そして、抜く……。
ソーマは少し、動いた感触を感じた。しかし、重さを感じない?
不思議に思うソーマ。
しかし、次の瞬間、脳の奥を貫くような感覚に目眩がした。激しい耳鳴り、抜かれるのを拒むかのように脳の奥を貫くような感覚は強さを増す。
それと同時に刀身が姿を徐々に表した。
太い鞘から出てきた、全ての物を砕き切り裂く竜の爪を模したような白銀の刀身。
細い鞘からは、人間の血のような……いや、神の血だろう。あまりにも鮮明な赤。神聖な血。それを吸ったかのような刀身は細く鋭い。
全てを抜き終わった後、ソーマの目眩や耳鳴りも、ぴたりとおさまった。
ソーマは両手を見やる。
全く、重量感の無い。軽いと言う言葉では言い表せない。しかし、確かにそこには存在する。不思議な感じ。まるで空気を掴んでいる感覚だった。
ソーマは『ラグナ・クルナ』から視線を上げる。それと同時にレイナがソーマの胸目掛けて飛んできた。
「やったわね!ソーマ!!」
レイナなソーマに抱きつき、良かった。良かった。と何度も呟く。
「ソーマが、この宝剣の持ち主になったのよ。つまり、私の夫に……。」
そう言いかけて、レイナは大爆発した。
(あわわわ。そうだ!私、ソーマと結婚する事になるんだ!!そう言えば、よくよく考えてみれば、私、ソーマに逆プロポーズしてない??私、なんてはしたないのかしら!!)
ソーマに抱きついたまま、レイナは悶えていた。
すると、「ただいま」とレイナの両親が帰宅し、ソーマとレイナの姿を見て、止まった。
それに気がついたレイナはソーマから、パッと離れ、両親の元へ向かって喜びを伝える。
「お父様、お母様、ソーマがあの宝剣を抜いたの!」
しかし、レイナの両親の表情は曇っていた。
「お父様?お母様??」
「ああ、レイナ。……そうか。ソーマが抜いたか……。」
レイナの父、レオナルドは口にした。母のエルザは無言のままだった。
「ソーマではダメなの?」
一瞬にして、レイナは涙目になる。
「いや、そう言う意味では無いんだ。レイナ。」
レオナルドはそう言い、レイナの両肩に手をやる。
「ソーマ。少し話があるけれどいいかな?」
レオナルドはソーマにそう告げる。
それを聞いてエルザは、レイナに言う。
「レイナは私と少し話をしましょう。」
そう言って、ソーマとレイナは二つに別れ、別々話を聞く事になった。
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