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伝えたかった事。伝えたい事。
伝えたかった事。伝えたい事。7
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ふぅ~。
まあ、何とか、やっとあの面倒くさい神様から解放された。
ダンジョンの天井を見上げ、安心するとは……。あの、雲で出来たベッドなんかは気持ち良かったけど、居心地は悪かったからな。ダンジョンの方が安全だと無意識に思ってしまうのだろう。
イリア達と話をちゃんとしたいけれど、このままダンジョンに居続ける訳には行かないし、みんなボロボロだ。セイラムの街の宿屋にでも泊まろう……。そう思い、ダンジョンを出た。
ダンジョンの外は、ゼウス様に連れて行かれた時と同じ夜だった。時計とか持って来ていないから、正確な時間はわからない。
月も出ていないようだし、新月のままか?日付は変わっていないのか?天界って時間過ぎないの?どっちにしても、そんなに時間が経っている状態ではないようだ。
そんな疑問を抱きながら、何度かイリア達に話掛けるが、イマイチ反応が悪い。
まだ?もしくは、また?ゼウス様の術か何かにかかっているのか?精神的に神ドッキリが効いているのか……。正直、不安だ。
「あの……ヤマト。私達はどこへ向かうんですか?」
イリアがおずおずと話し掛けてきた。
あれだよな。イリア、いつの間にか幼い頃みたいに、呼び捨てになってるんだよな。その事に関しては何か悪いって訳じゃないけど、本人はそれに気が付いているのか?そして、何で、今まで『様』なんて付けてたんだろ?俺に昔の記憶が無かったから、違和感は無かったけど……。後で聞いてみるか。とりあえず、今は。
「もう、遅いし、お前達も疲れているだろ?だから、セイラムの街まで戻って宿でに泊まろうとおもってね。腹も減っただろ?」
「……私達もついて行っていいのですか?」
イリアの言葉にララ達は頷く。
え?何を言っているんだ?こいつらは??
「当たり前じゃないか……何でそんな事を聞くんだ??」
「……だって。私達はマスターに……謝ってない。……許してもらってない。」
あ、あああ~。そうか、イリア達は俺に謝ろうとしてたんだったか。しかも、俺が隠れてイリア達の言葉を聞いていた事も知らないんだ。だから、まだ怒っているか、許してくれていないと思ってたんだ。だから、よそよそしかったのか。
ララの答えに俺は納得した。
「許すも何も、俺はララ達に怒ってないよ。そもそも、ララ達の事はゼウス様が仕込んだ事だしな。イリアやターニャさんの事も、恨んでないし。あの時は、俺もゼウス様の術の影響下にあって正常な判断も出来なかったしな。元の世界に未練もないし、もう、イリア達が気に病む事はない。」
うん。そうだ。まあ、嘘をつかれていたのは気になるけど、元々、人間界に未練はない。家族が居るわけでも、恋人が居たわけでもないし。友人達も疎遠になってたし、バイト君には申し訳ない事をしたかもだけど、今はこっちの世界で大事なモノも出来たし、楽しい事もあるからな。それに、俺の人形に話し掛けている言葉を聞いてしまったからな。怒る事も出来ないだろう。
俺の言葉に、みんなまた泣き始めた。
それくらい心配だったんだな。まさか、こんなに想われているとは……正直、いまだに何故か分からんけど。イリア達のよそよそしさは次第に消えて行った。
そして、セイラムの街に着いて、宿を探そうとした時、ふと腰の違和感に気付き、自分の身体を探した。
ありゃ?麗月の鞘とか取り付け出来るベルトごとない……。という事は……お金を入れていた袋もない?一文無しじゃどこにも泊まれない。
「なあ、誰か金、持ってる??」
俺はイリア達に聞いてみた。しかし。
「申し訳ありません。私達も急いで家を出たので、持ち合わせはないんです。」
ターニャさんがそう告げる。
んん~。こりゃ、またギルドに行って稼がないといけないパターンか?
「あの……ヤマト。王都の家には帰れないですけど、私の実家までなら、何とか残りの魔力でゲートを開けますけど……。」
あ。それが良いかも。イリア達もボロボロだし、ダンジョンに行ったら、何が起こるか分からないしな。それなら、安全にイリアの実家の方がいいだろう。
「それなら、頼んでいいか?」
「……はい!」
イリアは嬉しそうに返事をし、ゲートを開いてくれた。
俺が何時も通り、頼ったのが嬉しかったのかな?
