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第五十八話
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そうそこには、いつもなら黒いタイツ越しに見えるレースをあしらった高級そうな白いショーツがはっきりと見えていた。ただそのショーツの上に黒いレース地の物が巻かれ、そこから伸びる二本の細いレースの紐がショーツの下をくぐって下に伸びていた。そして、その先の金具が真っ白な太もも辺りでストッキングのレースをあしらった裾を噛んでいた。
そう、簡単に言うなら黒いガーターベルトで黒いガーターストキングを吊っているのだ。
「これはまたマニアックな……」
僕はほとんど無意識にそう呟いていた。
「与一の馬鹿! マニアックだなんて……」
すぐさま板額の声がした。そして、まるで観劇の終わりを告げる幕の様に、ふわりとスカートが僕の視線を遮った。
色々な物でこう言う物は知っていた。一部の人はこれに凄く性的な興奮を覚えるらしい事も知っている。この恰好を好むのはかなりメジャーな性癖の一つであるらしい。でも、今までの僕はそれには同意しかねていた。どっちかと言うと僕はタイツ派なのだ。でも、こうして目の前で大好きな彼女のそれを見るとやっぱり良い。いままでのタイツ越しに見える白いショーツはやっぱり最高だけど、こうしてガターベルトの組み合わせも捨てがたい程の艶めかしい。いや、正確には吊られたストッキングとショーツの間に見えた板額の太ももだ。僕は初めて板額の素足を見たのだ。そこは眩しい程に真っ白だった。僕は視線を遮った無粋なスカートを乱暴に捲り上げてもう一度、あの白い素肌をまじまじ見たいと言う衝動を抑えきれなくなりそうだった。
「それに与一の目、なんだか血走ってて怖いよ」
板額がそう言って笑った。どうやら僕は思っていた事がそのまま表情に出てしまっていた様だ。
「あっ……ごめん。
初めて見た君の素足があまりに綺麗だったから、つい……」
僕はそう言って言い訳した。
「綺麗だなんて……」
板額が少し頬を赤らめてそう小声で言った。その板額があまりに可愛くて僕はもう我慢できなくなってその体を抱き締めた。
「板額、もう一度、見せてよ……」
僕は板額の耳元で囁いた。
「嫌だよ、恥ずかしいから……」
板額は小さくいやいやをしながら答えた。
「じゃあ、触らせて……」
拒否されるとは思わなかった僕は、わざと熱い息を吹きかけながらそうさらに囁いた。
「嫌だって言っても無駄なんだろね、君は……」
板額が半分諦めた様にそう小さく独り言の様に囁いた。
「試験期間中ずっと我慢してた僕に、
あんな風に見せた君が悪いんだ」
僕はそう囁くと、板額の体を片手で抱き締めたまま、もう片手をスカートの中へ差し入れた。その手がストッキング越しに板額の脚に触れた。
ああっ、この感触、久々だ! 僕の胸に甘酸っぱい感覚が広がった。嬉しさとエッチな気分の入り混じった変な感覚で僕の頭と胸は一気に満たされた。
もう、僕は僕自身を止められなくなっていた。僕はいつもの様に板額の唇に自分の唇を押し当てた。そして半分強引に板額の歯の間から舌先をこじ入れた。
「ぐうっ……」
板額の喉が小さく鳴った。
でもその瞬間、板額がスカートの中に差し入れた僕の手を掴んで、不意に唇を離した。
「嫌……」
板額の声がした。確かに聞こえたその声はいつもの男言葉のそれじゃなく、緑川がそう言う時に漏らす女の子のそれだった。その声、拒否られてるのに、僕はとても可愛いと思ってしまった。いや、その事より僕にとって意外だったのは、板額が僕の手を拒んだことだ。今までかつてこんな事は一度もなかった。
「どうしてダメなんだい?
