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1章 始まりの町

ヒキニート卒業します。

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初めにこの物語の主人公である黒滝優馬くろたきゆうまのステータスについて話しておこう。

年齢二十歳、身長は低い、体重は普通、顔は中の下、彼女なんて出来た事ない童貞だ。

高校を二年前に卒業し大学に行かずバイトもせずにずっと家に居る……俗に言うところのヒキニート、高校だけでも憂鬱だったのに大学に進学する奴の気が知れない。
バイトする時間があるなプロゲーマーになる為ゲームをすると両親に堂々と言うくらいのゴミだ。
そんなヒキニートの唯一の趣味といえば……ネトゲだ。
ネトゲは自分の様な顔に自信が無い奴でもゲームさえ上手ければ人気者になれる!そして今日も可愛い自分のキャラクター彩花ちゃんを育て仲間達とチャットしながら狩りをしていた。
数時間ぶっ通しだったので十分程度の休憩をしようとリビングに向かいコーヒーを入れた。
部屋に戻り画面の前に座る、そこでメッセージが一通来ていた、PTの誘いかなと思い開いてみる。
だが予想は外れ書いてあったのは、
「君の願いを一つ叶える代わりに魔王を倒してほしい」
と謎のメッセージが届いていた。
送ってきた相手のキャラクターネームは〈神〉これは流石に笑いすら出なかったがこんな痛いメッセージを送ってきた勇気を称え
「魔王倒してやるよ」
と返信をした。
すると、突如PCの電源が切れモニターの中にはいかにも神様ですって感じの服を着た女性が居た。
その女性は
「ありがとうございます」
とにっこりして言ってきた。
驚いたが表情には出さず冷静を装ってみた、ここで驚いたらオタクとして何かに負ける気がした。
一呼吸置いて軽い挨拶を済ませ自称神に質問をした
「なぜ俺なんだ?」
すると自称神は
「このネトゲという所は魔王の居る異世界にそっくりなんです、なぜ貴方を選んだか、もちろん彩花ちゃんがこの世界で強かったからですよ」
ふむ、一理ある
「っておかしいだろ!ゲームと現実は全くの別物でしょうが!!」
と反論したが華麗にスルーされ
「彩花って名前でしたのでてっきり女の方だと思っていましたが男の方だったのですね、複雑な心境お察しいたします……」
と何故か神様から憐れみを受けてしまったが
「女キャラだと馬鹿な奴等が高価なアイテム渡してきたりするから得なんだよ」
と言い訳交じりの説明をすると自称神は、なるほど頭が良いのですねと納得をしてくれた。
「彩花さん」
「ちょっと待て現実では黒滝か優馬と呼んでくれ」
流石に彩花と呼ばれるのは勘弁していただきたい。
「分かりましたそれでは優馬さん、貴方の願いを教えてください」
と赤ん坊をあやすかの様な顔で聞いてきた。
俺は即答した……世界一の“美形”にして人生イージーモードにしてくれと!
話した通り俺はモテない童貞野郎だ、だからこそイケメンに生まれ変わって薔薇色人生というもの味わってみたいのだ!この物語を読んでいる同胞諸君なら分かってくれるだろう?いや、分かるだろう。
自称神様はその願いを了承して俺にこう告げた
「貴方は契約通り異世界に美形として転生します、向こうへ飛んでも心の中で女神様と呼んでいただけたら気分次第で応答いたしますので、それでは魔王討伐よろしくお願いしますね!」
心の中で気分次第って設定適当過ぎんだろ女神様、とツッコミを入れつつもこれから先起こる事を想像し、期待で胸を熱くしていた。
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