イリアの実家に帰り着いて時計を確認すると、日付は変わっていたようだ。
その日は、イリアのお母さんに用意してもらった軽い食事と、風呂に入り、そのまま寝ることにした。
そして、次の日。
昼まで休み、体の疲れを癒やし、それから、セイラム市街地へ夕飯の買い出しに行った。
この日もイリアの実家に泊まり、朝からゲートを使って王都へ帰る事にした。なので、今日の夜はちょっとしたパーティーだ。新しい家族にアリシアが加わった事もあるし。
そして、このパーティーのメインデッシュは『セイラム市特産、陸アナゴの天ぷら』である。
いやはや、ビックリした。最初はアナコンダとか蛇の類かと思ったけど、立派な魚類に分布されているそうだ。
陸と言うから陸上に居るのだが、このセイラム市の外れには、砂丘がある。そこだけに生息し、その砂丘を泳いでいるらし。いったい、何を餌にしているんだろう……。
おっと、それは俺が心配する事では無かった。
街で見かけた、『陸アナゴ焼き』。
まあ、ぶつ切りに塩をまぶして焼いただけの物だった。身は少し固く、皮に弾力がある。しかし、味はすこぶる良かった。優しい甘味に脂も多かったがさっぱりとしていた。これなら、一度蒸してから蒲焼き、白焼きにしても美味いだろう。
問題は、天ぷらだな。
そのまま揚げたら、皮や身が固くなり過ぎないだろうか……。天ぷらは蒸さないからな。俺もこの大きさのアナゴは初めてだし、とりあえず、試してみよう。
オリジナルのクーラーボックスから、陸アナゴを出す。
表面は、海のアナゴと違ってぬめりがない。その代わり、ザラザラとした肌触りがするな。
ん?これは鱗か?ぬめりがない代わりに、鱗があるのか。
包丁の背で鱗を丁寧に取る。鱗を取り終え、水で洗い流して考える。
さて、どうしよう。目打ちをして、背開きにするか……普通のアナゴと比べてかなりの太さがあるから、スキル・三枚おろしを使おうか。開きにすると食べる時に食べにくそだよな。スキルなら、簡単に三枚におろせるから、スキルを使うか。
「『スキル・三枚おろし』」
陸アナゴは見事に三枚おろしになった。
鱗を取っても、ヌメリは出なかった。臭いも海のアナゴのような生臭さはない。これだと、塩を使って洗ったり、熱湯を掛けたり、熱湯掛けて氷水でシメたりしないでよさそうだ。でも、その代わり、案外、骨がしっかりしている。骨切りした方がよさそうだな。
一度、水で洗い、水気を取り、骨切りをした。
あとは、試しにそのまま天ぷらにしたやつと、一度蒸したやつを天ぷらにするだけだ。頭と骨は、吸い物の出汁になるだろう。
まずは、そのままのやつを揚げる。
何とも言えない、揚げ物の揚がる音と匂いがする。俺が昨日、天界に行ったとか嘘のような気さえする。
それに、俺が小さい頃、この世界に来ていたなんてな……。
そんな事を考えていると、後ろから声を掛けられた。
「あらあらあら。ヤマトちゃん。美味しそうな香りがするわね~。」
「お、おばさん!」
イリアのお母さんだ。
「いやね~。おばさん、なんて、もう……。あなたは、もう私の息子でもあるんだから、お義母さんよ。あっ。それより、ママがいいかしら?うふふふ。」
不意にそう言われながら、頭を撫でられた。
そう言えば、あの時もこんな事あったな。頭撫でてもらったっけ。
「……お義母さん。懐かしいですね。昔も頭、撫でてもらいましたね。あの時とあまり変わらず、お義母さんは、お若くて綺麗ですね。」
「あらあらあらあら。ヤマトちゃん、大人になったと思ったら口も上手くなっちゃって。うふふふふ。恥ずかしいわ~。」
お義母さんはクネクネと身悶えしながら照れて言う。すると。
「おい!こら!!ヤマト君!!なんで、ウチの嫁、口説いてるんだ!君にはイリア達が居るだろう!!」
「うわ!おじさん!!」
ビ、ビックリした。口説いているつもりはなかったのだが……今度はイリアのお父さんが現れた。
「あははは。冗談だ。それに、おじさんではなく、お義父さんだ。前から言っているだろう?」
昔とほとんど変わらない、長命種であるエルフらしいと言えばらしいのだが、やはり少し違和感はある。
「まあ、冗談はさておき、少しだけ、ヤマト君に話があるのだが、いいかい?」
