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最終話
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後から聞いた話では、この時、父は既に全貴族の8割近くの賛同を取り付けていたらしい。だから父曰く、今回のこの結果は謂わば必然と呼べるものだったと言う。
驚く私に父は高笑いしながら言った。
「お前も良く見ておくがいい。これが本当の権力の使い方というものだ!」
いやはや、腹黒親父の裏工作、本当に恐ろしい…。それと、少しは謙遜と言うものを覚えて欲しい。娘としては切にそう願う。
そして、当然の事ながら、あの後直ぐに王妃は拘束された。彼女の義姉の証言、そしてルルナレッタの証言。特にルルナレッタは沢山の貴族や官僚達が居並ぶ中、殿下に毒を盛ったのは王妃だと叫んだのだ。彼女にはもう、逃げ道などどこにも残されてはいなかった。
さて、当初からの目論見通り陛下には退位頂き、リシャールを王位につける事に成功した訳だが、私達にはまだ最大の仕事が残されていた。
そう…それはこの件の後始末。つまり関係者、それぞれの処遇を決める事だ。
私とリシャールは父とオスマンサス公爵と共に、王の執務室に集まり頭を悩ませていた。
陛下には謁見の間でリシャールが宣言した通り、離宮に移って頂く。それも、護衛も使用人も最低限の幽閉に近い形で…。これは早々に決まった。
問題はその後だ。
「まず最初に言っておく。俺はこの通り、ピンピンしている。だから俺は誰の死も望まない」
リシャールは私達に向かってそう宣言した。
「ですが、甘い処罰では他の貴族にも示しがつきません。何せ、これは王族の殺害未遂なのですよ? 陛下が助かったのは運が良かっただけなのです。1つ間違えれば、貴方はもう、既にこの世には居なかったかも知れないのですよ」
父は険しい顔でリシャールをそう説得した。就任したばかりの彼は、他の貴族達に威厳を示すためにも毅然とした態度を取った方が良い。そう考えての言葉だった。
「では何処までを罪に問う。ルルナレッタの腹の子に罪はあるのか? ただでさえ罪人の子として過酷な人生を生きて行かなければならないその子から、母親の命まで取り上げるのか? ルルナレッタが生きてさえいれば、いつかは会えるかも知れない…。それがその子の生きる希望にはならないだろうか? 私は甘い事を言っているのかも知れない。だが、そんな残酷な事は俺には出来ない。その子は、俺にとっても血の繋がった姪か甥になるのだから…」
リシャールからそう情に訴えかけられれば、父は黙って話を聞くしかなかった。父だって本当は人を殺めたくなんてないのだから。
「では、まずは陛下のお考えをお聞きしよう…」
父はそう言って口を閉ざした。
リシャールは話を続ける。
「そして王妃だ。同じ俺への殺害未遂。それなのに、彼女1人を処刑するのか? もし、ルルナレッタの命を救うのなら、王妃の命も救わねば不公平だ。それに俺は、彼女達には生きて罪を償って貰いたいと思っている。そしてもしも願いが叶うなら…。いつの日にか兄上に母親を返してあげたいのだ。兄上にとってもそれが希望になるはずだから…」
それはリシャールの願いにも似た言葉だった。私には分かっていた。彼は自分の命が狙われても尚、王妃の置かれた境遇に同情しているのだ。きっとそれは同じ様に王宮に住む彼だからこそ、わかる事があるのかも知れない。 更にエドモンド。彼はどんな時も、一貫して母親である王妃を庇った。それ程にエドモンドにとって、母である王妃は大切な存在なのだ。そんな彼から、本当の意味で母を奪う事など出来ない。リシャールはそう考えたのだろう。
「陛下がそこまで仰っるのならば、私に依存はございません。但し、命を助けるのです。彼女達に与える罰が生半可なものでは皆が納得しませんよ?」
そう苦言を呈す父を止めたのは、今まで黙って話を聞いていたオスマンサス公爵だった。
「それは私に任せては頂けないでしょうか…。私が陛下を非難の声からどんな事があっても守って見せます。元はと言えば全ての元凶は我がオスマンサス公爵家なのです。それと、その贖罪の意味も込めて彼女達の更生も私にお任せ頂けないでしょうか?」と。
