上 下
159 / 186

ご褒美 4

しおりを挟む
それと同時に比べ物にならない強い快感が私を襲い、伊織くんの腕に爪を食い込ませたまま私は果てた。
達した直後、私の膣壁が何度も収縮し絶頂の余韻を感じていると、伊織くんは汗で湿った私のおでこを愛おしそうに撫でる。


「すごいぬるぬるだ。絶対気持ちいいだろうな心春のナカ」

「あっ?!っぁん、まっ、て⋯だめ、まだ⋯⋯っ」


達したばかりの敏感な蕾を再び撫でられ、愛液に濡れた指はぬぷぷっとゆっくり私の中へ沈みこんでくる。
中の感触を味わうように伊織くんの指は膣壁を撫で、的確に私の弱い部分をピンポイントで擦った。


イカされたばかりの私にとってはその刺激はあまりにも強くてまた簡単に達してしまいそうになる。
それが伊織くんも分かっているのか深く口付けを交わしながら私の中をぐちゃぐちゃと掻き混ぜた。


「んんっ、んっぁ!」


止まらない喘ぎ声は伊織くんの口付けに全部さらわれ、篭ったような声だけが小さく漏れた。
またすぐにイッてしまいそうでぎゅっと固く目を閉じ、伊織くんから与えられる指先の快感に集中する。


ぐちゃぐちゃと卑猥な水音を立てながら出し入れされる蜜壷からは愛液が溢れ、掻き混ぜられたことによって白濁と色を変えていた。


(ああ⋯⋯またイカされる⋯)


「ぁっ、んんっっぁぁっぁっっ⋯!」

「可愛い心春。ほんとに可愛い。どんなに乱れてもどんな姿でも可愛いよ」


今自分がどんな表情をしているのか、知りたくなかった。
きっと頬は火照って赤く染まり、愛液や汗などでぐちゃくちゃになっているだろう。


そんな姿を見てもなお、可愛いと言ってくれるのは伊織くんくらいだ。
潤んだ瞳で伊織くんを見つめると甘く微笑んだ彼の眼差しが私に降り注ぐ。


何も言わない伊織くんだけど瞳の奥がギラついていて、もう限界だと訴えられているようにも感じた。
私自身ももう限界で、早く伊織くんのが欲しくて堪らない。


(まんまと伊織くんの作戦にやられたな⋯⋯)


「伊織くん⋯⋯」

「ん?」

「あのね⋯伊織くん、続きしよ?」

「続き?ちゃんと言わなきゃだめ」

「⋯⋯恥ずかしくて言えない」

「ご褒美、くれるんじゃなかったのか?」


私に覆いかぶさったまま伊織くんはわざとらしく眉を八の字にさせ悲しそうな顔をする。
こういう顔に私が弱いって伊織くんは分かっているんだ。


確かにいつも整った顔立ちの伊織くんが私の前だけこんなふうにふにゃっと笑ったり甘えてくる姿はさすがに可愛いと思う。
とっくに私の心は伊織くんに囚われているため、こういうお願いを断れない。


(あぁずるいなぁ惚れた弱みってやつかな⋯)


「伊織くんの⋯が、欲しい⋯」

「俺の、なに?」

「伊織くんの⋯⋯おっきくなった、それ⋯入れて欲しい⋯です」

「やばい⋯⋯すげー可愛い」

「んんっっーーぁっぅぁーーゃぁっ」


伊織くんが珍しく砕けた口調で言葉を発したかと思えば間髪入れずに舌を滑り込ませちゅくちゅくと激しく舌を絡める。
唾液が混ざり合いお互いの呼吸が溶け合うこのキスがすごく気持ちよくてこのままずっと口付けを交わしていたい。


「ご褒美、もっともらっていいよな心春」

「ん⋯」


いつの間にかパンパンに張った太くて熱いソレに避妊具をつけて私の足を開き割れ目に這わせる。
くちゅくちゅと卑猥な水音を立て宛てがわれる肉棒をなかなか私の中に入れようとしてくれない。


(絶対焦らしてる⋯⋯)


存分に伊織くんに焦らされ甘やかな快感を与えられ続けた私はもうとっくに限界を迎えていて、伊織くんから与えられるもっと強い刺激を求めていた。
今すぐにでもその肉棒を私の中に沈みこませ、奥をずんずん突いてほしい。


「伊織くん⋯っ、早く⋯入れて⋯⋯っ」

「っ⋯!何よりのご褒美だな、それ⋯っ」


ぬぷぷと太くて熱い肉棒が私の膣壁を擦りながらゆっくりと奥まで入り込んでくる。
奥まで届いたそれは中でビクンと脈打ち避妊具越しでも伝わるほど熱を帯びているのが分かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました

扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!? *こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。 ―― ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。 そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。 その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。 結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。 が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。 彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。 しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。 どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。 そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。 ――もしかして、これは嫌がらせ? メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。 「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」 どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……? *WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。