見せたって事はこうして欲しかったんじゃないの」
僕は抗議する様に尋ねた。
「だって、今の僕、タイツ履いてないだよ。
そのまま手を上げられたらすぐにショーツだもん」
板額が僕を見て少し恨めし気な表情でにそう答えた。
「タイツ越しなら良くて、直接はダメなのかい?」
「巴はどうか知らないけど、僕には凄い違いだよ。
だってこんなの初めてだもの。
慣れるまで普通にしててもすかすかですごく心細かったんだよ。
だから、すごく恥ずかしいし、怖い……」
板額はうつむき加減になってそう言った。『巴はどうかしらないけど』って言葉に僕が緑川ともそう言うい事をしてるって知ってるぞ、と言う無言のプレッシャーを感じた。それと同時に板額の複雑な嫉妬心も感じられた。板額でも嫉妬する事が分かって妙に新鮮に感じた。そしてそれと共に、一層、今日の板額が可愛らしく思えた。
そう、簡単に言うなら黒いガーターベルトで黒いガーターストキングを吊っているのだ。
「これはまたマニアックな……」
僕はほとんど無意識にそう呟いていた。
「与一の馬鹿! マニアックだなんて……」
すぐさま板額の声がした。そして、まるで観劇の終わりを告げる幕の様に、ふわりとスカートが僕の視線を遮った。
色々な物でこう言う物は知っていた。一部の人はこれに凄く性的な興奮を覚えるらしい事も知っている。この恰好を好むのはかなりメジャーな性癖の一つであるらしい。でも、今までの僕はそれには同意しかねていた。どっちかと言うと僕はタイツ派なのだ。でも、こうして目の前で大好きな彼女のそれを見るとやっぱり良い。いままでのタイツ越しに見える白いショーツはやっぱり最高だけど、こうしてガターベルトの組み合わせも捨てがたい程の艶めかしい。いや、正確には吊られたストッキングとショーツの間に見えた板額の太ももだ。僕は初めて板額の素足を見たのだ。そこは眩しい程に真っ白だった。僕は視線を遮った無粋なスカートを乱暴に捲り上げてもう一度、あの白い素肌をまじまじ見たいと言う衝動を抑えきれなくなりそうだった。
「それに与一の目、なんだか血走ってて怖いよ」
板額がそう言って笑った。どうやら僕は思っていた事がそのまま表情に出てしまっていた様だ。
「あっ……ごめん。
初めて見た君の素足があまりに綺麗だったから、つい……」
僕はそう言って言い訳した。
「綺麗だなんて……」
板額が少し頬を赤らめてそう小声で言った。その板額があまりに可愛くて僕はもう我慢できなくなってその体を抱き締めた。
「板額、もう一度、見せてよ……」
僕は板額の耳元で囁いた。
「嫌だよ、恥ずかしいから……」
板額は小さくいやいやをしながら答えた。
「じゃあ、触らせて……」
拒否されるとは思わなかった僕は、わざと熱い息を吹きかけながらそうさらに囁いた。
「嫌だって言っても無駄なんだろね、君は……」
板額が半分諦めた様にそう小さく独り言の様に囁いた。
「試験期間中ずっと我慢してた僕に、
あんな風に見せた君が悪いんだ」
僕はそう囁くと、板額の体を片手で抱き締めたまま、もう片手をスカートの中へ差し入れた。その手がストッキング越しに板額の脚に触れた。
ああっ、この感触、久々だ! 僕の胸に甘酸っぱい感覚が広がった。嬉しさとエッチな気分の入り混じった変な感覚で僕の頭と胸は一気に満たされた。
もう、僕は僕自身を止められなくなっていた。僕はいつもの様に板額の唇に自分の唇を押し当てた。そして半分強引に板額の歯の間から舌先をこじ入れた。
「ぐうっ……」
板額の喉が小さく鳴った。
でもその瞬間、板額がスカートの中に差し入れた僕の手を掴んで、不意に唇を離した。
「嫌……」
板額の声がした。確かに聞こえたその声はいつもの男言葉のそれじゃなく、緑川がそう言う時に漏らす女の子のそれだった。その声、拒否られてるのに、僕はとても可愛いと思ってしまった。いや、その事より僕にとって意外だったのは、板額が僕の手を拒んだことだ。今までかつてこんな事は一度もなかった。
「どうしてダメなんだい?
見せたって事はこうして欲しかったんじゃないの」
僕は抗議する様に尋ねた。
「だって、今の僕、タイツ履いてないだよ。
そのまま手を上げられたらすぐにショーツだもん」
板額が僕を見て少し恨めし気な表情でにそう答えた。
「タイツ越しなら良くて、直接はダメなのかい?」
「巴はどうか知らないけど、僕には凄い違いだよ。
だってこんなの初めてだもの。
慣れるまで普通にしててもすかすかですごく心細かったんだよ。
だから、すごく恥ずかしいし、怖い……」
板額はうつむき加減になってそう言った。『巴はどうかしらないけど』って言葉に僕が緑川ともそう言うい事をしてるって知ってるぞ、と言う無言のプレッシャーを感じた。それと同時に板額の複雑な嫉妬心も感じられた。板額でも嫉妬する事が分かって妙に新鮮に感じた。そしてそれと共に、一層、今日の板額が可愛らしく思えた。
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