何だろう?話って……。俺は陸アナゴの試し揚げを終えて、イリアの両親と少し話す事になった。
まあ、何とか、やっとあの面倒くさい神様から解放された。
ダンジョンの天井を見上げ、安心するとは……。あの、雲で出来たベッドなんかは気持ち良かったけど、居心地は悪かったからな。ダンジョンの方が安全だと無意識に思ってしまうのだろう。
イリア達と話をちゃんとしたいけれど、このままダンジョンに居続ける訳には行かないし、みんなボロボロだ。セイラムの街の宿屋にでも泊まろう……。そう思い、ダンジョンを出た。
ダンジョンの外は、ゼウス様に連れて行かれた時と同じ夜だった。時計とか持って来ていないから、正確な時間はわからない。
月も出ていないようだし、新月のままか?日付は変わっていないのか?天界って時間過ぎないの?どっちにしても、そんなに時間が経っている状態ではないようだ。
そんな疑問を抱きながら、何度かイリア達に話掛けるが、イマイチ反応が悪い。
まだ?もしくは、また?ゼウス様の術か何かにかかっているのか?精神的に神ドッキリが効いているのか……。正直、不安だ。
「あの……ヤマト。私達はどこへ向かうんですか?」
イリアがおずおずと話し掛けてきた。
あれだよな。イリア、いつの間にか幼い頃みたいに、呼び捨てになってるんだよな。その事に関しては何か悪いって訳じゃないけど、本人はそれに気が付いているのか?そして、何で、今まで『様』なんて付けてたんだろ?俺に昔の記憶が無かったから、違和感は無かったけど……。後で聞いてみるか。とりあえず、今は。
「もう、遅いし、お前達も疲れているだろ?だから、セイラムの街まで戻って宿でに泊まろうとおもってね。腹も減っただろ?」
「……私達もついて行っていいのですか?」
イリアの言葉にララ達は頷く。
え?何を言っているんだ?こいつらは??
「当たり前じゃないか……何でそんな事を聞くんだ??」
「……だって。私達はマスターに……謝ってない。……許してもらってない。」
あ、あああ~。そうか、イリア達は俺に謝ろうとしてたんだったか。しかも、俺が隠れてイリア達の言葉を聞いていた事も知らないんだ。だから、まだ怒っているか、許してくれていないと思ってたんだ。だから、よそよそしかったのか。
ララの答えに俺は納得した。
「許すも何も、俺はララ達に怒ってないよ。そもそも、ララ達の事はゼウス様が仕込んだ事だしな。イリアやターニャさんの事も、恨んでないし。あの時は、俺もゼウス様の術の影響下にあって正常な判断も出来なかったしな。元の世界に未練もないし、もう、イリア達が気に病む事はない。」
うん。そうだ。まあ、嘘をつかれていたのは気になるけど、元々、人間界に未練はない。家族が居るわけでも、恋人が居たわけでもないし。友人達も疎遠になってたし、バイト君には申し訳ない事をしたかもだけど、今はこっちの世界で大事なモノも出来たし、楽しい事もあるからな。それに、俺の人形に話し掛けている言葉を聞いてしまったからな。怒る事も出来ないだろう。
俺の言葉に、みんなまた泣き始めた。
それくらい心配だったんだな。まさか、こんなに想われているとは……正直、いまだに何故か分からんけど。イリア達のよそよそしさは次第に消えて行った。
そして、セイラムの街に着いて、宿を探そうとした時、ふと腰の違和感に気付き、自分の身体を探した。
ありゃ?麗月の鞘とか取り付け出来るベルトごとない……。という事は……お金を入れていた袋もない?一文無しじゃどこにも泊まれない。
「なあ、誰か金、持ってる??」
俺はイリア達に聞いてみた。しかし。
「申し訳ありません。私達も急いで家を出たので、持ち合わせはないんです。」
ターニャさんがそう告げる。
んん~。こりゃ、またギルドに行って稼がないといけないパターンか?
「あの……ヤマト。王都の家には帰れないですけど、私の実家までなら、何とか残りの魔力でゲートを開けますけど……。」
あ。それが良いかも。イリア達もボロボロだし、ダンジョンに行ったら、何が起こるか分からないしな。それなら、安全にイリアの実家の方がいいだろう。
「それなら、頼んでいいか?」
「……はい!」
イリアは嬉しそうに返事をし、ゲートを開いてくれた。
俺が何時も通り、頼ったのが嬉しかったのかな?