「ほう…。と、言うと?」
父は問い返す。
「我が領地には、戒律が厳しい事で有名な修道院があるのです。3人にはそこに入って貰います。どの道、処刑という選択肢が無いので有れば、女性なら修道院に入れ、更生の道を模索する。それしか道はないでしょう?」
公爵は父にそう答えた。
「3人…ですか?」
私が問う。
「ええ、もし許して頂けるなら、王妃の義姉にも入って貰います。此処のシスターは旧知の仲でね。とても信頼出来る人です。その上で彼女達の更生を促す秘策があるのです」
「秘策…?」
リシャールも身を乗り出す。
「ええ、実はそこにおられるリベリア嬢から提言を受け、私は王妃の実家である伯爵家の領地を、密かに買い戻したのです」
「リベリアが?」
父がそれを聞いてニヤリと笑った。
「ええ、エドモンドは皆の前であれだけの醜態を晒したのよ? それに彼は王妃の息子。このまま此処にいる訳にもいかないでしょう? だから公爵に提案したの。オスマンサス家は法に触れる事をした訳じゃない。それでも、協力して頂けませんかって…。勿論、公爵家の資産を使ってよ?」
「つまり、その買い戻した領地に兄上を送る…と?」
リシャールが考え込む様に顎に手を当てながら問う。流石に勘が鋭い。
「ええ、どの道エドモンドは今回の責任を取る形で臣籍に下るのでしょう? だったら領主として彼に行って貰い、元の領主だった王妃の兄にサポートして貰えば良いのではないかと考えたの…」
私がそう説明すると、今度はオスマンサス公爵が私の後を続けた。
「こんな事で我が家の罪が消える訳ではない事は分かっています。ですが、私も出来る限りのサポートをお約束します。それに先程申し上げた更生の為の秘策。それは彼女達に戻るべき居場所与える事です。先程王妃の義姉も同じ修道院にと言ったのはそのためです」
「……そうだな。頼めるか? 公爵」
リシャールがそう聞くと、
「では、お許し頂けますか!?」
公爵はほっとした様な笑みを浮かべた。
「だが、それでは処罰が甘いと不満も出るのではないか?」
それでも、空気を読めない父はそう言って困惑の表情を浮かべたが…
「心配しないで下さい。不満は必ず封じ込めてみせます。なに、貴方が言った様に本当の権力と言うものを見せてあげますよ」
オスマンサス公爵はそう言って胸を張った。
こうして、それぞれの処遇が決まり、皆、新しい道を歩き始めた。
暫くして、ルルナレッタが修道院で無事に女の子を出産し、その子はエドモンドが引き取ったとアレクサンダーから聞いた。エドモンドは慣れないながらも一生懸命子育てをしていると…。そしてその子が来てから、今回の事で笑う事さえなかった彼が、その子の前ではまた笑える様になったのだと言う。
それから私はと言うと…。
リシャールと2人で執務を担っていた頃のやり掛けの仕事がある為、彼のサポートに王宮に日参している。
そんなある日、私がまた気晴らしの庭園散歩をしていると、リシャールが待っていた。
「あれ? 待っててくれたの? もしかして何かあった?」
そう聞く私に彼は不貞腐れて言った。
「母上とあの側近、きちんと結婚を前提に付き合い出したそうだ…」
「え? そうなの! 良かったじゃない!」
それでどうしてそんな顔をしているのか心底分からない。
「あ! もしかして母親を取られる様な気がして寂しいとか?」
私がそう揶揄うと彼の顔が更に歪んだ。
「違う…」
リシャールはそう呟く。とても機嫌が悪い。
「じゃあ、何なの?」
少しイライラして来た。
「だから! 母上と彼はちゃんと進んで行ってるんだ! 俺たちはいつ迄足踏みしているんだ?」
彼は聞く。
「1度離縁しているだとか、俺が国王だからとかお前はそんな事を気にしているみたいだけれど、そんな事、どうでも良いんじゃないか? そもそも俺はお前が居なきゃ無理なんだ。だから、今だにお前は王宮に通ってるんだろ?」
「…それって…」
「ああ、俺たちもそろそろ前へ進まないか?」
そう言った彼はその後照れ臭さそうに、でもきちんと言葉に出して言ってくれた。
「結婚しよう…」と…。
