【R18/TL】ハイスペックな元彼は私を捉えて離さない

春野カノン

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【特別編】陽葵と理玖〜夫婦〜

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side陽葵


まさかこんな未来が待っているなんて誰が思っただろうか。
1度は自ら手放した幸せを、彼はずっと捨てずに大切に持ってくれていた。


幼かった私が抱えきれず投げ出してしまったというのに、彼が捨てずにいてくれたことに感謝しかない。
そんな最愛の人はつい最近となった。


付き合って2年が経とうとする前に理玖くんにプロポーズされた。
誕生日という特別な日に最高に幸せな言葉をプレゼントしてくれたんだ。


そんなプロポーズから数ヶ月後、丁度復縁して2年記念日に私たちは籍を入れた。
戸籍上も私たちは夫婦となった。


夫婦となった私たちの生活は変わっていない。
元々私たちは同棲していたし大きくは何も変わっていないが、理玖くんからの愛が増している気がする。


「さぁ陽葵ちゃん。今日も仕事頑張ろうね」

「うん。頑張ろうね」


一緒に通勤する道のりも既に慣れた景色で2人で手を繋いで歩く。
夫婦となった私たちの左手薬指にはお揃いの結婚指輪が輝いている。


理玖くんが私にはダイヤモンドがついているリングが似合うと言ってくれたため、私の指輪にはダイヤモンドが輝いていた。
私の身体には理玖くんとお揃いや貰ったものがどんどん増えていく。


耳元のピアスやプレゼントしてくれたネックレス、そして薬指の指輪。
それらが全て理玖くんからの愛の証で私は彼の妻として愛されているのが伝わる。


会社に着いた私たちはいつものように自分の役割を果たすため仕事をこなしていく。
現在も私たちは唯斗と横山くんとチームで仕事をしていた。


「陽葵おはよう!」

「唯斗もおはよ」

「おはようございます陽葵さん」

「おはよう蓮くん」


変わったことと言えば横山くんが私のことを名前で呼ぶようになった。
私の苗字が変わったことが大きな原因でもあると思うが、尊敬も込めて呼ばせて欲しいとお願いされたんだ。


そして私もまた彼のことを名前で呼ぶように変えた。
合同企画を経て彼はという名前から完全に離れようとしている。


それを知っているからこそ私はその名前を呼ぶのを辞めたのだ。
蓮くんもなんとなく私の気持ちを察してくれたのか何も言わなかった。


直井ちゃんはと言うと今はプログラマーである華乃子ちゃんの下で働いている。
彼女は私と同じようにどちらも経験した上でもっと頑張りたいと自ら志願してくれた。


「この案件どうなってる?」

「それなら既に先方に企画書を出し了承を貰ってます。陽葵さんに確認頂いた後にプログラマーに出そうと思ってます」

「さすがだね蓮くん。ほんとにありがとう」

「陽葵。こっちも確認よろしくな!」

「了解~」


私たちのチームはうまくいっていると思う。
チームのバランスもいいし順調に案件をこなしているため、ありがたいことに仕事を多く任せてもらえる。


作業のお供であるカフェオレがなくなってしまったため、新しい飲み物を取りに行こうとカフェスペースへ向かうと、そこにいたのは笠井さんだった。


「おー百瀬か」

「お疲れ様です」

「何飲む?入れてやるよ」

「え、いいんですか?明日雪ですかね」

「おま⋯⋯ケンカ売ってんのか」


笠井さんとは相変わらずだ。
こんな風に軽口を叩いて話せる関係が続いている。


カップの中にカフェオレを注いでくれた笠井さんは慣れた手つきで砂糖まで入れてくれた。
私が甘めの方が好きなのを知ってくれている証拠だ。
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