ハズレ令嬢の私を腹黒貴公子が毎夜求めて離さない

扇 レンナ
恋愛
旧題:買われた娘は毎晩飛ぶほど愛されています!? セレニアは由緒あるライアンズ侯爵家の次女。 姉アビゲイルは才色兼備と称され、周囲からの期待を一身に受けてきたものの、セレニアは実の両親からも放置気味。将来に期待されることなどなかった。 だが、そんな日々が変わったのは父親が投資詐欺に引っ掛かり多額の借金を作ってきたことがきっかけだった。 ――このままでは、アビゲイルの将来が危うい。 そう思った父はセレニアに「成金男爵家に嫁いで来い」と命じた。曰く、相手の男爵家は爵位が上の貴族とのつながりを求めていると。コネをつなぐ代わりに借金を肩代わりしてもらうと。 その結果、セレニアは新進気鋭の男爵家メイウェザー家の若き当主ジュードと結婚することになる。 ジュードは一代で巨大な富を築き爵位を買った男性。セレニアは彼を仕事人間だとイメージしたものの、実際のジュードはほんわかとした真逆のタイプ。しかし、彼が求めているのは所詮コネ。 そう決めつけ、セレニアはジュードとかかわる際は一線を引こうとしていたのだが、彼はセレニアを強く求め毎日のように抱いてくる。 しかも、彼との行為はいつも一度では済まず、セレニアは毎晩のように意識が飛ぶほど愛されてしまって――……!? おっとりとした絶倫実業家と見放されてきた令嬢の新婚ラブ! ◇hotランキング 3位ありがとうございます! ―― ◇掲載先→アルファポリス(先行公開)、ムーンライトノベルズ

クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった

山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』 色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。 ◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。

【完結】【R18】伯爵夫人の務めだと、甘い夜に堕とされています。

水樹風
恋愛
 とある事情から、近衛騎士団々長レイナート・ワーリン伯爵の後妻となったエルシャ。  十六歳年上の彼とは形だけの夫婦のはずだった。それでも『家族』として大切にしてもらい、伯爵家の女主人として役目を果たしていた彼女。  だが結婚三年目。ワーリン伯爵家を揺るがす事件が起こる。そして……。  白い結婚をしたはずのエルシャは、伯爵夫人として一番大事な役目を果たさなければならなくなったのだ。 「エルシャ、いいかい?」 「はい、レイ様……」  それは堪らなく、甘い夜──。 * 世界観はあくまで創作です。 * 全12話

異世界の学園で愛され姫として王子たちから(性的に)溺愛されました

空廻ロジカ
恋愛
「あぁ、イケメンたちに愛されて、蕩けるようなエッチがしたいよぉ……っ!」 ――櫟《いちい》亜莉紗《ありさ》・18歳。TL《ティーンズラブ》コミックを愛好する彼女が好むのは、逆ハーレムと言われるジャンル。 今夜もTLコミックを読んではひとりエッチに励んでいた亜莉紗がイッた、その瞬間。窓の外で流星群が降り注ぎ、視界が真っ白に染まって…… 気が付いたらイケメン王子と裸で同衾してるって、どういうこと? さらに三人のタイプの違うイケメンが現れて、亜莉紗を「姫」と呼び、愛を捧げてきて……!?

性欲の強すぎるヤクザに捕まった話

古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。 どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。 「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」 「たまには惣菜パンも悪くねぇ」 ……嘘でしょ。 2019/11/4 33話+2話で本編完結 2021/1/15 書籍出版されました 2021/1/22 続き頑張ります 半分くらいR18な話なので予告はしません。 強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。 誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。 当然の事ながら、この話はフィクションです。

【完結】Mにされた女はドS上司セックスに翻弄される

Lynx🐈‍⬛
恋愛
OLの小山内羽美は26歳の平凡な女だった。恋愛も多くはないが人並に経験を重ね、そろそろ落ち着きたいと思い始めた頃、支社から異動して来た森本律也と出会った。 律也は、支社での営業成績が良く、本社勤務に抜擢され係長として赴任して来た期待された逸材だった。そんな将来性のある律也を狙うOLは後を絶たない。羽美もその律也へ思いを寄せていたのだが………。 ✱♡はHシーンです。 ✱続編とは違いますが(主人公変わるので)、次回作にこの話のキャラ達を出す予定です。 ✱これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。

【R18】いくらチートな魔法騎士様だからって、時間停止中に××するのは反則です!

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
 寡黙で無愛想だと思いきや実はヤンデレな幼馴染?帝国魔法騎士団団長オズワルドに、女上司から嫌がらせを受けていた落ちこぼれ魔術師文官エリーが秘書官に抜擢されたかと思いきや、時間停止の魔法をかけられて、タイムストップ中にエッチなことをされたりする話。 ※ムーンライトノベルズで1万字数で完結の作品。 ※ヒーローについて、時間停止中の自慰行為があったり、本人の合意なく暴走するので、無理な人はブラウザバック推奨。

処理中です...