おしまい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これにて終了です。
訳1ヶ月の間、お付き合い頂き感謝致します。本当にありがとうございました🙇
まるまる⭐️
驚く私に父は高笑いしながら言った。
「お前も良く見ておくがいい。これが本当の権力の使い方というものだ!」
いやはや、腹黒親父の裏工作、本当に恐ろしい…。それと、少しは謙遜と言うものを覚えて欲しい。娘としては切にそう願う。
そして、当然の事ながら、あの後直ぐに王妃は拘束された。彼女の義姉の証言、そしてルルナレッタの証言。特にルルナレッタは沢山の貴族や官僚達が居並ぶ中、殿下に毒を盛ったのは王妃だと叫んだのだ。彼女にはもう、逃げ道などどこにも残されてはいなかった。
さて、当初からの目論見通り陛下には退位頂き、リシャールを王位につける事に成功した訳だが、私達にはまだ最大の仕事が残されていた。
そう…それはこの件の後始末。つまり関係者、それぞれの処遇を決める事だ。
私とリシャールは父とオスマンサス公爵と共に、王の執務室に集まり頭を悩ませていた。
陛下には謁見の間でリシャールが宣言した通り、離宮に移って頂く。それも、護衛も使用人も最低限の幽閉に近い形で…。これは早々に決まった。
問題はその後だ。
「まず最初に言っておく。俺はこの通り、ピンピンしている。だから俺は誰の死も望まない」
リシャールは私達に向かってそう宣言した。
「ですが、甘い処罰では他の貴族にも示しがつきません。何せ、これは王族の殺害未遂なのですよ? 陛下が助かったのは運が良かっただけなのです。1つ間違えれば、貴方はもう、既にこの世には居なかったかも知れないのですよ」
父は険しい顔でリシャールをそう説得した。就任したばかりの彼は、他の貴族達に威厳を示すためにも毅然とした態度を取った方が良い。そう考えての言葉だった。
「では何処までを罪に問う。ルルナレッタの腹の子に罪はあるのか? ただでさえ罪人の子として過酷な人生を生きて行かなければならないその子から、母親の命まで取り上げるのか? ルルナレッタが生きてさえいれば、いつかは会えるかも知れない…。それがその子の生きる希望にはならないだろうか? 私は甘い事を言っているのかも知れない。だが、そんな残酷な事は俺には出来ない。その子は、俺にとっても血の繋がった姪か甥になるのだから…」
リシャールからそう情に訴えかけられれば、父は黙って話を聞くしかなかった。父だって本当は人を殺めたくなんてないのだから。
「では、まずは陛下のお考えをお聞きしよう…」
父はそう言って口を閉ざした。
リシャールは話を続ける。
「そして王妃だ。同じ俺への殺害未遂。それなのに、彼女1人を処刑するのか? もし、ルルナレッタの命を救うのなら、王妃の命も救わねば不公平だ。それに俺は、彼女達には生きて罪を償って貰いたいと思っている。そしてもしも願いが叶うなら…。いつの日にか兄上に母親を返してあげたいのだ。兄上にとってもそれが希望になるはずだから…」
それはリシャールの願いにも似た言葉だった。私には分かっていた。彼は自分の命が狙われても尚、王妃の置かれた境遇に同情しているのだ。きっとそれは同じ様に王宮に住む彼だからこそ、わかる事があるのかも知れない。 更にエドモンド。彼はどんな時も、一貫して母親である王妃を庇った。それ程にエドモンドにとって、母である王妃は大切な存在なのだ。そんな彼から、本当の意味で母を奪う事など出来ない。リシャールはそう考えたのだろう。
「陛下がそこまで仰っるのならば、私に依存はございません。但し、命を助けるのです。彼女達に与える罰が生半可なものでは皆が納得しませんよ?」
そう苦言を呈す父を止めたのは、今まで黙って話を聞いていたオスマンサス公爵だった。
「それは私に任せては頂けないでしょうか…。私が陛下を非難の声からどんな事があっても守って見せます。元はと言えば全ての元凶は我がオスマンサス公爵家なのです。それと、その贖罪の意味も込めて彼女達の更生も私にお任せ頂けないでしょうか?」と。
「ほう…。と、言うと?」
父は問い返す。
