タリオ〜では、断罪を始めましょうか〜

タリオ…それは同罪報復…。

かつて、古の王は言った。

目には目を…。歯には歯を…。

誰かを傷つけたなら、その罰は同等のものでなければならないと…。

そして、私は思う…。本当の反省は自分の罪に気付き、向き合った後にしか訪れる事はないと…。

貴方は自分の罪の深さに気付きましたか? 

ではそろそろ、断罪を始めましょうか…。

******

私ヘラはナーロッパ大陸宗主国、ギルジア王国の女王だ。

ある日の朝、私は日課であるナーロッパ新聞を読んで目を疑った。

私の友人、隣国スパルタン王国の公爵令嬢アンネマリーが、王太子の命に寄って公衆の面前で拘束され、近々処刑されると言うのだ。

なんでも彼女の罪は、王太子の親しくしていた令嬢を嫉妬の余り殺そうとした殺人未遂だそうな。あのアンネマリーがそんな愚かな真似をするなんて信じられない。

私は彼女の友人として、また、宗主国の女王として、真実を明らかにするため腹心アルゴスと共にスパルタン王国へと向かった…。


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