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クエスト 山神様討伐
クエスト 山神様討伐 4
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ララ達は男達を『サンダーバインド』で繋いだまま、案内をさせた。
場所は村の端にあった、枯れ井戸。その蓋を開ければ、中にはハシゴがかかっていた。
「……ここを降りればいいの。」
ララは男達に聞く。
「そ、そうだ。な、なあ。俺達はもうここまでで良いだろ?」
一人の男は怯えながらララ達に言う。それにナルはこたえた。
「何言ってるのよ。井戸降りても先が分からないじゃない。」
「な、なら、せめてこの魔法を解いて下さいよ。階段、降りられないでしょ?」
もう一人の男が懇願するように言う。
しかし、ナルはそれを許さない。
「それもダメだよ。だって解いたら、あなた達、逃げるでしょ?また捕まえるのは大変だよ。」
「じゃあ、どうやって降りれば良いんですか?」
「それは簡単だよ。ララ、お願い。」
「ん……。分かった。」
ララはナルに言われる、『サンダーバインド』で縛ったままの男達を一人一人、井戸へ投げ入れた。
それと同時に男達の悲鳴が井戸の奥へと消えていく。
そして、ある程度の所でララは力を入れ、綱を引っ張るように踏ん張った。
それを見て、ナルは井戸の中を魔石灯で照らして確認する。
「おお~。いい感じ。地面すれすれで止まってるよ。ララ、ちょっと我慢しててね。先に下に降りて、私が『ライトバインド』で縛り直すから。」
「……ん。分かった。」
ナルはそう言い、井戸に設置してあるハシゴを降りて行った。
そして、ナルの声がし、ララは『サンダーバインド』を解き、井戸の中に入って行くのだった。
井戸の奥はさながらダンジョンのようだった。
あちらこちらの壁には魔石灯が設置してあり、迷路のよう。
村のある山が火山ではない事を良いことに、掘りまくっているのだ。
その状況を見て、ナルは呆れながら言う。
「よくもまあ……こんなに掘ったわね。一体、何が目的なのよ。」
「……ただの住居にするには……大掛かり過ぎるね。隠れて……住む必要なんてない……し。」
ナルの言葉にこたえるようにララも言った。
その会話に男達は終始無言を貫く。
そして、何分歩いただろう?わき目も振らず、男達が案内した場所は、大きく開けた広間だった。
「着いたぜ。なあ、もう……いいだろ?勘弁してくれ。」
「そうですよ。もう、良いじゃないですか?ねぇ?ねぇ!?」
男達は明らかに怯えていた。ララ達を殺し損ねた時とはよりも明らかに死に対しての恐怖を強くしていた。
「そんな事、言ったてね……。ただの広間じゃない。ここに何があるって言うのよ。」
ナルは辺りを見渡しながら言った。
「……うん。何もない。何でこんな所に?」
ララも中りを見渡す。
魔石灯以外に何もない大広間に、入って来た入口と先に続いているであろう扉が一つ。それにかなり大きな扉が一つ。天井は通ってきた通路やルームよりも高い。
こんな所に何かあるのか?
ララは考える。しかし、その間にも、男達の声は止まらない。
「い、いいから早く解放してくれ。待ってりゃ、村長がじきに来る。」
「そうですよ!早くして下さい!!」
男達はララ達を急かす。
「何、身勝手な事言ってるのよ。あなた達、私達を殺し損ねた時に死んだようなものよ?今も生きている事に……!?」
ナルがそう言い掛けた時、突如、大きな音を立て、入口の岩盤が崩れ落ち、入口を塞いだ。
「入口が……塞がれた?」
ララは状況を確認し、男達は落胆の色を隠せない。
「もう、終わりだ……。」
「こんな死に方……嫌だ。」
そう言葉にした男達の生気が見る見る抜けていくのが分かる。
流石のララ達も、男達の明らかな変わりように、少し動揺をみせた。
そして、奥の扉が開いた。
場所は村の端にあった、枯れ井戸。その蓋を開ければ、中にはハシゴがかかっていた。
「……ここを降りればいいの。」
ララは男達に聞く。
「そ、そうだ。な、なあ。俺達はもうここまでで良いだろ?」
一人の男は怯えながらララ達に言う。それにナルはこたえた。
「何言ってるのよ。井戸降りても先が分からないじゃない。」
「な、なら、せめてこの魔法を解いて下さいよ。階段、降りられないでしょ?」
もう一人の男が懇願するように言う。
しかし、ナルはそれを許さない。
「それもダメだよ。だって解いたら、あなた達、逃げるでしょ?また捕まえるのは大変だよ。」
「じゃあ、どうやって降りれば良いんですか?」
「それは簡単だよ。ララ、お願い。」
「ん……。分かった。」
ララはナルに言われる、『サンダーバインド』で縛ったままの男達を一人一人、井戸へ投げ入れた。
それと同時に男達の悲鳴が井戸の奥へと消えていく。
そして、ある程度の所でララは力を入れ、綱を引っ張るように踏ん張った。
それを見て、ナルは井戸の中を魔石灯で照らして確認する。
「おお~。いい感じ。地面すれすれで止まってるよ。ララ、ちょっと我慢しててね。先に下に降りて、私が『ライトバインド』で縛り直すから。」
「……ん。分かった。」
ナルはそう言い、井戸に設置してあるハシゴを降りて行った。
そして、ナルの声がし、ララは『サンダーバインド』を解き、井戸の中に入って行くのだった。
井戸の奥はさながらダンジョンのようだった。
あちらこちらの壁には魔石灯が設置してあり、迷路のよう。
村のある山が火山ではない事を良いことに、掘りまくっているのだ。
その状況を見て、ナルは呆れながら言う。
「よくもまあ……こんなに掘ったわね。一体、何が目的なのよ。」
「……ただの住居にするには……大掛かり過ぎるね。隠れて……住む必要なんてない……し。」
ナルの言葉にこたえるようにララも言った。
その会話に男達は終始無言を貫く。
そして、何分歩いただろう?わき目も振らず、男達が案内した場所は、大きく開けた広間だった。
「着いたぜ。なあ、もう……いいだろ?勘弁してくれ。」
「そうですよ。もう、良いじゃないですか?ねぇ?ねぇ!?」
男達は明らかに怯えていた。ララ達を殺し損ねた時とはよりも明らかに死に対しての恐怖を強くしていた。
「そんな事、言ったてね……。ただの広間じゃない。ここに何があるって言うのよ。」
ナルは辺りを見渡しながら言った。
「……うん。何もない。何でこんな所に?」
ララも中りを見渡す。
魔石灯以外に何もない大広間に、入って来た入口と先に続いているであろう扉が一つ。それにかなり大きな扉が一つ。天井は通ってきた通路やルームよりも高い。
こんな所に何かあるのか?
ララは考える。しかし、その間にも、男達の声は止まらない。
「い、いいから早く解放してくれ。待ってりゃ、村長がじきに来る。」
「そうですよ!早くして下さい!!」
男達はララ達を急かす。
「何、身勝手な事言ってるのよ。あなた達、私達を殺し損ねた時に死んだようなものよ?今も生きている事に……!?」
ナルがそう言い掛けた時、突如、大きな音を立て、入口の岩盤が崩れ落ち、入口を塞いだ。
「入口が……塞がれた?」
ララは状況を確認し、男達は落胆の色を隠せない。
「もう、終わりだ……。」
「こんな死に方……嫌だ。」
そう言葉にした男達の生気が見る見る抜けていくのが分かる。
流石のララ達も、男達の明らかな変わりように、少し動揺をみせた。
そして、奥の扉が開いた。
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