「我が領地には、戒律が厳しい事で有名な修道院があるのです。3人にはそこに入って貰います。どの道、処刑という選択肢が無いので有れば、女性なら修道院に入れ、更生の道を模索する。それしか道はないでしょう?」
公爵は父にそう答えた。
「3人…ですか?」
私が問う。
「ええ、もし許して頂けるなら、王妃の義姉にも入って貰います。此処のシスターは旧知の仲でね。とても信頼出来る人です。その上で彼女達の更生を促す秘策があるのです」
「秘策…?」
リシャールも身を乗り出す。
「ええ、実はそこにおられるリベリア嬢から提言を受け、私は王妃の実家である伯爵家の領地を、密かに買い戻したのです」
「リベリアが?」
父がそれを聞いてニヤリと笑った。
「ええ、エドモンドは皆の前であれだけの醜態を晒したのよ? それに彼は王妃の息子。このまま此処にいる訳にもいかないでしょう? だから公爵に提案したの。オスマンサス家は法に触れる事をした訳じゃない。それでも、協力して頂けませんかって…。勿論、公爵家の資産を使ってよ?」
「つまり、その買い戻した領地に兄上を送る…と?」
リシャールが考え込む様に顎に手を当てながら問う。流石に勘が鋭い。
「ええ、どの道エドモンドは今回の責任を取る形で臣籍に下るのでしょう? だったら領主として彼に行って貰い、元の領主だった王妃の兄にサポートして貰えば良いのではないかと考えたの…」
私がそう説明すると、今度はオスマンサス公爵が私の後を続けた。
「こんな事で我が家の罪が消える訳ではない事は分かっています。ですが、私も出来る限りのサポートをお約束します。それに先程申し上げた更生の為の秘策。それは彼女達に戻るべき居場所与える事です。先程王妃の義姉も同じ修道院にと言ったのはそのためです」
「……そうだな。頼めるか? 公爵」
リシャールがそう聞くと、
「では、お許し頂けますか!?」
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「だが、それでは処罰が甘いと不満も出るのではないか?」
それでも、空気を読めない父はそう言って困惑の表情を浮かべたが…
「心配しないで下さい。不満は必ず封じ込めてみせます。なに、貴方が言った様に本当の権力と言うものを見せてあげますよ」
オスマンサス公爵はそう言って胸を張った。
こうして、それぞれの処遇が決まり、皆、新しい道を歩き始めた。
暫くして、ルルナレッタが修道院で無事に女の子を出産し、その子はエドモンドが引き取ったとアレクサンダーから聞いた。エドモンドは慣れないながらも一生懸命子育てをしていると…。そしてその子が来てから、今回の事で笑う事さえなかった彼が、その子の前ではまた笑える様になったのだと言う。
それから私はと言うと…。
リシャールと2人で執務を担っていた頃のやり掛けの仕事がある為、彼のサポートに王宮に日参している。
そんなある日、私がまた気晴らしの庭園散歩をしていると、リシャールが待っていた。
「あれ? 待っててくれたの? もしかして何かあった?」
そう聞く私に彼は不貞腐れて言った。
「母上とあの側近、きちんと結婚を前提に付き合い出したそうだ…」
「え? そうなの! 良かったじゃない!」
それでどうしてそんな顔をしているのか心底分からない。
「あ! もしかして母親を取られる様な気がして寂しいとか?」
私がそう揶揄うと彼の顔が更に歪んだ。
「違う…」
リシャールはそう呟く。とても機嫌が悪い。
「じゃあ、何なの?」
少しイライラして来た。
「だから! 母上と彼はちゃんと進んで行ってるんだ! 俺たちはいつ迄足踏みしているんだ?」
彼は聞く。
「1度離縁しているだとか、俺が国王だからとかお前はそんな事を気にしているみたいだけれど、そんな事、どうでも良いんじゃないか? そもそも俺はお前が居なきゃ無理なんだ。だから、今だにお前は王宮に通ってるんだろ?」
「…それって…」
「ああ、俺たちもそろそろ前へ進まないか?」
そう言った彼はその後照れ臭さそうに、でもきちんと言葉に出して言ってくれた。
「結婚しよう…」と…。
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