イリアの実家に帰り着いて時計を確認すると、日付は変わっていたようだ。
その日は、イリアのお母さんに用意してもらった軽い食事と、風呂に入り、そのまま寝ることにした。
そして、次の日。
昼まで休み、体の疲れを癒やし、それから、セイラム市街地へ夕飯の買い出しに行った。
この日もイリアの実家に泊まり、朝からゲートを使って王都へ帰る事にした。なので、今日の夜はちょっとしたパーティーだ。新しい家族にアリシアが加わった事もあるし。
そして、このパーティーのメインデッシュは『セイラム市特産、陸アナゴの天ぷら』である。
いやはや、ビックリした。最初はアナコンダとか蛇の類かと思ったけど、立派な魚類に分布されているそうだ。
陸と言うから陸上に居るのだが、このセイラム市の外れには、砂丘がある。そこだけに生息し、その砂丘を泳いでいるらし。いったい、何を餌にしているんだろう……。
おっと、それは俺が心配する事では無かった。
街で見かけた、『陸アナゴ焼き』。
まあ、ぶつ切りに塩をまぶして焼いただけの物だった。身は少し固く、皮に弾力がある。しかし、味はすこぶる良かった。優しい甘味に脂も多かったがさっぱりとしていた。これなら、一度蒸してから蒲焼き、白焼きにしても美味いだろう。
問題は、天ぷらだな。
そのまま揚げたら、皮や身が固くなり過ぎないだろうか……。天ぷらは蒸さないからな。俺もこの大きさのアナゴは初めてだし、とりあえず、試してみよう。
オリジナルのクーラーボックスから、陸アナゴを出す。
表面は、海のアナゴと違ってぬめりがない。その代わり、ザラザラとした肌触りがするな。
ん?これは鱗か?ぬめりがない代わりに、鱗があるのか。
包丁の背で鱗を丁寧に取る。鱗を取り終え、水で洗い流して考える。
さて、どうしよう。目打ちをして、背開きにするか……普通のアナゴと比べてかなりの太さがあるから、スキル・三枚おろしを使おうか。開きにすると食べる時に食べにくそだよな。スキルなら、簡単に三枚におろせるから、スキルを使うか。
「『スキル・三枚おろし』」
陸アナゴは見事に三枚おろしになった。
鱗を取っても、ヌメリは出なかった。臭いも海のアナゴのような生臭さはない。これだと、塩を使って洗ったり、熱湯を掛けたり、熱湯掛けて氷水でシメたりしないでよさそうだ。でも、その代わり、案外、骨がしっかりしている。骨切りした方がよさそうだな。
一度、水で洗い、水気を取り、骨切りをした。
あとは、試しにそのまま天ぷらにしたやつと、一度蒸したやつを天ぷらにするだけだ。頭と骨は、吸い物の出汁になるだろう。
まずは、そのままのやつを揚げる。
何とも言えない、揚げ物の揚がる音と匂いがする。俺が昨日、天界に行ったとか嘘のような気さえする。
それに、俺が小さい頃、この世界に来ていたなんてな……。
そんな事を考えていると、後ろから声を掛けられた。
「あらあらあら。ヤマトちゃん。美味しそうな香りがするわね~。」
「お、おばさん!」
イリアのお母さんだ。
「いやね~。おばさん、なんて、もう……。あなたは、もう私の息子でもあるんだから、お義母さんよ。あっ。それより、ママがいいかしら?うふふふ。」
不意にそう言われながら、頭を撫でられた。
そう言えば、あの時もこんな事あったな。頭撫でてもらったっけ。
「……お義母さん。懐かしいですね。昔も頭、撫でてもらいましたね。あの時とあまり変わらず、お義母さんは、お若くて綺麗ですね。」
「あらあらあらあら。ヤマトちゃん、大人になったと思ったら口も上手くなっちゃって。うふふふふ。恥ずかしいわ~。」
お義母さんはクネクネと身悶えしながら照れて言う。すると。
「おい!こら!!ヤマト君!!なんで、ウチの嫁、口説いてるんだ!君にはイリア達が居るだろう!!」
「うわ!おじさん!!」
ビ、ビックリした。口説いているつもりはなかったのだが……今度はイリアのお父さんが現れた。
「あははは。冗談だ。それに、おじさんではなく、お義父さんだ。前から言っているだろう?」
昔とほとんど変わらない、長命種であるエルフらしいと言えばらしいのだが、やはり少し違和感はある。
「まあ、冗談はさておき、少しだけ、ヤマト君に話があるのだが、いいかい?」
何だろう?話って……。俺は陸アナゴの試し揚げを終えて、イリアの両親と少し話す事になった。
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